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母と息子は基本、恋人みたいな関係になりやすいのですが、それがシンママかつひとりっ子であればその確率は100%に限りなく近づくものです。
そうすると精神的に母から自立することができず、また、パートナーが入り込む隙間がなくなってしまうのです。
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この度は根本先生から回答を頂けると思っておらず、わずかな文面ながら、自分に必要なアドバイスをしてもらえたことが本当に感激であり、男性性・軸を日々意識して生活しております。
っが、その中で、ついに来たか・・・という「ラスボス・おかん」問題に直面しております。
自分は、一人っ子のシングルマザーで、常に目の前で母親が、祖父母の存在で苦しみ、体調を壊し、泣いている姿を見てきました。
なので、子供の時から、
「母親をこれ以上、困らせてはいけない。」
「母親を支えなければならない。」
と思い、大きな反抗期もなく、母親に怒られない・否定されない・許される範囲内でのみ生きてきました。
ですが、年々、やはり母親に合わしている自分がつらくなり、まさに先生のブログでもよく取り扱われている、「母親との癒着問題」の状態があったと思われます...
その母親が、態度が急変する出来事があります。
それは、自分が真剣に恋愛をし始めるときです。
実家暮らし(何故か、一人暮らしが出来ない収入や状況が続くあたりも...)なので、どうしても、帰りが遅くなってしまうし、連絡が出来ない時があります。
自分にも非があると思いますが、毎回・激怒され、ガン無視されます。
恋愛に限らず、自分自身が本当にやりたいことをやると、10代の時からこの兆候はあったと思います。
その結果、ほぼ恨みに近い感情しかなかったのですが、先生のブログや他の武闘派女子の皆さんの体験を読み漁り、自分が「親に依存をして、勝手に背負い、子供やっていた。」ということに気が付き、衝撃を受けました。
徐々に、「ただの親戚のおばちゃん、一人の人間」として見ることができるようになり、今後、収入面や本当にやりたかったことができるのではないか?と感じております。
もしよければ、男性目線での、「親との癒着」という問題を取り扱って頂ければと幸いです。またセッションやセミナーに参加させて頂きたく思いますので、よろしくお願いいたします。
(Hさん)
ピラニアが蠢くアマゾン川に再び飛び込む勇気、ほんとうに素晴らしいと思います。
やはり母殿に鍛えられまくった結果、少々のピラニアの大群ではビビらないほどのメンタルを獲得されたのでしょうか?
おそらくこれをピラニア系武闘派女子の皆さまは久々の男性からのネタに目を皿のようにし、かつ、手ぐすねを引いて熟読されているかと思われます。
・・・なんてこと言ったら失礼ですよね。ピラニアに。
さて、すでにお察しの通り「母との癒着」からの「ラスボスおかん問題」ということですから、それなりに気合を入れて取り組むべきテーマになりますね。
癒着問題の解消方法については男だから女だからという違いはあまりないのですが、その癒着の程度やそこに至る過程については違いがありますので、その辺を今日はお話していこうと思います。
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さて、いきなりHさんには失礼な話をさせていただくんですけれど、仮にうちのクライアントさまから「最近見つけた獲物がシングルマザーのひとりっ子で、実家暮らしなんすけどイケますかねぇ?」と聞かされると、即座に「あんたも相変わらず難しいのが好きだねぇ」と反応してしまうものです。
そう「シングルマザーの母」「ひとりっ子の俺」「同居」というキーワードが3つ並びますと難易度がぐーんと上がっちまうのです。
そう、敢えて言わなくても分かると思いますが、「母」という難敵がデーンと構えているからですね。
その辺の心理について掘り下げていくことにしましょう。
Hさんのお母さんがいつからシングルマザーになられたかどうかは分からないのですが、「女手一つでこの子を育て上げる」ことになるんですよね。
で、そこで男の子と女の子の違いが出てきます。
女の子は母にとっては同性であるがゆえに「同志」であり、「ライバル」のような関係になります。
「ま、そこは女同士、うまくやりましょうや」という部分もあれば、母が娘に甘えることもあり、また、同性ゆえの競争心から娘の自立は相当早くなります。
一方、男にとって異性である息子は「恋人」であり、「理想のパートナー」になります。
先日もとあるシングルマザーの経営者が一人息子を「自分の理想の男として育ててる」という話をされていました。
また、その息子の方も男の子ですから母のことだ大好きで、Hさんがおっしゃってくださったように「弱い母を守らねば」「母に迷惑をかけてはならない」「母を喜ばせなければ」という風に思います。
娘も同じ思いを持つのですが、「同志」としての思いと「恋人」としての思いとしてそこに差が生まれます。
つまり、そこで息子は「母の息子であると同時に恋人(夫)でもある」という心理が育まれるのですね。
要するにHさんの心理としては「すでにお母さんと結婚してるようなもんなんだよね」ということなのです。
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そう考えるとHさんが真剣に恋愛を始めると母親の態度が急変することも理解できるでしょう。
母親からすればまるで真剣に浮気されてるような気がするわけです。
もちろん、頭では分かっているんですよね。
けれど、心は納得できないわけです。
そもそも息子を恋人にしてるつもりなんてないわけですから。
そもそもHさんのお母さんにとって息子の自立は憂慮すべき問題です。
息子の自立は自分自身の孤立を意味します。
おそらく「父親がいないことをコンプレックスに感じさせてはいけない」と思って頑張って父親代わりをされてきたこともあるでしょう。
しかし、その一方で、息子に頼ったり、甘えたりしながら大好きな息子とずっと一緒にいたいと思う気持ちもあるでしょう。
その葛藤はかなり強いものが予想され、特にメンタルがあまり強くない母親であれば、息子の自立を阻んでも自分と一緒にいることを望む場合もあります。
※この心理傾向はシングルマザーに限ったことではなく、過干渉・過保護な傾向のある母親ならば少なからず出るものです。
Hさんが恋愛に限らず、経済的に自立できない背景にはそうした母の心理も影響しているのでしょう。
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一方、Hさん自身としても幼少期から一蓮托生で生きてきた母のことを安易に扱うことはできないと思います。
好きな人ができて交際することってふつうのことのはずなのですが、なぜか罪悪感を強く覚えてしまう方もいらっしゃいます。Hさんはどうだったでしょうか?
母親を寂しくさせることについてはどうでしょうか?
勢いで走れる思春期の頃ならまだしも、大人になった今ではその気持ちが分かるだけに、母をおいて自立することなど考えられなくなってるかもしれません。
つまり、母を不安にさせたり、寂しくさせないようにするために、自ら経済的に自立しないようにコントロールしてる可能性もあるんです。
ここが娘だったらさっさと自立するのに、息子の場合はなかなか自立ができない、と明らかな違いがあるんですよね。
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まあ、それくらい母親の息子への執着はすさまじいと言えるんです。
逆に、それくらい息子も母親をそれだけ助けてきたと言えるんです。
だからこそ、心理的お互い結婚しちまってるような状態ですから、そこを抜け出そうと思ったら「罪悪感」がどうしても邪魔をしてきます。
お母さんも要領を得てるはずですから、Hさんの罪悪感を刺激してくる言動を頻繁に取られるのでしょう。
「どうせあたしはあんたが出て行ったあとは一人よ。どうせ寂しい老後よ。」なんてことを聞こえよがしにつぶやいたりね。
そんな中、
>自分が「親に依存をして、勝手に背負い、子供やっていた。」ということに気が付き、
この気づきはとても価値のあるもので素晴らしいことです!そして、
>徐々に、「ただの親戚のおばちゃん、一人の人間」として見ることができるようになり
という風に意識が変わったこともまた大変すばらしいことですね。お見事です。
ですから、
>今後、収入面や本当にやりたかったことができるのではないか?と感じております。
という点については私も同感ですので、ぜひともそのやりたいことにどんどん取り組んでいただければと思います。
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で、その母からの自立という点ですが、やはりまずはごく近所で構いませんので「一人暮らし」を目標にされるのがお勧めです。
すなわち、一人暮らしができるような経済状況をまずは作り出すことを目標にするのです。
パートナーシップの観点からすれば、もし素敵な女性が現れても「Hさんと母の間に入り込む隙間がない」という状態になってしまいます。
また、“無意識のうちに”Hさんも彼女よりも母を優先する言動をしがちで、そこが彼女の怒りを誘います。
おそらくHさんもふつうの女子ではなく、なぜか難解極まりない武闘派女子を恋人にしがちだと思いますので、東京湾に沈められぬよう、そこは非常に注意すべきポイントです。
ただ、それも“無意識のうちに”出ちゃうものですから、一人暮らしをし、自分の生活を一人で成り立たせる状態をまずは目指すのが賢明な措置です。
それと同時に「母に面倒を見てもらう」「母の面倒を見る」ということをできるだけ減らしていく必要があります。
例えば、様々な事務手続きをやってもらったり、やってあげたりするのも悪いことではないのですが、今のHさんにとってはタブーです。
さらに、生活面、家事においては母親により依存しがちだと思います。だから、なるべく炊事・洗濯・掃除なども自分の手で行うようにしたいところです。
癒着が切れて、お互いが自分の足で立てるようになったらやってもらうのもいいですけれど(母親に母親らしいことをさせてあげるのも親孝行なので)、今は逆効果になりますね。
また、そうして自立や結婚について、母親と話し合う機会を持つことはできるでしょうか?
結婚の話をしようもんなら逆上して暴れられる場合もあるのですが、要するに「別に自分はおかんを捨てる気はない。できるだけ近くに住むし、老後の面倒も見たい」という気持ちを伝え、「結婚したからってあんたを捨てるわけじゃないんだよ」ということをまずは頭で理解させることです。
ただ、この点は今までの関係性もありますし、お互いのキャラもありますから、真正面からぶつかって討ち死にするのは避けたいところです。
そういうわけで、まずは経済と生活の面で母親からの自立を目指していきましょう。
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さて、癒着の切り離し方については様々なアプローチがありますが、やはり母との間に自分軸を確立することがまずは求められます。
「自分は自分、母は母」という風に明確に線を引きます。
男性性を育てる意味で言えば、「俺は俺、おかんはおかん」という言葉の方がいいかもしれません。
つまり、やることはあんまり今と変わらないんですよね。笑
そこに付け加えるのであれば「やりたいことを優先する」という当たり前のことに挑みます。
母の目やご機嫌を気にするのではなく、「やりたいことをやる」というわけです。
その「やりたいこと」というのはデートもそうですけれど、旅行、買い物、飲み会、遊び、なんでも含まれます。
Hさんに知っておいていただきたいことは、結局母親はHさんのことが好きで大事な存在だから何かと脅しをかけてきたり、罪悪感を刺激してきたりしても、嫌いになることはない、ということです。
「あたしを見捨てるの?恩知らず!」などと叫ばれても、「結局、俺のことが好きなんでしょ?」という風に思っていればいいんです。
そこで罪悪感を刺激されて行動を変えてしまうと癒着を切ることはできません。
癒着には罪悪感が付きまといますが、罪悪感ではなく愛の方に意識を剥ければ罪悪感にとらわれなくなっていきます。
「なんだかんだ母ちゃんは俺のことが好きなんでしょ?」と堂々としていてください。
そして、「親戚のおばちゃんみたいな母だけど、尊敬してるし、感謝もしてるよ」という態度はやはり意識したいところです。
つまり、普段からできるだけ「感謝」を伝えるようにするんですね。
そうして自分軸からやりたいことを行動していくことで母と“ほど良い距離感”が生まれ、パートナーが収まるスペースもできると思います。
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