◆お勧め本:小説・エッセイ



小説が好きになったのは結構大人になってからなのですが、その中で皆さんにとって役立ちそうなものをお勧めしてみます。
好きな作家が見つかると、その著作を網羅するごとく読み漁る習性があるんで偏り勝ちですが・・・。

◆お勧め本/こころ、心、自己啓発小説・エッセイ小説・エッセイ(2)出産、育児健康・食・旅・その他のおすすめ

容疑者Xの献身(東野圭吾)

著名すぎる一冊ですが、本当に感動したし、泣いたし、何度読んでも心を揺さぶられます。また、このトリックも素晴らしく、ドキッとさせられます。本はもちろん、映画も見て感動しまくっておりました。
手紙(東野圭吾、文藝春秋)

ベストセラーかつ映画も公開中のこの作品。「強盗殺人犯の弟」の僕の物語で、すごく重たいテーマだけに淡々と語られる口調にむしろ救われる思いがするものです。
これを読みながらドストエフスキーの「罪と罰」を思い出していました。
主人公はある意味「被害者」なのですが、社会的には「加害者」でもあり、そのため、仕事、趣味、恋愛・結婚、子育てで全て壁にぶちあたります。
でも、そこを乗り越えていく強さもまた学ぶところが多いし、その選択には深く考えさせられるところもあります。
カウンセラーとしてオススメするなら「罪悪感や被害者意識と向き合える本」。
肩ごしの恋人(唯川恵著、集英社)

直木賞受賞作品。唯川さんの作品によく登場する自立的で不器用で一本気な女性と、その親友の貪欲で「あんた、女の友達いないでしょ?」とオカマに見抜かれた女性との恋と友情の物語。
とても印象に残るストーリーで、唯川さんらしい「一度読み始めたら止められない」ストーリー展開で最後までぐいぐい引っ張られます。
自立と依存の対照的な二人の感情やその対立が見事に描き出されていて、カウンセリングにもとても役立つ副読本でもあります。
最後はまた面白い終わり方をしているのもドラマティックでお勧めです。
燃えつきるまで(唯川恵著、幻冬舎)

“自立”の女性が失恋した時に起こる失望、絶望、否定、攻撃、孤立、焦燥感、暴走、罪悪感などの様々な感情と、シャドウの存在などを美しく描いた名作だと思います。
カウンセラーとしても良く出会うテーマで、深く共感と考えさせられました。
最後に希望が見えるのも嬉しいです。
自立的な女性には是非お勧めしたい作品です。

MOMENT (本多 孝好著、集英社 )

病院の必殺仕事人・・・といっても、人を殺すのではなく、臨終の間際にある患者の願い事を一つだけ叶えてくれる「僕」の物語。
死がテーマの底に流れているのに、重たいタッチで描かれることなく、むしろ、美しく、そっと胸を打つように話が進んでいきます。
いたずらに感情をあおることなく、「僕」の淡々とした佇まいがそんな印象を作り上げるのかもしれません。
FINE DAYS (本多 孝好著、祥伝社)

短編集。死の床にあるお父さんから託された昔の恋人探し。そこから甘く、酸っぱい物語が始まります。ファンタジーのようで、でも、現実感のあるタッチに引き込まれます。
個人的には最後に収録されている「シェード」という物語が異様にヒットしました。
主人公が欲しかったランプシェードにまつわる儚い話が老婆の口から語られます。
よくある話のようなんですけど、でも、心に染み入って読了後はほんとちょっと切なく、でも、すがすがしい気分にさせられます。
椿山課長の七日間(浅田次郎著、朝日文庫)

死後の世界って本当はこんな感じかも?と思わされ、また3人の主人公に泣かされる物語です。
現世に未練を残して亡くなった主人公達が、性別も年齢も変えて現代に蘇ったら・・・?そんなファンタジックなお話で最初は躊躇したんですが、そこはさすが浅田文学。
人生を深く考えさせられると共に、つい胸が熱くなるシーンが目白押し。一気に読み終えてしまいました。
100万回の言い訳(唯川恵著、新潮文庫)

夫婦って何?って何度も何度も考えさせられる本です。
きっとどの夫婦も当たり前に持っているけれど、敢えて直視するのは避けているテーマを突きつけられるような感じがします。
僕も既婚者としてドキッとさせられる内容でした。
カウンセリングで夫婦問題をお伺いしていても、本当によくぶつかる壁で、登場人物(特に結子さん、志郎さん)の気持ちがとても良く分かりました。
夫婦って?って少しでも考える方にはぜひお勧めしたいお話です。
別れの言葉を私から(唯川 恵著、光文社文庫)

唯川恵さんの本は心にぐぐぐっと突き刺さる作品が多いのですが、この本はその最たるものかもしれません。出会いと別れ、パートナーシップについて深く考えさせられる著作です。
奇麗事だけでなく、怒りや嫉妬、不安や憎しみ、様々な恋にまつわる感情を表面化させてくれるものです。

以前よくお客さんに紹介していまして、好評頂きましたので改めてご紹介。
また「小説+そのテーマに沿ったエッセイ」という構成もとてもユニークです。

アルゼンチンババア(よしもとばなな、奈良美智、ロッキング・オン)

画家・奈良美智さんとのコラボ第2弾作品。しかも、英訳付きというチャレンジャーな作品。
英語にするとこんな風に訳されるのか・・・と新しい発見がある小説です。
でも、そのテーマはとても深くて、ファンタジーのようで、なぜかちょっと懐かしくもかわいいお話です。
全編に流れる不思議な重さ(多分死の影)と潔さ、原色的な情熱といろんな感情もコラボしています。
世界で一番おもしろい地図帳 / 世界で一番気になる地図帳

へぇ~ボタンを連発したくなるような、地理(地図)のマメ知識を教えてくれる本です。
元々地理・地図の類は大好きだったので、少々分厚い本ですがあっという間に読めました。
でも、これを書いた方々(おもしろ地理学会)は、こうした知識をどこから仕入れてこられるのかなあ?と不思議でなりません。。。

なんくるない(よしもとばなな著、新潮社)

沖縄を舞台に描かれた短編集。沖縄に行った後に読み、そして、その素晴らしさを改めて感じました。
知っている世界が描かれているので、いつも以上に、小説家(プロ)はすごいなあ、素晴らしいなあ、さすがだなあ、と当たり前のことを感じさせられました。
でも、旅とは別のところで、著者ならではの心の深いところが描き出されていて、とてもツボにはまります。
暑い世界の中の切ない一面、人と人の間に交錯する情がすーっと心に入ってきます。
何度でも読み返したくなる1冊です!

因みに似たようなタイトルのエッセイもあります。(なんくるなく、ない―沖縄(ちょっとだけ奄美)旅の日記ほか(よしもとばなな、新潮文庫)
両方合わせて読むとメイキングビデオを見るがごとく楽しめます。
(ああ、この話のモデルはこの店なのかあ・・・とか)
そして、一層沖縄にはまりました・・・。

地元の人ではなく、観光客の視点から描かれてるのが内地の人間にとってはありがたい・・・。

イルカ(よしもとばなな、文藝春秋)

生命の誕生、生と死について深く感じさせられる名著だと思います。
静かで、深い、とても女性性の強いお話で、これから母親になる女性にはもちろん、むしろ、父親が読んでもいい本かもしれません。
母親が言い表せない世界を変わりに描いてくれているような、そんな感じのするお話です。著者が描くエネルギー、その表現力には唸らされます。
妊婦さんや新米ママさんにプレゼントするのにも良いかも!
虹―世界の旅〈4〉(吉本 ばなな、幻冬舎文庫)

もしかしたら僕にとって一番ヒットした小説かも!と予想外にはまってしまった作品でした。
どうしてなんだろう?と思うのですが、ストーリーも語り口もぴったりフィットして、こんなに好きになるのは奇跡的な出会いかもしれない!とひたすら思いました。
その謎を解くため何度も読んでしまう物語です。
挿画も写真も素晴らしくてこれ読んだらタヒチに行きたくなるよな・・・。
いんげん豆がおしえてくれたこと(パトリス・ジュリアン、幻冬舎文庫)

フランス人でありながら、日本に住み、禅を学ばれた著者の見方はとても斬新で「あっ!」という気付きが満載です。
実践するのは難しいけれど、とても価値あるテーマが紹介されてますのでとてもお勧めです。
特にこのエッセイ集は個人的にもとても好きな本で、きっと何度も読み返す本になると思います。
ひな菊の人生(吉本ばなな、奈良美智、ロッキング・オン)

奈良美智さんの絵と一緒に楽しめるもので、深い寂しさのような、悲しみのようなものから力強く立ち上がっていく姿に希望を感じられます。
淡いけれど強い光のような。
奈良さんの絵もまたほんとうに奥が深いです。
きちんと暮らす(パトリス・ジュリアン著、アスコム)

写真とエッセイとレシピのついた贅沢な一冊。
パトリスさんと見方、生き方、考え方はとてもシンプルでナチュラルですーっと心に入ってきます。
少し厳しくて、ピシッと背中が伸びる気持ちいい本です。
そして、写真を眺めているだけでも気持ちが和らぐというか、清々しくなるというか、感動するというか、気持ちよくなります。
我が家ではダイニングテーブルの近くに、いつもふっと手に取れる場所においてあります。
News from Paradise(よしもと ばなな, パトリス ジュリアン  にじゅうに社)

友人がプレゼントしてくれた、とても美味しくて爽やかな水を飲んだような感じがした本です。
パトリスさんの考え方や生き方に共感する人が多いのがとてもよく分かりました。
“自分は自分でいいんだな”と当たり前のことに改めて自信が持てます。
しかし、芸術家同士のコミュニケーション(文通)というのは、繊細でいて鋭く、感嘆させられることばかり。
手紙という身近な手段だけに余計そのことが際立っています。
プリズンホテル〈1〉夏(浅田次郎、集英社文庫)
プリズンホテル〈2〉秋(浅田次郎、集英社文庫)
プリズンホテル〈3〉冬(浅田次郎、集英社文庫)
プリズンホテル〈4〉春(浅田次郎、集英社文庫)

カウンセリングでもよくお勧めしている本です。
男性には男性性を高めるために、女性には男性心理を理解するために。
浅田氏の著作はどれも男心を学ぶのに役立つものばかりですが、その中でも一番ストレートで分かりやすいんじゃないかと思います。
夏~春までの4部作ですが、笑えて、泣けて、展開がとても速いので一気に読みきれる面白さです。
「王国 その1 アンドロメダ・ハイツ」(よしもとばなな、新潮社)

よしもとばななさん自身が「癒し」をテーマに小説を書かれてるので、どれも勉強になるんですね。
これは比較的最近の著作ですが、とてもスピリチュアルな感じが大好きな作品です。
透明感溢れる文体の中で、自然と繋がること、その大切さを教えてくれるような気がします。
続編もそれぞれ個性がある本で、深遠で、とうめいで、美しく、また儚いばななワールドが体験できます。
こういう世界は僕はとても好き。

(続編)
王国 その2 痛み、失われたものの影、そして魔法(よしもとばなな、新潮社)
王国〈その3〉ひみつの花園(よしもとばなな、新潮社)

「ハゴロモ」(よしもとばなな、新潮社)

静かで、でも、深いストーリがしんみり入ってきます。
北の寒く、川がある都市での癒しの物語。
寒さの中にある優しさにふんわり包まれながら、痛んだ心が徐々に清らかに癒されていく、読み終わった後にとてもすがすがしい気分にさせてもらえます。
不思議なラーメン屋さんが妙に印象的に残り、読後は必ずラーメンを食したくなります・・・。
「ハチ公の最後の恋人」(吉本ばなな、中公文庫)

これも大好きな作品の一つです。
ちょっと痛いような、でも、温かい気持ちにさせてくれます。
「ハネムーン」(吉本ばなな、中公文庫)

これもまたちょっと切なくて、でも、温かいばななワールドが見られます。
こういう小説に出てくる男の子は何で、こうも透明感があってきれいなんだろう?
と思わされます。
もちろん、女の子はまっすぐで、素直で、ひたむきで、そんな内面的な美しさをいっぱい持ってて素敵。
「白河夜船」(吉本ばなな、新潮文庫)

何度も何度も読みました。
僕の中では「吉本ばなな」といえば、なぜか、この本なんですよね。
不思議な魅力を感じる、深いお話が散りばめられてると思います。(短編集)
「蒼穹の昴(1)」(浅田次郎、講談社文庫)
「蒼穹の昴(2)」(浅田次郎、講談社文庫)
「蒼穹の昴(3)」(浅田次郎、講談社文庫)
「蒼穹の昴(4)」(浅田次郎、講談社文庫)

大ベストセラーですが、僕も何度も読み返している大好きな小説です。
浅田次郎さんの著作は男性性を学ぶのに適した書物が多いのですが、この本はプリズンホテルと並んで、まさにその象徴的な小説だと思います。
しかも、宦官と士大夫という対照的なシンボルを描く事で、男性の中にある欲や成功を描いているのはすごいと思います。
リトルトリー(フォレスト・カーター,著)

友人から紹介されて、本当に心が洗われるインディアンの男の子のお話です。
こんなきれいな世界があるんだな、と感じた一冊です。
調べてみたらハードカバーだけじゃなく、色んなバージョンがあるみたいですね。
モモ(ミヒャエル・エンデ)

僕も好きな小説です。
読むたびに感じ方が違う、深い深い世界があります。
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