セックスレスの問題から見えてくる自分自身の内面的変化と次の課題。



自分自身を変えると変化は必ず訪れるものですが、それが自分の期待通りの変化とはなかなかいきません。
また、自分のパターンにしても変わったと思いつつも、意外と平行線なときも多いものですね。

根本先生こんにちは。
いつもブログを楽しみに読んでいます。
セックスレスというよくあるネタですが、よかったら使って下さい。

結婚して10年間、真面目に仕事をして、家事、育児にも協力的で、側から見れば素晴らしい夫に対して私は不満しか湧かず、ずっと相手をコントロールしようと戦って、夫をサンドバッグ代わりにしほぼ怒りのパワーだけで生きてき40代の主婦です。
ケンカばかりの毎日に疲れ、そんな状況から逃げるために何度も離婚したいと言っても、夫は決して首を縦には振りませんでした。

やはり夫を愛しているし、子供のためにもこの状況をなんとかしたいとパートナーシップに関する本を読み漁り、自分が変わらないといけないと気がつき、ゆっちさんの愛され妻講座、根本先生のセミナー、ワークを通して、自分癒すこと、自分を受け入れることをした結果、やりたいことを見つけ、仕事を辞めて勉強のため学校に通っています。
また仕事や育児の間できなかったお洒落をし、ランニングを始めてダイエットも成功し、自分の女性性も楽しみ始めました。最近はケンカも激減し夫に感謝の気持ちを伝えたり穏やかな気持ちが持てるようになりました。しかしその頃からセックスレスになりました。

元々夫は淡白で、私から誘うことが多かったのですが、最近は誘うととてもウンザリした様子で拒否。
なんとか話をしてみたところ「仕事で疲れている。プレッシャーだから止めて欲しい。ますますしたくなくなる。自然な気持ちに任せたい。」また「日々感謝の言葉や軽いキスやハグはしており、それで十分に愛情は伝えているつもりだ」と言われました。ごもっともだと思いました。
仕事が忙しい夫にはゆっくり休んで欲しいとは思いますが、子供や自分の趣味のためにはどんなに疲れていても無理できる彼を見ると、なんで私のためには無理してくれないの!と締め上げたくなります。
10年間私のヒドイ仕打ちに耐え、支えてくれたのですから、そんな夫の「したくない」という気持ちを私も理解して受け入れたい思う反面、愛情を肌で感じたい、繋がりたいという強い想いと、拒否された時の猛烈な寂しさでとても苦しいです。
気がつけば出会い系サイトに登録していました。なんて安易だと恥ずかしいですが、それしか思いつきませんでした。でもやはり怖くなり何もしていません。
夫婦は鏡と言いますが、今私は私の何に気がつけばいいのでしょうか?
(Kさん)

セックスレスというよくあるネタかもしれませんが、やはり同じ思いの方も多いようでカウンセリングでも頻繁にその話題が上がるんですね。
で、表に出てるのはセックスレスなのですが、そのパターンは様々ですからね~
遠慮なくご相談してもらえたらと思っています。

Kさんのケースでもセックスレスの問題に限らず、離婚や浮気の問題とも共通する項目があるんですね。
で、それはなかなか自分では気付かないのでこうして人に話すことで見えて来るものでもあると思っています。

特に私をはじめ心理系のブログを読んだり、セミナーに参加されたりする方は意識が高いと思うのですが、その分、落とし穴にハマりやすいんです。

一つ目は「自分が変わったとしても相手が変わるには時間がかかる」という点。
セミナーに参加して意欲満々になり、また自分を変える術を覚え日々チャレンジして数か月、「おお!以前の自分とは違う!以前は○○だったけど、今は△△だ!!!」みたいな実感も伴ってきます。

そうすると私たちは無意識に(ここ大事ですよ、無意識に、なんです)、相手にも変化を“強要”したり、“期待”したりするんです。

つまり「私が変わったんだから、あんたも変わりなさいよ」とか、「私が変わったんだからあなたもきっと変わったはず」とか。

でも、ご存知の通り、あなたが日々自分を変えようと意識を向けてきた間、奴はふつうに会社に行って、ご飯を食べて、ウンコしてる毎日なわけです。
もちろん、本人なりに何らかのチャレンジはしているかもしれませんが、あなたからすれば何もしていないように見えることが良くあります。

そうすると「私は変わったのに、あなたは変わってない」という風に見えてくるんです。

でも、私のブログを通読されている方なら「あれ?」と思われるはずです。

「それってもしかして投影では?」と。

そうなんですね。
「自分が変わったのに相手は変わってない」と思う時、実は変わってないのは自分自身なのです。
自分が変わっていないから相手も変わっていないように見えるんです。

すなわち、それはまだ自分が変化の最中にある、ということを示しています。

また、自分は変化していたとしても、その変化を十分に受け取っていないために、相手が変わっていないように見える、という解釈もできます。

だから、こういう場合はまだまだ変化の最中なんだな、という風に解釈して頂くのがいいと思います。

そして、もう一つが重要なんですが、「意外と自分のパターンは変わっていない」ということです。

離婚や浮気の相談の際にも注意深く見ていくところなのですが、問題が起こる前と現在とで、本人はやり方を変えているつもりでも、中身は全然変わっていない、という現象がよく起きているんです。

例えば、顕著な例はこんなケースです。

「以前の私は旦那にあれこれと文句を言ってばかりしていました。それで旦那を苦しめてしまい、旦那は浮気に走ったんだと思います。でも、今はそれを反省して、旦那を否定するようなことを言わないようにしていますし、感謝の言葉を意識的に伝えるようにしています。
旦那も最近お前は変わったと言ってくれるようになりましたが、全然浮気をやめてくれません。私が反省して態度を変えたのに、旦那は何も変わっていないんです。それでいいんでしょうか。」

Kさん、皆さん、この奥さまの話で「あれ?」と思うところはありませんか?

私はそういう時、こんな話をするんです。一つ目は先ほどの「自分が変わっても相手が変わるには時間がかかる」という話。だから、待ってあげてくださいね、と優しく諭します。

それで油断させておいて、グサッと斬るわけですね(笑)

「奥さんもまだ変わっていないようですよ。今も旦那さんのこと、否定してますよね?」

以前は旦那の態度にあれこれと文句を言っていたかと思います。
それを表面上は改めたかもしれません。
でも、心の中はどうでしょうか?

「私は変わったのに相手は変わってない」と相変わらず旦那さんのことを否定しているわけです。

直接言う、言わないの変化は決して小さいものではありませんが、内面で起きていることは以前とさほど変わっていないのかもしれません。

ビフォー:直接旦那を否定してきた。

アフター:心の中で旦那を否定している。

ま、そういうことなんです。

特に頑張って自分を変えようとしたり、態度を変化させてきたりしてる方ほど、この穴に落ちやすいんです。

逆に言えば、あるある、なんですね(^^)

態度を変えたことは大きなことです。
だから、次はいよいよ内面的変化に意識を向けて行く時なのです。

さて、Kさん。いかがでしょうか。
思い当たるところはありませんか?

サンドバッグ癖はなかなか抜けないんですね。
長年、サンドバッグにしてきた夫を、急に男にはできないわけです。

でも、色々とセミナーに参加されたりして変化して、やりたいことを見つけてらっしゃるのもまた事実ですよね。
それは大きな成長だし、変化です。

でも、そうした変化を心の内側にさらに根付かせる時期に来たんだな、と思ってください。
その象徴がセックスレスだと思ってみるといいでしょう。

変化って必ずしも自分の期待通りには起きません。
ひとつの例が、旦那がセックスを拒否できるようになった、ということ。
以前はどうでしょうか?

もし、あれこれKさんが旦那さんに求めて来たのであれば、今までも嫌々セックスに応じていたことがあったかと思います。
でも、それを今、彼が拒否できるようになった、ということは、彼に拒否権が与えられた、という証でもあります。

つまり、以前は「Yes」しかなかったのに、今は「No」という選択肢が持てるようになったわけです。
また、仕事で疲れてる等の言い訳を彼がしたとき、今までのKさんならどんな風に逆襲に出ていたでしょうか?

彼がしたくないと言えるようになったとするならば、それは大きな変化なのです。

さて、

>10年間私のヒドイ仕打ちに耐え、支えてくれたのですから、そんな夫の「したくない」という気持ちを私も理解して受け入れたい思う反面、愛情を肌で感じたい、繋がりたいという強い想いと、拒否された時の猛烈な寂しさでとても苦しいです。

という気持ちがあるということは、それだけ「夫好き好き病」あるいは「旦那ラブラブ症候群」に激しく罹患してるということですよね?

その思い、どれくらい言葉、態度、表情、目で伝えてますか?
もしかすると、文句を言うのは得意だけど、甘く情熱的な愛の言葉をささやくのは苦手ではありませんか?

旦那さんが疲れて横になっているときに、そっと頭を撫でながら「あなたのことが本当に愛おしい。あなたのそばにいると滾々と愛情があふれて来てそれだけで体が熱くなっちゃう。すごく幸せ。」って言葉を囁きながらぎゅーっとしてあげるのはどうでしょう?

子どもたちの前でも気にせずに目を見つめて「ほんとうに愛してる。一緒にいられて幸せ」ってしなだれてみるのはいかがでしょうか?

そういう愛の言葉を伝えること、また、態度で表すことが“恥ずかしい”と、「相手から求められたときのみ愛情を感じる」とか「肌と肌のふれあいでのみ愛を感じる」みたいな現象に陥ります。

つまり、サンドバッグにされてきた夫からすれば、自分が愛されてるとか思えないですよね?
旦那からすれば、自分は金を持って帰るだけの存在、妻の言うことを聞かなきゃいけない奴隷、という風に自分を扱っていて、そこに愛情があるって気付けないのかもしれません。

よく自立系武闘派女子の中で起こりやすいのが「これがあたしの愛情よ!受け取りなさい!!」とバズーカをぶっ放すやり方です。

それは俗に「一方通行の、自分本位な愛し方」と言います。

もちろん、武闘派女子の中には男女関係にのみお淑やかになって、じっと愛を待つ姿勢、黙ってついていく姿勢によって愛を示す人もいます。

でも、当然、相手も人間なので不完全ですよね。
あなたの愛情がちゃんと相手に伝わってるかどうか?なんて分からないわけです。

だから、相手にも分かる形で愛情を示してあげる、というのが次のステップになるのです。

さて、旦那さんはKさんにちゃんと愛されてることに気付いているのでしょうか?
「気付いているはず」というのは、たぶん「気付いていない」ということです。

分かりやすいのは「好き好き攻撃」です。

うっとりしながら好き、と伝える。
にっこりしながら愛してる、と抱きしめる。

この辺は分かりやすい愛情表現ですね。
さて、Kさんはどんな風に愛情を示す人でしょうか?
またどんな風に愛情を示せば彼は受け取りやすいでしょうか?

彼が喜ぶことってどんなことですか?
彼が喜ぶプレイや愛撫の方法はどんなことでしょうか?

見返りを求めてやっちゃうところがあると思うんですが、それも一つ一つ手放していくといいでしょう。
まずは「与える」という意識で取り組んでみると変化が分かってくると思います。

セックスレスのご相談で、自分の体をちゃんと自分で愛してあげること(つまりはオナニーですね)、そして、セックスのテクニックを学ぶと意外なほどに成長することなどをよくお伝えしています。

セックスも他の愛情表現と同じく、まずは「与えること」なんですね。

相手を喜ばせてあげたい、と言う思いが基本です。

30代を過ぎると女性の方が性欲が強くなったりしますから、女性から求めるのも自然の摂理だと思ってくださいね。

Kさんは自分のセックスにどれくらい自信が持てていますか?
私とセックスできる夫は幸せよね、と思えていますか?

ここでもまた自信や自己肯定感の問題として見ていくことができます。

自分の体やセックスに価値がないと思うと、結果だけを追い求めてしまいます。
でも、自分の体やセックスに価値があると思えば、もっと堂々としていられます。

この経験からも自分自身を見つめ直していくことが一番なんですよね。

服を脱いで裸になって鏡に自分の姿を映し、その美しさを感じて見てください。
メイクをし、きれいな服を着て、その美しさにうっとりしてみましょう。
自分で自分の体を愛し、女であることの喜びを感じて見ましょう。

「まずは自分」はセックスレスの問題においても、とても大切な法則なのです。

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