彼のことが忘れられない理由~競争心が疼くんです。~



冷たい態度に自己中心的な行動、自信家ですごく私のことを下に見ていた。しかも、私も好きかどうかが分からなくなっていた。でも、なぜか、忘れられない。やり直したいなんて思わないけれど、次の恋に向かうほどのエネルギーはまだ、ない。
彼のことが忘れられないこと自体もすごく屈辱的だし、時折、無性に叫びたくなるくらい怒りが湧いてくることもある。そういう時は自分の中で異物が蠢いていて、ものすごく気持ちが悪くなる。
あいつよりも絶対先に幸せになってやる、と思うけど、今の状況では難しい。それも悔しい。

そんな訴えをしてくれた方がいました。


何よりも「あんな男に引っかかってる自分が嫌!なのに忘れられない!」というもどかしさ、葛藤が伝わって来ます。

“自立”の段階に「競争のステージ」があります。
どちらが正しいか、どちらが間違っているか?
どちらが良くて、どちらが悪いか?
どちらが強くて、どちらが弱いか?
どちらが勝ちで、どちらが負けか?

パートナー同士での争いが始まるのです。

もちろん、これは誰の心の中にもあるもので、誰でも負けるのは悔しいし、自分が正しいと思いたいものです。

しかし、この競争心が強くなるど、ほとんど意地の張り合いみたいなものが始まります。
皆さんも「なんでそんなところで張り合ってくるんだろう?」と思う人、いませんか?

「昨日、食べた○○の新作ケーキ、めっちゃあたりだったよ!」って言ったら、「そう?私は△△の方が美味しいと思ったけど」みたいな反応する人。

「友達の○○ちゃんの彼、来月、マネージャーになるんだって。すごいよね」と言ったら、あからさまに不機嫌な顔して「マネージャーってそんなにすごいの?あの程度の会社なら大したことないんじゃない?」という彼。

いわゆる、負けず嫌い、なんですよね。
それが失恋(それも認めたくないかも知れませんが)後、強い執着心として残ってしまうのです。

「悔しい」という感情は恨み辛み、怒り、憎しみなどの感情と同じで、なかなか忘れられません。

1.怒りを認めること。

今、ある感情を認めましょう、という提案をします。
怒りならば怒り、惨めさなら惨めさを。
時には泥を噛むような気分がするかもしれませんが、とても大切です。

「ムカついている自分が嫌」というのは感情の否定になります。

「ムカついてる」
「そんな自分が惨め」
「自分が嫌」

それぞれを大事に認めてあげること。

紙に書いたり、声に出して言ったりするだけでも全然違いますね。

2.負けを認めること。

なぜ、悔しいのでしょう?
相手の思い通りになってるから?相手に主導権を握られたから?

そこで「負け」を認める、白旗を挙げる、ということはものすごく屈辱的なことですが、そこに抵抗している限り、彼と永遠に競争を繰り広げることになります。
しかも、すでにいない相手との競争は“仮想的な相手”になりますから、ほんと無限ループにハマってしまいます。

負けを認める、というのは、彼に対してだけでなく、競争を手放すことなのです。

3.本音と向き合う。

怒りや屈辱感に塗れて見えなくなってきた本音と向き合っていきます。

本当はそんな彼を大好きだったのかもしれないし、助けたかったのかもしれない。
彼に救いを感じていたのかもしれないし、先週紹介したように、寂しさを埋めてくれた時期があったのかもしれない。

何かしらそれだけ執着し、怒りを感じるだけの価値を彼に感じていたんです。

それが本音なんだろうと思います。

これに気付けると、驚くほどに心が安心していきます。
ホッとします。

4.学び、手放す。

この段階まで来ると、ムカつくこともあれば、逆に彼と出会えてよかったと思えることも出てきます。

学べたこと、成長したことを受け取っていきます。
そうすることで、その恋を手放して、次の恋に進むエネルギーが芽生えてきます。

自立して競争心が強い方も、その内側には素直な部分を持っていたりします。
不器用なだけ、ということも実はよくあることです。

別れた彼にイライラしたり、屈辱感や怒りが拭えない方、ぜひ、参考にしてみてください。

ラブ・カウンセリング


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