執着を手放す、ということ。


執着していると「愛を与えられず、受け取れず」という状態になり、どんどん相手を縛り、自由を失っていきます。
手放し、とは自由を与えること。自分はもちろん、相手にも。
それは愛を選ぶ行為。
「彼が幸せになるならば手放してあげたっていいよね」なのです。

「手放しましょう」という話をセミナーやらカウンセリングやらで表現することがあります。

最近も「執着を手放す」という心理学講座を開催しましたし、また、カウンセラーの八馬ゆみさん主催のセミナーでも「手放すほどの愛」というテーマを掲げさせてもらいました。

「手放す=別れ」ではありません。
ただ、時にそういう意味で使うこともあります。

「手放す」のは自分本位な「欲」であり、自分自身を窮屈にしている「思考パターン」であり、自分や相手を攻撃する「罪悪感」であり、2人を縛っている「心の鎖」です

手放せない状態を「執着している」という風に表現します。
「彼に執着している」(彼以外の人は私を好きになってくれない、彼以外は考えられない)
「前の恋に執着している」(もうあんな人は現れない、あんな恋はもうできない)
「昔の良かった時代に執着している」(あの頃は今より全然幸せだったのに~)
「自分の考え方・やり方に執着している」(こうすべきだ、ああすべきだ。自分が間違っているっていうの?)
「お金に執着している」(お金がなくなったらどうしよう、お金があれば何とかなる)
「今の地位に執着している」(何としてでもこのポジションを維持しなければ)
「結婚に執着している」(彼のことはどうでもいいんだけど、離婚するのに抵抗がある)

だから、この執着は男女関係はもちろん、ビジネスや親子、自分自身の思考、状態まであらゆるところに入り込んできます。

子どもの受験問題でも「子どもの進路に親が執着しすぎて、子どもに辛く当たってしまう」という事例は枚挙に暇がありません。

「今の仕事、別に楽しい訳ではないんだけど、自分に特に資格や経験があるわけでもないし、転職しても今ほどの待遇はないと思うんだけどな~」って思うなら、「仕事」に執着しちゃってるんですよね。

執着している状態=「しんどい」状態です。

だから、今、あなたが窮屈さを感じていて、自由がないと感じ、また、不安や怖れを感じるものに対しては「執着している」と思っていいのです。

彼に執着していると二つの大きな問題が生まれます。
1つは、彼のことを愛せなくなること。
もう一つは、彼の愛を受け取れなくなること。

執着してる状態って、彼を鎖で縛ってる状態。
逃げ出さないように、自分から離れて行かないように。

そうしたい気持ちは分かるでしょう?
自分に自信が持てない分だけ、彼を縛っておきたくなります。
無価値感が強ければ、彼を束縛することだけが彼と一緒にいられる方法だと思います。
だって他に魅力的な女が出て来たらきっとそっちに行ってしまう、と思うから。
ちょっとでも目を離したら、すぐに私のことなんて嫌いになると思うから。

でも、そうすると彼を監視し、束縛し、コントロール(支配)し、鎖で縛っておくことにエネルギーを割いてしまいます。

「今、何してるんかな?仕事って言ってるけど本当かな?あの女と会ってるんじゃないかな?」
「もう別れたって言ってるけど、まだ連絡取っているんじゃないかな?メール見たい衝動が抑えられない!」
「ねえ、今度の土曜日、何してるの?会えない?」

不安や怖れ、無価値感などが作り出す「執着心」は、彼を愛することよりも、その不安や怖れ、無価値感を解消することを優先させます。

だから、「こんなこと言ったら嫌われるのに」と思いながらも、彼を束縛する言葉を放ってしまうんです。
「あの時、ずっと好きって言ってくれたよね?あの気持ち嘘なの?私を騙したの?」とか「なんで浮気なんてするのよ。私の気持ち、全然考えてくれてないじゃない。」とか。

彼を鎖で縛っていると、縛っているから一緒にいてくれるんであって、この鎖を解いたら彼はどこかに行ってしまう、と思っています。
彼があなたのことを愛してるから、あなたのことが好きだから、一緒にいてくれる、とは思えなくなります。

だから、彼の愛は一切受け取れません。

彼が愛情を示してくれたとしても、素直に愛だとは感じられません。
「私に気を使って言ってくれている」
「本当はそうは思ってないけど、彼は優しい人だから」
「今はそう言ってくれるけど、いつかきっと嫌になるんだから」

手放す、とは、その鎖を解き、彼を自由にしてあげること、です。

「あなたはもう自由です。どこに行くこともできます。ここに留まることもできるし、どこかに行くことができます。私はその選択を支持します。あなたはもう自由です。」

そんな言葉を言っていただいたりします。

彼の鎖を外してあげて、それでも彼がそこに居てくれるならば・・・、あるいは、一旦あなたの元を離れても戻って来てくれたのならば・・・、あなたは彼の愛を感じますよね?
彼は自分の意志でそこにいるんだ、と。
私のことを愛してくれているから、そこにいるんだ、と。

そして、彼のことを本当にどう思っているのかも分かるようになります。
ここで「好きだと思ってたけど、違ってた・・・」なんてことも起こり得ます。
それが怖くて執着してる方もいるくらいで。

執着を手放せると、自由を感じるだけではありません。
地に足が着いて、不安や怖れがなくなります。
そして、「私は大丈夫、何があっても大丈夫」という思いに至ります。
彼の言動に自分が左右されなくなるんです。

未来も明るくなりますし、気持ちがほんとうに軽く、楽になります。
彼を縛る、ということは、自分も縛る、ということですから。

そして、手放しとは「愛」の選択なのです。
自分の「欲」よりも、「愛」を選ぶ行為です。

「彼のこと、愛してますよね?大好きですよね?大好きな人が幸せになるのは嬉しいですよね?幸せになって欲しいですよね?じゃあ、誰が彼を幸せにしてもいいんじゃないでしょうか。あなたじゃなくても、大好きな彼が幸せになるのならば、誰が相手でもいいんじゃないでしょうか。」

そんなドSな問いかけをすることもあります。
ものすごく痛いですし、辛いですし、いやだ~!!って思います。(それが執着心なんですけどね)

でも、そこで「愛」を選び続けることにより、この手放しは進んでいくのです。
次の段階ではこんな感じです。

「自分のことはどうにでもなるじゃない?支えてくれる人もいるし、何とでもなるでしょう?大丈夫なんですよ~」

そうして、手放しが進んでいくと「なるようになる」「なるようにしかならない」という一種の「悟り」の境地に行きます。

状況は変わっていないのに全然大丈夫な気がする、とか、関係は悪化しているのにのほほんとしている自分がいる、とか、何とかなるって思ってる自分がいる、とか。
こんな状況なのに楽で、楽しくて、笑っていられるなんて、まるで自分がおかしくなっちゃったように感じる人もいます。

そうしたらもう完了間近ですね。

「あなたを自由にしてあげる。あなたは自分の意志でどこに行ってもいいわ。私はその選択を支持して、応援するから。だから、あなたはもう本当に自由よ」

って笑顔で言ってあげられます。

さて、最後に質問。
そこまで彼のことを思える人を周りが放っておくと思いますか?

もし、手放しのイメージワークを試されたい方はこの記事をお読みください。

「この気持ちは「好き」なのか?「執着」なのか?」

こんな記事もあります。合わせてお読みください。
「手放せるくらい彼を愛せますか?」
「彼を手放せるくらい愛せますか?(その2)」

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