[170]結婚して2年経つのですが、まだ子どもが欲しいとは思えないのです。



<リクエスト>

こんにちは。長文ですみません。夫34歳私26歳で2年前に結婚しました。その時子供について、夫はすぐにでも欲しいと言い、私はもう少し二人の時間を持ちたい(今は欲しくない)と主張し、夫が待ってくれる形となりました。その時はそのうち欲しくなるだろうと簡単に思っていたのですが、2年たってもまだ欲しくないという気持ちに変化がありません。このまま2人でもいいのではないかとすら思います。理由は、金銭的に余裕はないので生活レベルが下がるのがいやなこと、時間が長期にわたって拘束されること(20年くらいは?)です。自分の人生を全うするのに、子供は必要なのか?と疑問に思うようになりました。まだ子作りしようという話は出てきていませんが、将来の計画について食い違いが起こりそうで不安です。
仕事に打ち込んでいるわけでもないのに、子供に時間やお金を捧げるのが嫌というとなんだか自分に欠陥があるように感じます。私は何かに満たされていないのでしょうか?もともと束縛を感じるのがいやな性格ではありますが・・・。
解決しようと思えば解決できない問題はないと聞きますが、このような目指すライフプランの食い違いも話し合いもしくは自分を見つめることによって解決するんでしょうか?(夫は結婚前から、つくってできないなら仕方ないが、作らないのはありえないと話していました。)

(海さん)


<根本からの回答>

なぜなんだろう?から色んなものが見えてきます。

結婚後の子作り計画については、意見の食い違いなどで揉めることが多く、それでカウンセリングのテーマに上ることも少なくないんですね。
そして、それがきっかけでセックスレスになったり、離婚問題に発展したり、お互いの家族も入り乱れた問題になることもあったりします。

そうした意見の背景には様々な要素が渦巻いているんですよね。
例えば、ご主人はなぜ、子どもが欲しいんでしょうか?
1.子どもが大好きだから
2.子どもを作るのは夫婦として当たり前のことだから
3.跡取り(墓守も含め)が必要だから
4.子どもがいる家族の方が楽しいから
5.子どもに野球を教えるのが夢だから
6.世間体(実家も含め)がうるさいから
・・・。

いろんな理由が考えられますね。

一方で、なぜ、海さんは子どもが欲しいと思えないでしょうか?
書いてくださってるのは、時間的・経済的な制約によるものですね。
実は最近、よくそうしたご意見を頂くんです。やはり20代の方が多いですね。
まだ自由に遊びたい、動きたい、夢を実現したい、という気持ちが強い世代だからでしょうか。社会の変化もあって人生の選択肢も増えた結果かな、と思います。

ただ、そういう女性も、20代後半から30代になっていくと、自然と子どもが欲しくなってくる方も少なくないですね。
友達などに子どもができて、かわいいなあ、と思えたりすることも大きな要因になるかもしれません。

私達カウンセラーというのは、子どもを作るのが正しい、という意見は持たなくて、なぜなんだろう?という視点を大切にするんですね。

例えば、子どものことも含め、「もともと束縛を感じるのがいやな性格」というところに「なぜなのかな?」という疑問を持つんですよね。

だから、海さんを束縛した人がいたのか、すごく期待をかけられたのか、過保護・過干渉な人がいたのか、など育った環境や周りの人との関係に興味が動くんです。

それから、子どもが欲しくないという思いを持つ人には、自分の親との関係や自己嫌悪の問題と繋がることも少なくないんですね。

それは普段意識するものではないところ(つまりは、潜在意識・無意識の領域)に答えがあるので、意外な結果が導かれたりするんです。

つまり「えー、お母さんとはすごく仲良しでいい家族だと思ってたのに、実はとても束縛された関係で、だからなかなか大人になれなかったのか・・・意外・・・」なんてことに気付いたりもするわけです。

そしたら、「束縛されるのは嫌になるから、何か自分に制限を付けるものは受け入れられなくなるんだ。だから、旦那も自分を自由にしてくれる人を選んだんだ。」みたいな気付きに発展することもあるわけですね。

そうして「なぜ、子どもが欲しくないのか?」をきっかけに、人生そのものを振り返ることができますし、そこで何か問題が見つかれば、そこを癒して変えていくことによって、そもそもの「いらない」という思いは変わる可能性もでてくるんです。

ちょっとしたすれ違いが後々大きな問題になることもありますから、早めの時期に自分を見つめなおしてみると(そして、お互いを見つめなおしてみると)色んな気付きや発展があるかもしれませんね。

そして、この問題はお互いがもっといい夫婦に成長するための、そして、二人のやり方・生き方を作っていくための、課題なのではないでしょうか。

ぜひ、二人で協力して解決していきましょうね。
必要なときは、また我々も使ってみてください。

=今日のミニレッスン=

子どもがいることのメリットを探してみましょう。あるいはインタビューしてみましょう。

男と女の心理学


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