パートナーシップの問題は「子どもでいたい自分」が作り出しているのかもしれない~大人女子の中に潜む、満たされていない「子ども」の部分について~



すべてにおいて「子ども」ってことはありません。
仕事もして、家事もやって、家計だって管理して、大人の友達がいて、大人同士で遊ぶのも楽しくて。
けど、その中の一部に子どものまま時計の針を止めてしまっているような部分があり、それが親密な距離感の中で出てきて問題になることが多いのです。

私は離婚したいのかしたくないのかわからなくて決められなくて困ってます。

34歳で子供も焦ってるのに一年半セックスレスで、何回も夫と話し合いましたがいつも全く解決しません。

何もしないまま本当に子供が産めない年齢になるのが怖くて努力してますがうまくいきません。

ある時子供が欲しいのか夫の愛がほしいのかと言われて、それで初めて、私は子供が欲しいんじゃなくて夫からの愛が欲しかったんだと気づきました。
キスもされたかった
ハグされたかった
触れられたかった
早く変えてってきて欲しかった
他の女に興味ないくらい私をみて欲しかった
嫉妬して欲しかった
そう思うと涙が止まりませんでした。

でも夫は元々スキンシップが苦手で夫は今まで何回も私に言われて自分はおかしいのかと思ったが、やっぱりできない、二つのことを同時にできない(歩く+手繋ぐ等)と言われました。
絶対に手に入らないならもう次に進んだ方がいいんでしょうか?

現実面は、転勤族が嫌、飲み会好きが嫌、女友達が多いなど。
夫の社交的な性格と割と真面目な私と人付き合いに対する感覚の違いに違和感があり夫となんかうまくいかない原因なのかなと思ってます。

家庭環境は悪かったが結構カウンセリングで親の投影やインナーチャイルドなど見てもらって結構解決してると思ってます。

やっぱり夫とは心のもつれがある中で結ばれたから、わたしが目が覚めてやっていけないって本質が気づいてるのか、どうしたらいいかアドバイスいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
(Eさん)

夫婦ってのはずっと同じじゃなくて、お互いにそれぞれ変化し合っていくものです。

だから、付き合った当初は良かったけど、付き合っていくうちにズレていくのは自然現象そのものと言ってよくて、そこから「どうする?」という選択をしていくことになり、かけがえのない関係性が築かれていくのが夫婦というものです。

そして、あるあるなのは「なんでか知らんけど自分とは正反対の人をパートナーとする」という傾向です。

DNA的にそうなるとか、お互いの違いに惹かれるとか、いろいろ節はありますが、「社交的な夫と割と真面目な妻」という組み合わせもあるあるのひとつだったりします。

さて、このところEさんの同志のみなさまのカウンセリングがなぜか増えておりまして、「子どもが欲しいけどレス」という問題が各方面で起きているようです。不思議ですね。

そして、その背景を探っていくと様々なパターンがありまして、「これ!」というよりも「あなたたちの場合はね・・・」という問題になっていくものです。

Eさんがムカつくであろう話もありまして、「あたしとは手をつなぐのを嫌がる癖に、浮気相手の子とは街中でいちゃいちゃしてる」というケースもありまして、「なんでなん?あたしに言うてることは全部ウソなん?スキンシップが苦手で触られるのがイヤで、エッチのときも何もさせてもらえないのに、浮気相手にはガンガン甘えてるのって何なん?」と詰められたこともあります。(しかし、なんで私がガン詰めされるのかよく分かりませんが!笑)

「まあ、そりゃ相手との関係性によるわねえ」ということでして、いきなり核心に触れると、「だからそれは夫の問題なんじゃなくて、ふたりの問題なのよ」なのです。

みなさんも「元カレにされたら嫌だったことが今カレだったら平気」ってこと、ありません?

先日も「今までクンニもフェラもあんまり好きじゃなかったんだけど、今の彼は両方大丈夫だし、むしろ好きなくらい」とおっしゃるお姉さまがいらっしゃいまして、「相性なんですかねえ」とうっとりしながら不思議がっていらっしゃいました。

「そうですねえ、相性ですかねえ」という風にまとめてしまえば説明が省かれて楽なのですけれど、じゃあ、相性ってなんやねん!って話になりますから、その説明から逃れられないのも私の仕事ですな。(自虐的苦笑)

以前、「あたしはセックス依存症ではないかと思う」という常連様がいました。

求められると拒めずにワンナイトを繰り返したり、それで気に入ってもらえればセフレになり、時にはダブルヘッダーをこなす生活を送っていらっしゃいました。

でも、あれこれ事情聴取をしたあとで彼女に言うたんです。

「セックスが好きなのは間違いないけれど、ほんとうに欲しいのは人肌だし、体温を感じたいんじゃないの?」

彼女はそれでハッとした顔をされまして、うんうんと頷いていらっしゃいました。

セックスが終わった後のまったりした雰囲気で彼にくっついている瞬間が一番好きだ、と。
それでギュッとされたり、頭をなでてもらったり、腕枕してもらったり、彼の腕の中で丸くなっているときがすごく幸せだ、と。

「たぶん、それってパパに甘えているときの感覚なんだよね。守られてる!って感じ、すごくするでしょう?なんか大丈夫!って感じられてすごく安心するでしょう?」

まあ、お察しのように彼女は子ども時代からあまりスキンシップに縁がなかったんですね。
お父さんに抱っこされたり、遊んでもらったりした記憶はほとんどなく、気が付けばいなくなっていたらしいです。

でも、当時はそれを寂しいとも何とも思わず、母を支えなければ!妹を助けなければ!という気持ちで頑張って来たそうですが、心の中、つまり、潜在意識の中ではパパに甘えたい気持ちをずーっと我慢してきたのでしょう。

幼い頃はパパのことが好きだった記憶はあるようで、「じゃあ、なおさら寂しかったんよね。それを今の男たちに求めてるのかもしれないよね」という話をしていました。

Eさんは家庭環境の面はカウンセリング等で癒されてきたみたいで、それでだいぶ変わったところもあるかと思いますが、こうした「親とのスキンシップ」という件についてはどうでしょうか?

というのも、詳しく話を聞いてみないと何とも言えないのですけれど、

>私は子供が欲しいんじゃなくて夫からの愛が欲しかったんだと気づきました。

という気持ちやその前後の文章を見る限り、「夫の前でどこか娘になりたい自分がいない?」という風に思うわけです。

夫がパパで、あたしが娘。

家事などの生活面ではちゃんとしていて大人なのだけど、このスキンシップに関しては子どもになっちゃうようなところってありませんか?

夫に対するニーズを「まるで子どもみたいだけど」と感じたことはありませんか?

つまり、夫婦のある面において「パパと娘」になってるんじゃないかな、と見れば、レスになるのも自然なことだと思いませんか?

お互い様な部分も大いにあるのですけれど、「親からもらえなかったものを彼に求める」というのは自然なスタイルでして、そのもらえなかったものが「飢え」のようになっているとするならば、ガチで娘ポジションを確保して、彼から与えてもらおうと思うものです。

Eさんのその「愛して欲しかった」「もっとスキンシップが欲しい」という気持ち、振り返ってみればずーっとありませんでしたか?

つまり、ずっと寂しさを抱えて生きて来ませんでしたか?

たぶん、Eさんは夫氏のことが今も好きだと思うのですよね。
だから、離婚するかどうかを悩むわけです。

だけど、その好きな人はスキンシップが苦手で、自分が欲しいものを全然与えてくれないし、それはできないって言われるんです。

めっちゃショックだし、うわー、これからどうしよう・・・と不安にもなります。

そうするとスキンシップ以外にも価値観の異なる部分があれ見えてきて「あちゃー、結婚相手間違えたか?」という思いも出てきます。

けど、そんな夫氏にもいいところもあるわけで、また結婚までしているわけで情もあるし、もちろん好きな気持ちだってあるから、心の中で綱引きが始まります。

この綱引きってのは大雑把にまとめてしまえば「大人のあたしvs子どものあたし」の図式になっているとも言えます。

だとすると、もし、その「子ども」の部分を「大人」にしてあげられたら、この綱引きはどう変わるのでしょう?

インナーチャイルドワークに取り組まれてきたのであれば、意外とこのあたりは想像できるかと思いますがいかがでしょうか。

よく「子ども」と「大人」という話をします。

「子ども」の部分があかん!ダメやで!と言いたいわけじゃなく、どんな大人でも「子ども」な部分はもっていますし、それが魅力になることもあります。

ほら、某カウンセラー氏はダンディかつジェントルマンな大人の男性として名が通っているわけですが、「うんこ!」て叫んで「あんたは小学生男子か!」とツッコまれているじゃないですか。

だから、子どもの部分を消せ!という訳でなく、「子ども」と「大人」が仲良く暮らせる世界を構築せよ!というわけです。

そのためにも「子ども」が持っている「不満」を「大人」が解消してあげるのも大切なアプローチであり、また、それが痛みやコンプレックスによるものであれば、それを解消していきませんか?というテーマになるのです。

この辺、文章にすると表現が難しいですね。てへ。

Eさんの場合、おそらく子ども時代に満たされない思いがたくさんあって、それを夫に求めているのかもしれない!と見立てているのですが(違ってたらまことにすいません)、そうすると「夫はパパじゃないんだから、それを夫に求めるのはお門違いだよね」ということに気づき、「その子どもの面倒は、大人の自分が見てあげるのがいいよね」という方向性を見ます。
(インナーチャイルドワークってのはそれを地でやっているから、ある程度は解消されているのかもしれませんが)

そして、夫氏をパパの席から外してあげて、パートナーの席にちゃんと座らせてあげます。

それはすなわち「愛する」という意識への転化になります。

Eさんの文章からは「夫をどう愛するか?」という視点がないのですけれど、たぶん、できることはすでにやってらっしゃいますよね?

いろいろと夫氏のために与えてるし、愛情を示していらっしゃいますよね?

その前提で考えていきたいのですけれど、そのスキンシップを求める「子どものあたし」が成長して大人になった場合、この問題とどう向き合うと想像できるでしょうか?

あきらめる、妥協する、ってのは確かに大人がよくやることですけど、愛ではないので、それは除外してくださいね。

その他の価値観の違いについても、大人になった自分ならどういう風に向き合っていくか?も想像してみてください。

今と何がどう変わるでしょうか?

「夫が触れたくてたまらなくなるような女ってどんなだろう?」と想像して、あれこれ試行錯誤していきます。

「夫の前では子どもに戻っちゃってるから、ちゃんと夫の前でも大人の女としていられるようにしていこう」と考える人もいます。

「もっと色気を出せる女になるにはどうしたらいいのだろう?」とあれこれ勉強される方もいます。

「女としての魅力をもっと引き出したい!もっと大人の女として魅力的になりたい!」とカウンセリングに通われてる方もいます。

「ああ、気が付けば夫の前では甘えて女を隠してたけど、いざとなると恥ずかしいんだよなー」と、恥ずかしさと向き合うワークに取り組まれている方もいます。

「解決したと思ってたけど、やっぱ親に求めてることが多いんだよなー。改めてもっと自分で自分を面倒見て上げられるようになりたいぜ!」と、自分と向き合われてる人もいます。

「やっぱもっと自分らしくあれ!ってことっすよねー!より自分らしく生きられるようになれば、夫との関係も変わりますよね?」と考えられる人もいます。

つまり、、、、夫に何かを求めるのではなく、これは自分の問題だ、と捉えて、自分と向き合おうとするんですよね。

夫が○○だから~と夫のせいにするのではなく、自分を変える、というところに意識を持って行くのです。

Eさんが離婚を決断できないのも、また、夫婦としてやっていく覚悟ができないのも、「夫軸」になっているからだと思います。(文章の主語がほとんど夫か、夫へのニーズでしょう?)

「なぜ、あたしはこの夫を選んでいるのだろうか?」

「なぜ、これほどまでに夫からの愛を求めているのだろうか?」

「なぜ、レスになる関係を自分は必要としているのだろうか?」

「自分は夫とどのような夫婦関係を望んでいるのだろうか?」

夫を見るんじゃなくて、自分を見ていきます。

そして、その上で「やっぱりこの夫が良い」という気持ちが強いのであれば、どのように夫との関係をやり直していくのかを“考える”のですな。

例えば、「彼が好きな女性のタイプはどんなだろう?」と考えて、そんな自分に変身してみるのもアリです。

かつて彼の秘蔵のエロ動画をチェックしまくり、彼の性癖を把握したうえで「胸が大きく見えるブラとニット」を部屋着にして落とした妻もいました。

ただ、それも自分軸があってのことで、夫軸のまま、このプレイをしても豪快にスベる確率が高いです。

例えば、世の中には「スキンシップを嫌う夫を虜にした妻」という人種も存在しているんです。

レスはもちろん、ふだんの触れ合いもなし、マッサージも拒むような夫が、それこそ毎晩のように彼女を求めてくるようになったケースです。

信じられないような話ですけれど、夫との関係改善にコミットしてレスを解消し、妊娠までしちゃったんですね。

1年くらいかかりましたけど、どんどん自分を解放し、自分が好きなことをやり、今までタブーだったセクシャリティの蓋を開け、両親との関係を見つめ直し、勢い余って他に気になる男性まで現れた頃、夫の態度が「急に」変わったんですね。

「人って変わるもんだねえ。あんたもずいぶん変わったよねえ。」と話をしたものです。

ということで、まだまだできることは山ほどありそうですから、まずは「自分軸」を意識して自分ともう少し向き合ってみるのが良さそうです。

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