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単に相性が合わなかったり、嫉妬されていたり、競争を仕掛けられてきたりするほかに、潜在意識の中に原因が潜んでることも多くあるものです。
例えば、お互いの関係性が思春期に突入していたり、親密感への恐れを発動していたり、自己否定を投影していたり。
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私は43歳 バツイチ女性です。
私には付き合って3年の彼氏がいます。
今の彼と出逢ってからSEXを含めて私自身、自分らしく生きる事に対しての欲求と自分や人生に対しての視点を大きく価値観が変わっていってるように思います。
何より他者(パートナー)に対して以前は合わねば、相手が悪いから離れるしかないう選択肢しか取らなかった私がこの恋愛だけはどうしても何があっても手放せず、他者を受け入れる、自分や相手としっかり向き合う事を大切に思うようになりました。
今、悩む事は身体も心も彼を求めてるのに、彼と一緒にいる時に私が自分の望む事を言うと否定される事がありそれがとても辛く感じます。
未来も共に生きたいと思う相手だけどこの事がひっかかり彼と別れた方がいいのかまで悩んでしまいます。
誰にも相談出来ず行き詰まっております。
アドバイスを頂けると嬉しいです。
(Rさん)
昨日のネタにかぶせれば、Rさんもようやく「本気の恋」をされてるってことかな?とご推測申し上げる次第でございます。
今までだったら合わないと思ったらさっさと切ってたわけですよね?
でも、今回は初めて自分や相手に向き合うことをされてるのですよね?
そしたらものすごく変化・成長すると思うのですけれど、具体的にどんなことが変わったのかはちゃんと見ていらっしゃいますか?
まずはそこに目を向けてみることが大事です。
3年前までの自分とはこんなところが大いに変わったぞ!苦しゅうない、酒を持て、酒を!という感じで祝杯を挙げられてくださいませ。
でも、なんで今回の彼は今までと違うんでしょうね。
今までだったらサクッと切っていたのに、そこまで思い悩むほど彼にこだわってしまうのはなぜでしょうか?
何がRさんをそうさせているんでしょうね?
ここにも何かしらヒントが隠れていると思うわけです。
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>今、悩む事は身体も心も彼を求めてるのに、彼と一緒にいる時に私が自分の望む事を言うと否定される事がありそれがとても辛く感じます。
具体的な話についてはまた別の機会などでお伺いしたいと思うのですが、彼に自分の望みを拒否されてるってことでしょうか?
まあ、これには様々な見解があるものでして、今日は「彼に否定されてる!」というときのとらえ方について上から目線で偉そうにレクチャーしたろと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
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●え?思春期?え?
早ければ8歳くらいから我々は思春期に突入し、「親がウザい」という心理が芽生えてくるものです。
昔などはリビングにて金属バットの素振りをしたりとか、厳かなダイニングルームにてディベートを行ったり、子供部屋にて親子でスパーリングをはじめたりなどホットな反抗期がメジャーだったのですが、近年はどちらかというともう少し戦術的になっておりまして、親の言うことを無視したり、聞かなかったりって方法が主流になってきているようです。
そうして、「精神的に親から自立して大人になっていく」というプロセスを経るのですけれど、それは別に親子関係に限ったことではないんですよね。
パートナーシップでも、お仕事でも同様のことは起こりえるのです。
お仕事でもはじめは要領を得ないものですから先輩や上司の言うことを素直に聞いていたのですけど、だんだん仕事に慣れてきますと「これってこうした方がいいんじゃないっすか?」「上司のやり方ってちょっと古くないっすか?」みたいな気持ちになってきて、「俺、この会社辞めようかな?」とか考え出す時期が来るんですね。
で、そこで「自分のやり方」などを提示したりするわけですけど、当然ながらまだまだ未熟でございますので間違っていることも多く、それを上司に「それは無理ゲーだよー」とか言われると「ふん、この会社は俺のことを分かってない、大事にしてない。ふん!」と拗ねたりするわけです。
もちろん、そうなれば理論的にではなく、感情的に会社や上司が無理になるものですから、仕事を頼まれても拒否したり、テキトーにやったりするんです。
で、似たような状況が彼との間にも起こるってことです。
3年くらいお付き合いしているならば、“お互いに”思春期に入ったとしてもおかしなことではなく、それで何かと否定されたり、拒否されたりするってことが出てくるものです。
特に心理的に「母と息子」になっている恋人同士ですと、まさに思春期の再来と言えるものです。
また、こういう状態になるとお互いが自分が上であることを主張し合う「主導権争い」や、なぜか知らんけど彼はRさんに嫉妬しているらしい、とか、なんか、彼が下剋上を果たそうとしているらしいな、みたいな状況になることもありますから、そこは要チェックですね。
●親密感への恐れ
3年もお付き合いしてくると心理的にもずいぶんと近づき、それで将来のことを考えるようになるのだと思います。Rさんは1回経験してますしね。
ただ、心理的な距離が近づいて親密になることは「望むこと」ではあるけれど「怖いもの」でもあります。
だから「もっときてー!でもこないでー!でもきてー!」みたいなゲームが繰り返されることになったり、「これ以上、親密になったらヤバい。」という思いが湧き上がってくるんですね。
これについては様々なところで扱ってますので探してみられると良いと思います。
彼が「否定」とか「拒否」をするならば、彼側に親密感への恐れが出てると思いきや、実は“お互いに”出てくるものなんです。これものすごく重要なポイントです。
一般的に親密感への恐れは「その距離と同じところにいた人とのトラウマ」が原因になってることが多いものでして、そうするとかつて親密だった、母・父そして元夫、さらにはそれまでの彼氏との関係を掘り起こしてみるものです。
分かりやすく言えば「それまではあんまり気にしなかったんだけど、彼との結婚を考え始めたときに、元夫とのことがぶり返してきた」みたいな感じです。
もちろん、それが意識上に出てくれば分かりやすいのですが、けっこうなケースで内側に隠れていて、カウンセリングなどで明らかになることが多いと思います。
となると、ここから先に進むにはその過去のわだかまりを解消することが必須でして、「彼氏との関係を相談しにきたのに、元夫との話ばかり聞かれた」ということが起こるのです。
●心理的防衛
また、この親密感への恐れから「本気で望まないようにする」ということも起きるものです。
つまり、「もしよかったらー、こんど旅行に行かない?もしよかったらでいいんだけど。忙しいなら大丈夫!」みたいな感じで、ほんとうは「めちゃくちゃ旅行行きてぇ」と思っているのに、大したことがないように低く表現しちゃうことです。
そうすると相手には本気度が伝わりませんから断られことになるんですね。
例えば、うちのお弟子さんがお弟子さん制度に申し込もうとしたときの話です。
「どうせ断られるだろうなあ」という気持ちで夫氏に「お弟子になりたい」と言ったら否定されたそうなんです。
で、ああ、本気度が足りんかったと、次のお弟子さん制度の募集のときにまたお願いしたら「いいよ」とOKしてくれたんです。
1回目のときはほんとうにやりたいのかどうか分からなかった、とあとで言われたそうです。
つまりこれは、拒否されたときに傷つかないように防衛しておき、なんなら先に自分が否定しておくってことでして、熱量を調整してしまっているがゆえに否定されるってことが起こるのです。
ちゃんと相手に自分の気持ちが伝わるように表現できているか?は案外要チェックです。
●内なる自己否定の投影
「彼が」否定するんですよね?
「私は」否定してないですよね?
という話でございますけれど、彼がRさんの希望を否定するのは、Rさんが自分自身を否定しているから、ということです。
たいへん心理学チックなとらえ方ですのでなかなか理解しづらいものがあるのですが、そもそもパートナーというのは自らの心を映し出す鏡でして、関係が長く、深くなればなるほど、その鏡の信頼度は上がっていきます。
つまり、3年も付き合えばRさんにとって彼は鏡そのものと解釈してよいわけです。
みなさまもメイクをなさるときには鏡を見ますよね?
そこには自分の顔が正しく映っていると信頼してますよね?
もし、鏡に映っている自分を見て「うーん、少し濃くしすぎたかなあ?」と思ったら、それを素直に信じますよね?
そう、パートナーは鏡ってこともそういうことなのです。
だから、Rさんの中に「自己否定」がどれくらいあるか?というのを見つめていく必要があるわけです。
ただ、この鏡(パートナー)に映し出される自分というのは、その多くが「自分では息していないこと=潜在意識」にあるものですから、にわかには信じがたいってことです。
「えー、うそー、違いますよー」というセリフを何度聞いてきたことでしょう!!嗚呼!
ということで、自分と向き合っている最中のRさんにとってはさらに深く自分を掘り下げるチャンスが来たとも言えます。
●誰かから否定された経験を投影する
例えば、Rさんの母上様がRさんの希望を何かと否定したとしましょう。
そうするとRさんは「母に自分の希望を伝えても受け入れてもらえない」という経験をして傷ついちゃうわけですね。
で、それが先ほどの親密感への恐れの話とかぶるのですが、彼氏との心理的な距離が母と同じくらいの距離になりますと、母との関係で起きたことが起きてしまうんです。
つまり、否定しているのは彼ではなく、母なんです。
実際、似たようなことはあちこちに転がっておりまして、例えば、ある奥様は「根本先生という人のセミナーに行きたい」と夫氏にお願いしたらしいのですね。
そしたら頭ごなしに「そんな怪しいところには行ってはならぬ」と否定されたようなんです。
まあ、怪しいか怪しくないかで言えば怪しくないと本人は思っているのですが、世間は案外そうでもありません。
それで、そのことを夫に内緒で来ているカウンセリングで話してくれたのですが、旦那さんってほんとに否定したのかなあ?と思ったんです。
というのも夫氏の性格から「頭ごなしに否定する」ってあんまりなさそうだったからです。
それで、その奥様はそのときのことを詳細に思い出してみました。
すると「どういうところなの?大丈夫なの?」って夫氏が反応したことを思い出したのです。
つまり、否定したわけではなく、確認した、ということなのです。
しかし彼女はかつて母親からも元夫からも露骨に否定されてきましたので、夫のその反応を「頭ごなしに否定された」と受け取ってしまったわけですね。
これは顕著な例なのですけれど、案外私たちは相手の意図とは違うようにその言葉を受け取ってしまうものですから、勘違いもすごく多いのです。
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まあ、代表例のように4つほどケースを紹介したのですが、この中の1つに当てはまるはず!というわけでなく、複数当てはまることもあれば、全然お門違いだよ!ということもあろうかと思います。
なので自分を振り返る参考にしていただければ幸いなのです。
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で、そうしたケースを自分に当てはめてみて、ハマるなあ、ということであれば、そこから課題に取り組んでいきます。
そうするとこの辺の問題は解消されていくのですけれど、それでもなんか無理、あかん、ということであれば、謹んでお別れを口上されてもいいと思います。
まだまだできることはいっぱいあるっていうか、せっかく合う人に出会えたのですから、大切にしたいですよねー。
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