「人をもっと好きになりたいとき」



*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*

前々回「自分をもっと好きになりたいとき」の続編、とも言えるでしょう。

自分のことが好きになれたら、その分だけ、人のことを好きだと意識できます。


カウンセリングで「人とうまく接することができない」という方は、実は人が大好きな人ばかりなんですね。
「いやいや、そうじゃないですけど」と否定されたとしても、僕の耳には、「本当は好きなんだけど、うまく行かないんです」と聞こえてしまうんです。
「ほんとうに好きじゃなかったら、そういう感情は抱かないんじゃないか?」と思えてしまうエピソードをお聞きすることも多いです。

さて、人をもっと好きになりたいとき、一番のお勧めは、周りの人みんなの価値、魅力を誰よりもきちんと見てあげることです。
人が好きになれないときは、実は自分自身のことも否定的に見て、嫌っていることが多いので、人のいいところなんて見えないんです。

それを「この人はどこが素敵なのかな?」という目で見ることが大事です。

それは意識して練習すれば必ずできるようになります。

そうするとね、「惚れっぽく」なるんです。人に。
あの人素敵だな~と感じやすくなります。

惚れるといったって恋愛感情とは限りませんから、男が男に惚れるということだってOKです。むしろ、それも大事なこと。

そして、アノ人のここが素敵だよね、と出来れば人にコミュニケーションしていく。
これはすごく勇気が要るけれど、あなたの評価も上げてくれる副作用付きで、非常に人間のことが好きになれるんです。

もう一つ大事なことは寛容さだと思うんです。
人ってそんなキレイなところばかりではありません。やはりドロドロした部分、ネガティブな部分を持っています。

そこをどう愛してあげるのか?どんな風に愛するのか?は私達に課せられた一種の使命なのかもしれません。

その人の嫌なところもひっくるめて愛してあげられたら、あなたの心は大きく広がり、そして、ますます人がいとおしく感じられるでしょう。

この人がとてもいとおしい、という感覚は、ほんとうに心に強い幸福感をもたらしてくれます。
心が熱く、また、広く愛で満たされ、幸せな感覚、そして、喜びでいっぱいになります。
そのとき、私達は人間が愛の塊であることを知るのかもしれません。

心の処方箋


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