むかつく男は手放し難い。

ラブ・カウンセリング

2週間ほど、痛い記事をお届けしましたので、今回はもう少し軽めのテーマを選んでみました。
それでも痛いじゃねーか!という声もあるかもですが、楽しんで読んでいただけましたら幸いです。

「なんであんな男のこと、まだ引きずってるんだろう?そんな私がバカみたい」
「もうとっくに忘れてたと思ったのに、時々思い出してはむかつく」
「自分でももうイヤなのに、何かとあいつのせいにしてしまう」

もし、仮に、私が、おそるおそる、「それって、まだ彼のこと好きなんじゃ・・・」と言おうものなら、キッと睨まれそうな空気に満ちています。


「好きの反対は嫌いじゃなくて無関心」という話を聞いたことある方、少なからずいらっしゃると思うんです。

私たちは、「好き」な気持ちでつながれないと思ったら、逆に「嫌い」という気持ちでつながろうとするところがあるんですね。

大好きな人を忘れないために、「好き」でいると辛いから、「嫌い」という感情を引き起こして、彼の心の中に留めておこうとするわけです。もちろん、意識的にできることではないですよ。

因みに、こうした心理は「良い子で愛されなかったから非行に走る」とか「嫌いでもいいから注目されたくてストーカー的なことをしてしまう」という側面にも現れます。

その中でも特に後を引くのが「むかつく彼」の存在。
何かと思い出してはむかむかむかーっと怒りを感じて、それで彼のことがちっとも風化しない、ということが良くあります。

例えば、付き合っているときの彼の態度が最悪という場合。お金を貸したまま返ってきてない、体だけが目当てだった、結婚するって言ったのに裏切られた、他に女がいた、嘘ばかりつかれていた、都合よく甘えてくる、暴言・DV等々。

それから別れ際が尾を引いてる場合もありますね。別れ話に未だに納得できない、突然音信不通にされて意味が分からない、等々。

怒りの感情ってとても心を動かすでしょう?かき乱すでしょう?
だから、余計にむかつくし、忘れられないんです。
それだけ怒りってパワフルで、インパクトがあるものだから。

それにそもそも私たち、「怒りに慣れてない」ことありませんか?
怒りを持つことを禁止していたり、悪いことのように思っていたり、否定的なイメージを持ってたりしませんか?
そうすると、「彼に対してむかついている自分もイヤ」になりやすいんです。

これで怒りの二重構造が出来上がります。
彼へむかついて、自分へもむかついて。

だから、余計にインパクトが大きくなってむかむかが続き易くなるのです。

さらに、心理学は、怒りという感情の特長も解き明かしてくれます。
実は「怒り」というのは心理学では“感情の蓋”と呼ばれるんですね。

つまり、怒りという感情は、その下の別の感情を隠すための感情なんです。(だから、“怒りは感情ではない”という考え方もあるくらいです)

例えば、恥ずかしさを隠すために真っ赤な顔して怒ってる人いますよね?本当の感情は「恥ずかしい」のですが、それを感じたくないので逆切れして怒りを使うわけです。

要は、怒りは本音ではない、ということなんですね。

で、例の「むかつく彼」。その彼に対して本当に感じてる感情って何なのでしょう?

シンプルに「本当はそんな彼でもいいところあって好きだったのに」という「本当は好き」というのもあります。

でも、それだけじゃないですよ。

例えば、「そんなひどい女に扱われて悔しい」とか「惨め」という場合もあります。
何かすごく辱めを受けて、プライドをずたずたにされたような感じなのです。
だから、「痛い」というのもあるんです。「自信なくした」というのも。

それから、意外と良くあるのは・・・「そんな彼を一人前にしてやりたかったのにな」とか「救いたかった」「助けたかった」「力になりたかった」という感じ。すなわち、無力感という奴です。
何だか、見捨てちゃった気分がするんですよね。助けるって約束したのに(心の中で)。

この辺になると、彼にもむかつくんだけど、実は自分自身にもむかついているものです。
実際、「怒り」という感情を誰かに持つ場合、そのほとんどが同レベルの怒りを自分自身にも向けてるものなんですね。

カウンセリングでは、これ、すごくたくさん出てきます。

だから、こういう彼、引きずっているだけでも辟易しますし、疲れてしまうんです。

さらに、怒りは「蓋」なわけですから、その下の感情を解放させてはくれません。
ずっとその蓋の下で、悲しみや悔しさ、惨めさ、無力感などの感情が解放されることなく、ずっと居続けてしまうのです。だから引きずるんですよね。

しかし、怒りの蓋を開けて、その下の本当の感情に気付いていくと手放し易くなります。
「ああ、やっぱり彼のこと、それくらい大好きだったんだな」
「そうだよな。彼のこと、何とかしてあげたかったよな。助けたかったよな」

そういう本音を認めていくんです。
プライドが大いに邪魔をします。だから、負けを認めましょう、と言ったりします。
(やっぱり痛い話になってしまいましたか?)

まず、むかついている自分を許しましょう。
怒りを持つことを怖れずに許してあげましょう。
そして、その怒りの下にある、本当の感情は何かを探っていきましょう。

そうして、心は軽くなっていくと思うのです。
(そして、次の恋に向かう準備もできていくのです)

参考になりましたら幸いです。


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