パートナーシップが新たなステージに入ったらどのように意識を変えていくのがいいのか?~自立と依存がひっくり返るのは別れの危機でもあるけれどより幸せな関係を築くチャンス~



ずっと同じ関係でいられるわけではなく、パートナーシップは自立と依存が頻繁にひっくり返りながら成長を重ねて行くものです。
しかし、前のステージに執着があると新たなステージに適応できなくて関係が崩れてしまうのです。

根本先生、だいぶ以前相談を読んでいただきありがとうございました!!
2度目…図々しくすみません!ご相談させてください。

私は先祖代々…機能不全家族の家系で育ちました。親戚のほとんどが金銭・異性・虐待・ネグレクト等の問題があり、ある程度の大人になると精神疾患を患うコースを辿る一家です。
私も否応なく洗礼を浴びましたが、同じコースに乗りたくなかったので、必死に仕事をし出世もしてきました。…が主人と結婚・妊娠を機に仕事を辞め家に入ることになったのです。
 
主人は仕事ができ、家でも愚痴や弱音を吐くことがほとんどありません。
子育ても家事も手伝ってくれ「大好きだよ~」と常に言ってくれる様な主人でした。
そんな優しさに甘えてしまったのもあり、長年主人を大事にできない時期があります。

そんな時、思わぬ喧嘩が発端で私から離婚話になりました。主人も我慢していた事が沢山出てきて大喧嘩に。時を同じくして会社で大きな問題を抱えることになり、主人は転職をしました。

離婚話は…2人でやり直そうとなり、私も先生の書かれている自分軸を取り戻し、今までの行いを反省しました。今は主人に何ができるだろ?と思いながら居心地が良い家庭作りを心掛けています。

ただ、離婚話から修復後…主人の態度が変わりました。まず「大好きだよ」と言う愛情表現はなくなり、明らかに仕事優先になりました。
また、今まで聞くことがなかった愚痴や弱音を吐くようになったのです。
仕事が遅くなる日に「早く帰りたい…」とLINEで来るよう程度ですが。
また、今迄話を聞く側だった主人が沢山話をしてくれるようになり、夫婦の会話は格段に増えました。
それとは逆に夜のお誘いがなくなってしまったのです。元々回数は多くない夫婦ですが、勇気を出して話し合いをしてみたら…「会社の仕事が忙しく歳もあって疲れてしまってごめん」と言う回答が。
私からお誘いをしたら断ることなく応じくれます。楽しい会話も沢山増えました。仕事はどんなに忙しくても早くに帰って来てくれます。

ただ、嬉しい変化があったのと同時に、わかりやすい愛情表現はなくなってしまい…本当に愛されてるのかな?と不安になったりします。
これは自分軸がまだまだない為に、不安になったりするのでしょうか…。

面白みもない(笑)真面目なご相談ですみません(><)宜しくお願い致します。(Yさん)

たぶん、頂くネタはみなさん真面目なものだと思いますのでそんな気にしなくてもいいですし、また、けっこう文才がある方も多いんですけれど別に面白いネタを期待しているわけでもありませんので、思った通りにネタを書いてくださればありがたいです。

面白さで選ばせてもらってるわけじゃないですしねー。
内容的に面白い(興味深い)ものをピックアップしてますので、その辺も気にせずに―。

ということで、変わってしまった旦那をどう成敗してやればよいか?という武士からのご相談ということでよろしいでしょうか???笑

夫婦関係に限らないのですが「いつまでも変わらぬお付き合い」ってのは企業のCMで使われることはあっても、現実世界ではまあ難しいものですね。

一緒にいる時間が増え、お互いに年齢を重ね、また社会的、経済的な変化もある中で「変わらない」というのはけっこう難しいものです。

「目標は現状維持です!」という方もいらっしゃると思うんですけど、そのためには相当のエネルギーをぶち込まないと難しいものです。

「人は勝手に成長したがるんです!」という説もありますけれどね。

で、一般的に人間関係ってのは「自立と依存」という関係を築くものです。

全体的な関係性が「夫=自立、妻=依存」という風に考えてもいいですが、「収入という点では夫が自立だけど、家事は妻が自立」という風に役割分担されることがふつうです。

しかし、環境の変化によってはそれが維持できなくなることも多くて、例えば、旦那さんの収入が激減した!なんてイベントが起これば、「収入面で妻が自立の立場になる」ということもふつうに起こり得ます。

また、それまでは従順で大人しくて全部彼の言うことを聞いていた彼女が、徐々に発言力を高め、気付けば彼女主導でその恋が進むようになっていた、というケースだって珍しくないものですね。

お互いの関係性は固定的なものではなく、常に流動的なものです。

しかし、人は「安定」をどこかで望んでいるものでして、そもそも潜在意識はあまり変化を好まないので、「関係性は変わったけれど、態度は以前と変わってない」ということが起きて、それで大きな問題として出てくることが多いんです。

よくカウンセリングで話題に上がるテーマですが、例えば、優しくて穏やかで平和的な旦那様の愛情にすっかりあぐらをかいてしまっていた奥様がいらっしゃるとしましょう。

そんなある日、我慢に我慢を重ねていた旦那様がクーデターを起こすんですね。

それは「女ができた」「君のことはもう好きじゃない」「我慢の限界」「離婚したい」などの言動によって表現されることが多いのですが、それは奥様んいとっては青天の霹靂ですので、ガーンとなってヤバいとなって焦って夫婦関係を何とかしようと藁を掴みます。

それで「ああ、あたしが夫の愛情にあぐらをかいてしまってたんだ!心を入れ替えてこれからはちゃんとした奥様になろう!」と決意されるのですね。

それで、心優しい旦那様は「年末までは待つ」という妥協案を示してくれて、その間に奥様は態度を改めようとカウンセリングやセミナーに課金するようになるのですね。

そこで表面的なテクニックを学んで「かわいい奥様」とか「貞淑な奥様」とか「夫を(いろんな意味で)立てる奥様」になるんですね。旦那様と別れたくない一新でめちゃくちゃ頑張ると思うんです。

それで表面的には落ち着いたように見えるのですが(私はそれを「かりそめの成功」と呼んでいます)、本質的には変わっていません。

そうすると数か月も経てば「夫を(昼も夜も)立てる奥様」でいることに若干の疲れが出てきます。

本質が変わったわけじゃないから、そうした言動は演技に過ぎないからです。

そして、よくよく話を伺っていけば、「あぐらをかいていた頃の快適な生活が忘れられない」ので、「夫を(心も体も)立てる奥様」の演技をする一方で、以前のわがままな言動がちょくちょく顔を覗かせているわけです。

旦那様が嫌だと言っていた「何かと指図する」とか「自分の話ばかりで、俺の話は全然聴いてくれない」とか「いつも自分のことを優先させる」みたいなことをついついやっちまうんですね。

そして、そういう点を指摘されて「結局お前は何も変わってないじゃないか」と指摘されてまたショックを受けたり、話し合いのときに「俺の気持ちは変わってない」と言われて「今までの頑張りは何なの!!」と絶望したりするわけです。

状況は変わったのに、そして自分も変わろうとしているのに、それが表面的な変化にとどまっているので、結果的に以前と同じ言動を繰り返してしまうのです。

だから、「そうしたテクニックも悪かぁねえけどさ、本質的なところを変えていく必要があるんだぜ?しかも前向きにな」という提案がなされるわけです。

Yさんのご主人の様子を拝見しますと、だいぶ「いい人」をやり過ぎるタイプの方のようですね。

Yさんのためにだいぶ尽力され、感情よりも思考で頑張って「いい夫」を演じられてきたのかもしれません。

>主人は仕事ができ、家でも愚痴や弱音を吐くことがほとんどありません。
>子育ても家事も手伝ってくれ「大好きだよ~」と常に言ってくれる様な主人でした。

こうした姿も確かに本当の旦那様であることは間違いないのですが、でも、相当頑張ってたみたいですねー。

仕事がデキる人だってのもよく分かりますし、これがうちの男に飢えた読者様であれば「ヘラクレスオオカブトだ!ついに見つけたぞ!よーし、逃がさないぞー!」と鼻息が荒くなるところだと思います。

しかし、それが彼のすべてか?というとそうでもなかったようですね。
まあ、そりゃそうだ、って感じですけどねー。

>そんな優しさに甘えてしまったのもあり、長年主人を大事にできない時期があります。

でも、それって別に奥様だけが悪いだけじゃなくてお互い様なんですよねー。
そういう風にさせた旦那様の責任でもあるし、Yさんの生い立ちを見れば、喉から手が出るほど欲しかった居心地の良いパートナーですし、そりゃあ、甘えてしまうのも無理はありません。

で、これもまたしゃあないことなんですけれど、やっぱそうすると「夫に理想の両親を求める」というマインドが出てきてしまうものです。

虎の穴で育ち、そこから超自立モードで仕事をふんふん頑張ってやってきたYさんにとって彼はオアシスみたいな存在でしょう。

だとすればそんな旦那様に甘えちゃうことも無理はないものです。

が、旦那様からすれば、そんな奥様を愛するためにちょっと頑張り過ぎたところもあったのでしょうね。

だから、どっちが悪いってこともなく、「なるようにしてなっちまったわな。だから別に悪いことじゃねえよ」という見解を持つことになります。

で、転職や離婚話を機に二人の関係は大きく変化を迎えたわけです。(その離婚話はたぶんあんまり本気じゃなかったと思います。)

それまでの「いい夫」の仮面はもうはがれ、だいぶ「素の夫」が出てきましたね。

1)大好きだよ、という言葉はウソではなかったけど頑張って言ってくれたんだね。

2)転職したばかりで仕事にもっと打ち込みたい人だったんだよね。

3)ほんとは愚痴や弱音を聞いてほしい人なんだ。まあ、誰でもそうだよね。「早く帰りたい…」とLINEしてくるなんて可愛いじゃない。

4)たくさん話をしてくれるようになって夫婦の時間が各段に増えたのは嬉しい。

5)夜のお誘いも頑張ってしてくれたのかな。ちゃんと話し合いに乗ってくれるし、あたしから誘ったら応じてくれるね。

6)忙しいときも早く帰ってきてくれるんだよね。

それをこんな風に解釈してみると読者諸君が思わず嫉妬の炎を焚き上げるほどに愛されてることに気付きませんか?

そりゃあ、今までよりもサービスレベルは落ちたかもしれないけれど、見方を変えれば、以前よりもずっと対等な関係になってきているんじゃないでしょうか?

もちろん、ここにはYさん自身の頑張りもありますよねー。

ということで、残念ながらと言いますか、必然と言いますか、ともあれ「お互いの関係は新たなステージに入った」ということは間違いないようです。

以前のような「夫=愛する人、妻=愛される人」という一方的な関係ではいられなくなった、ということです。

もちろん、完全に以前のような要素がなくなってしまうことはないのですが、「大好き~!」と言ってくれる回数は以前ほどはもう期待できないと思ってください。

しかし、だからと言って愛されてないか?というわけではなく、新たなステージで彼なりの愛情表現を拾っていくことが大切です。

「二人の関係は新たなステージに入ったんだな」ということは寂しかったり、悲しかったりするかもしれませんが、けど、同時に新たな可能性を見ることができます。

「楽しかった中学時代を卒業するのは寂しい気持ちもあるけれど、高校ではまた新しい友達を作って楽しもう!」みたいな意識を持つことが大切ですね。

過去に執着してしまうと「あんたが愛してるのは今の俺じゃない!過去の俺だろ?」という事態になりますからね。

そして、ここで起きてる変化は旦那様との関係においても「自立」が求められてるってことですね。

「愛される」だけでなく「愛する」ことに以前よりも注力していく必要があるんです。

ただ愛される立場で居ることは楽なので、ここに執着しちゃう人はめちゃくちゃ多いんですけれど、「愛する」という立場に移行することは非常に大きなメリットがあるんですな。だから、ほんとうはありがたいことなのです。

愛されるよりも愛する方がはるかに幸福度が高いわけです。

だから、どうやってこの男を愛してあげようか?という意識を持つことが大事ですね。

もちろん、それも今だってやっていらっしゃると思うので、それをどうしたら楽しめるか?面白がれるか?に意識を向けて行くわけです。

同時に、今までとは変わってしまったように感じる「愛を受け取る」ということについても意識を向けて行きましょう。

先ほどの1)~6)に示しましたように、今でもだいぶ愛されてると思うんですよね。

こうした「依存→自立」の変化というのは本来ならば喜ばしいことなのですが、依存時代に幸福を享受した分だけ、抵抗も激しく出るものです。

また、自分が「依存→自立」に移行したということは、旦那様は「自立→依存」に変化する点が出てくるわけで、今までに比べると「弱っちい」「頼りない」「情けない」「将来が不安だ」みたいな思いが出てくるものです。

けど、それは彼に愛されることだけを求めていたから出てくるものでして、新たなステージでは「愛し合う」ということがテーマになるのですから、「あたしが強くなる」「二人で生きて行く」「彼をサポートする」などをしていけばいいわけです。

元々仕事等では自立的に頑張ってたYさんだったらその辺は難しくないはずです。

以前よりも対等になってきたメリットもたくさんあるはずですから、そこに目を向けることもすごく大切なことですね。

ということでYさんや同志のみなさまへの課題を出しておきたいと思いますので、日々意識しながら取り組んでみることをお勧めしたいです。

「夫を愛するために今の自分が(犠牲ではなく)してあげられることは何ですか?」

「今の夫はどんな風に愛情を表現してくれますか?」

「2人がもっと仲良くなれるように自分が貢献できることは何ですか?」

「2人の次の目標は何でしょうか?それを話し合って見つけて行きましょう」

「より充実したセックスをするために自分にできることは何でしょう?」

「どうしたらこの新しいステージをもっと楽しめるようになるでしょう?」

一日や二日で答えが出ることは難しい質問ですし、また実践できるようになるには数か月以上の日数が必要なものもあるかと思いますが、常にこの意識を持っていればきっと今まで以上に幸せな関係を築いていけるでしょう。

「今まで散々あたしを助けてくれたんだから、これからはあたしが夫を助ける番だ!よっしゃやるでー!!」くらいにスイッチが入ったら最高ですね~。

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