頑固な夫の主張を受け入れた新婚旅行が地獄絵図になってしまったのですが、自分軸での選択とかwin-winの関係とかってどうすればよかったのでしょうか?



実践するのはとても難しく、学びの連続なのが自分軸でありwin-winの関係性です。
「こうしたらよかった」という答えはなく、自分のあり方の問題だと思ってください。
そのためにも日々自分軸を意識しておくことがいざってときに役立つのです。

自分軸を確立するワークショップ、とても楽しかったです。自分と相手の意思、どちらにとってもベターな選択に導くには想像力とお互いの成熟した感性が必要なのだと分かりました。

もう8年前になりますが、、新婚旅行で元夫と成田離婚寸前までやり合ったのはここが足りなかったからなのですが、その頃の怒りが蒸し返されたワークショップでもありました笑
この際のウィンウィンな答えはなんだったのか、、今でも思い出しては悩み、怒りが沸きます。この頃の主張は

元夫=新婚旅行は絶対に海外&歴史的建造物がある文化的な地域じゃないと嫌。ヨーロッパがいいとのこと(過去、海外旅行は高校生のときにお父さんとのスペイン旅行のみの経験)

私=お互い仕事も忙しいし結婚式の準備疲れもあるし、新婚旅行はとにかく何の心配もなくぼーっとゆっくり過ごしたいので国内リゾートでのんびりしたい。なので沖縄がベスト

でしたが、元夫は自分の主張を絶対曲げない人だったので、海外一択でした。
私も独身時代は1人海外旅行は好奇心で何度か行っており、スペイン語も全くわからないでキューバに飛ぶくらいのポテンシャルはありました。彼がどうしてもと言うなら海外旅行でも私はいいよと承諾し、スペインとスペイン離島リゾートのハシゴでOKしました。

結果は、、、元夫は「言葉が通じないし地理も電車もわからない!もう嫌だ帰りたい!!」「お前がスペイン行きたいって言ったんだから責任取れ!もう嫌だ帰りたい!!」と5歳児のように愚図り、地獄絵図のような新婚旅行でした。

愚痴のような投稿となってしまうのですが、これは私が折れて「海外でいいよ」と言ったこと=彼軸で決定したことが事件の発端だったのか、お互いが頑固な故の問題なのか。一体何がウィンウィンの新婚旅行だったのか、今でも答えが分かりません。
ちなみに沖縄を却下されたのは
・国内旅行じゃ特別感がない
・戦時中を思い出し悲しい気持ちになる
という理由でした。
(Sさん)

最近って「成田離婚」ってもう死語になったんでしょうか?それとも“一般化”してしまって話題に上らなくなったんでしょうか?
にしてもなかなか厄介な旦那様をお持ちだったんですねー。
離婚に至るのも時間の問題だったということっぽいですね。

そう、自分軸を確立していくことって「想像力と成熟した感性が必要」になるものです。

でも、そういう話をすると「相手がそうじゃないので・・・」と早速「他人軸」を発揮される方がいらっしゃいまして、これはボケなのでツッコんだ方がいいのか迷うところです。

さて、講座の振り返りでもあるのですが、自分軸ってのは自己中でも何でもなくて「win-winの関係性(相互依存)を築くための基礎」というものです。

1)自分の気持ち
2)相手の気持ち
3)2人の気持ち

まで考えて「最終的に自分で選択する」プロセスのことでして、win-winの関係を築くのは3)になりますね。
そのためには、1)2)というのをきちんと通らないといけないわけです。

で、こうした「これを自分軸で捉えって具体的にどういうことなんだ?」という疑問はみなさんあらゆる場面で感じられると思いますが、

だから、相手に合わせるのも「相手に嫌われたくない」「相手の機嫌を損ねたくない」という「他人軸」の場合もあれば、自らの意志で「相手に合わせてあげる」ことを選択したのであれば、それは「自分軸」と言えるのです。

相手に合わせるのも自分が選択したのであれば、納得していますので不満や怒りは湧きません。
けれど、他人軸から相手に合わせるのは「合わせてやったんだから」という思いを持ちやすいですし、不満や怒りもとてもたくさん出てくるものです。

「私はどうしたいか?」と自分にお伺いを立て、「今回は彼に合わせてあげよう」という選択をするってのが自分軸のあり方です。

で、Sさんのたいへん参考になるケースにてもう少し具体的に考えてみましょう。

夫→スペインに行きたい
私→沖縄に行きたい

早速意見が対立しているわけですが、そこで「あたしは沖縄でのんびりしたいんだよねー」という気持ちに目を向けていらっしゃるのはまずはOKですね。

で、

>元夫は自分の主張を絶対曲げない人だったので、海外一択でした。

この辺から他人軸の匂いがしてくるわけですが、

>彼がどうしてもと言うなら海外旅行でも私はいいよと承諾し

という部分がどれくらい自分軸だったのか?というのがポイントになろうかと思います。

「夫はガンコだし、主張を曲げない人だから仕方なく彼に合わせてあげた」のであれば他人軸濃厚ですし、「まあ、スペインも悪くねえな。海外は好きだし、いっちょ夫の希望に乗ってみっか」と思われたのであれば自分軸濃いめだと思います。

もちろん、読者の中には「夫に合わせてるのがあたしの幸せだから、彼がスペインに行きたいと言えば、あたしもスペインに行きたくなる」という方もいらっしゃると思います。それはそれで自分軸と言えるんですよね。

そして、その上で、

>スペインとスペイン離島リゾートのハシゴでOK

という流れになったのですが、このリゾートがSさんにとっての沖縄に変わるものとしてのアイデアだとすれば、この時点ではwin-winだったとも言えますね。

Sさん自身も「まあ、しょうがねえなあ」という気持ちの他に、ワクワクするような思いも多少はあったんじゃないでしょうか?

その部分に関しては自分軸でこの選択をされたんじゃないかと思います。

ただそこに「こいつは自分の意見を曲げねえから」という他人軸的要素が入っていたのであれば、純粋な自分軸とは言えませんよね。そうするとスペイン離島リゾートは「妥協」になりますから、そんな楽しくないと思います。

何事も100%満足!というものはなかなか得られないものですが、この時点でどれくらいSさんが主体的にスペイン&離島リゾートを受け入れられたのかがポイントになるのです。

さて、自分軸での選択ってのは何も「旅行先を決定する」というプロセスで終わるわけではありません。

瞬間瞬間が選択の連続です。

予約を取るのも、入金するのも、パスポートを確認するのも、荷物をパッキングするのも、成田に向かうのも、空港のカウンターに並ぶのも、出国手続きをするのも、全部「自分軸」での選択となります。

このプロセスにおいて人は「もう決まったことだから」「お金を振り込んじゃってるから」「職場の休暇を申請してしまったから」という理由で「行かなきゃならない」と他人軸モードになることって多いのですよね。

自分軸で行動するということは、常に自分軸において選択し続けることを言いますので、「荷物をパッキングしてる時点で、ああ、やっぱり無理。行きたくない。と思ったからキャンセルすることにした」という選択もアリなのです。

でも、けっこう「お金軸」「世間体軸」「職場軸」になってしまいませんか?

それは実際旅行中も同じでして、夫が5歳児を発揮し始めたときも「じゃあ、あたしはどうするのか?」という選択をしていきます。

「この人といても楽しくないから、ここからは別行動にする」という選択もアリなんですよね。

海外慣れしているSさんであれば、そういうアイデアも浮かんだと思うのですが、やっぱそこは情が動いて「そうは言ってもこいつ可哀想だから」と旅行を継続することにしたり、「お金軸」などが出てきて我慢して夫と行動を共にすることにしたのかは分かりませんが、やっぱここで「他人軸」な自分が出て来ちゃった可能性はあるかと思います。

自分軸の考え方というのは「アカウンタビリティ(責任の概念)」というのもセットになり、「そもそも5歳児を配偶者に選んだのは自分の責任」という風に捉えるので、相手のせいにすることはありません。(もちろんそこで自分を責めることもありません。)

「地獄絵図」がスペインの地で展開されたのであれば「それを作ったのは自分」という意識を持ちますし、その上で「この地獄を楽しむ」「この地獄から抜け出す」「この地獄を天国に変える」等々の選択肢が与えられてるのですね。

だから、そこで「自分軸」を思い出して、自分の行動を選択することも必要なわけです。

そこでは夫とのwin-winの関係を見出だそうとするのですが、当然ながらなかなかうまくいかないことも多いです。

ただそこで常に「自分の気持ち」を見つめ、相手の気持ちも考えつつ、じゃあ、2人とってどうするのがベストなのか?を考えるわけですから、その結果、「別行動をとる」という選択肢だってあり得るんですよね。

一緒にいることも、離れることも、Sさんに選択権はあるわけです。

そういうわけで「常に選択の連続」ということは「コミットメント」にも相通ずるところがあるのですが、「自分軸」というのはほんと成熟したマインドが必要なあり方です。

現実は難しいじゃないですか。

「高いお金と時間をかけて、休暇までとってはるばるスペインに来たのに、ここで別行動とか、一足先に帰国するとか、ひとりでバスク地方でグルメを楽しむとか、、、うーん、確かにそれはいいなあ、そのまま陸路でフランスに入って南仏を楽しむのもアリだよねえ、うん、、、、でも、お金がなあ(他人軸)、、、それにこれから先の夫婦関係を考えるとなあ(結婚軸)、、、帰国してから揉めるだろうなあ(夫軸)、、、しょうがないなあ、ここは我慢して付き合うしかないのか・・・」

もちろん、我慢するのも主体的な選択であれば問題はないです。

そこで、夫に対してどういう態度をとるのか?自分はどういう行動を選択するのか?というのはSさん自身に選択権があるわけですから、そこを自分軸で選択できるようになるのが理想であり目標であり夢なのですな。

特に新婚旅行ってのはまだ夫婦になって浅いじゃないですか。
だから、お互いのことをお互いがまだ分かってないことが多いんですよね。
新婚旅行で初めて二人で乗り越えなきゃいけない試練を迎える人も多いですよね?
そこでお互いのイヤな部分をみちゃって成田離婚ってことにもなり得ますよね?

でも、それもしょうがないわけです。知らないもんは知らないし、分かんないもんは分かんないのですから。

win-winの解決方法ってのは色々あります。
そのポイントは「お互いの本音を出し合って共通点を見つける」ということで、これをふたりでやろうと思ったらなかなか困難なケースも多いものです。

例えば、あるご夫婦は新婚旅行ではないのですが、まとまった休暇が二人同時に取れそうだ、ということでその休暇をどう過ごすのかを話し合ってるうちに揉め事になり、カウンセリングにいらっしゃいました。(奥様は前からのお客様で、旦那が「それなら根本さんとこに行って話し合おう」と言い出したそうです。とてもレアなケースです。笑)

夫としては、
・都会(大阪)を離れてのんびりしたい。
・ドライブしながら東北の温泉を巡るのが楽しそう。
・東北は行ったことないから行ってみたい。

妻としては、
・海外も含めて海辺のリゾート地でのんびりしたい。
・せっかくだからお金かけていい旅をしたい。
・見知らぬ景色を見てワクワクしたい。

まあ、そんな感じ。「のんびりしたい」「初体験をしたい」ってのは共通してるんで、二人とも仕事を頑張ってて疲れもあるんでしょうねー。

そんなお互いの主張に対してはこんな反論でした。

夫の主張に妻曰く、
・寒いところじゃなくて温かいところに行きたい。
・ドライブしていくのはしんどいから冗談じゃねえ
・ただ、東北の酒と上手い飯には興味ある。(妻は酒豪)

妻の主張に夫曰く、
・飛行機での移動はストレスがかかる。
・いかにもリゾート!って旅はふつう過ぎてイヤ。
・暖かいところはメシがイマイチなことが多い。(夫はグルメ)

そんな話を聞いててとりあえずシャレで「じゃあ、白浜か淡路が良さそうですやん?」と伝えたところ、「それはさすがに近すぎる」と同時に反論を頂きましたので「まあ、気は合ってんだな」ということが分かりました。

で、私はこんな質問をしたんですよね。

「のんびりしたいってのは共通してますよねー。で、どんな風にのんびりしたいんですか?」と。

「ビーチで昼からシャンパン飲んで昼寝」(妻は酒豪)、「温泉に浸かって部屋でゴロゴロする」「ぶらぶら散歩しながらショッピング」「地の旨いものをゆっくり食う」(夫はグルメ)、等々が出た後で、「朝、好きなだけ寝る。予定を決めずに行き当たりばったりで行動する。なんせ自由がいい。」というあたりはふたりの共通点でした。

この「共通点」を見出だすのがカギでして、そこで私はツッコミを入れるんですが、「朝起きる時間って別々になるでしょ?そしたら、飯も別々でいいんですか?また、行きあたりばったりってのも行きたい先が違った場合は別行動もありってこと?」みたいな話をすると、「まあ、一緒に行動したいと思ったらするし、そうじゃなかったらしなくていいよね」という話も一致。

「そしたら、朝、ご主人が奥さんを関空まで送って行って、その後、旦那さんは東北に向かい、奥さんは沖縄なり、セブなりに飛ぶってのはどうなんすか?」と聞いたんです。

「うーん、それも悪くないけど、せっかくだから一緒に過ごしたいよねえ」という意見も一致。

となると二人にとって今回の休暇は「ふたり一緒にのんびりする」ってことがお互いに求めてるものってのが分かりました。

それを伝えると「ああ、確かに―。だって忙しくてなかなか話をする時間もないもんね。でも、週に1度はディナーを一緒に取ろうって約束は大切にしてるよね」とか顔を見合わせながら言い出したので「ストップ!!」と声をかけまして(我がカウンセリングルームは惚気話禁止)、「ふたりで一緒にのんびりするにはどこが一番いいのかを考えて見たらいいんじゃね?」と投げやりに提案しました。

でも、「二人一緒にのんびりしたい」という気持ちがお互い通じ合った、すなわち愛情が通じ合ったということで、「君と一緒だったらどこでもいいよ」「あたしもあなたと一緒だったらどこでもいいわ」みたいなキモい空気が流れ始めたので、あとは勝手にやれば?と部屋から追い出しました。

お互いの主目的が一致すれば、あとはそこから展開していくとうまく行くものなんです。
で、後日、お土産として伊勢の日本酒を頂いたのですが「全然ちゃうやん?」とツッコミを入れたのはいうまでもありません。

「自分軸」というところから「win-winの結論の出し方」という話をお伝えしたのですが、まずは「自分軸」という意識を持つことが最優先なんですよね。

どういう選択をしても構いませんが、自分軸で選択できたのであれば納得できるものです。

先ほどの夫婦は幸い「共通の目的」をゲットできましたが、仮に彼女が東北の温泉巡りをすることになったとしても、彼女自身がそれを主体的に選択できる(自分が楽しめる状況を創造できる)のであれば楽しい東北旅行になったと思います。

だから、そこをめんどくさがって頑固な相手に合わせてしまうとあとで自分も後悔するし、関係も悪くなりますから、やっぱそこは意識したいところですよね。

とはいえ、相当難しいチャレンジになりますから、日常的に自分軸を意識しておきたいところですね。

*セミナー動画:ワークショップ「自分軸とは何?なぜ自分軸が大切なのか?どうしたら自分軸が確立できるのか?」
*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)
*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)
『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)
「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

◎この機会に人生を見つめ直してみませんか?自分にフィットする生き方を見つけてみませんか?

9/16,17,18 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
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自分軸のあり方とWin-Winの関係の築き方


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