以前のように仕事に情熱を感じられなくなっちゃったのですが、どうしたら元に戻れるでしょうか?



3つの見解をお届けするのですが、たぶんそれぞれがつながっています。
大切なことは以前の自分を肯定する一方で、今の自分を否定しちゃいけないってことです。
だから「今の自分」にもっと目を向けてあげるといいんです。

根本さん、読者のみなさん こんにちは
いつもためになるお話しありがとうございます。
仕事について相談したく、お問い合わせしました。

私は19歳で公務員になり7年間働き、成績上位5%に授与される金時計をいただいたり、職場に配属されても毎年なにかしら表彰されるなど輝かしい成績を残してきました。
その裏では、一人黙々と勉強し、プライベートもや趣味も全て仕事に関することに費やし、情報収集のためタバコも吸い(タバコ部屋交流)、泣いたり吐いたりしながら頑張ってきました。
ですが26歳の時に、両親の離婚、一人になった母への仕送りでかつかつの貧乏生活、愛猫の死、妹のうつ病発症、仕事でのパワハラが1年のうちに重なり、私自身も精神的に参ってしまい、公務員を退職し、半年間療養しました。
それからというもの、興味のあった仕事に就てもどこか馴染めず、オーバーワークの末退職というのが2回続き、どうしたらいいのか分からなくなりました。

以前のようにバリバリ働いて専門性を高めたい気持ちと、また梯子をかけ間違えて、頑張らなきゃよかったと思うのが怖いという気持ちで揺れているのかもしれません。

今年の春に転職し、年収も福利厚生も文句なしの仕事をついたのですが、やはりどこかやる気が出ず、周りの人とも馴染めずにいます。
プライベートは順調で、仕事も問題なく済ませ、別に不幸なわけでもないのですが、26歳で最初の仕事を退職して以降、どこか冷めてるような、もうあの時間を超えられることはないのかなと思い、ただただ生活している日々が辛く感じます。

愚痴みたいになってしまいすみません。
毎日幸せや情熱を感じながら生きられるようになるには、何からしたら良いのでしょうか?アドバイスよろしくお願いいたします。
(Cさん)

それだけ頑張ってきた理由ってなんだったのでしょうか?
何がCさんを動かしてきたんでしょうか?

金時計とか表彰とか勉強とかタバコ部屋交流とか努力を惜しまずにやってこられたわけですし、それはめちゃくちゃすごいことなんだけど(←まずは自分の能力を認めてあげなきゃいけないんだけどね)、どうしてそんなにも頑張ろうと思えたんでしょうか?

それにしても悪いことは重なるってもので26歳の1年で起こるにはあまりもたいへんなことがやってきて何かがぷっつんしちゃうのも無理はないかと思います。

生きる意味とか考えちゃいそうですよね。

そうすると「形だけは今までと同じだけど、中身がない状態」になっても仕方がないと思うのですよね。

モチベなく頑張るのってやっぱりしんどいですし、前みたいにエンジンがかかってない状態で仕事してもエネルギーが回らないものですからオーバーワークになってしまうのも無理はないのかもしれません。

だいぶエンジンが焦げ付いてしまってるのかな?という感じでしょうか。

恋愛でも同じような話ってあるんですよね。

歳を重ねるごとに20歳前後の頃の燃え上がるような恋ができなくなったっていうテーマ。

あの情熱はどこへ行ったの?と掘り下げてみれば、なかなかなサイズのトラウマが出てきたりしてね。

それで冒頭の質問集になるわけです。

自分は何が欲しかったのか?
何があってそんなにも頑張れたのか?
何がそんなにも自分を突き動かしていたのか?

その答えはとても私的なものでも構わないのですが、26歳で立て続けに事件が起きて、それで「そんな答えは意味がねーよ」みたいに思ってしまったのかもしれません。

多くの場合、その情動を作り出すのは「欲」です。

美味いもん食いたい。
かわいい服着たい。
コスメをたくさん買いたい。
海外旅行がしたい。
いい男と付き合いたい。
とろけるようなセックスがしたい。
いいおうちに住みたい。
もっと認められたい。
みんなにチヤホヤされたい。
お金持ちになりたい。
誰かの役に立ちたい。
誰かを助けたい。
何者かになりたい。
たくさん知識を付けたい。
偉い人になりたい。
出世したい。
社長になりたい。

大きな事件があってやる気が削がれてしまうのは、その「欲」が消えちゃうからです。

精神的に参ってしまって身動きが取れなくなるのもそうした欲がなくなって「何もしたくない」と思うようになるからです。

だから、26歳以降、仕事をしていても何ら情熱を感じないのであれば、やはり「欲」にもっと注目する、分かりやすく言えば「欲深くなる」ということも大事なことです。

「価値観が以前と変わってしまった」という場合にも同じことが起こります。

26歳のCさんが何を感じたのか?
どう価値観が変わったのか?

今まで大切だと思っていたものがあまり大切に感じられず、今まであまり大事にしてこなかったものに価値を感じ始めるってことも人生では起こり得ます。

ちょっと前にこんな記事を書きました。

自立系武闘派女子が結婚を機に女性性が優位になると仕事へのモチベが下がりまくって何もしたくなくなる件。

結婚を機に価値観が変わり仕事への意欲が激減したってお話です。

もしかするとCさんにも似たようなことが起きているのかもしれません。

言い換えれば、仕事の優先順位がガタ落ちしてしまい、それに代わって違うものが上位に来るようになったのかもしれません。

「以前は自分のことばかり考えていればよかったけど、あのできごと以降、家族が大事って改めて気づいたんです。それ以来、仕事を今までみたいに頑張る気になれず、家族と過ごす時間を大切にするようになっています。」

みたいな話ってあちこちにありますよね。

私のクライアントさんの中にも仕事へのモチベが急降下してヤバいんだけど?という相談をされる方もいて、よくよく聞いていけば、燃え尽き症候群により仕事への興味が薄れたとか、失恋がきっかけで仕事を頑張る意味が分かんなくなった、という声を聴くわけです。

そのきっかけとなるできごとによって価値観が変わってしまい、今までとは全然違う自分になっちゃった感じです。

そういうときって新しい価値観を改めて見つめ直す必要があるものです。

仕事への情熱がなくなった代わりに浮上してきたものは何なのか?
今の自分が大事にしたいものって何か?

それが分かるだけで「なんで仕事を前みたいに頑張れないのか?」という思いが解消されるので、けっこう楽になるはずです。

さて、さらに考えられることは他にもありまして、それが「トラウマの後遺症」ってやつです。

たぶんふつうのカウンセラーはこれを真っ先に考えます。笑

優秀なアスリートが怪我がきっかけで結果が出せなくなっちゃった、みたいな話です。

再び怪我をすることが怖くて前みたいに無我夢中で頑張れなくなってしまうんです。

まさか「あたしが仕事頑張りすぎたせいで両親が離婚した」なんて思ってはないと思うのですけれど、今まで頑張って優秀な成績を収めてきた結果がこれかい!とは思ったはずです。

そうすると頑張ることとか表彰されることとかに何ら価値が感じられなくなってしまうし、「また情熱を燃やして仕事を頑張ったら不幸なことが起こるんじゃ?」と思ったら、そりゃあ頑張れなくなりますよね。

だからまだまだそのトラウマが残っていて、何らかの恐怖心を今も抱えていらっしゃるのであればそれは手放した方がいいでしょう。

さて、過去の「記憶」というのははっきり残っているわけです。

泣いたり吐いたりしながらも必死に頑張って輝かしい戦績を残してきた過去は忘れられないわけです。

だから変わってしまった自分にふがいなさを感じ、否定的に見てしまうのも仕方がないことかもしれません。

「今の自分」と「かつての自分」は別人だと思った方がいいかもしれません。

でも過去の栄光に引っ張られていると「今の自分はダメ!」で「かつての自分がいい!」となり、今の自分を受け入れられなくなります。

これは自分自身のことだけでなく、他人に対しても言えることですけどね。

「過去の彼」と「今の彼」は別人ってこと、よくありますよね。

価値観が変わったり、トラウマが残ってたりするのかもしれませんが、それらは「今の自分」を否定する理由にはなりませんよね。

「過去の栄光に縛られて今に生きらない」というのはあまりにも悲しいですよね。

だから「今を生きる」ためにも「今」に意識を向けたいものです。

今の自分は何に喜びを感じるのだろう?
今の自分はどんなことが好きなのだろう?
今の自分が大事にしたいものは何だろう?
今の自分がしたいことって何だろう?

その自分を受け入れていくわけです。

そして、昔の自分にばかり価値を見るのではなく(←それは大事なこと)、今の自分にもきちんと価値を見てあげる必要があります。

例えば「26歳の頃のできごとを通じてあなたが成長したのはどんなところですか?」という質問は重要です。

一般的に辛いことが立て続けに起こると「人生の意味」とか哲学的なことを考えるようになり、それが人間的な深みをもたらします。

また新しい経験や知識をたくさん吸収するので視野が広がります。

そうした経験から自分を客観視できるようになり、自分という人間をより深く知ることができるようになります。

おそらく私のブログにたどり着いた方々は、何らかの問題が起きて自分を変えたい、自分を知りたい、何とかしたいと思って検索していったんだろうと思います。

その結果、自立系武闘派女子という見慣れぬ言葉を知り、心理学的な見方を学び、考え方や捉え方が変わり、とりあえず「うんこ!」って叫んでおけばええんやという真実に出会われたことと思います。

ただ、そうして人間的に成長すると、かつてのような情熱を感じられなくなることもあるものです。

物事を客観視することを覚えて、なんだか冷めたような感じになるんです。

長い付き合いのクライアントさんで、この1年、男絡みでいろんなことが起こり、ずいぶんと大人になった方もいます。

色気(大人の魅力)も増しましたし、「なんかしゃべってることがめっちゃ大人になったなあ」と感じさせられることが増えました。

今のCさんにも以前とは違った新しい価値が生まれ、以前よりもずっと成長した部分があるはずです。

そこにフォーカスしてみましょう。

その上で「新しい自分」が目指す方向を考えていきましょう。

仕事以外に何か大切なものを見つけられたのであれば、それをもっと大切にする生き方を選べばいいし、改めて「やっぱりもっと仕事に情熱を燃やしたい!」ということであれば、今の自分が情熱を感じられる何かを見つけたほうがいいでしょう。

過去ではなく、今に生きる、というのが大切なんです。

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