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器用な方とか順応性が高い方って、苦手だったり、向いてない仕事も何とかこなしてしまうので、周りからは逆に重宝がられて嫌な思いばかりが募っていくことがよくあるものです。
そういうときはこんな風に意識を変えるところから始めてみましょう!という話です。
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以前こちらのブログで取り上げていただきました。
今では小さな頃から好きだった絵を習ったり、以前から比べると本当に楽しく生活できるようになりました。ありがとうございました。
以前と比べると本当に幸せに生活しているのですが、最近は仕事上ですが自分が苦手で苦しいのに、周りにはあまり理解されないということに悩んでいます。
例えば、(コロナ以前ですが)仕事で立食パーティーのようなものを主催することがありましたが、私はとても内向的なのでそのような場が苦手です。
ただ、ずっと不足を埋めるように努力するような人生だったので、状況に応じて外向的風に振る舞うことができるようです。外向的な相手にはそのように振る舞い、内向的な方には、その方の気持ちがとても分かるので話しかけていたりすると、そのようなパーティ対応がとても得意な人とみなされてしまうと気がつきました。
以前は何がなんでも自分は不足しているとしか思えなかったので、全く気が付きませんでした。
その他の仕事でもそういうことがとても多いです。
私は本来はとても内向的で、苦手な業務だと訴えてもあまり理解されず、自信を持つように促されたり、適当に励まされ終わることが多いです。
自分では向いていないと思っていても周りには逆に向いていると認識されてしまったりすることも多く、異動希望もなかなか通りません。
今の上司は、とても信頼でき、私の本音などにも耳を傾けてくださる方でした。その方のおかげで頑張ってこれた部分もありますが、その方が異動になってしまいとても不安に思っていて、なんだか本当にネガティブな気持ちになっています。
職場で問題をきちんと周りに認識されている方を見ると、私は問題を形にすることができないのかな?と思うこともあります。
苦手なことがきちんと表せていていいなと思うこともあります。
なんだか変な悩みかもしれませんが、ずっと同じ悩みから抜け出せません。
もし可能であれば、ネタにしていただけると嬉しいです。
季節の変わり目ですので、お体にお気をつけてください。
いつもありがとうございます。
(Eさん)
以前のネタはこれですね。あざーっす!!
*「不足を埋めるために頑張って来た人がその前提に気付くと頑張れなくなる法則。」
なるほどー。それはなかなか苦しいところがありますねー。
>仕事上ですが自分が苦手で苦しいのに、周りにはあまり理解されないということに悩んでいます。
こういう思いを抱いてる方って読者の中にも多いんじゃないかなあ、と思います。
それぞれ中身を聞いてみれば若干違いはありますけれど、
「あなたは問題がなさそうでいいね」と言われたり、
「しんどい!」って訴えても「そうは見えないよ」とあしらわれたり、
自分では無理してるつもりでも「まだまだ余裕そうだよね」と仕事を積まれたり。
そんな被害報告をちょくちょくいただいております。
Eさんの場合はけっこう「器用」なんだろうと思います。
融通が利く、とか、器がデカい、とか、柔軟性がある、とか、順応力が高い、とか。
それでいて自立系なので「無理がきく」とか「頑張り屋さん」という部分もあろうかと思います。
・・・あ、これは「いやいやそういうわけでもないんですよ」と否定するところではなく、一言「あざーっす!!」と答える場面ですので、そこは間違えないようにお願い申し上げます。はい。
そして、「苦しいのに周りに理解されない」という悩みを抱える方は一様に「演技力に長けてる」ところがあり、周りの人の気持ちを考えたり、人の心の機微をキャッチすることが上手なので、うまく立ち振る舞ってしまうことができちゃうんですね。
これらはすべて「女性性が豊かなんだよね~」という一言で片づけられるもので、要するにEさんはめちゃくちゃ女性的な内面をお持ちなのですね。
だから、内向的だと自分は思っていても、場面によっては外向的に振舞えるし、相手の状況によって対応を変えることができるものです。
すなわち、時にはシリアスな役をこなし、時には悪女を演じ、時にはヒロインになれる、「女優みたいなキャラだよねー」というわけです。
しかし、女優であるがゆえに素顔が自分でも分からなくなったり、他人には理解されなかったりして「なんでやねーん!!」と一人、ツッコミを繰り返すことになるわけです。
Eさんのように苦手で向いてないと思っている業務もうまいことこなしてしまい、会社からは「Eさんはこの業務、向いてるねー!いいねー!いい人材が入ってきたねー!」と誤解される方も少なくないんじゃないかと思います。
それって苦手だとか向いてないと自分では思ってるけど、なんだかんだ評価される仕事をしているわけで、それもまたEさんや同志の皆様の「実力」なんですよね。
そういうのを「器用貧乏」と捉える向きもありますけれど、評価されたり、重用されたりする時点で「間違いなく実力はあるらしいぜ」と受け入れることがまずは大事です。
そうすると「苦手で向いてないことでもそれなりにこなせる器用さ」を長所として受け止められますし、「じゃあ、そんなあたしが得意で向いてることをやったらめちゃくちゃすごくね?」と発想を広げることができます。
繰り返しますが、こういう解釈ってめちゃくちゃ大事で、いわば「自分を客観的に見る」ということになります。
まあ、うちの読者さんにはこのタイプがめちゃくちゃ多いと思っていまして、中には「とりあえず仕事はこなせるので、自分はこの仕事に向いてると思っていたけど、よくよく思って見たらめっちゃ苦手なんだわ」と後から気付く方も少なくないほどです。
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で、自分が悩んでることを周りに理解されずに一人抱え込んで辛い思いをしているEさんや同志の皆様にお伝えしたいことは「理解されようと思うな!」というごくごく当たり前の結論です。
その女性性の豊かさから何でも器用にこなしてしまう女優の演技力を周りの人たちは見抜くことはできません。
「理解されたいの!もっと私のしんどさを分かってもらいたいの!」という訴えも理解できますが、それを相手に求めるにはEさんの演技力が素晴らしすぎるようです。
そうすると「やだ。そんな演技力いらない」とおっしゃるんですけど、「でも、しょうがないよねえ。そういう能力持ってるんだもん。今さら他人に冷たくしたり、連れなくしたり、鈍感なふりするのもイヤでしょ?罪悪感出ちゃうでしょ?だから、しょうがないんよねえ」とお伝えするものです。
「ええ、そんなのやだ」と思われるかもしれませんが、これは自分の長所や価値や魅力を受け入れるってめちゃくちゃ大事なプロセスで、これを元にライフワークをデザインしていくので、無理やりでも「それがあたしのいいところなのか。ふん。」とぷんぷん怒りながらも認めたほうが身のためですぞ。
で、そんなEさんにまず提案したいことはひとつ認識を変えてみませんか?ということです。
「苦手」なのではなく「大嫌い」、「向いてない」のではなく「やりたくねぇ」と。
すなわち、「立食パーティのような場は大嫌い」とか「大嫌いな業務」とか「この業務はやりたくねぇ」という風にご自身の思いを置き換えてみてください。
そういうとEさんのような方は「嫌い、というほどでもないんです。どっちかというと苦手なんです」なんておっしゃられるのですが、ええ、それを敢えて「嫌い」と言い換えてみて、という提案です。
器が広いとか器用とか女優とかの人々は許容量が大きいので、嫌いだとかクソだとか無理とか思うこともそれを受け入れて「苦手なんだけどなあ」と思いを緩和させちゃうんですね。
中には「嫌い」と思うことがいけないことのように思ってる人も少なくなく、その優しさから自分の気持ちを「苦手」に変換しちゃう場合もあるんです。
つまり、周りの人に理解されないという問題の前に、自分自身がその気持ちへの理解がまだ弱いんです。
だから、敢えて「嫌い」「やりたくねえ」という風に語気を強めたほうがより自分の気持ちが分かりやすくなります。
そして、その方が周りの人に訴えやすくもなるんです。
「この業務、なんとかこなせてるんですけど、実はとても苦手で・・・」から、「この業務、なんとかこなせてるけど、ほんとは大嫌いで・・・」に変えると自分の意識も変わりますねー。
頑張り屋さんあるあるですけど、「苦手」と認識する者に対しては「克服せよ」という命令が無意識に出されるようで、「苦手→得意」にできるように頑張ってしまいます。
だからこそ、「嫌い」と認識を改めることで「そりゃしゃあないな」という思いを引き出すことが狙いです。
要するに「この業務、あたしにとってはゴキブリと同じなんです!」という認識を持っていいわけですな。(もし、ゴキブリが好きだったら申し訳ないです。笑)
女性性が豊かで、人にやさしく、器が広い人は、「好き/嫌い」をはっきり持つことをいつもお勧めしています。
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そういう意味では「内向的」なのに「外向的」に振舞える器用さも賞賛されるべきだと思うのです。
ていうか、ほんとに内向的なん?という疑問をまずはぶつけたいと思うんですけどね。
少なくても100%内向的ではなく、どっちかというと内向的だよね、というくらいだと思います。
器用さから外向的に振舞えるってことも長所ですからね。
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という風に見てくると、自分が苦手だの向いてないだのという思いとは別に、様々な長所や価値や魅力が見えてくるものです。
長所ってのは時には諸刃の剣となり、それが自分の首を締めちゃうこともあるものです。
器用であるがゆえに苦手なこともこなしてしまって周りに理解してもらえない、という思いのように。
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さて、苦手なことを「だいっ嫌いだ!」と敢えて認識することができるようになったら、次なるテーマは「嫌いなことはしない。やりたくないことはやらない。」という断捨離に取り組むことです。
とはいえ、これはなかなか勇気が要ることだし、そもそも周りに理解されないことなので、その前にある準備をしておくことが大事です。
それは「好きなことはなんだ?あたしがヤリてぇことはどんなことだ?」ということに意識を振り向けることです。
器用貧乏な方ほど「苦手なことをそこそここなす一方で、何が得意かが分からない」という思いを持ちやすいんですけど皆さんはどうでしょうか?
分からないときはそれを探しましょう、見つけましょう。草の根をかき分けてでも。
そして、好きなことを優先的にやって、やりたいことにどんどんエネルギーを注いでいきます。(これがいわゆるライフワークを生きるってことっすね。)
>今では小さな頃から好きだった絵を習ったり、以前から比べると本当に楽しく生活できるようになりました。
という素晴らしい展開を見せてるわけですが、それだったらもっと絵を描くことを意識してみます。もっともっと絵を好きになってみます。
そして、日々の楽しい生活をより充実させるために「何をして、何をやらないか」をきちんと線引きしていくんですね。
そのとき優先的に「嫌い」「やりたくねえ」と思うことを切っていくんです。
なので、普段から「好き/嫌い」「ヤリたい/ヤリたくねえ」という思いをきちんと意識します。
そして、好きでやりたいことだけにエネルギーを向けるようにできるところからどんどん改善しちゃうんですね。
そしたら、好きなことや楽しいことが生み出すエネルギーによってもっと人生が面白くなりますし、「やりたくない!って主張したら案外それを聞いてもらえるようになった」という体験がきっとできるようになるでしょう。
ということで、職場で都合よく使われてしまう器用な皆さんはぜひとも参考にしていただけると幸いです。
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『長所が短所になる!?器用な人のための処世術』
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