とある食物連鎖の話。



先日ブログで「朝ごはんを食べるときにゆっくり噛みしめながら頂いた」という話をしました。
その後も、“思い出した時に限り”これを作ってくれた農家の方、運んでくれた方、売ってくれた方、料理を作ってくれた妻や自分自身に感謝の思いを込めて食べるようにしています。

なかなか思い出せないのですが(笑)


この間のセミナーでも話をしましたが、私たちが普通に食べてる1000円のランチ。
この1食のために動いている人々ってざっと100万人くらいいるんですよね。
ランチを運ぶ、作る方。その材料を仕入れ先から持ってきてくれる人、その仕入れ先で管理する人、加工する人、その仕入れ先に材料を納入する人、納入元の農家、その農家に肥料を入れてる人、その肥料を作っている人、その肥料の元となる・・・・と辿って行くと、ざっと100万人。そして、軽く日本を飛び越えます。
この料理ができるまで100万人の人が手をかけてくれた、と思うと、なんかグッときません?(むしろ、気持ち悪くなる?(笑))

同じようにこんな話があります。
以前、料理研究家(?)で、岡山で「わら」という宿を営む船越さんの講演会で聞いた話。

皆さん、マグロって好きですか?
あの3切れで、だいたい人は10分間動けるそうなんです。

その3切れ分のマグロのためにはざっと1000匹のイワシが必要なんです。
マグロ1頭に1000匹ではなく、3切れ分のために1000匹です。
さて、その1000匹のイワシが育つためには、なんと100,000(10万)匹のアミエビが必要なんだそうです。
そして、その100,000匹のアミエビが育つためには100,000,000(1億)匹のプランクトンが必要なのです。

つまり、ふつうに居酒屋でひょいとつまんで食べるマグロの裏にそれだけの動物が命を捧げているんですね。
しかも、それで人間は10分しか動けないのです。

3切れのマグロ。
1,000匹のイワシ。
100,000匹のアミエビ。
100,000,000匹のプランクトン。

今度、マグロを食べる機会があったら、ちょっと思い出してください。
この命の連鎖により、ここにマグロがある、ということを。

これも一つの知識なのですけれど、そこから「ありがとうございます」と感謝できるようになれたらいいな、と思っています。

ご飯を食べるときの「頂きます」は動物にせよ、植物にせよ「その命を頂きます」ということでもあります。

思い出した時はそんな風に「有難うございます。命を頂きます。」という風に祈りつつ、食べるようにしています。

もちろん、酔っぱらってしまうとそんなことは忘れてドカ食いし、時にはトイレの便器と仲良くなってしまい、上からも下からも悲惨な状態になったりするものですが。
そして、いたく後から反省するも、数日たつとすっかり忘れて繰り返す、という未熟さを40過ぎても露呈しているのですけど。


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