私は女性ではなく男性に嫉妬し、劣等感を覚え、競争してしまいます。



自立系武闘派女子あるあるかもしれません。
ここで注目したいのは「女性性、もしくは、女性であることを否定してないかい?」という点です。
女性であることを否定するってことは、強い自己否定につながりますから、自己肯定感は意外と上がらないものなのです。

いつも楽しく拝読しています。
こちらの記事を読んで疑問が湧きました。

姫を地で行く知り合いに嫌悪感を山盛り抱いてしまう自立系武闘派女子の話。

私は、知人の男性に嫉妬しています。
イケメン、高身長、エリート、スポーツマン、人柄良し、人望が厚い、夫婦仲良好、などなど全て持っているような人です。
イメージ的には、大谷翔平やイーロンマスクのような感じです。

こんな男性に大切にされている彼の奥様への嫉妬もなくはないのですが、直接お会いしたことがないため、あまり強い気持ちは湧きません。

それよりも彼に対する悔しい気持ちや劣等感が辛いです。
私も男に生まれて彼のような人生を生きたかった。
私は子供の頃にいじめにあって人が怖くなってしまったけど、彼のようにオープンマインドで人付き合いしたかった。
私は良い成績を取ると親に「いい気になるな」と言われて育ち歪んでしまったけど、彼のように全力で自分の能力を思う存分に発揮したかった。

そんな考えが湧いてきて止まりません。

一方で、彼は男性、私は女性なんだから、どうせ彼のようになることはできないし、彼の強い男性性に憧れるなら、私はもっと自分の女性性を高めていく方が良いのかな、とも思います。

今後の方向性の手がかりに、何かアドバイスいただけますと、幸いです。
(Aさん)

相変わらず姫ネタ、待つ女ネタがくすぶる武闘派女子の会ですけれど、Aさんのように「むしろ、男の方に嫉妬する」というテーマは自武女あるあると言っても過言ではありません。

Aさんのように「彼には嫉妬するが、彼の妻にはそんな嫉妬しない」という女子の発言を頻繁に耳にするものでして、その多くは仕事関係ですよね。

ちなみにジェンダー問題を無視して「男女の違い」なんてのをお話しすると決まって「あたしはどっちかというと男側だわ。もしかしてあたしは男?」とパンツの中身を確認する女子がうじゃうじゃ出てくるものでして、それゆえ最近は「男女の違い」ではなく「男性性と女性性の違い」という表現を使うようになりました。

そうすれば自武女のみなさまも「あ、あたしは男性性が強いのね」とご理解いただけるようです。

ところで、Aさんのお話は2つに切り分けてとらえてみる必要があるようです。

ひとつは「男性と女性」の問題。男性に対して嫉妬や劣等感、競争心を持ってしまうという問題。

もうひとつは子ども時代のいじめや親から否定された問題。

なんとなく一緒くたにされてるように読めるのですが、実は全然別の問題ですね。

というのも男の子だっていじめにあって対人恐怖になることはあるし、親から「調子に乗んな」と言われて否定された経験がある方も多いものですから。

ちなみに彼はいじめに遭ったこともなければ、親から否定されたこともないのでしょうか?なさそうですけど、ないと決めつけるわけにはいけませんゆえ。

さて、とても繊細な問題なので言葉を選ぶわけですが、確かにまだまだ日本では男尊女卑の文化が根強く、男性だけでなく女性もそれを受容してしまっている社会風土もあるようです。

私がカウンセラーを始めた20年くらい前は「会社に認めてもらおうと思えば男の3倍頑張らなきゃいけない」という話をちょくちょく耳にしていました。

ええ、当時からその名はありませんでしたが、その頃から私は生粋の自立系武闘派女子たちをカウンセリングしていたようですね。当時の自分に同情を禁じえません。。。

また、セクハラも当たり前のように横行しておりまして、女子であるがゆえに不遇をかこつことも非常に多かったものです。

「同じ能力だったら男性の方を採用する」なんて企業が当たり前でしたよね。

じゃあ、今はどうか?と言えば、その頃に比べれば「マシになった」としか言えない状況で、未だに男女差別は根強いものがあると思います。

もちろん、企業も変わろうと努力している部分もありますが、役員や管理職に占める男女比はとても社会全般の男女比とは乖離があるのも事実です。

そうした男女差別が当たり前だった時代に就職した方々が企業の重鎮を担っている現状ですから無理もないかもしれません。

しかも、ちょっと前にアラサーのクライアントさんから「女が大学なんて行ってどうするんだ」という発言を父からされたと話を聴いたときには思わず目を丸くしてしまいました。

それは極端な例かもしれませんが、能力があっても社会ではなかなか認められない状況は確かに今も存在しているようです。

だから、Aさんのように「なんでも持っている彼に嫉妬する」という話は実はあるあるネタと言えるほどでして私もよく耳にしてきました。

頑張って成果を上げてるにもかかわらず、同期の男子の方が早く昇給している。

転職活動をしていると結婚や出産についてどうするつもりかを匂わす質問をされる。(そんな質問男子にはしない)

女性の管理職を増やさなきゃいけないという方針だけで、名ばかりの役職を与えられる。(そして残業代が支給されなくなる)

そうした中で、能力を思い切り発揮したい女性たちは理不尽な壁に押しつぶされている状況が現実にあると思います。

とはいえ、そういう訳の分からん状況において「壁があったらとりあえずぶち抜いてみる」とか「無理を通せば道理が引っ込む」とか「実力でねじ伏せる」というポリシーで突き進む自立系武闘派女子が次々爆誕するのは自然な流れかもしれません。

ちなみに私は海外でバリキャリをやっている方々のお話を伺うこともあるのですが、人種差別はやはり根強いところも多いらしく、「有色人種はここまでしか出世できない」という世界で戦っていらっしゃる方も少なくないようです。

さて、ちょっと社会の話にまで広げてしまったのですが、そうした背景があったうえでの個別論ですのでお許しいただければと思います。

>一方で、彼は男性、私は女性なんだから、どうせ彼のようになることはできないし、彼の強い男性性に憧れるなら、私はもっと自分の女性性を高めていく方が良いのかな、とも思います。

というAさんの疑問ですけれど、もちろん詳細を述べるのであればもう少し“事情聴取”を重ねる必要があるものでして、今回その結論をお伝えすることは難しいです。

例えば、Aさんにとって「男だったらよかったのに。女で損した。」という体験はほかにどのようなものがあったのかをお伺いしていきたいものです。

その際、冒頭でお話した「別にそれは男女関係なくね?」というものは切り離したうえで、ですが。

そして、男性に対して劣等感や競争心、嫉妬心を抱いてしまうのはいつからだったのか?についても振り返ってみましょう。

そのなんでも持っている彼が登場して初めてそれを実感したのか、それとも子ども時代にすでに体験してきたことなのか、今までの仕事や恋愛でそれを感じてきたのか。

そこから、父、母、きょうだいについてもあれこれお聞きしていきたいものです。

家庭内に男女差別がはびこっていたのか、どんな父で、その父とAさんの関係はどうだったのか?

母に対してはどんな思いを抱いていたのか?

きょうだい間で何かしら葛藤があったのか?

例えば、こんなケースがあります。

「母は専業主婦で家におり、威張る父に合わせる人で、我慢ばかりしていた。
母を不憫に思っていたこともあるが、えらそうな父に対して何も言わない母にも嫌悪感を持つようになった。
そして『女は損だ』という思いを抱き、男に対して強い競争心を抱くようになり、誰もが認める自武女になった。」

「兄ばかりを厚遇する両親にずっと不満を抱いていた。
何でも兄のことが優先され、自分は『女の子だから』という理由で後回しにされてきた。
そこで自武女魂に火が付き、兄に負けてたまるか!と猛烈に頑張って、兄よりも優秀な成績を残してきた。」

女だからバカにされないように、女だからって舐められないように、という思いを家庭内で大切に育成し、大人になってからも周りの人たちに対して強い競争心を抱き、頑張ってきた方です。

ここからは一般論になるのですけれど、こうしたテーマにおいて重要なのは「女であることを受け入れられているか?」という点です。

つまり「女であることを否定し、男になろうとする」という隠れたポリシーを持っていないか?というところです。

「女として、男と戦う」というのと、「男になって(女を否定して)、男と戦う」というのでは全く意味が違います。

※決して「戦い」を推奨しているわけではございません。

後者は強烈な自己否定となり、女性性をひどく傷つけるばかりか、時には婦人科系の病気を引き寄せることになったりします。

つまり、女であることを否定している分だけ、自己肯定感はだだ下がりするわけで、なんぼ戦に勝ち続けたとしてもなかなか自信は付きません。それゆえ、ずーっと戦場をさ迷わなければいけなくなります。

そして、こうした「女であることを否定する」「女であることを受け入れられない」という心理が「男に対して嫉妬してしまう」「男を羨ましく思う」という感情として出てきますし、「あの人が成功したのは男だからだ」なんて考えに至ってしまうことも多いのです。

そうすると「自分は男じゃないから」という“言い訳”が増えますし、「男だったらよかったのに」という“逃げ”に出やすくなります。

究極のところ「自分が幸せになれないのは男じゃないから」なんて思いを隠し持つようになることもあります。

こうして言語化すると「ん?おかしいよね?」と気づくのですが、潜在的にある思いですからなかなか気づけないこともあります。

つまり「女であって、男ではないこと」という言い訳にして生きることになってしまうので、全然幸せを感じることができなくなるんですね。

だから、こうしたパターンを持つ方にお会いすると「まずは、女であることを思い出しましょう」という話をさせてもらうものです。

女の喜びって何だと思う?
女の自分を愛してあげましょう。
女で良かったと思う瞬間を増やしましょう。

敢えて「女」に注目していくんです。

女であることを(無自覚にでも)否定して、男になろうとする、男を羨むって状態になると、どうしたって男(もしくはユニセックス)の喜びを求めようとするものです。

「いやいや、根本さん、あたしは人としての幸せを求めてるんです」とおっしゃる方もいるのですけれど、女性であることを否定している部分があるならば、「女を見たくないから“人”という表現を使っているだけ」に見えてしまいます。

だから、敢えて「女」という点に意識を向けるんです。

ありのままを受け入れる(=自己肯定感)ってことがまずは第一目標なわけですね。

とはいえ、「女の喜び」と言ったって無数にあります。

「でも、それって結婚して子ども産んで家庭を守るってことじゃないんですか?あたしにはそれ向いてないと思うんですけど」という武闘派女子も多いのですけれど、女の幸せって別にそれだけじゃないですよね。

ファッションやメイクもそうだし、感受性の豊かさ、コミュ力の高さ、適応能力の高さ、直感力、柔軟性、フットワークの軽さ等々、女性性には様々な強みがあります。

「女」に注目することで、長らく蓋をしてきた「女性性」を開かせてみようとするわけです。

そうして今まで保存してきた“武器”を解禁することで、「自分らしさ」が見えてくるものです。

そしたら、自分らしい生き方がよりデザインしやすくなると思いませんか?

男性性がもともと強い女性で、ファッションやメイクやおしゃべりなどにあまり興味のないって方もいらっしゃいます。

けれど、女性性を否定してなければ、感性の豊かさを使ってお仕事をされてるでしょうし、コミュ力の高さで周りとのつながりを築いてるでしょうし、周りの人たちの動向をきちんと把握されているでしょう。

意識してないけれど、ちゃんと女性性使ってんじゃん!というケースは無数にあります。

男性性を前面に出しながらも、きちんと女性性も活かしていると「幸せ」です。

内なるバランスがきちんととれているわけですから。

一方、子ども時代からのトラウマなどで、豊かな女性性を封印しまくり、後天的に男性性を伸ばして生きてる方も多いものです。

自武女の方々に非常に多いケースだと思ってます。

そうすると、なんとなく飛車角落ちのような生き方になってしまうのですね。

それでも相手をなぎ倒してきてるわけで将棋は相当な腕前ですが、そんな方が飛車角を使えたら最強になると思いませんか?

「そう、自武女の皆様に女性性の解放を進める理由、それはあなたを最強にするためです!!」

こういうコピーを使ったらみなさん燃えると思うんですけどどうですかね?
最強って言葉を聞くと自然発火してしまいませんか?

まあ、それはともかくとして、Aさんにおかれましては、男性との格闘の歴史についてお伺いしつつ、その本質を見極めていければ、これからの生き方が見えてくるのではないでしょうか?

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