パートナーとお金の観念がすれ違うとき~なんで年収の低い私がそんな高いものを買わなきゃいけないの!?~



13万円という金額を「安い」と感じる人は、それを他人に投影して、相手もきっと「安い」と思っているだろうと勝手に思い込みます。
そうすると「それ買ってよ」って気軽にねだってくるものです。
お金はニュートラルなものだけに、それぞれの思いを投影しやすく、それがすれ違いを生むようになるのです。

根本先生、こんにちは。
いつもブログとても楽しみにしています。
離婚後にお付き合いを始めたロックマンの彼氏に悩み先生のブログに辿り着きました。
先生のブログとセミナーと書籍で勉強させていただき、子ども頃の自分を癒し、自分軸を発見し、今はとても幸せに暮らしています。
一年以上付き合って、まだ彼氏の会社名も自宅の場所も教えてもらえてませんが(笑)

そこで質問です。
先日、彼氏のパソコンが壊れた際にとてもイライラしていたのか、LINEで「つべこべ言わず買ってきて!役に立って!」と言われました。
私はとても頭にきて「バカにしてるの?」と返信をし、翌日自分のクレジットカードで買ってしまったのです。13万です(>人<;)
もちろん、依存側の私が超自立の彼に「バカにしてるの?」と言ったのは初めてで、彼もとても驚いていました。最近の私は、自分が嫌なことを嫌と言えるようになったので「変わった。前はもっと素直だったのに。可愛げがない。」と彼氏に言われるようになりました。

私は子どもの頃から『働かざる者食うべからず』の家庭で育ちました。子どもの頃の結婚相手の基準は『働き者』だったのです。
ずっと正社員で働き続けていた私も、先生と出会い、今は自分の好きな仕事を契約社員として働いています。お給料は下がりましたが、充実した日々です。

子ども3人を育てながらの母子家庭の私が13万も払ってしまったこと。
年収1000万以上の彼氏が「あなたが払うって言ったんでしょう」とケロッとしていること。
(いつもはデートの時のお金は彼が全部払ってくれます。プレゼントも買ってくれます。私はほとんどお金を出したことがありません。)
引き落としまで、あと一ヶ月あるのですが、日々悶々としています。
何故かと言うと「あなたが調べてメーカーに電話して注文してくれて嬉しかった。いつも自分でしてるから。」と彼氏が言ったのです。
一人暮らし歴が長く、なんでも自分で出来、色々な人に頼られる彼は、してあげるばかりで、してもらうことがないのかと、初めて気付きました。
彼氏が嬉しいならいいかーという気持ちと、自分より遥かに年収が低い人に払わせるような人はどうなの。という気持ち、彼が今まで私に使った金額を思えばいいのかなーという気持ちと行ったり来たりしています。
この件で嫌いになった訳ではないのです。
でも、これをきっかけにお別れしてもいいのかなと、思う自分もいます。
先生にはきっと「どっちでもいいよー」と言われると思ったのですが、今日のブログを読み、お金に対する私の思い込みも関係してるのかなと思い、質問させていただきました。

取り上げていただけると嬉しいです。
寒くなって来ましたので、お身体お気を付け下さいね。
(Mさん)

なるほど、そういう手を使えば13万のパソコンが手に入るんですね・・・。
こんど使ってみようかなあ・・・
・・・・。
・・・・。
・・・・。
でも、誰に言えばいいんだろう???(汗)

ともあれ、まずは13万円も払えた自分の財力に感謝ですね。
なんぼカード払いでも、それだけのお金にアテがなければ払えなかったでしょう?

Mさんがお気付きのように「お金に対する思い込み」がこの悶々とした気分を作っているのは間違いないですよね。

相手はきっとそこまで考えていないでしょうし、それどころか「いつも自分でしてるから、嬉しい。ありがと!感謝してる!!」という純粋な気持ちだけなのかもしれません。

お金に限らないのですが、人は物事への解釈はそれぞれで、自分がAだと思うから相手もAだと思うことはあまり多くはないものです。

彼もMさんの状況(収入や生活)などは知っているかと思うのですが、「母子家庭でお金のやり取りが大変だ!だからパソコンを買うのはほんとしんどいんじゃ!」ということをどこまで理解していたかは不明です。
むしろ、ほとんど理解していないんじゃないかと思うんですけどいかがでしょうか?

Mさんが彼にそれをあまり言ってないこともあるかもしれませんが、それ以上に人は「投影の法則」によって「自分がBだから相手もBだ」と思い込んでしまうからです。

そう、思い込みって私も彼もそれぞれにあるんですね。
それがすれ違いを作るのです。

ちょっと彼の立場に立って考えてみましょう。
彼はプレゼントしたり、食事代を出したりということをふつうにやってるとします。
そうすると彼は毎回「今回は食費に1万5千円も使ってしまった。あいつは奢ってもらうばかりで悔しい」なんて思わないかもしれません。

自分が年収が十分あり、日常のお金にそれほど困っていなければ、それくらいのことはあまり影響かないからです。

そうすると人は相手にそれを投影します。

「自分がBだから相手もBだろう」という気持ち。

すなわち、「自分が食費やプレゼント代をふつうに出すように、彼女も自分に対してお金をふつうに使ってくれるだろう」という思いなわけです。
この「自分がふつうにお金を出す」というのが「B」です。

ところが、Mさんは「A」、すなわち、「母子家庭で3人子どもを育ててる私はお金のやり繰りが大変だ」という思いを持っているとするならば、やはりMさんはそれを彼に投影し、「そんなこと常識で分かってくれているだろう」と思い込みます。

ここで「すれ違い」が綺麗に出来上がるわけですね。

もっと言えば彼は「自分も13万くらいすぐに出せるんだから、相手も躊躇なく出せるだろう」と思い込みやすく、Mさんは「家計が苦しいことを分かっているのに、なんでそんなことをさせるのだろう?私のこと嫌いなのかしら?嫌がらせ?」と思ってしまうのです。

つまり「13万円」という金額に対する、私と彼の捉え方は違うのです。

だから、「バカにしてるの?」という言葉にびっくりするのは、Mさんが反抗的態度を取ったことだけでなく、「え?何のこと?そのことでそんなに怒るの?」という思いもあるかもしれません。

このすれ違いを解消するのは気長なコミュニケーションが一番で、「違うんだぞ」ということを伝えていくのが一番シンプルです。

1回2回伝えて「私、ちゃんと言いました!」という方もいらっしゃいますけど、「まあ、そうなんだけど桁が違うんですよね」です。

10回?20回?

それで分かってくれる相手はだいぶ物分かりのいい人だと思います。

100回?200回?

そうね。最低それくらいは伝わらないと、自分と違う価値観を理解するには至らないものと思った方がいいでしょう。

特に彼のようなロックマンは相手の気持ちを察するとか、相手の気持ちを理解する、というのが皆さんにとっての「微分積分」のように超絶難解なものです。

だから、幾度となく伝えることで徐々に理解が深まっていくものと覚えておいてください。

それゆえ、依存側で彼軸で生きている間はとても辛いことになるんです。
(それで自分軸を取り戻しましょう!という話になるのはいつもの流れですね!)

とはいえ、「バカにしてるの?」って言えたことはとても大きいです。

おそらく彼は「都合のいい相手」とか「自分の思い通りになる女」としてMさんを見ているはずですから、その言葉はとても素晴らしいです。

変な話ですが「あ、こいつはペットじゃなくて女だったんだ」ということを気付かせてあげるきっかけになります。

そして、「別れたくなる」というのは、Mさんに自立心が芽生えた証ですから、これを機に彼との関係もだんだん変わって行くのだろうと思います。

このメールを頂いたのは数か月前ですので、今はすっかり違う関係になってるかもしれませんね。

よく野良猫さんやロックマンさんに振り回される自立系武闘派女子の皆さんは、それが趣味や特技だから、と楽しんでいらっしゃる分にはいいんですが、多くは「嫌われるのが怖い」とか「私にはそんな価値がない」という“誤解”によって「都合のいい女」になってることが多いですよね。

いわば、刀を鞘に隠して後ろ手に持ってるような状態です。
まあ、とても危険な状態で、怖いんですけど、たいていの男子はそんなものがあるとは思わないので、調子よく振る舞ってらっしゃるわけです。

しかも、その伝家の宝刀は相当な破壊力を持ってるのを潜在意識では知ってるので、「これを抜いたら致命傷を与えてしまう」と怖れて、なかなか鞘から刀を抜けません。
だから、いざという時のためにずっと我慢してしまうのです。

だから、惨劇を避けるためにも、もっと自己肯定感を高めようぜ!!という提案をよくしてるのです。

そしたら、刀を抜かずとも平和的に解決する道が見えてきますから。

さて、お金の話に戻りましょう。

お金はとても自分の思い込みが投影されやすいもので、「働かざる者、食うべからず」という観念が強いと、とにかく働く、動くことを自分自身に強要するようになります。

「遊んで暮らす」とか「彼のお金で養われる」ということが自分に許せません。

だから、そういう方は結婚して子供ができても仕事をしようとしますし、そうでない場合は、お金を稼いでいない自分のことをダメな人間として扱います。
お金は発生していなくても家事をこなすことで十分、それに見合う働きをしているのですが、現金を生み出していないことを罪悪感に感じてしまうのです。
それで家事にワーカホリックになってしまうこともあるくらいです。

彼はプレゼントをしてくれたり、食事代を出してくれたりするのですが、それに対して「感謝」以外の気持ちってどれくらい出てきます?
申し訳ないような気持ちはありますか?
それとも「それくらい稼いでいるんだから当然でしょ?」って思いますか?

一方、彼はどんな思いでお金を出してくれるのかを聞いたこと、ありますか?
自分のその思いと違うものがそこにあるのかもしれません。

だから、

>ずっと正社員で働き続けていた私も、先生と出会い、今は自分の好きな仕事を契約社員として働いています。お給料は下がりましたが、充実した日々です。

というMさんは、だいぶその観念を手放せたのかな?と思います。

「お金」よりも大切なものがある!と気付きましたよね?
それもまた素晴らしいことだと思います。

じゃあ、Mさんはお金に対してどんな思いを抱きたいと思いますか?

「必要なお金は必要なときにちゃんと入って来るもの」
「私のお金は日銀がどんどん発行してくれて、銀行が預かってくれてるの」
「お金は自分を自由に、豊かにさせてくれるもの。だから大好き~!!」
「私は好きなことをして生きるから、お金は勝手についてくるのよ」
「お金は天下の回りもの。あなたのお金も私のお金」

などなど、お金に対するポジティブな気持ちを自分にインストールしていきませんか?

「あ、そう思っていいんだ」と思って、日々、その気持ちでいるだけでも、その思いは潜在意識に刷り込まれていきます。

かつて自分が育った家では働き者であることが価値でした。
それはその時代、その環境では「幸せになる方法」だったと思います。

でも、今の時代は「働き者」でなくても「幸せになる」ことが許されてますよね?

もし、Mさんが自分の価値をもっと受け取り、自分自身をもっと素晴らしいものとして肯定してあげられると、きっとお金に対する思いもよりフラットなものになるでしょう。

彼の年収がそれだけ高いなら、彼から援助してもらえることもあり得ますよね~!

>一人暮らし歴が長く、なんでも自分で出来、色々な人に頼られる彼は、してあげるばかりで、してもらうことがないのかと、初めて気付きました。

という思いがあるのであれば、Mさんが彼のためにしてあげたことって素晴らしい愛だと思いませんか?
だって、その13万は彼を喜ばせ、感動させるために役に立ってるのですから。

私は、お金は使い方が大切だと最近は思うようになりました。
どんな思いで使うのか?
お金を使うことと、愛することを、どうつなげるのかが大切だな、と。

喜びのために使えば、喜びが返ってきます。
怖れからお金を使えば、怖れが返ってきます。

それってシンプルな法則ですよね。

また、自分に価値があることが分かれば「受け取り上手」になります。
お金を払ってもらうことに罪悪感がなくなりますので、お金を払う側も気持ちいいものになります。

これ、さらっと言いましたが大切な法則です。

「受け取る側が罪悪感がなく受け取ると、与える側もただ喜びを感じて与えられる」のです。
「与える」と「受け取る」は同じことですから。

お金に対する価値観の違いも学べるかも!?

東京:2/25(日)
大阪:3/11(日)
名古屋:3/13(火)

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