強くなる、とは「彼を愛する。そのためにはどんな手段も辞さない」と覚悟を決めること。



うまく行っていると思っていたのに離婚話、ということは何か決定的なことが起きたのか?あるいはずっとくすぶっていた火種が爆発したのか?なんですよね。
今日は根本の頭の中をあれこれと公開しますので、一緒に葛藤しながら読んで下さい。

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いつも根本さんのメルマガやブログを拝見させていただき、人間の幅を広げている最中です。セミナーでは、滑りつつも繰り広げられる世界にいつも引き込まれています。

自分の中の問題が発生したので、今回メールさせていただきました。
昨日、入籍して半年の夫から、離婚を切り出されました。理由は元彼と自分を比較され、愛情が冷めた事と、夫の両親と私が仲が良くない事です。
確かに、あの人はこうやっているから、あなたももっとこう頑張った方がいいよね。と言ってしまい、そこから気まずくなりました。
私は自分の両親から暴力を受けながら育ち、自己肯定感が低く、常に罪悪感を意識していました。それを変えたくて、根本さんのブログを拝見し、セミナーに通いました。
そこでようやく執着していた事に気付いて、自分が望む事を優先してやることで、自分を愛するってこういう事なんだ!と理解できました。
丁度一年前がそのような時期でした。その頃から今の夫と仲良くなり、付き合い始めて4カ月で入籍しました。

自分ではすごく仲良く、問題も話し合いながら解決できていたと思っていたのに、急に離婚だと言われて、動揺しています。
この出来事も自分が引き起こしていて、成長できる機会なのかなぁとも思いつつ、幸せになりたいのに、夫の事も幸せにしたいのに出来ません。
冷却期間を置いて、また数日後に話し合う予定ですが、男性から切り出して、意見が変わるとは思えません。
ちなみに私は離婚したくありません。

どう心を強く持てば良いのかも分からなくなりました。強くなりたい。

根本さんのネタに拾っていただければと思います。ご検討ください。
(Sさん)
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滑りつつも・・・という表現に若干トゲを感じましたが、そこは私大人なのでスルーしていきましょう!滑る、だけにねっ!はははは・・・・。
ここで焦って「いやあ、アメリカンジョークですよ~!ハワイ帰りですからね~!!とかやってしまうとさらに空気を凍らせるんですよね(^^)

さて、そんな空気を冷やしたところでSさんの話題に入りましょう!

Sさんをカウンセリングするならば、こんなことをまずはお聞きしたいな、と思うんです。

「旦那さんってどんな人なの?けっこうクールなの?冷たいの?それでいながら嫉妬深いところがある人なの?」

「本当に急だったの?なんか様子が変だなあ・・・ということもなく?晴天の霹靂って奴???」

さて、今日はいつも以上に私の頭の中をなるべく公開しちゃいますね。
それゆえ、独り言のように色々と疑問や質問、理屈っぽい部分が出てきますが(笑)良かったら参考にしてみてください。

>自分ではすごく仲良く、問題も話し合いながら解決できていたと思っていたのに、急に離婚だと言われて、動揺しています。

そりゃ動揺しますよね~。
話し合いもできてたわけですよね?
それが急に離婚という切り口から入るってことは、旦那さん、とても不器用で、口下手な人なのかな?とか思うんですよね。

つまり、「離婚したい」が本音ではなく「俺はお前に不満がある」とか「お前に傷つけられた」とか「このままの関係は嫌だ」とかいう意味ではないのかなあ?と。

男性って女性に比べて遥かにコミュニケーション能力にギャップがあって、不満がある、という気持ちを表現するのに、離婚したい、という言葉を使っちゃうこともあるんですね。

しかも、「晴天の霹靂な」的にびっくりするんなら彼は我慢しぃなのかなあ?と。
ずっと何かを我慢してきてそれがドカン!と爆発する、みたいな。
あるいは気まぐれな自分勝手なタイプ(良く言えば自由人)なのかなあ?
彼のキャラがいまいちまだ掴みきれていません。

というのも「急に離婚を切り出される」ということは普通はあまりないんですよね。
必ず予兆、伏線があります。
それに気付かないということは、彼がものすごい我慢しぃで急に爆発するタイプかあるいは自分勝手な気分屋か、Sさんが鈍感で彼のサインに気付かなかったかのどちらじゃないかなあ、と思うわけです。

また、Sさんがうまく行ってる、なんでも話し合いで解決できるって思い込みすぎていて、サインを見逃すところもあります。彼の愛情に胡座をかいてた、という風に。

両親から暴力を受けてきたために、感覚がマヒしてしまって彼の細かい言動の変化(サイン)に気付けなくなってる、ということはありえます。
ただ、自己肯定感が低い、という方はむしろ慎重になりすぎることの方が多いので、その確率は低いと思うんですけどね。
実際、文面を見る限りSさんはそんなに押し付けがましいところもないし、すごく人に気を遣うタイプだと思いますからね~。

・・・となると、旦那さんは優しくて穏やかなんだけど溜め込みやすいタイプなのかな?それともわがままで自分勝手なタイプで、こいつ気に入らん、となったらすぐに別れを切り出しちゃうタイプなのかな?などの想像しちゃうわけです。

だから、その辺をSさんに詳しく聞いてみたいなあ、と思うんです。
彼の性格とか、二人の関係性とか。

>確かに、あの人はこうやっているから、あなたももっとこう頑張った方がいいよね。と言ってしまい、そこから気まずくなりました。

元カレと比較されるということは男性にとってものすごい屈辱的なことなので時に致命傷になることもあるんですが、これ1回で!てことはあり得ないと思うんですよね。
何度も繰り返されたことなのかな?
あるいは、他にもいろいろやっちゃった感じなのかな?
それとも、彼はものすごくプライドが高い人なのかな?

>冷却期間を置いて、また数日後に話し合う予定ですが、男性から切り出して、意見が変わるとは思えません。

冷却期間を設けることは素晴らしいことですね~。
でも、このリクエストを頂いて1か月以上経ってしまってるからもう話し合いは進んだのでしょうか?

男性も意見を変えますよ。
むしろ、女性よりも男性の方かこの件に関しては意見を変えやすいです。

ただ、振り上げたこぶしをどう振り下ろすか?という永遠のテーマが生まれます。
女性は白黒はっきりつけたい方が多いので、離婚する気がなくなったらはっきりそれを言えます。そもそも離婚を切り出す時は熟考を重ねてから伝えることが多いので気持ちは変わりにくいんです。
男性は先ほどのように言葉のアヤで離婚って言っちゃうこともありますし、そもそも思い付きで言葉を発してしまうことが多いでひっくり返りやすいんです。
ただ、プライドがあって一度離婚を口にしてそれを言葉でひっくり返すのが苦手なので、事なかれ主義(なかったことにしてしまう)になることもあるんです。

だから、旦那さんのプライドをどう守ってあげるか?って大切なテーマになりますね。
そ知らぬふりをしてあげてもいいですし、私は離婚したくないなあ、、、と言い続けてもいいですね。

そこで「私が間違ってた!直すから元に戻って来て!」的なことを言うとかえって彼の罪悪感を刺激してしまい、戻りにくくしちゃうことも多いんですね。

そこで話し合いはできるだけ「聴く」ことにして、彼の気持ちを吐き出させてあげるのがお勧めです。

>私は自分の両親から暴力を受けながら育ち、自己肯定感が低く、常に罪悪感を意識していました。それを変えたくて、根本さんのブログを拝見し、セミナーに通いました。

さて、ここからが本題。
1年かけていろいろ取り組まれて楽になって来て今の彼と出会い結婚・・・というまさに理想的な展開で、そのまま行ってくれたらモデルケースになっていただきたいと思うような事例ですよね。

でも、Sさんはドラマが好きな人生のようです。
それでこそ、私のブログの読者です。
すぐに幸せになっちゃあ、面白くねえぜ、というわけでしょう?
うんうん、と画面の向こうでうなずく数万の読者の姿が見えてきそうです。

まあ、真面目な話、この罪悪感というのは結構重要なテーマで、自分が悪い、という思い込みからいろいろと物事を見てしまって自分で自分をたくさん傷つけてしまうんですよね。

だから、ぜひ、その学んだことを生かしていきたいんです。

>この出来事も自分が引き起こしていて、成長できる機会なのかなぁとも思いつつ、幸せになりたいのに、夫の事も幸せにしたいのに出来ません。

前半はいいんですが、後半は・・・クンクン・・・罪悪感臭が漂いますなあ~(笑)
「夫の事も幸せにしたいのにできません」というのは愛情表現なのですが、ちょっと僭越すぎやしませんか?って話なんです。

「夫の事も幸せにしてあげたいと思うんです」はぎりぎりOKと私は認定してますが(何者じゃ?というツッコミはなしで(笑))、「できないんです」は彼の領域に踏み込んでしまう発言です。

彼を幸せにするのは彼ですよね?Sさんじゃありません。
だから、今度はこれを手放しましょう。

彼の幸せは彼が選ぶもの。

ということは彼もまた罪悪感の塊でそれがまだ癒えていないとしたら、彼は幸せを選ぶことを自ら拒否してしまいます。
幸せになっていくことを怖れ、それを否定し始めるのです。

つまり、今回の離婚の問題には隠れて「彼の罪悪感」が影響していることもあり得るのです。

でも、それはSさんにはどうしようもできないことです。
ただ、できることがあるとすれば、彼に愛を贈り続けることですね。

それはSさんの両親が教えられなかったことの一つでしょう。
暴力を振るうことしかできない傷ついたご両親であるのならば、愛についてSさんに分かりやすく伝えることはできなかったと思います。
しかし、その分、Sさんは愛する才能を持って生まれてきています。

だから、今のご主人を選んだのかもしれません。
もしかすると彼もまたとても傷ついた人かもしれませんからね。

そんな彼を愛し、許し続け、信頼し続けることを選ぶこともできます。
今、この瞬間に彼を愛することはできますよね。

自分なりのやり方でOKですから。

離婚を切り出した旦那の話を聞くのは「私個人(=エゴ、欲)」としては辛いですが、「彼を愛する者」として聞くと全然違う聞こえ方がするの、分かりますか?
彼の苦悩が聞こえてくるんです。
それに対して自分ができることは何か?って考えて実践するんですね。

だから、「手放すことも愛の一つ」と私は言うんです。
彼が幸せになるんだったら手放してあげたっていいじゃない、と。

>どう心を強く持てば良いのかも分からなくなりました。強くなりたい。

最強のツールは「愛」です。(なんかの宣伝文みたいですね。あるいは宗教みたい?(笑))
「彼を愛する。そのためにはどんな手段も辞さない」という覚悟は最強です。

子を持つ母親の強さはここにありますね。
残念ながらSさんのお母さんはそういうタイプじゃなかったのかもしれませんが。

彼を愛する、という意識でぜひ話し合いに望んでみてください。

さて、やはり両親を許す、というテーマについては触れておかなきゃいけませんね。
暴力を振るわれて育つとどうしたって自分の存在価値は最低だと思います。
自分なんていらないんだ、という思い込みが非常に強くなってしまうのです。

私のブログやセミナーでいろいろと学んで来たと思いますので、だいぶ軽くなっているとは思いますが、これはぜひ継続してみてくださいね。

そんな両親に感謝できることが少しでも出てきましたか?
傷ついて自分を要らない存在だと思っているインナーチャイルドに少しは笑顔が戻りましたか?

癒しにゴールはありませんから、ぜひ、自分がより幸せを選べるように、今与えられたテーマに向き合っていきましょう。

Sさん、きっといつも誰かに守れてますよね??
そんな存在にも感謝できるといいかもしれません。

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