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「行動」って「感情」「感覚」が作るものなのです。
頭(思考)で「こうすべき」とか「あれしたい」と考えても、感情や感覚が「やだ」と言ってたら行動できないのが私たちです。
いわば、感情や感覚ってのは「エンジン」なわけでして、なんぼ、ハンドルを回したってエンジンがかからなきゃ車は動かないのです。
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この度自分で考えてもどうしても分からない点があり、送らせて頂きました。
根本先生の言う「待つ女」を「行動する女」に変える方法はないのでしょうか。
待つ女の記事を複数拝見し、待つ女は動こうとしても動けず自己嫌悪するがそれを否定せず自己受容しセクシャリティをどんどん開く、自分が勝手に動きたくなるまで楽しんで待つ、と解釈しました。
それはつまり、その気になった時の“行動”が、問題解決の具体策ということですよね。
こちらの記事を拝見し結局、行動しないと事態や問題は解決しないという解釈をしたのですが、間違いでしょうか。
私は結婚がしたいです。しかし私はどうしてもアプリなどの婚活をやりたくないのです。
一年前結婚相談所に入会しましたが、入会手続き前から睡眠食欲が消えて、お見合い数日前に「結婚するくらいなら死ぬ!」と頭のどこかから声が聞こえ、本当に死にかねない行動に出てしまい(親戚が止めてくれました)退会しました。
街コンもアプリも少しですがやりました。マッチもメッセージも貰いましたがやはりやめてしまいました。
私なりに動けない理由を考えました。中学生の時に隣の席の男子と仲良くなり、生まれて初めて男友達と呼べるくらい仲良くなり嬉しかったことが浮かびました。恋愛経験はこれだけです。匿名の手紙で告白して終わりました。
私は自然な出会いと友達から始まる恋が理想になってしまっているのかと考え、なら習い事などは?と考えたのですが…私は無趣味です。ついでに申し上げると17歳から24歳まで引きこもり、看護学校に入学・卒業し、30歳で一人暮らしを始めて過干渉な母と昭和の亭主関白な父から脱して、ようやく自分の人生が始まった感覚がありました。
私はもしかしたら恋愛や結婚に興味がない?なら性欲だけ満たせば満足?と思い、セフレを探すアプリをやってみました。この行動も相当抵抗があったのですが、根本先生の仰る「待つ女とは火事場のくそ力が働く」説の通り、睡眠食欲が消えつつも複数男性と関係を持つことができました。
初めて女性扱いをされた気分で最初は楽しかったのですが、その中の一人に恋をしてしまい(やはり友達みたいに仲良くしてくれる人でした)私が飽きられる形で失恋し、再度男遊びをする気になれず今に至ります。
話がずれてすみません。世の中には失恋してもすぐに行動して彼氏作って恋人を切らさない人もいます。彼の元カノがそういう人だったと彼本人から聞いて、私はただでさえ動けないのに…と思ってしまったのです。
結婚だってしたいです。セフレとはいえ彼と過ごした時間が余りに楽しくて、どれだけ御託を並べようとも一人より人と寄り添って生きる方が幸せだと考えるようになってしまいました。
しかし「出会いを増やす行動をしよう!」と意気込むと、大袈裟ではなく死にたくなります。
そこで根本先生の待つ女の記事を読み込んでいたのですが…やはり行動、ですよね。
婚活に於いて、行動は早い方が絶対にいいと思うのです。女性はどう足掻いても年齢です。私としても今すぐ幸せになって楽になりたいです。
いつ来るか分からない「行動したくなる感情」を待つのが辛いです。歳をとって年々不利になるのを後で後悔したくないんです。
根本先生の著書やブログに書かれてることは斬新で、人の心を正しく助けるメソッドばかりに感じます。だからこそ伺いたいです。お答えが聞けたら嬉しいです。
(Nさん)
高評価ありがとうございます~!
我々の心理というのはとてもよくできているものでして、
>やはり行動、ですよね。
と思っていると「行動せよ!」という言葉が芽に付くようになり、同時に、行動できない自分を責めるようになり、そして、焦りや不安を巻き起こす、というシステムがデフォルトで備わっているようです。
また、そのほか「婚活に於いて、行動は早い方が絶対にいいと思う」「女性はどう足掻いても年齢です」という思い込みがだいぶ強いようですけど、私の話を受け入れる余地はあるんでしょうか?
カウンセリングでも「私の話って届いてます?」ってお聞きすることがあるんです。
「どうしたらいいですか?どう思われますか?」という質問にお答えしたときに、同じ話を繰り返されたりすることがありまして、そういうときにね。
頭の中がぐるぐるしてしまっているときって人の話って耳に届かないでしょう?
そういうときって私もあまりお答えせずに、たくさん話をしてもらおうと思うのです。
また、「焦り」「不安」「恐れ」から行動するとたいていは「スベる」という結果になるものでして、焦れば焦るほど空回りするようになっています。
そもそもNさんは「行動できない自分はダメだ。さっさと行動しなければ」という思いをお持ちなわけで、そうすると
・行動できない自分
・出会いを求めようとすると死にたくなる
という自分を嫌ってますよねー?
そんな自分じゃダメだと思ってますよねー?
私は「今の自分をありのままに受け入れようぜ!」という自己肯定感が大事だと思っていますので、Nさんのお話を伺えば、「いやいやそんなことよりも大事なのは自己肯定感なんじゃねえの?」と思いますし、「あれこれ頭で考えすぎて空回りしてるから地に足を着けることが大事なんじゃね?」とも思うわけです。
とりあえず、深呼吸をしてみましょう。
息がうまく吸えているでしょうか?
お腹の奥まで息が入るでしょうか?
息を吐き出すとき、喉が詰まったりしないでしょうか?
要するに「落ち着け!」ということなのですけれど、そういうときって恋愛にせよ、婚活にせよ、仕事にせよ、趣味にせよ、望み通りには進まないものです。
もしNさんをカウンセリングさせてもらうとすると
「ほんとうに結婚したいの?」
「それはなんでなの?」
「死にたくなるような思いをしてまで結婚したい理由って何?」
「その理由って他人軸になってない?」
このあたりについてじっくりみっちり質問をしていくと思います。
もしかすると、結婚の目的が「結婚相手に依存したい」という他人軸な欲求が隠れている可能性や、「とりあえず結婚できればいい」と結婚することが目的になってしまっている可能性があるからですね。
*
そもそもNさんがうちで言う「待つ女」なのかどうか、私はまだ確証を得ておりません。
「待つ女」って「婚活しなければ!と思うと死にたくなる」わけじゃないものですから、Nさんが待つ女だから動けないのか、それとも死にたくないから行動できないのかがまだ分からないからです。
看護学校に入ったり、一人暮らしを始めたり、セフレを作ったり、とても行動力があると思うんですけど。
ということで、今日の本筋の話に入って行こうと思います。
>ついでに申し上げると17歳から24歳まで引きこもり、看護学校に入学・卒業し、30歳で一人暮らしを始めて過干渉な母と昭和の亭主関白な父から脱して、ようやく自分の人生が始まった感覚がありました。
この17歳~24歳までの引きこもっていた時期というのは、今のNさんにどんな影響を与えていると思いますか?
焦りを生む原因になっていますか?
強い自己嫌悪になっていますか?
周りの人たちと比べて「遅れている」という感覚はありますか?
引きこもっている時期を肯定的にとらえられる人ってあまりいないものですよね。
私からすれば「ジャンプする前にぐっとかがんで力を溜めているとき」とか「弓をピーンと張って力を溜めているとき」みたいな解釈をするのですが、なかなかそういうわけにはいかず、黒歴史になってしまう方が多いと思うのです。
そして、7年引きこもっていたのであれば、早く追いつかねば、早く何とかしなければ、と強い焦りを持つと思うのです。
でも、この7年というのはとても大切な期間です。
その間に相当自分を傷つけていたのであれば、その自分を助けてあげる必要があるんです。
その時代を否定してしまうとNさんのポテンシャルが活かせません。
そもそも「過干渉な母と昭和の亭主関白な父」というおなじみのワードも聞き捨てならぬところでして、そもそも引きこもりに至るのもその両親との関係がベースになっているわけでしょう?(きっかけは学校でのできごとだったとしても)
だとすると、この辺もちゃんと整理整頓していかないといけませんよね。
昨日のネタにもある通り、親が過干渉であれば、その分だけ親密感への恐れが強くなる可能性があり、そうするとパートナーが欲しいけどできないとか、できたとしてもうまくいかなくなる確率が高まってしまいますから。
で、
>入会手続き前から睡眠食欲が消えて、お見合い数日前に「結婚するくらいなら死ぬ!」と頭のどこかから声が聞こえ、本当に死にかねない行動に出てしまい(親戚が止めてくれました)退会しました。
こんな反応が出るくらい結婚に抵抗あるのはなぜなんでしょうか?
中学生のときのエピソードだけでは到底説明できないと思うのですが。
睡眠食欲が消えるってことは全身全霊で結婚を拒否されてるんですよね?
なぜ、そんな強い思いを持つようになったのかはやはり親子関係を見ていくことじゃないかと思うのです。
基本的に私は「体は正直じゃのぉ~」という主義ですので、睡眠欲や食欲という基本的な欲求がなくなるほどの反応があるならば、それに素直に従うことをお勧めするものです。
それほど「実家」が苦しかったのか。
両親の関係が辛かったのか。
子ども時代がほんとうにしんどかったのか。
大人になりたくない気持ちがものすごく根付いているのか。
婚活しようとしてもそれではしんどいわけですから、まずはこっちをちゃんと見ていくほうが結果的に早いと思うのです。
無理やりこの抵抗を無視して突っ込んだってロクなことはないと思いませんか?
・・・という風に見ると、待つ女というよりも突撃部隊に所属されているような気もしてきますね。
つまり、Nさんが行動できないのは待つ女だからではなく、行動できないほどの巨大なトラウマを抱えているから、という推測もできるってわけです。(あくまで推測です)
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「行動できない」というご相談については山ほどいただいております。
カウンセラーとしては「なぜ行動できないんだ?」という点を見ていきます。
「どうしたら行動できるのか?」という方法を探していくためです。
それゆえ「行動に至るまでの心理的なプロセス」というのは当たり前ですけど人それぞれですし、ケースバイケースです。
Aさんならば行動できるけど、Bさんには難しいってことだってありますし、行動のペースだって人それぞれです。
そして、行動する目的によっても変わりますよね。
コンビニに買い物に行くのと、海外旅行に行くのと、ビジネスで年商1億目指すのと、婚活頑張るのでは、その期間もやり方も全然異なります。
当たり前なことですけど、その目的によって行動は変わるし、他人と比べても何の意味もないし、あくまで「今回の、自分の、ケースでは・・・」という風に切り分けてとらえないと訳が分からなくなるでしょう。
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頭で行動した方が良い、行動すべき、と思ったところで、私たちは心が伴っていなければ行動することはできません。
私たちは感情によって支配されているからです。
だから、頭でわかっているのにできない!!ということが山ほどあるわけです。
ただ、ロックマン氏に代表される自立系な方々は感情を抑圧して麻痺させてるところがありますので、思考だけでも行動できるように見えます。
けど、それは感情を無視して行動しているのと同じことになりますからいずれあんまりよくないことが起こってしまいます。(燃え尽き、うつ症状、ワーカホリック、その他依存症)
さらに、もっと正確に言えば、感情と思考だけでも私たちは行動できません。
感情のさらに下にある「感覚・直感」(無意識)の層の同意を得なければ、私たちは行動できないのです。
Nさんが「婚活するぞ!」と思ったときのケースで説明しましょう。
〇思考→早く行動しなければ。早く結婚しなければ。女は若いうちが花だ。
〇感情→焦り、不安、自己嫌悪。
〇感覚→睡眠欲食欲の減衰、死にたくなる。
こう並べてみれば行動できない理由がよく分かると思います。
だから「行動できるようになりたい」と思うのであれば、この思考・感情・感覚それぞれを変えていく必要があることに気づかれると思います。
シンプルに言えば、「結婚」という目標に対して、思考・感情・感覚をポジティブなイメージに置き換えていくわけです。
まあ、それが難しいっちゃ難しいんですけど。
〇思考→「結婚」すると得られるメリットとは?パートナーとどんな関係を築いていきたいか?パートナーに何を与えたいか?何を与えられるか?など
〇感情→結婚することで得られる感情、夫婦で生活しているときの気分を先取りして感じてみる。結婚式で読む両親への手紙を書いてみて、その気分を味わってみる。
〇感覚→パートナーと幸せな夫婦生活を送っているときの気分をイメージしてみる。その際、肌感覚、空気感、音や匂いまで詳細に想像してみる。そして、そこで喜び、安心感、わくわく感などを味わう。
とはいえ、そもそも思い込みが強い人は、思考を変えるだけでも大変だったりしますし、感覚や感情を変えようとしたら、やはりトラウマを癒していくことは大事なことになります。
それだけ結婚に強い抵抗を持っているNさんですから、感情のケアはもちろんですが、幸せな結婚生活をイメージすることにももちろん抵抗はあろうかと思います。
そうした心理的な面を見ていくので、私は「こうすべき」という思考だけで安易に行動するのはお勧めできないのです。
行動は大事だけど、その行動を支える感情・感覚が整ってなきゃ意味はないのです!という考え方でカウンセリングをしているんです。
なので「やりたくない」という気持ちがあれば、そっちを尊重するわけですし、その気持ちをちゃんと受け入れなきゃ話は始まんねーくらいに思っちゃうのです。
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頭で考えることはたいてい正しいことですが、だからといって幸せになれるわけではありません。
感情を無視して思考を優先させると「長続きしない」「結果がでない(うまくいかない)」「燃え尽きる(やる気がなくなる)」「楽しくない。面白くない。つまんない。」「いやだ、やりたくない」って風になっていくと思います。
だとしたら、感情との付き合い方を大事にしなきゃいけないってことですし、つまりは、自己肯定感が大事ってことなんです。
「やりたくないと思っている自分を肯定する」
これがスタートになるわけです。
そして、「やりたくないのはなぜなんだろう?」と掘り下げていくことで、「やりたくなる」もしくは「やらなくてもいい」という未来を迎えに行くわけです。
◎東京/大阪:ロックマン対策会議~ロックマン愛好家のみなさまがいかにして幸せになるかを会議する~
東京:1/13(月祝)12:00-17:00
東京:1/25(土)12:00-17:00
大阪:2/2(日)12:00-17:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/54372
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