あなたの心のスイッチを押す存在。



いい気分にさせてくれるスイッチならばいいけれど、イライラしたり、気分が落ちたりネガティブなスイッチを押す人っていますよね?
そんな人への対処方法を学ぶとすーっと楽になっていきます。

ポジティブなスイッチを押してくれる人ならいいと思うんです。
この人と会うと「ときめく」「わくわくする」「うれしい」「やる気になる」「ホッとする」と言う風に。
でも、皆さんの周りにはそんなポジティブ・スイッチとは反対の、ネガティブ・スイッチを押すのが上手な人っていませんか?言い換えると地雷を踏むのが上手な人。
その人といると、イライラしたり、カーッと怒ってしまったり、気分が悪くなったりする存在。


先日福岡のイベントで出会った女性が2人も「女性上司にすごくイライラしてしまう」という話をしてくれたんです。言葉の端々で見下されてるような気がするし、こちらもつい反抗心を燃やして言い返したり、バカにしていたりしてしまうんです、と。

そういう時、多くの人は自分の正しさを主張して相手を変えようとしてしまいます。(実際に声に出さなくても心の中で否定したりね)
相手が悪いんだ、という立場に立とうとするのですね。

でも、その感情をよく見ていくと、それが自分のパターンであることに気付きます。

スイッチはあなたの心の中にあるんです。
今回はたまたまその上司がそのスイッチを押す人になったんだけど、それは他の人でも構わないのです。
そのスイッチがあなたの心の中にある以上、相手を変えても同じことが起こる可能性があるわけです。

でも、「イライラすること」を許すことは大事ですね。
それがいけないこと!て思うと、そんな自分に嫌悪してしまいますから。
怒りやイライラは一種の防衛と言われますが、それが決して悪いものではありません。
必要があって出て来るものですから。

そうして怒りを受容するところから始めて・・・その裏側を見ていきます。
どうしてスイッチが出来たんだろう?って

それはきっと過去のトラウマからできたものです。
そのネガティブ・スイッチを言い換えれば「アラート・スイッチ」です。警告してくれてるんです。また傷つくぞ、また痛い思いをするぞ、と。

じゃあ、どんなトラウマがあるんだろう?ってその要素を見ていくんです。

上司のどんなところが嫌なの?って聞いていきます。

「何か支配されるような気がするんですよね」
「とても感情的でヒステリックで、それが嫌なんです」
「バカにされてるような気がするんです」

確かに。
支配的で、感情的で、バカにする人をふつう人は嫌がりますよね。
じゃあ、その上司の下で働く人はみんな同じ思いをしてるはず。。。

「ええ、確かにみんな嫌だって言ってます。でも、私に対してはそれが特にきついような気がするんですよね」

そうすると、彼女のそのスイッチはとても敏感みたいです。
さらに、なぜなんだろうね?と見ていくと、やはり家族、それもお母さんとの関係に行き着きました。

お母さんがまんまそのタイプだった、ならば、分かりやすいですが、上司とはタイプが違うものの、その上司に対して「嫌だなあ」と思うところは同じなんです。

お母さん、とても支配的で過干渉でした。
お母さん、感情的でヒステリックになることもありました。
お母さん、褒めてくれたことはあまりなく、嫌味を言われることも多かったです。

そこに理由があるのか・・・と分かればだいぶ楽になってくるでしょう。

「そうか、この上司はお母さんじゃないよな」と気付くだけで上司との接し方が変わる人もたくさんいますし、上司の言葉が今までとは違って受け取れた、という人もいます。

専門的には「投影を取り戻す」と言うのですが、お母さんをその上司に投影していたことに気付き、それを取り戻すと、その上司にかぶせていたお母さんの仮面が剥がれ、上司を上司としてありのままに認知しやすくなるんですね。
(少し難しい話をしました(笑))

すなわち、そのスイッチが少し鈍感になるんです。
少し専門的な話にもなってきましたが、そのスイッチが自分の心の中にあること、そして、そのスイッチが出来た経緯はおそらく目の前の人ではないこと、そういう見方をするだけでも楽に付き合えるようになるんじゃないでしょうか。

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