自分が幸せになれば、自然と親のことも許せるようになるから大丈夫!



私たちの潜在意識には「親を愛さなければならない」という思い込みが深く根付いているようで、親と距離を取ったり、嫌ったりすることとを悪いことのように思って自己嫌悪しちゃうことがあります。
それにはそれだけの理由があるんだから、今はそれでいいんじゃね?というお話です。

根本先生

おはようございます。
いつもメルマガの内容に自身の悩みを重ねながら拝読してます!

生きづらさ、女性としての自信の無さの根底に親との関わりがある気がするのですが、ネタになれば、と思いきってメールしました!ご助言を頂ければ幸いです。

私は28から今夏まで8年ほど独り暮らしをしていました。仕事はアパレル関係です。
住まいでトラブルがあった際、3日間だけ実家へ戻ったのですが、その間ずーーーっと心が休まらないことに気づいたのです。
アパートに戻り、あの家に居たくない、嫌だ、という気持ちが自分にあると感じました。

ふと思い出したのは思春期当時のこと。
父に容姿をけなされたり、女性特有の体質をからかわれたり、怒鳴られたりしても、しかし私に言い返す勇気はなく、母も宥めることはありませんでした。

気がつけば涙が止まらなくなり、怒りに任せて当時の辛さを手紙に書き殴り両親宛に送りました。
それが2年前です。

その後両親から謝罪もあって「許せた」「大丈夫」と何の根拠もなく実家に戻ったのが今年の6月。
結論から言うと…実家暮らしはまったくダメでした!

引っ越し直後に父のものの言い方(自分自身を卑下するような言葉)に苦言を呈したのですが
「どうせ俺が悪いんだろう」で片付けられてしまいました。悲しかった。
それから、ほとんど口を聞いていません。

母と私は普通に話す仲、すでにリタイアしている父と母は挨拶程度です。
家族揃って食卓を囲んだりすることはありません。

安易に実家に戻る判断をした自分、父を苦手としているのにまだここに居る自分…
昔と違ってうまくやれる!と自分に期待しすぎたのか、時おりとても虚しくなります。

過去に囚われず前を向くには両親と物理的な距離が必要だと考えていますが、逃げ…でしょうか。

とりとめのない文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後の益々のご活躍を祈っています!
(Mさん)

私なりの回答をするなら「それでいいじゃん。何か問題でも?」と一言放って終わりなんですけど、それだと武闘派読者の皆さんから「おいっ!!」と総ツッコミが入りそうなので、いつも通り長ったらしく綴りたいと思います。偉いでしょ?そう、ヒマなの。

ずっと「いい子」をしてきたんだろうなあ、と思いました。

皆さんの中にもこんな思い、ありませんか?

「両親とは仲良くしなければいけない」

「年末年始は両親の顔を合わせなきゃいけない」

「親を嫌ってはならない」

「親を愛さなくてはならない」

宗教も心理学も「自分を生んでくれた両親、育ててくれた両親に感謝し、愛するのが良いこと」という教えをしています。

私も基本的にはそう思っていますし、何だかんだありましたが今では私も両親に感謝していますし、あの親でよかったと心から思っています。(父は離婚後、再会を果たせぬまま他界してしまいましたが)

また、自分が親になってみれば、子どもから愛されないのは辛いよなあ、とも思っています。(この点については、自分が子どもを愛していれば、子どもからの愛は期待しない、という思いもありますがそれはまたの機会に触れましょう)

とはいえ、反抗期というのは親から精神的に自立する時期で、そのために「親のことなんて嫌い」と思っちゃったりするのも自然現象です。

その反抗期がない方も多数いて、そういう方は人生丸ごと反抗期になってしまうこともあるでしょう。

何が言いたいか?というと「ずーっと愛さなくてもいい」「全然愛せない時期があってもいい」ということなのです。

でも、そこに「親に感謝しなさい」「親を嫌ってはダメだ」という“思い込み”(観念)があると、愛せない自分に罪悪感を持ちますし、自分が許せなくなります。
そして、当然、そんな時は親のことだって愛せませんから葛藤し、苦しむことになります。

これもまた「自作自演」という奴で、「自分でルールを作り、そこに縛られて、苦しんでいて、しかも、罪悪感まで抱える」というゲームみたいなもんなんです。

“自己肯定感”というのは、「親を愛せない自分を肯定する」ということです。

「まあ、しょうがないよねえ、それだけの事情があったんだからさー。無理ないわ。」という風に自分を受け入れることです。

とはいえ、この「親に感謝しなさい、愛しなさい」という教えは子どもの頃からどこかしらで耳にし、私たちの潜在意識深くに入り込んでいる思い込み(観念)なのかもしれません。

だから、親と距離を取ることに罪悪感を感じたり、親と一緒に過ごせないことに自己嫌悪したりするんですね。

「ああ、まだあるなあ、そういう思いが・・・」とここでも自己肯定してあげればいいんです。

このブログでもたまに(ご報告)として、「愛せなかった親のことが、愛せるようになった」という読者の声を紹介していますが、それもまた時の流れの中で起きてくるんですよね。

「自分が幸せになれば、自然と親のことも許せるようになる。」

これは私が色々なクライアントさんと接してきて学んだ“事実”のひとつです。

「親を許す、親に感謝する」よりも「自分の幸せ」を目指した方がいいんじゃね?と思う根拠でもあります。

「大っ嫌いでいがみ合っていたお母さんだけど、結婚式ではやはり感謝の手紙を書きたくなって、書いているうちに何度も号泣して、本番ではお母さんと抱き合いながら泣きじゃくった」という話もよく耳にします。

愛する人ができ、結婚が決まったときに、“ふと魔が差したように”感謝の気持ちを伝えたくなるんです。

そうしたお話は私たちの中にあるある真実をひとつ教えてくれると思っています。

「私たちは心の深いところではずーっと親のことを愛し続けている」

自分にパートナーができて幸せを感じると、心の中がどんどん愛で満たされていくようになります。
そうすると罪悪感も怖れも嫌悪感も越えて、心の深いところにまで光が届き、そこにずーっと眠っていた親への愛に気付くのです。

だから、幸せになるとふと魔が差して親に感謝したくなっちゃうんです。

親への感謝、愛、というのは癒しにとってのひとつの大きな目標であり、それゆえ、お母さんやお父さんのことを「ラスボス」なんて呼んだりしているのですが、いきなりそこにたどり着かなくても、パートナーシップで、あるいは、ライフワークで、自分らしく幸せな人生を構築していくと、勝手に、そう、勝手に、親への愛に気付くんです。

だから、いきなり親を許そう、愛そう、感謝しようとしなくてもいいんです。

だって、今の自分には分からなくても心の奥底には親への愛がちゃんとあるんですから。
それを信頼してあげましょう、ということです。

Mさんも今はまだ親に近付けない、物理的距離、心理的距離を取りたい時期なんだろうと思います。

それはそれでいいので、男を漁るなり、ライフワークを見つけるなりして、自分らしく、幸せになる道を探し続けることを優先すればいいと思うのです。

何かやりたいこと、したいこと、ありますか?
とろけるような恋をしたいと思いませんか?
めくるめく愛に満ちたセックスを味わいたいと思いませんか?
うぉーー!!これじゃー!!という生きてる感を味わいたいと思いませんか?

自分の心が感じる喜びの方に、どんどん自分を誘ってあげること。

それが「親を許す方法」なんじゃないかと思ってるのです。

Mさんは2年前に両親に手紙を送りましたよね?
それは素晴らしいプロセスだったと思います。

私が言う「御恨み帳」みたいなものだったろうと思います。
でも、もしかすると、枚数が足りなかったのかもしれませんね~(笑)

もっともっと御恨みを書き綴ってもいいと思います。
もちろん、両親に渡さなくてもいいので。

そして、謝罪を得たのに心が納得しないということは、両親から求めていたものはそれではなかったってことを表しているのかもしれません。

許しや手放しのプロセスから行けば「ちょっと急ぎ過ぎたね」てことになります。

御恨みをもっと吐き出した方がいいでしょうし、その先にある「感謝」に目を向けた方がいいかもしれません。

そこまで行くと、例えば、お父さんの「どうせ俺が悪いんだろう」という言葉も理解できるようになるでしょう。
お父さんはとても男性的な人なんですよね。そのセリフを吐くということは。

>過去に囚われず前を向くには両親と物理的な距離が必要だと考えていますが、逃げ…でしょうか。

逃げたいときは逃げましょう。
武闘派の皆さんは「敵前逃亡は死に値する」とすぐに切腹したがるのですが、それは今の時代にはそぐわないと思ってるんですが、どうでしょうか?

そう思うなら、そうしてみればいいんです。
無理に仲良いフリをしたって誰も幸せになりませんから。

「自分が心地よい状態」を常に選ぶことが大事だと思いませんか?

幸せになりたい、と思うならば、「今」幸せな方を選択した方がいいと思いませんか?

武闘派の皆さんはすぐに茨の道とか、道なき道を進みたがるんですけど、それが好きならしょうがないですが、そうじゃなければ、今幸せを感じる方に進路を取ってもいいと思うのです。

そして、幸せになっていくにつれて、Mさんもご両親に対する感じ方が変わっていくことに気付くと思います。

「まあ、今はまだ親を許せないし、愛せない時期なんだよね~」と思って、とりあえず、甘いものでも食うか、焼酎のお湯割りを飲んで、ほっこりしてくださいな。

★手放し、許しを加速させたいならばこのDVDがお勧めです。

『本気の手放しワーク』
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/27607

★自分を愛する本

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

★その名の通りのワークショップ。

ワークショップ『自分を愛する、ということ』
東京:1/14(月祝)13:00-16:00
大阪:2/16(土)13:00-16:00
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『他人の争う姿を見て不快に思うのは、自分が怒りを許可できていないから!?』

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