「コミットメント」と「執着」の違いとは?~ぱっと見は同じなんだけど実は真逆ほど違う心理について~



一言で言えばコミットメントができてる状態は「楽」で「自由」であり、執着している状態は「苦しく」「不自由」なのです。
その違いと、コミットメントできるための心のあり方について例を挙げながら説明したいと思います。保存版になると思いますのでぜひ参考にしてくださいませ。

根本先生
先日はネタに取り上げて頂きありがとうございました。
あれからふと疑問に思った事がありまして、メール致しました。

>より本気で「この仕事で成功するんじゃー!彼と幸せになるんじゃー!」と思い込んでください。

と先生にアドバイスを頂きまして、
「本気で彼と幸せになるんじゃー!」とコミットメントしたところ、「ハイハイ、これって宇宙が作ってるシナリオでしょ。結局最後は彼と幸せになるハッピーエンドなのよね。で、私は今このシーン(プロポーズからの別れで、辛くてどうしようもない私)ね。」と、まるで宇宙が作った1本の映画の主人公を演じているような、感覚を持ちました。
私の一存ではどうにもならん!だって全部宇宙のシナリオだもん!と、宇宙にサレンダーした訳です。

こう書いていて自分でもどうかと思いますが、

>だからKさんも「イっちゃった人」になることが求められてるわけですね。

と根本先生も仰っていたので、そんなイっちゃった私でヨシとします。

で、疑問に思った事なのですが、
【コミットメントする事】と【執着する事】の違いって何なのでしょうか?
例えば私のように「(別れた)彼と幸せになるんじゃー!」と思い込む事って、一見彼に執着してるようにも見えますが、どう違うのでしょうか?
(Kさん)

前回のお話はコチラ!
「セクシャリティが豊かな人は成功して幸せになるために鎧を脱いでイっちゃった人になる必要がある!?~幸せな変態への道~」

さて、聡いKさんにおかれましては、

>私の一存ではどうにもならん!だって全部宇宙のシナリオだもん!と、宇宙にサレンダーした訳です。

という境地に達せられましたこと、たいへん素晴らしく「ブラボー!」と叫ぶものでございます。

「コミットメントと執着の違い」を一言で表すならば、まさにこの「宇宙にサレンダーしてる状態がコミットメントっす」ということになります。

私もかつてはこの違いについて「どういうこと?」とあれこれ考え込んでいた時期がありまして、カウンセリングでも「彼にコミットメントするのじゃ!」と言いながら「でも、それって執着になり得るよなあ」と密かに危惧しておりました。

その違いを理屈で説明することは簡単なのですが実践するとなるとなかなか難しいものがあり、そこに格好の事例をKさんが与えてくれたことは大変ありがたく思う次第でございまする。

ところで皆さんは「コミットメントとは宇宙にサレンダーすることなんだよ」と言われて「なるほどー。そうかー!」とピンと来るでしょうか?

それとも「は?宇宙?なにそれおいしいの?」と疑問がうじゃうじゃ湧いてくるでしょうか?

実際は月とスッポンくらいの違いがあるんですけれど、一見、違いが分からなくなるんですよね。

これってコミットしてるの?執着してるの?と。

同じように「全然違うんだけどぱっと見は同じに見える現象」としては「与えることと犠牲すること」「信頼と期待」「忍耐と我慢」など色々とあるんですよね。

ぜひうちの弟子どものカウンセリングを受けられている方は「そりゃあ、根本さんの弟子なんだからそれくらい説明できますよねえ?」とイヤらしい目をしながら質問していただけると幸いです。(そうして私は弟子に嫌われるのです。それはやだな。)

あるいは、「根本の弟子認定試験」に出してみるのもいいかもしれませんね。記述式で、800文字以内に事例を挙げて答えよ、みたいに。
(ちなみにそんな試験はありませんし、やるつもりもありませんけど。めんどくさいじゃん?)

さて、回りくどいのはいつもの通りなのですが、「コミットメントと執着の違い」についてまずは論じていきたいと思います。

再び一言で表すならば「コミットしてるときって意外と楽で心に余裕がある状態なのよ。一方で、執着してるときっていうのは苦しいのよ。その感覚の違いで自分がどっちにいるかは分かるよ」となります。

●コミットメント・・・決意していること。腹を括っている状態。決断し続けている状態。選択し続けること。

すなわち「選択」や「決断」というのがポイントでして、Kさんの例を挙げれば「彼と幸せになるんじゃー!」がコミットメントになるのは、「別に彼とじゃなくても幸せになれるんだけどさー、彼がやっぱり一番いいんだよねー。だからあたしは彼を選んでるのよね」という思いがあるときです。

つまり、彼じゃなくても幸せになれることを信頼している自分がいるわけですね。

また、同時に「肚を括ってる」という状態から分かるように、「仮に彼があたしを選ばなくてもそれを受け入れる覚悟」がある状態です。

「彼を選ぶ」「彼を選ばない」という選択肢の中で、前者を選択し続けてる状態がコミットメントです。だから、「やっぱりやーめた」という可能性を“残している”んです。

また、彼にとってみても「あたしを選ぶ」「あたしを選ばない」という選択肢があるわけですが、どちらを選ぼうとも「彼が選んだことを信頼する」という覚悟がある状態なんですね。

だからコミットメントしてる状態は「人事を尽くして天命を待つ」が如く、開き直れてますし、心は穏やかですし、かつ、自由すら感じられる状態です。

●執着・・・しがみついている状態。それ以外の選択肢が見当たらない状態。

一方、執着というのはその選択がない状態です。
だから「彼と幸せになるんじゃー!」が執着になってしまうのは「彼以外じゃダメ!彼とじゃなきゃやだ!彼以外は考えられない!」という思いがあるときなんですね。

だから、彼に対しても「あたしを選んで!あたし以外は選んじゃイヤ!あたしだけを見て!」という風に“コントロール”が出てきます。

すなわち、「彼を選ぶ」「彼を選ばない」という選択肢が存在しないだけでなく、「彼があたしを選ぶ」「彼があたしを選ばない」という自分にはどうにもならない選択についても自分が支配しようとする状態なんです。

だから不安、怖れ、緊張、依存心などに支配されるようになり、全然心に余裕がなくなってしまいます。

こう説明されると真逆だということが分かると思いますが、表面的には「彼と幸せになるんじゃー!」なので、パッと見は違いが分かりにくいのです。

そういうわけで、コミットメントしている状態では「あたしは彼を選ぶけど、彼があたしを選んでくれるか分からない」という真実を受け入れているので、

>私の一存ではどうにもならん!だって全部宇宙のシナリオだもん!と、宇宙にサレンダーした訳です。

という境地に達することができるというわけです。

ただ、そんなきれいに執着を手放してコミットメントできるか?と言われましたら「人間だもの。そう簡単にはいかないよね。」というのも真実です。

むしろ、「70%はコミットしてるけど、まだ30%くらいは執着が残ってるんだよね」という風になることがほとんどです。

こうしたテーマは夫婦仲の改善だったり、元彼との復縁だったりというパートナーシップでも出てきますし、起業、お金、新たなビジネス上のチャレンジ、人事改革、社運を賭けたプロジェクト、起死回生のプレゼン、事業からの撤退等々、ビジネスにおいてもよく出てくるものです。
さらに親子関係で言えば「子どもへの執着」もけっこうよくテーマに上がりますし、ダイエットなんかもまた同じテーマですよね。

ライフワークを構築していく上ではコミットメントは非常に重要なカギを握る行為なので、カウンセリングだけでなく、ライフワーク・コンサルの場でもよく出てきます。

じゃあ、どうしたら「執着」ではなく「コミットメント」に移行できるか?というと、当然ながら自分自身の器を広げることが肝心です。

再びKさんの事例で説明するならば、「彼と幸せになりたい。だって彼のことが大好きなんだもん。」という感情があるわけですが、それと同時に「彼とじゃなくてもあたしは幸せになれる」という信頼を自分に与えられることが必須です。

「彼」or「彼以外」という選択肢を自らの中に創り出せるくらいの器が必要なわけです。

そのためには「自らの魅力、価値、長所を受け入れると同時に、その逆の短所、不得手も受け入れる」という“自己肯定感”が重要になります。

そうして「今のあたしは彼がベストなんだけど、別に彼以外の人とでも幸せになれるよね」という自信を付けていくわけです。

また、「彼があたしを選ぶ」or「彼があたしを選ばない」という選択肢も存在しますが、それは自分にはどうすることもできない彼の決断ですから、そこは彼にお任せするほかありません。

つまり、「彼があたしを選ばない」という現実を受け入れる覚悟が必要で、そのための器が求められるのです。

これはなかなか苦しいところですが、「大好きな人が幸せならあたしだって幸せなんだよね。その相手が自分じゃないのは悲しいけれど、でも、それは応援してあげたいよね」という境地に至ることを目標にするわけです。

だからこそ、「彼じゃなきゃダメ!」という執着を手放すことを私たちは提案していくんですね。

よく夫婦の関係改善をテーマにしたカウンセリングで「パートナーを手放しましょう」という提案をよくするのは、別れることを提案するんじゃなくて、執着を手放すことを提案しているわけです。

その目的は上記の心理状態に自分を持って行くためです。

そうした自分の器を広げていくためには他人軸な状態では不可能で、自分軸を徹底的に意識することが大切です。

私は私、彼は彼、ときちんと線引きをするわけです。

「手放し本」を読まれた方なら思い当たると思うのですが、「執着を手放す方法」の第一ステップが「自分軸と自己肯定感」なんですね。

それが確立されるだけで執着が手放せちゃうこともよくあるのです。

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)

まあ、ここでも自己肯定感がいかに大事か?ということが分かるわけですね。

そして、コミットメントしていくためには、そうした器の元で「人事を尽くして天命を待つ」という心がまえを作っていくのです。

「あたしは彼を選ぶけど、彼の人生は彼のものだから彼がちゃんと選択するもの」

という当たり前の現実を受け入れ、

「あたしは彼の選択を指示する」

と決意するわけです。

それは自己肯定感があがり、彼をより信頼できる状態(つまりは他者肯定感が高い状態)になっていれば自然とできるようになるものです。

ここが「サレンダー(委ねる)」という部分になりますね。

そういうわけで「コミットメントと執着の違い」についてお話をさせていただきましたが、これは決して夢物語でも理想論でもなく、多くの方々がたどり着かれた境地です。

ですから自分にはできない!と思わずに、できることから一歩ずつ取り組むことで「自由」と「余裕」を手に入れられるので、ぜひともチャレンジしていただければと思う次第です。

その際に必要であればぜひカウンセリングも使ってみてくださいませ。
ひとりでは難しいことも、パーソナルトレーナーの如くカウンセラーを付けることできちんと仕上がっていきますから。

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