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自分が描いているヴィジョンと、自分が好きなことを集めたライフワークストーリーが全然異なるケースってよくあるものです。
特に規模感が違って全然つがならないことも。
そういうときって地に足が着いておらず、自分の本音とつながれてないことが多いのです。
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失業中で、絶賛「7日間で自己肯定感をあげて自分らしく生きる方法」のワークをしているTと申します。
私は20代前半で、国際機関で働いたり、首脳会議を手伝ったりした関係でなんだかやたらと大きなビジョンを描くようになってしまいました。
日本を世界に誇れる国にしたい、貧困解決の先進地にしたい、その第一人者になって世界でスピーチしたい、みたいな…。
そのための道筋を私なりに描いて、ボランティアしたり地域おこしをしたり、色々な活動をしてきました。が、その過程が実はめちゃめちゃ苦しかったんです。孤独でした。
それで心身を病み、先生のブログや本に出会って、ワークに勤しんでるわけなんですが…
自分の好きなことは「誰かと一緒に楽しいことをする」「文化芸術に触れる」「愛したり愛されたりを実感する」などと出てくるし、ライフワークストーリーを書くと、なんだかビジョンに繋がらなさそうなものになります。
「本当はどうしたいの?」と言えば、ライフワークしながら壮大な夢も実現したい。でも、難しい気がするんです。
やたら壮大なことを描きがち自武女はこう生きなはれ、と、ネタにしていただけないでしょうか。
(Tさん)
そういう壮大な夢を描くのはめちゃくちゃ素晴らしいと思うのですが、ヴィジョンとかライフワークって「今できること」を夢中になってやっているといつしかたどり着いちゃう場所みたいです。
あれこれ考えたり、計画立てたりするのが好きな人はそれもアリですが、壮大なヴィジョンも何かの瞬間にハネて一気に実現しちゃったりすることもあるんですよね。
で、ツッコミどころというか聞いてみたいことがあれこれ出てくるんですけど。
例えば、ライフワークを生きながら壮大な夢を実現するのがなぜ難しいと感じるのか?
ヴィジョンに向かって自分なりに活動されてきた結果、なぜ苦しかったのか?何がしんどかったのか?
自分の好きなことと、ヴィジョンがつながらない気がするのはなぜなのか?
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さて、なぜやたら壮大なことを描いてしまうのか?というところが一つ興味深いものです。
>国際機関で働いたり、首脳会議を手伝ったりした関係でなんだかやたらと大きなビジョンを描くようになってしまいました。
こういうご縁を頂いたことってやはりTさんの才能というか能力というかご縁の力というかだと思うんですが、それだけ大きな世界にいたら、ヴィジョンだって大きくなるのも無理はないことと思うんですよね。
>日本を世界に誇れる国にしたい、貧困解決の先進地にしたい、その第一人者になって世界でスピーチしたい、みたいな…。
これはぜひ実現していただきたいなあ、と思うわけですが、けっこうよくある心理を解説してみたいと思います。
Tさんに限らず、何かめちゃくちゃ素晴らしいものに出会い、大きなヴィジョンを描くことって珍しいことじゃないと思うのです。
すごいお金持ちの人と知り合って自分もそうなりたい!そうなるぞ!ということだったり、有名人と交流して華やかな世界に触れ、自分もそうなりたい!ということだったり、それこそ、修学旅行で東京に初めて訪れて、その大都会っぷりに感銘を受け「自分も東京に住むぞ!」と憧れたり。
ただ、それってその場のエネルギーに感化されて生まれたものなので、果たして自分がほんとうにしたいことなのか?って分からないんですよね。
地に足が着いていないというか。
それは「内側から湧き上がってくるヴィジョン」というよりは「外側からやってきた刺激によって生まれたヴィジョン」だからです。
※もちろん、それが悪いってわけではないのでご注意を!
Tさんは
>自分の好きなことは「誰かと一緒に楽しいことをする」「文化芸術に触れる」「愛したり愛されたりを実感する」など
ということが好きなので、それを実現していくライフワークを描かれたと思うのですが、こちらは「内側から湧き上がってきた好き!」という思いですよね。
つまり、今のTさんにとっては「ライフワーク=内側から湧き上がってきたもの」「ヴィジョン=外側からの刺激によって生まれたもの」なのかもしれません。
だからそこが不一致を起こしているのかな?と。
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例えば、ある料理人の方は東京の高級なお店で修業を始められたそうです。
そこはセレブな人たちが集まるお店で、料理人たちも厳しく躾けられて美味しい料理といいサービスを提供していました。
彼もその雰囲気の中で「俺はこんな最高の店で修業をしている。いつか自分もこんな店を出したい。」と夢を描いていました。
だから、腕を磨こうと師匠や先輩たちの技術を身に着け、頑張っていたんですが、あるとき働きすぎて体調を崩してしまいます。
入院中、そして、退院後の自宅療養中、彼はあることをずーっと考えていました。
「自分はほんとうにあんな高級な店で、セレブ相手に料理を作りたいのだろうか?」
彼も若かったので自分が有名になったり、特別な存在になったり、華やかできらびやかな世界を生きることにすごく憧れていました。
けれど、彼がほんとうにしたかったことは「地域密着型で、高級感はないけれど、アットホームで明るくてにぎやかな、家族みたいなお店を作ること」だったんですね。
それは彼の育った家庭環境の影響でもあるのですが、「一日の終わりに旨い飯を食って、仲間と語り合って、明日への活力にしてもらいたい」という思いがどんどん強くなっていきました。
だから、彼はその高級店に戻ったときはすっかり違和感ばかり覚えるようになっていました。
けれど、やっぱりその華やかな世界はなかなか捨てられないんですよね。
そこで1年ほど悶々としていたのですが、ある日、思い切って地元に帰ることを決意します。地元のお店でもう一度修行しようと。
それで何年かたって地元に念願の店を持つのですが、自分が本当にやりたかったことってこれなんだな、と実感しながら今は腕を振るっているようです。
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Tさんの壮大なヴィジョンはほんとうにTさんが実現したいと思っていることなのか?
それを何度も問うてみるといいと思うんです。
>日本を世界に誇れる国にしたい、貧困解決の先進地にしたい、その第一人者になって世界でスピーチしたい、みたいな…。
ということをほんとうに実現したいと思っているのか?
そして、その実現のために具体的に何ができるのか?
これはヴィジョンをだんだん現実に落としていく作業と言えますね。
同時に、もう一つの「好きなこと」や「ライフワークストーリー」をより磨いていきます。
>「誰かと一緒に楽しいことをする」「文化芸術に触れる」「愛したり愛されたりを実感する」など
これらについてもまたより具体的に、その映像が目に浮かぶくらいに描いていきます。
そうして、現実化していくヴィジョンと、より具体化していくライフワークストーリーの接続点を見出していくんですね。
かつてできることをやろうと思ったけど辛くて孤独で心身をやっちまったのは、この後者の下支えがなかったからかもしれないな、と思うんです。
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これってけっこうワガママなことでして、ヴィジョンもライフワークストーリーも両方手に入れる!!!と決めちゃうことなんです。
両方欲しいんじゃー!!と。
一見、結びつかないような両者が「両方欲しい!」と望むことで、パッと統合されることはよくあることです。(つまり、直感が下りてくるって感じ。)
そうすると「ああ!そういう手があったか!なるほど!!!」と合点が行くでしょう。
こういうのって頭で考えるよりも「直感的」だったり、「誰かから指し示されるもの」だったりしますから、ほんと予想外の答えが浮かぶものです。
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大人になると「自分ができること」がだんだん分かってきます。
身の程を知るし、社会のことも分かるようになるし、自分がいる位置を自覚するようになります。
そうすると「せいぜい自分は行ってこの辺だよな」という先も見えてくるんですね。
今、会社員の方は今のままなら10年後自分が手にする給与や役職がだいたい分かると思うのですよね。
「今のポジションにいたら社長にはなれねえわなあ」みたいなことが。
そうして「現実が見えてくる」と私たちは夢を描くことをやめてしまいます。
といか、現実的な範囲で夢を持つことにするんです。
「仕事はそこそこにして、温かい家庭を築いて、家を建てて、大きな犬を飼う」みたいな。
それが悪いってわけじゃないですよ!
けど、それがほんとうに欲しくて描いた夢なのか?現実に妥協した結果生まれた夢なのか?は全然違うと思うのです。
いろんなものを諦めて、あちこちで妥協して、うまく折り合いを付けた結果生まれた夢ってつまんなくないですかね?
だって、それってほんとうに欲しいモノじゃないから。
そうしてうまく現実と折り合いを付けることが「大人」ではないと思うんですよね。
自分の本音から目を逸らした結果だから、それを手に入れても心から喜べないと思うんですよね。
ライフワークを見ていくときに、一番困難なのはココなんですよね。
無意識のうちに、傷つかないような、実現可能なところにライフワークを作り出そうとするんですね。
「それってほんとうにしたいことなん?それってほんとうに心が望んでいることなん?」って問いをカウンセリングではよくするんですけどね。
妥協した人生、小さくまとまった人生ってつまんないですよね。
特に情熱系な皆さんは。
だから、実現するかどうか分からない大きな夢、ヴィジョンを持つことってめちゃくちゃ応援したくなるんです。
夢やヴィジョンの大小なんてなくて、自分が本気で望み、ワクワクするような未来であれば、勝手に実現に向けて動き続けると思うんですよ。
困難があっても「どうしたら乗り越えられるか?」を考えると思うんですよ。
だから、Tさんはもっとそのヴィジョンもライフワークも磨いてほしいな、と思います。
そしたらきっと両方の接続点が見つかって、筋の通った物語が見えてくると思うんです。
それは頭で考えることではなく、もっと心で、感覚で、感情的に見ていくといいと思うんですよね。
直感はとても賢いので、きっと最適解を示してくれることと思います。
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