心理学は諸刃の剣。自分を愛するためにも自分を傷つけるためにも使える切れ味鋭いナイフのようなもの。



心理学を学ぶと元々自責の癖がある人ほど、ますます自分をいじめるためにそれを使ってしまうものです。
でも、それに気付いたら、その“使い方”を変えることができます。
あなたはどんな風に心理学を使って行きたいでしょうか?

根本さん、いつもありがとうございます。

私は、ありとあらゆることを罪悪感と自己否定とともに自分いじめのために使ってきてしまったようなのですが

その中でも、根本さんの問題を愛で見る心理学を以前より知ってきた中で思うのは、心に関する知識もまた自分いじめのために使ってきてしまったこと。それもかなりのドM精神で。
身体にしみついてしまったようです…というか身体はそれでできています、たぶん!笑

それに気づけるくらいになれ、今ここにたどり着けたことは、今までの全てに感謝しなければなりません^^

新たな心地よい生き方や流れに身を委ねたいと思っておりますが、どこか今までのやり方で頑張ってきてしまった自分への執着もほんのりと感じたり。

それでも節目と感じられるこの時に、新たな流れを少しずつでも定着して行きたく、日常の行動として何かオススメなどあったりしますでしょうか?
(最近の記事からも現状肯定など多くのことを教えていただいている身ではあるのですが)
例えば、自分のためには心理学を使うのは控える、とか、家族のために使う時間を1日◯時間と決める、とか…。
例えが微妙なのですが何というか考えないで行動だけ変える、みたいなことなのですが…
もしネタになりましたらお願い致します!
(Sさん)

心理学を学び始めてカウンセリングも受けたりして自分のことや周りの人のことがよく分かってきて、そうすると楽になったり、良くなったり、前向きになったりする一方で、今度は心理学を使って自分を責めるようになってしまう・・・ってこと、たぶん、よくあると思うのですよね。

自分のことが見えてくるとついつい足りないこと、できてないこと、ダメなところが見えてきたりします。
「あたしは無価値感も強いし、罪悪感もたんまりあるし、他人とすぐに競争するし、それで劣等感抱えるし、ほんとダメなところばっかりだわ」みたいな。

また、心の動きが分かるようになってくると、「あ、また他人と自分を比較してる。ほんとにダメダメなんだから。理想主義は手放せたと思ってたのに」と新たに得た知識で自分を傷つけたり。

あるいは相手の気持ちが理解できるようになったがために、その相手に怒りを持っていた自分を「未熟者め!」と責めたり、相手への罪悪感に変えてしまったり、相手に何も言えなくなったりしたりとか。

また、その知識を他人に使っちゃうこともあります。
「あの人はまだまだ自己肯定感が低いからマウントを取ってくるんだ。けっこう大人だと思ってたけど実はお子ちゃまなんだな」みたいな判断をしちゃったり。

なんなら心理学なんて知らないほうが良かった!という人も中にはいるでしょうし、子ども時代に散々傷ついてきたことを知った分だけ、子どもを持つことに怖れを抱いたり。

そもそも心理学って優秀な分析ツールでもあるので、自分の問題点がどんどん明らかになってしまい、最初の頃は以前よりもネガティブな反応が出ることも少なくないものです

で、元々「自分いじめが趣味なんです~。なにかとすぐに自分を責めるのが得意なんです~♪あはは」というSさんや同志の皆様にとっては、そのツールをこれ幸いと自分責めに転用することをやっちまうものです。

むしろ、自分を責めたい自分はお墨付きを得た感じで勢いづき、以前にもまして自分自身を猛爆する人だっています。

でも、本質的に見ればそれって心理学を悪用してるんですな。

「よく切れる包丁は人もよく傷つける」なんて言いまして、まさに諸刃の剣ですね。

それをどう使うか?は使用者に委ねられちゃっているので、新鮮な刺身を美味しく切りそろえることもできれば、逃げ惑う野良猫くんを脅して拉致監禁する道具にも使えるんです。

だから、自分責めを趣味とするドMな方々は、切れ味鋭い心理学を使って自分や周りを傷つけることに使ってしまうこともあるんです。

諸刃の剣ってことは、自分を傷つけることもできるけれど、自分を癒すこともできる、というほどの意味になります。

「無価値感が強いなあ」と気づいて、それを責める道具に使うこともできるけれど、違う角度から見れば「それくらい自分には未開発の価値があるんだなあ」ということが分かります。

「あたしってほんま罪悪感まみれだわ」と気づけば、「それくらいあたしは愛の人なのね」と知ることもできます。

「ああ、また他人と競争してる!もう競争は手放したと思ってたのに!」と思ったら「そっか。あたしはそれくらい自立しているんだ。相手の価値をもっと見たり、感謝したりすればいいんだ」と気づけます。

つまり、心理学ってのはその問題点を指摘するだけでなく、その解決方法やその問題の陰にある価値や才能まで見せてくれるものですから、自分を喜ばせ、癒し、感動させる力も持っているわけです。

それをどう使うか?ってことです。
つまり、そのよく切れる包丁をあなたはどう使いますか?ということです。

そもそも自分を責めるクセがあり、知らず知らずのうちにそれをやっちまう自分がいることはよくあることなので何ら問題はありません。

ただ、それに気づいたときに「もう自分を大事にしよう。自分を傷つけることはやめよう。」と思うのか、それとも「いやいやまだまだ責め足りん。もっと自分を傷つけたい」と思うのかというところで人生が変わってきます。

「あたし、元々ネガティブなんですぐに自分を責めるほうに行っちゃうんです」という人だって、「まあ、それはしゃあないんだけど、これからどうする?」という問いかけが大事ってことです。

自分を責める気が満々だと、手に入れるすべてのモノを使って自分を責め続けます。

私は自分いじめってのはタバコとかお酒とかクスリみたいに依存性が高いものだと思っているので、「自分いじめを辞めるってのはね、シャブから足を洗うようなもんなんですよ」とお伝えすることもあります。

それなりの覚悟がやっぱり必要なんです。

心理学ってのは単なるツールですから、それを使って自分を幸せにすることもできれば、その逆に導くことも可能です。

その使い手である自分がどういうつもりでそれを使うのか?というところにかかってくるんです。

だから、「根本さんの心理学を学んだらどんどん元気になりましたー!てへ!」という人もいれば「根本さんとこで学んでたらどんどん問題が見つかりましたー!あは!」という人もいるわけです。

そのツールを受け入れる器の問題と言いましょうか。

だから、その使い方をまずは決めなきゃいけません。

幸せのために使うのか?それとも自分を責めるために使うのか?

「自分を愛するために使いたいんですけど、気が付けば自分を責めるために使っちゃってるんです~」というのは全然かまわないんです。移行期だから。

過去の習慣を断ち切って新たな習慣を入れようと思えば、その移行期はごちゃ混ぜになります。
「もう自分を責めないって決めたのに、また責めちゃってるぅー!最悪!」と思うことだってありますが、それもまた移行期によくあることですね。

「また責めてることに気づけたのってデカくない?」という風に気づいて、そこで「よし、自分を褒めてあげよう。優しくしてあげよう」って切り替えていくこともできます。

なので、その過去からの習慣になっている「自分いじめ」をやめるのか、やめないのか、というのを常に選択する必要がありますよね。

そこで「もう自分いじめはやめる!」って宣言して、継続することをコミットメントって言います。

でも、「やめる!って言ったけど自信なーい!」とか「ほんとにやめられるのか不安!」とか「もしやめられなかったらどうしよう!」とか「やめたつもりで全然やめられてなかった!」とかいろいろ出てくると思います。

そこで自己肯定感を使ってそんな自分を受容してみたり、そんな自分と対話して共感してあげてもいいし、なんで不安なのかを理解してあげてもいいし、ここでも心理学は役立ちますね。

心理学って自分に対して使うためのものですね。
自分を知り、理解し、受容するためであり、自分を生きやすくするためであり、自分を愛するためのものであり、そして、自分を幸せにするためのものです。

だから、そういう使い方を学ぶ必要があるのですが、私が日々ここで書き散らかしたり、本で紹介したりしていることって、全部そのためのものです。

逆に言えば、他人に対して使うのはちょっと注意が必要。
他人を理解し、愛するために使うのはいいけれど、ネガティブな使い方をしてしまうと関係にヒビを入れてしまいますから。

で、Sさんの話に戻るわけですけれど、

>新たな心地よい生き方や流れに身を委ねたいと思っておりますが、どこか今までのやり方で頑張ってきてしまった自分への執着もほんのりと感じたり。

今までのそのやり方を手放しちゃってもいいんでしょうか?
どうします?

今まで頑張ってきた自分への執着をどう扱いたいでしょうか?

やはり変わることへの抵抗、執着を捨てることへの抵抗などがあるのでしょうか。

今までの自分いじめをしてきた自分にどこか愛着があり、捨てきれないのでしょうか?

それともそれほどまでに自分が憎く、嫌いなのでしょうか?

じゃあ、それまで頑張ってきた自分の人生にどう光を当ててあげますか?

そんな人生にどう価値を見ることができるでしょうか?

そして、そんな人生を生き抜いてきた自分が得た価値や魅力は何でしょうか?

自分をいじめることで誰を守りたかったのでしょうか?

この辺を考えてみるのもアリだと思うわけです。

>それでも節目と感じられるこの時に、新たな流れを少しずつでも定着して行きたく、日常の行動として何かオススメなどあったりしますでしょうか?

いくらでもその方法はあり、ブログでも本でもご紹介しているやり方で良いと思います。
でも、そんなエクササイズもたくさんやる必要はなくて、一つのことを継続していく、飽きたら違うやり方を継続していく、という感じが良いです。

例えば「毎日自分を褒める」という習慣を採り入れてもいいでしょう。
あるいは、「しゃあないやんかー。それが今の自分なんやからー」という自己肯定感の言葉を日々自分にかけてあげるのもいいでしょう。

誰かに感謝する日々を意識してみるのもいいです。
毎日1通、誰かに感謝の手紙を書いてみる、1日の終わりに今日あったできごとに感謝する時間を作る、等々、好きな方法が使えます。

自分のご機嫌を自分でとる、というのもお勧めです。
自分が笑顔になれることを1日3回する、と決めてもいいでしょう。

要するにせっかく学んだ心理学を平和利用するやり方を日々実践していくことがお勧めなんです。

採り入れるやり方はできるだけシンプルな方が良いです。
そして、継続していくことで定着させることができます。

ということで頑張ってくださいませー!笑

★日々採り入れられる心のエクササイズ

「朝9時までに1分間ください。不安が消えて、心が元気になります。」(キノブックス発行)

★自己肯定感をあげる動画&書籍&ムック本

自己肯定感とは?(Youtube)

動画配信/DVD「自己肯定感をあげる3daysプログラム」

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

自己肯定感を高める100の法則 ありのままの自分をすきになる最もシンプルな方法

「マンガでやさしくわかる敏感すぎるあなたがラクになる方法」(日本能率協会マネジメントセンター)

「ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」」(宝島社)

ムック本「自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション」(晋遊舎)


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心理学って諸刃の剣!?
 


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