承認欲求と競争心が強すぎると「他人軸」で生きることになるので「精神的奴隷」にならざるを得ないんですよね。



誰かに認められるために頑張るというのも悪くはないですが、それが強くなりすぎると自分を喪失して、常に不安と怖れと焦りに駆られるようになります。
また、誰かと競争して勝ち続けようとするためには、常に敵が必要になるだけでなく、やはり強い怖れと不安に支配されるようになるでしょう。
そして、このやり方を続けているうちはどんどん寂しさや孤独感が募ってもいくのです。

こんにちは。先日リトリートセミナーに参加させていただきました。ありがとうございました。今日は勇気を出して、リクエストをお送りします。

私の悩みは、人と比較してしまうこと、自分を自分で認められないことです。

学生時代から承認欲求が強く、「すごい人に認められたい」という気持ちがずっとあります。
高校時代も大学時代も、自分なりにすごいと思える目標(成績でトップを取るとか、卒論集に選出されるとか)をたて、そこに向け努力をして達成してきました。
新卒で入社したのはいわゆる大手で、側から見たらすごいと言われる会社だと思います。
入社理由は、「面接の時一度も褒められなかったから。すごい人が多いから。」というものでした。もちろんネームバリューという理由もありました。

仕事でも、表彰されたいとか、すごい人(上司とか)に認められたい、褒められたい、というモチベーションのもとやってきました。(メンバーとかに褒められてもあまり嬉しくはなく、上司やすごいリーダーに認められたいという気持ちです。)
でも仕事上ではやっぱり上手くいかないこともあったり、自分より後に入社した人やそんなにできると思っていなかった人が表彰されたり、昇進したりするととても焦ってしまいます。焦るだけでなく、自分とその人の違いを見つけて、わたしは大丈夫という理由づけをしたりします。ほんとに情けないです。

夫はものすごく仕事ができる人でわたしより立場はもちろん上だし、仕事で成功する話を聞いたり、楽しそうに仕事をしている姿を見ると、もちろん嬉しいし誇らしい気持ちもある一方で、内心焦ったり、もっと仕事ができる人の方が釣り合うのでは、とか思ったりしてしいます。

小さい子供がいるのですが夫は忙しいので、わたしはフルタイムで働きつつ子供のお世話をしています。21時ごろに寝かしつけが終わるのですが、そこからのんびりすることができません。何かをしなきゃ、と思っていろんな自己投資のスクールに通ってみたり、啓発本を読んだり。。

わたしの心の中はずっと焦っています。誰かに認められないと、このままではだめだ。という気持ちがずーっとあります。
どうにかそんな気持ちを軽くすることはできるでしょうか?
(この承認欲求はモチベーションになるので良いと思ってましたが、最近しんどくなって疲れてしまいました。いっそ今の会社から一度離れた方がいいのではとも思ったりします。)

ちなみに、私の家族関係は父母姉の4人家族です。小さい頃両親は共働きで寂しい思いをしていました。
姉とは大変仲が悪く、年長から小学生のころは、親が帰ってくるまで毎日暴言や包丁が出てくるような喧嘩をしていました。姉は親への反抗期もひどく、わたしは比較的いい子にしていました。
必然的に姉に勝たねばという思いがあったのか、スポーツも勉強も姉より良い結果を出せていましたが親はそんなことはあんまり褒めないので、ありのままであられる姉はいいなあ、といつしか思うようにもなりました。
父も母も愛情込めて育ててくれたと思いますが、母は少々過干渉気味で、わたしのことをなかなか認めてくれないという感覚が今でもあるので、そのあたりが改善ポイントかなと思っています。

長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。
(Aさん)

承認欲求や競争心ってのは誰でもあるものですし、なくなるものでもないですけれど、それに支配されてしまうと苦しいよね、というのが今日のメインディッシュです。

Aさんはかなり優秀な方なんだろうと思うんです。
めちゃくちゃ頑張り屋さんなのは言うまでもないですけれど、ちゃんと結果も出してるわけで、それが凄いのです。

ふつうはもっと早い段階で“挫折”するんですよね。

学生時代にトップを取れるのはほんの一握りですし、きょうだいにもあっさり負けちゃうこともあるし、社会人になってめちゃくちゃ仕事がデキる奴と出会ってショックを受けたりね。

そこを潜り抜けて今に至ってるわけですからAさんはかなりデキる女の部類に入るわけです。

まず、これが大事。

でも、逆に言えば、エリートになればなるほど承認欲求が強くなるとも言えますね。
みなさん、そんな人たちが周りにいらっしゃいませんか?笑

Aさんの場合、文章の表現力も高いのでたいへん分かりやすいのですけれど、ものすごくシンプルに言えば、

「両親に自分のことを認めてもらいたい」

という欲求が原動力となって頑張って来られたみたいですし、

「姉には負けたくねえ」

という強い競争心によって人生を突っ走っていらっしゃるみたいです。

フルタイムで働いてほぼほぼワンオペ育児をやって、寝かしつけのあとは自分の勉強の時間って、それができること自体がスーパーウーマンの証だと思うのです。

親が褒めてくれないなら私がたくさん褒めてあげます。笑

この承認欲求と競争心を強く持ってしまうと人生は「常に誰かに追いかけられている状態」となるものです。

焦り、不安、緊張、怖れが常に付きまとっているんじゃないでしょうか?

ヤバいやつに追いかけられて逃げまくる夢とか見たことないですか?

まるで殺人鬼に追いかけられているような感覚を常に持っていませんか?

そりゃあ、どんだけ体力がある人でも常に何かに追いかけられている状態だとしたらいつかバテてしまいますよね。

それが燃え尽き症候群ってことですけれど、

>最近しんどくなって疲れてしまいました。

とあのAさんが感じるほどなわけですから、相当ヤバいかもしれません。

承認欲求と競争心の強さがなぜそんなしんどいかと言えば、これはもう「他人軸だもん」に尽きるわけです。

親に認められたい。
親を投影する上司、リーダー、先生に認められたい。

姉に負けたくない。
姉を投影する同僚、先輩、後輩に負けたくない。

ここに「自分」は存在しないのですよね。

「やりたい!」からヤルんじゃなくて、「認められたい」からヤルし、「負けたくない」からヤルわけですから、他人や周りに振り回されるわけです。

入社理由もイカしてますね。笑

>「面接の時一度も褒められなかったから。すごい人が多いから。」

なんて、「敵に不足はねえぜ!」という気分でしょうか。

確かに承認欲求も競争心もモチベーションになるのは間違いないんですけれど、やっぱりそれって不健康なモチベーションなんですよね。

怖れや欲求(ニーズ)が元になっているから。

その承認欲求だって、「なんとか頑張って自分を認めさせてやるんだ!」と変化すれば「コントロール」になりますし、競争心はすぐに嫉妬を掻き立てるものです。

>わたしの心の中はずっと焦っています。誰かに認められないと、このままではだめだ。という気持ちがずーっとあります。

でも、同じような気持ちをお持ちの方もうちの読者さまには少なくないんじゃないでしょうか?

ああああああ、わかるーーーーーーーとスマホを握りつぶさん勢いで叫んでる方があちこちに出没しそうです。(逮捕されないように気を付けてね!くれぐれも筆者の名前は警察に言わないでね!)

この「このままではダメだ!」を合言葉に猛烈に頑張っている人って少なくないと思います。

しかも、そこに「誰かに認められなければ」という思いが付いてくるならば、人生の主導権を他人に譲り渡しちゃっているのと同じことになります。

この状態をちょっと怖い言葉を使って私はこう表現します。

「精神的奴隷」

会社の奴隷になってしまっているかもしれないし、彼氏や夫の奴隷になっているのかもしれないし、何なら子どもの奴隷になっちゃうこともあるものです。

でも、逆から見れば違う世界も見えてきます。

「それくらいAさんは愛情に飢えているんだね」

つまり、Aさんは子どもの頃からずーっと「寂しさ」という感情を抱き続けているのだろうと思うんですけどいかがでしょうか?

どこにも安らげる場所がなく、孤独でいるか、戦闘状態かという家庭で育ったわけです。
勝つことでしか自分の存在をアピールできず、負けたら終わりのトーナメント方式のような人生を歩んでいますよね。

「オアシス」はどこにあるのでしょうか?
「休戦調停」はどうしたら結べるのでしょうか?

いきなり話は飛ぶのですけれど、私から見るとそこにAさんの「才能」を見ることができます。

「旅人が心安らかに過ごせる居場所(オアシス)」を作る才能です。

そういう方にはもれなく「カウンセラーになればいいのに」とお伝えすることにしているのですが、それはテキトーに言ってるわけじゃなく、その才能を開くのに適した仕事だからです。

カウンセラーにあんまり興味ないならスナックとかもいいですよ。
お酒が好きならバーなんかもいいですね。
霞が関とか大手町あたりに店を出せばハードワーカーたちが集う憩いの場になりそうです。

もちろん、それを「家庭」としてもいいでしょう。

孤独で戦々恐々としていた家庭で育ったAさんにとっては「温かく穏やかな家庭」を築くのは夢のひとつのはず。

幸い夫氏はなかなかのハードワーカーでいらっしゃるようですから、そんな夫氏が安らげ、子どもたちがのびのび育つ家庭を作ることにその才能を使ってもいいと思います。

「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」(清流出版)
*セミナー動画:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」

ということで、そんなAさんは今から何をしていけばいいかと言えば、まずは健康状態をチェックしたいところです。

体もそうですけれど、心の方を。

疲れてしまってるなら休むことが大事なんですけど、休んだことなんて人生で一度もないと思いますので、そんな提案されても困りますよね?笑

寝かしつけ以降のお時間に余裕があるなら自分を見つめ直す時間をまずは作りましょうか。

「あたしは誰と戦っているのだろう?なぜ戦い続けなければならなかったのだろう?」
「あたしは何を怖れているのだろう?一番怖いことは何なのだろう?」
「あたしがほんとうに望むものは何なのだろう?」
「子どもの頃の夢は何だっただろう?」
「どんな風に過ごせたらあたしは気持ちが良いのだろう?」

これらは「自分軸」の質問ですので、じっくりねっとり風呂にでも浸かりながら考えていただければと思います。

「わたしはわたし、姉は姉。人は人。親は親。」

そうして「自分」を取り戻していくことをやりたいものです。

リトリートセミナーとかだとそういう才能とか本質的な自分てのを見つめていくので早いんですけど、実際に顔を見ながらお話して、声のトーンとか話し方とか、雰囲気とか醸し出してる空気感とか、そういうのを色々と混ぜ合わせまして「ああ、ほんとうのAさんはね~」なんて話をしていきます。

1日だけのリトリートでしたが、何か感じるところはありましたでしょうか?

まず、私が知りたいのはAさんの女性性についてですね。
ほんとうはめちゃくちゃ女性性が豊かなタイプって可能性もあるし、男性性とのバランスが高レベルでとれてるタイプの可能性もありますね。

本来の姿が男性性優位ってタイプではなさそうです。

それだけハードワークできるわけですからセクシャリティも相当強めかと思いますが、それと女性性とのバランスを見ていきたいものです。

ここではやはり「姉」と「母」をまずは見ていくことにするかと思います。

似た者同士のところもあるでしょうし、真逆ってこともあるでしょう。

でも、このあたりの判断はご自身でされないほうが良いです。

近すぎてなかなか客観視できないものですから自己判断は間違えやすいものです。

「姉とは性格が真反対」と思っていても、カウンセラーからは「まあ、似たもん同士だわね」と言われちゃうことだってあります。

また、Aさんは実際に「母」でもいらっしゃるわけですが、「母性」と言われるものがものすごく強い可能性もあります。

となると「女神性」というのも出てきますから、一種のヒーラー的な才能をお持ちである可能性も出てきます。

そうして、Aさんを見ながらライフワークをデザインしていくのが私の仕事なのですけれど、たぶん、今とは全然違う未来が見えると思うんですよね。

>どうにかそんな気持ちを軽くすることはできるでしょうか?

そうして自分軸に意識を向けながら、自分の才能や価値、魅力を見ていくとずいぶんと気持ちは軽くなっていくと思います。

「なんであんなに戦ってばかりいたんだろう?」と後々不思議がることになるんじゃないでしょうか。

そういう意味ではパートナーシップに目を向けることも良いかもしれません。

昨日の記事のように「夫に甘えて専業主婦になる」みたいな選択を一時的にでも取ってみると一気に生き方を変えられると思います。

ただ、そのためにはちょっと条件が必要で、夫氏の許可が必要ってのと、定期的にカウンセリングやセミナーを受ける(ひとりでやらない)ということです。

新たな世界への扉が開いていくかと思いますので、自分自身がこれから生まれ変わるのをぜひ楽しみにしていただければと思う次第です。

◎8/10(土)大阪、9/14(土)オンライン:1DAYリトリートセミナー~ライフワークやパートナーシップと向き合い、自分を深く知る1日を~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/50757

◎ライフワーク・グループコンサル~これからあなたは自分の才能を活かしてどう生きるべきなのか?~
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/45894

◎ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

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