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隠してきたってことはそこに「自己否定」があるわけです。
誰かに否定されたことでも、それを受け入れた自分がいるのですから、まずはその否定を解いてあげる必要があるでしょう。
つまり、今まで出しちゃいけないと思って隠してきた自分を愛しましょう!ということなのです。
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真面目なご相談が続く中、しょーもない話で申し訳ないですが、ご助言頂きたくネタ提供させて頂きます。
先日、ものすごく久しぶりに子供を夫に託して夜に友人数名とと飲みに出ました。
それがもう楽しくて楽しくて、一緒にいた友人からは「キラキラしてたよ」と言われる始末です。(セクシャリティが解放されてたのかな、と思って面白かったです)
とはいえ、綺麗にお酒を楽しんでいたわけではなく、下ネタをぶっ放し、記憶もところどころ曖昧です。
異性も交えてではありましたが、一線は越えてません。
ただ夫からの連絡はブッチし、(スマホを見る余裕がないくらい酔ってた)3時過ぎまで飲み歩き、帰宅したのは朝の9時でした。
子供もいるアラフォーのくせに、20代のような飲み方をしてきたわけです。
でも私はそれがすごく楽しかったし、「私ってこういうやつだよな~」とすごく開放感がありました。
肉体的にはやはりアラフォーなため、二日酔いに苦しみながらも、「私は普段の暮らしをすごく窮屈に感じている」ことに気付きました。
私の本質的な部分は、「その日暮らしでワンカップ片手にフラフラしているおっちゃん」みたいなもんで、それなのにたまたま家族を持ってしまった、みたいな感覚があります。
もう少し、この素の自分を出していけたら楽だとは思うのですが、素の自分が社会不適合すぎて、どうやって出していったり統合していったらいいものかわかりません。
自分では不適合者の割にはよくやってる方だとは思います。
でも、たまに母や夫から出る「あなたはそんな子じゃない!ちゃんとした子、やればできる人」のような発言が本当にしんどく感じます。
(Aさん)
「素の自分をどうやったら出したらいいのか?」というのはけっこうメジャーなテーマでして、それ以前に「素の自分が分かんなくなっちゃった。てへ。」というネタもたいへんよくあるものでして、「しょーもない話」とおっしゃってますが、実に重要なテーマなのです。
Aさんの朝帰り編はまさに“うっぷんを晴らす”という形で出たんだろうと思いますが、やっぱり食べるのを我慢してダイエットすると思い切りリバウンドしちゃうよね!と同じ話だろうと思われます。
難にしても「我慢」するとその分心理的にストレスが溜まりますから、それが限界を超えると一気に暴発しちゃうわけですね。
心理学的に見れば我慢したってその欲求がなくなるわけじゃなく、むしろ溜まっていくんです。
その欲求を1回我慢するたびに「1ガマン」が溜まっていくとしましょう。
「太るから」「お肌によくないから」「最近食べ過ぎだから」等々、大人な私たちは真っ当な理由を見つけて自分を納得させようとします。
ここで「うん、やっぱり食べないでおこう」と思うわけですが、このとき非常に重要なのは、「頭でのみ納得してるのか?」「心も納得できているのか?」という点です。
心というのも広くて深いので一言で言い表すことはできないんですけど、ここは便宜上ね。
真っ当な理由を挙げていますから「頭」は納得してるかと思いますが、問題は「心」の方ですね。
ほんとうは食べたいのだけど「うーーーーーダメダメダメ!うーーーー」と葛藤しているとするならば、心はたいへんストレスを抱えているのです。
そうすると1ガマンが溜まります・・・と思いきや、何度も何度も我慢を繰り返しているので、ガマンカウンターは次々溜まり、気が付けば「ポテチを食べるのを我慢しただけで、10ガマン溜まっちゃった」なんてこともあるのです。
とはいえ、その後、けっきょく食べるのを我慢して翌朝を迎えたときなどに「ああ、食べなくてよかった~」と思えたら、10ガマンが4ガマンくらいまで減るかもしれません。
こうして我慢するってことはガマンポイントを溜めることにつながっていくわけです。
一方、「食<<<美容」という優先順位を持つ奇特な方が世の中にはいらっしゃるものでして、そういう方は「食べたい」よりも「美しくなりたい」という欲求の方が勝っているために、深夜11時にポテチを我慢することは苦痛ではありません。
「お肌によくないよね」と思えば、頭のみならず心も「うん、そうだ、そうだ。美容の敵だぞ」と同意してくれるので、この場合はストレスが溜まらないばかりか、「ポテチを我慢したから明日後悔せずに済むし、またきれいになっちゃうわ。うふ。」なんて思うわけです。
つまり、食べないことが楽しいし、幸せでもあるのですから、この場合はゼロガマンのままです。
さて、ここで問題なのが「食べるのを我慢するときだけガマンポイントが溜まるのか?」と言えば、そんなことはありません。
「今日、会社に行きたくねーなー」と思いながらも頑張って出社した人はその時点で7ガマン溜まってるかもしれません。
満員電車で隣のおっさんの加齢臭をただひたすら耐えたなら4ガマン。
途中、猛然とやってくる便意を冷や汗を垂らしながら我慢したなら40ガマン。
(その後、駅のトイレですっきりしたら40ガマンはチャラになるどこころか、むしろ100ガマンを解放する効果があるでしょう。要するにウンコは大事だということです。)
上司がまた嫌味を言って来たら3ガマン。
めんどくさい作業を心頭滅却して取り組んだら30ガマン。
後輩のしょーもない話を聞きながらランチを食べたら7ガマン。
聞きたくもない友達の惚気話を笑顔で聞いてあげて20ガマン。
取引先からお気に入りのお菓子が差し入れされて100ガマンポイントが解放。
それなのに狙っている野良猫君から返信が来ねえ!とキレ気味になって2000ガマン。
あちこちでガマンポイントを積み重ねているわけですね。
それが何かの折に限界値を超えるとそれまで溜まっていた何万ものガマンポイントを一気に解消しようとするわけですから、二日酔いに苦しむようになるのも無理はないものです。
さて、皆さんは今日一日だけでどれくらいのガマンポイントを積み重ねたのかちょっと考えてみてください。
「やべぇ、すでに3000ポイント越えてるわ。これがマツキヨのポイントだったらコスメが変えちゃうわ」と思われた方も少なくないと思います。
ちなみに「そうすると限界値はどれくらいなの?」と疑問に思われるかと思いますが、限界値はその時々によって乱高下することで知られています。
つまり、3000ガマンポイントで爆発しちゃうこともあれば、10000ガマンポイントでも受け入れられることもあります。それはそのときの気分によって変わります。
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さて、この話は本題じゃないことに今さら気付いて焦っている筆者です。笑
で、このガマンポイントってのは「素の自分を封印したときに貯まる」というか、「素直な自分の気持ちを我慢したときに貯まる」ものでして、普段から素の自分を隠して生きている方はデフォルトで相当なガマンポイントが付与されることになるわけです。
自分を社会不適合者だと思いながらも社会に適合しようとしているならば、それは想像を絶するガマンポイントを溜め込むことになるかもしれません。
でも、そもそも問題は「自分はおかしいから周りの人たちに合わせなければならない」という思い込みなんですよね。
しかも、「あなたはそんな子じゃない!ちゃんとした子、やればできる人」なんて周りの人から言われようもんなら、なおさら素の自分なんて出せないじゃないですか。
そしたら非日常な場に行ったら吐くまで飲むし、エンドレスで店を巡ってしまうのも仕方がないことかもしれません。
つまり、社会不適合者に限らず、「いい人になろう」「ちゃんとしよう」「まともになろう」みたいに思っている分だけ、素の自分は出せなくなりますし、ガマンポイントを大いに溜め込むことになるというわけです。
しかもそれを「頭」では「良いこと」と思っているわけですから「心」は大変ですね。
そいうすると、そのストレスに気付いた方は
>もう少し、この素の自分を出していけたら楽だとは思うのですが、素の自分が社会不適合すぎて、どうやって出していったり統合していったらいいものかわかりません。
という風に思うようになるのですが、でも、ここにはとある疑問が生じるわけです。
「ってことはさー、Aさんはさー、素の自分のことを否定しまくってるってことだよね?」
いやいや、あたしは否定していないんです!!
周りの人たちがそんなあたしを否定してるんです!!
だから出さないようにしなきゃいけないんです!!
という反論を某N先生が素直に受け入れると思います?笑
「へー、周りの人が否定しているんだー。ふーん。周りの人の意見を優先して自分を後回しにしてしまうことって何て言うんだっけ???」
★はい!改めて勉強し直しましょうね!
*文庫版『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』 (だいわ文庫)
*新書版『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)
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でも、アンダーグラウンドってこういう風に生まれるんですよね。
表の自分は社会に適合した自分。
でも、そこで大いにガマンポイントが溜まっちゃう。
だから、アンダーグラウンドでそんな自分を解放しようとするんです。
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素の自分を他ならぬ自分が「ダメだ!」と思い込んでいるから、素の自分を隠して違う自分になって周りの人から愛されようとするわけです。
そして、その作戦がある程度成功しちゃってるんですよね、マズいことに。
ほんとうはOLなんて向いてなくて創作系の方がよっぽど自分らしいのに、安定した給料という成功を手に入れてしまってるわけです。
ほんとうは自由人で気ままに生きるのが性に合ってんだけど、学生時代から優等生をやってきて、それで周りの人たちから信頼を得ちゃってるんです。
素の自分じゃダメだと思って作った仮面で成功しちゃったもんだからその仮面が手放せなくなっちまったわけですね。
だから、「どうやって出していけばいいかが分からない」と思うのですが、いやいや、その前にある意味自分が成功者であることを受け入れることも大事よ?と思うのです。
つまり「素の自分をダメだと思ってる」と「仮面を付けたらうまく行っちゃった(うまく行くように仮面を作っちゃった)」という2つの問題がそこに存在してるわけですな。
なので、まずは「素の自分を愛そうぜ!」ということが課題になるわけです。
もちろん、素の自分(だと思っている)と仮面を付けてる自分は全く正反対のように感じられるかもしれません。
けど、客観的に見るとそうでもないことが多いんですよ。
案外、だろうね~と思う要素がたくさんあります。
だって仮面ってのは素の自分の要素から作り出されるものだもんねー。
だから、「素の自分を愛せない」というよりも「仮面を作った際に否定した自分がまだ否定されたまんまでいる」という方が正しいかもしれません。
「いい加減な自分」はダメだと思って「ちゃんとした自分」を頑張ってきたんだったら、いい加減な自分のことは否定したまんまで愛せてはいないわね。
だから、そのいい加減な自分ってのをいかに受け入れるか?愛せるか?というのがAさんのチャレンジということになります。
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で、そうして自分が素だと思う自分を愛せるようになったら、その要素は勝手に出て来ちゃいます。
「否定して隠してる」わけですから、否定が取れたら「出て来ちゃう」ので、別に統合しようとか、うまく出そうとか考えなくても良いのです。
そういう意味では何を隠して生きているのか?を見つめ、その自分にOK!を出したり、何ならその隠してきた自分がもたらしてくれる恩恵とか魅力とかにも注目するといいでしょうねー。
そしたら、今度は周りが「それがAさんだ」という風に認識するようになってくるでしょう。
自分が許可を出している以上、周りも許可せざるを得ないですしね。
そして、自分がそこに許可を出して恩恵や魅力を感じていれば、それは周りの人にとっても恩恵になりますしね。
ということで、結局のところは自己肯定感ってことになりますし、そんな自分を愛そうぜ!というところから始めてみましょうか。
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*『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房)
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