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幾度となく同じジャンルの問題を取り上げていますが、どれも基本は同じでもお伝えする内容は少しずつ違うと思います。
基本っていうのは愛と繋がるってことですね。
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人生の最大の問題に直面しています。
結婚して23年。夫からの離婚宣言。実は、15年前にも言われています。
その時も夫は離婚したい、お前の束縛や依存がもう無理、解放して欲しいと、私は離婚したくないと6年話し合いを続けました。そんな中突然の子供の病気で一時休戦。それから8年、離婚の話はなくそれなりに仲良くやっていると思っていました。
が、昨年の秋、何気なく年金の話をしたら、このままでは人生棒にふる、休戦し棚上げしてたが俺の気持ちは15年前と変わっていない、子供の病気も治ったし、これ以上は無理、離婚だと言われました。私は離婚したくないです。
主人から、俺はずっとなめられてると感じていた、おれの人生を絡め取らないで欲しい。俺の人生はお前をチヤホヤするためにあるんじゃない。俺を奴隷だと思ってる、お前が望めば思い通りになる男だと思ってるだろうと言われています。
なぜ離婚を受け入れないんだ、なぜ他人の人生を縛ろうとする、お前はそんなに価値高い人間なのか、お前はどこまで自分の事を特別だと思っているんだ、説明してみろと言われています。私はそんな風に思った事はなく、何と答えて良いのかわかりません。
離婚を受け入れない事が大事に思ってない事だと言っています。その人が好きなら幸せを願いその人の望むようにする事が本当に好きだという事だと。
夫のいう通りで言い返せません。なぜ離婚したいのか何度も説明してくれました。お互い根本が合わない。良い悪いではなく、望んでいる事が違う。だったら、別れてそれぞれの幸せを探そう。お前の望みを叶えてくれる男はいる、そういう男を探した方が幸せになれる、なって欲しいと。
考え方の違いは結婚前からわかっていたが、結婚すれば子供が産まれれば変わるかも何とかなるかもと思ってここまできた俺にも責任はある、お前だけが悪いんじゃないからとも言っています。
夫の言い分は良くわかります。そうなんだと思います。今後絶対お前の望むようにはならないと言っている人に縋っても仕方ないと。でも、離婚しますと言えないのです。
これ以上話しをしても無駄だし、お前からの答えもないので、家を出て行くと言っています。出て行って欲しくないと言うと、また俺の人生を縛るのか、もう嫌だ、勝手に出て行くと言っています。
もうどうする事も出来ないんでしょうか。夫からの問いに何と答えれば良いのでしょうか。
(Nさん)
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Nさんの問いに直接お答えするのであれば、
「あなたにはあなたの人生があります。だから、どうぞ、お好きになさってください。私はその選択を支持します。」
という回答をお勧めします。
この言葉には、手放しも、信頼も、愛も、全部入っています。
もし、Nさんがこの言葉に抵抗があるとすれば、一旦、自分を崩してみる必要があると思います。
自分が思っていた愛は愛ではないのかもしれない、まだまだ手放せていないのかもしれない、夫のことを信頼できていないのかもしれない、と。
人には「欲求」というものがあり、それは様々な原動力となる素晴らしいものである一方、私たちの人生に葛藤や苦しみというアトラクションを提供してくれるたいへん有り難いものでもあります。
「一緒にいたい」という自分の欲と、「一緒にいたくない」という相手の欲がぶつかったときが苦しいんですよね。
でも、「一緒にいたい」という欲をお互い持つと幸せか?っていうとそうではないんですよね。
欲が満たされて幸せを感じてるように思うんだけど、でも、それは一時的ですよね。
欲はさらなる欲を求めますから、どこかでお互いの欲はぶつかる仕組みになっています。
それでその欲を手放しましょう、という話になるのです。
彼には彼の人生があり、それは彼に選択権があります。
夫婦だから、などという理由で縛ることはできませんね。
それで縛ってもまた幸せでないから。
Nさんは愛する人が苦しむ姿を見るのは喜びになりますか?
まあ、そういうプレイもあり個人的には嫌いではないですけど・・・(笑)
もし、Nさんがそうでないとするならば、ご主人と一緒にいることで彼が苦しむとしたら、自己満足になったとしても、幸せには感じられないでしょう。
>夫の言い分は良くわかります。そうなんだと思います。今後絶対お前の望むようにはならないと言っている人に縋っても仕方ないと。でも、離婚しますと言えないのです。
そこで渦巻いている感情と向き合いましょう。
自分自身とひたすら向き合っていくんです。
ちょっとしんどい作業ですよ。
見たくない自分にいっぱい出会いますから。
私たちは頭でわかっても(思考、顕在意識、理性)、感情がついてこない(潜在意識)と行動は伴いません。
「夫の言い分は良く分かる」「追っても仕方ない」というのは論理的に説明上手な彼の説得に「なるほど~、確かに~」と頭で納得してる状態なんだろうと思います。(もちろん、心の一部も納得してますが)
でも、ほんとに感情レベルでは「でも・・・」ってなってしまうんですよね。
ここで、とても大切なお話をします。
問題がどこで起きているか?というお話です。
夫婦の間に問題が生まれているように見えるのですが、実はそれは違うんですね。
Nさんの内面でのみ、問題は生まれているのです。
「離婚に納得してる自分vs離婚したくない自分」の葛藤が問題なんですね。
だから、まことに信じられないと思いますが、私はこういうカウンセリングの時に初めにこんな話をします。
「この問題に、ご主人は一切関係ありませんよ」と。
ご主人の離婚発言はNさんの内なる問題に目を向けさせてくれたスイッチであり、神様からのメッセージに過ぎません。
家庭教師が「よし、今から因数分解をやるぞー。ここ試験に必ず出るけど難しいからな、頑張っていこうな!」と教科書をめくるように、「さあ、今から自分の欲という最大の問題と向き合うぞー。これはほんとに愛を学ぶための必須項目だからな!頑張って行こうな」と離婚問題と言うページを見せてくれたのです。
その問題に取り組むのはNさんですから、これはほかでもない自分自身の問題です。
だから、この問題が解決できるかどうか?はNさん自身にかかってるんですね。
Nさんがどれくらい自分自身と向き合えるか?
ついつい言葉の主語が「主人が」になってしまいませんか?
こういう状況だと「依存側」の立場に落とされるので、なかなか自分を主体に考えられなくなるのです。
だから、まずは自立を取り戻します。
そのために、自分に意識を向けることを徹底するんですね。
そういう目的もあって「この問題にご主人は関係ありませんよ」とお伝えするんです。
「なぜ、離婚したくないのか?」
「なぜ、夫に執着するのか?」
「なぜ、結婚にしがみつくのか?」
そこにめくるめく欲求の渦巻く世界があります。
そこを見ていきましょう。
人に話すのもいいですが・・・まずは内観することをお勧めします。
ひたすらノートに自分の思いを書き連ねていきます。
色々と自分が思っていることを。
毎日時間を作ってその問いを自分に投げかけ続けていきます。
ただ、必ず1日1回は昨日やそれ以前のノートを読み返してみます。
昨日の自分を客観的に見るためです。
色々な人のブログや本で学ぶことも大事ですね。
その学んだことを自分に当てはめてみましょう。
っと言っても、この作業を1週間でも連続してできたら素晴らしく、たいていはしんどさや依存から抜け出すことに失敗して頓挫してしまいます。
だから、また思い出したらやりましょう。
そうして心の整理を進めていきます。
おそらくそのノートは宝物級に多くの気付きを与えてくれるでしょう。
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子どもはそもそも両親を助けるためにやってくるものです。
だから、よく夫婦の危機の際になぜかポコッと子どもができたりします。
そして、子どもは両親を助けるために病気になってくれることもあります。
お互いの痛みを引き受けてくれたり、自分をかすがいにして夫婦仲を取り持とうとしてくれます。
だから、私は子どもの病気や問題はすべてと言っていいくらい親の問題として見ていきます。
それで「子どもが不登校なんです。」という相談に「夫婦仲はどうですか?」って一見素っ頓狂な質問をしたりするんですね。
Nさんたちのお子さんはとてもお二人への愛が強い方みたいですね。
とても親思いで、強く、また、美しい魂の持ち主ではないでしょうか。
お子さんが病気だった時代って、その病気のために不安になったり、辛くなったりする一方で、夫婦仲は良くなったように感じていたでしょう?
それはお子さんのおかげ、ですよね。
そんなお子さんが生まれて来てくれたことに改めて感謝してみるのもいいですね。
ここまでして自分たちを守ってくれたお子さんに「ありがとう」と。
他にもその存在に助けられたことっていっぱいあるでしょう?
その笑顔に救われたことっていっぱいあるでしょう?
そうしてお子さんへの思いを手紙にしてみるといいでしょう。
これはNさんの中にある純粋な愛に気付かせてくれるレッスンとなります。
自分の中に愛を発見し、そして、その愛を通してご主人を見ていくために大切なプロセスとなるでしょう。
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私のカウンセリングはあちこちに散らばってしまった欠片を集めて元に戻していくようなイメージで進んでいきます。
色々な場面でその欠片を見つけて拾い集め、チリも積もれば山となるで自分の偉大さに気付いたり、その集めた結晶を大切な人に贈ったりします。
それはもともとは一つだと思うので、ご主人との中に見つかりにくければ、子どもを通すこともありますし、親やきょうだいにそれを見つけ出そうとすることもあります。
そこと繋がると、どんな状況でも人は幸せを感じられます。
先日もセミナーに出られたある奥様がこんな話をしてくれたんです。
「すっごく変なんですけど、旦那は家で離婚だって騒ぎ続けているし、子どもも問題起こしたりしているんですけど、私、平然としてられるんです。それでも笑っていられるし、幸せに思えたりするんです。おかしいですよね?私」
私は即座に「おめでとうございます。立派な変態さんになられたんですね。うれしいです。」とお答えしました。
私はよく離婚するかどうかはあまり重要ではない、なんて突き放した表現をするのですが、離婚するかどうかよりも幸せを感じられるかの方が大事だよなあ、と思うからなんです。
ただね、そこまでしっかり愛と繋がっちゃうとね、もう離婚だのなんだのってどうでもよくなるし、相手を束縛したり、コントロールしたり、自己犠牲したり、自分や相手を傷つけたりってことをしたくなくなるので、お互いに自由になるし、元気だし、なんか笑えるし、雨が降ってても幸せだし、もう、あたしって変態!としか感じられなくなるので、結果として離婚を回避できたり、「幸せな離婚」を選択できたりするようになるんですね。
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Nさんには途方もない話のように聞こえるでしょうか?
でも、自分もいずれ、ここに行くんですよ。
「あんときの根本さんが言ってることはさっぱり分からなくて、この人おかしいんじゃ?って思ってたんですけど、今ならはっきりその意味が分かります~」って言うようになるんですよ。
ご主人のことはいったん横に置いて(つまり、彼を自由にさせてあげて)、自分と自分の欲に向き合っていきましょう。
今、できること、に意識を向けながらね。
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