不倫の失恋(1)


ラブ・カウンセリング

失恋に関するカウンセリング。
時には不倫の恋が終わってしまったことでカウンセリング、ということもあります。
(今回のお話は「独身女性と既婚男性」のパターンを取り上げています)

「不倫」については木曜日の大門昌代が担当 ですが、「不倫の失恋」なんで、ちょっと許していただきましょう。


不倫の恋の終わり方。ふつうの失恋とは違った面がたくさんあるんですよね。
お付き合いの形態が、あまり表立った関係になれない分、失恋後に色んな感情を引きずってものすごく辛くなってしまうことが多いようです。

別れ方も、はっきりと「別れましょう」で終わるケースもあれば、ずるずると関係が続いた挙句、ボロボロになって仕方なく別れるケースもあります。

彼の心の中には狡さや甘えがあって別れ切れないことが多く、女性側からきっぱり切れないと結果的に辛い思いをすることも少なくないようです。

奥さん交えての修羅場になること、訴訟になること、会社を首になったり、自殺未遂をしたり、アルコールや男に走ったり・・・、激情が溢れてしまう自分を見失ったり、自分や周りを傷つけてしまうことも少なくありません。
また、じっと辛い気持ちを耐えて耐えて、病気になったり、仕事に行けなくなったり、人が怖くなったりすることもあります。
私も「こんなにも我慢して・・・」とつい呟いてしまうくらいなこともあるのです。

また、カウンセリングに来られた際、今の状態を言い淀まれる方も多いんです。
何か悪いことをしてる感覚があって、「不倫して苦しいなんて都合よすぎる」みたいな思いがあるからでしょうか。また、「先の無い恋愛するくらいならば、さっさと次に行けばいいのよ」って友だちなどから言われてたからでしょうか。
「怒らないでくださいね」みたいな雰囲気で話される方も多いですね。

以前からよくお話してますが、カウンセラーというのは裁判官でも、学校の先生でも、哲学者でもないので、何が正しいのか間違ってるのか、良いのか悪いのかという判断はあまり持ち込みません。

だから、不倫の後の辛さだって、特別扱いはしないものです。

さて、不倫にも色んなタイプがありますが、よくお伺いする事例を元にお話を進めて行きたいと思います。

彼と付き合っている間、自由に自分から連絡を取ることはできず、「彼からの連絡待ち」になることが多いと思うのですが、いかがでしょう?

仕事帰りに彼から「お待たせ。今仕事終わって家に帰るとこ。電話OK?」なんてメールが入ってくると、嬉しくなって「おつかれさま もちろん、大歓迎」とハートマークいっぱいの返事をすると、すかさず電話がかかってきて、彼が家に着くまでの間あれこれと話しをします。
家に帰るまでの間だけでも独占できて嬉しくて、たくさん話したいことがあふれ出てきて、でも、「ごめん、もう家の前」とか言われると、寂しさと虚しさと諦めが入り混じります。でも、笑顔で電話を切ったりします。(これは「犠牲」と「我慢」ですね)

いいときはいいのですが、でも、仕事がうまく行かなくて、お局様にこってり絞られて、挙句、ご飯を食べに行く約束をしていた友達にもドタキャンされ、もう最悪な気分・・・というときも、自分からすぐに連絡を取ることはできません。

「ほんとに、もう今日はサイテーで・・・」って大好きな彼に聞いてもらうにも、彼が“大丈夫そうな時間”まで待たなければいけません。それはふつうの恋でも同じようでいて、でも、気の使いようは遥かに違います。
だって、バレたらヤバイと思うわけですから。(これは「我慢」ですね)

いい天気な土曜日の朝。ほんとうならば会ってドライブにでも連れて行ってもらいたいところなんだけど、きっと彼は家族サービス中。
そう思えば寂しいけれど、仕方が無い、と友だちに連絡したりします。(これは「諦め」ですね)

他にもそうした制限ってたくさんありますよね。
私達の心は「禁止されればされるほど燃える」という“タブーの心理”があるので、制限のある恋はやはり情熱を注ぎ込んでしまうものなんです。

不倫の場合、二人の関係を彼女が積極的にリードする、というのは、「家庭」という彼が守るべき場所がある限りは不可能に近いもの。(彼の家庭が破綻してる場合はその限りではないですけれど)

だから、結果的に彼が主導権を握る関係となり、「待ち」の姿勢が板に着くようになってしまいます。

受身になりやすく、依存しやすいのです。ということは「癒着」し易いとも言えますね。

特に、会える時間、距離、奥さんや家族の態度、会社での制約など、二人の間のタブーが強ければ強いほど、依存度も深まるもの。
反論もあろうかと思いますが、この点は、アルコールやギャンブル、ドラッグなどと似たところもあるのです。刺激が強い分、依存し易い、という。

そういう意味もあって、なんやかんやと引きずり易い心理構造になってしまうのが、不倫の恋の特徴なんです。

(次回に続く)


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