もしかしたら姉がラスボスかもよ?~遠い上司には可愛がられるけど、近い上司には嫌われるのはなぜ?~



遠い距離の人には可愛がられるけど、近い距離の人に嫌われる場合、シンプルに子ども時代の家族との距離感と関係性に原因を見ることができます。
そのとき意外と出てくるのが「姉(兄)」との問題で、意外とラスボスが姉というケースが多いように思うのです。

はじめてメールいたします。書籍はいつも購入し、参考にさせていただいております。
もし、お時間がありましたら、ネタにしていただけると嬉しいです。

私は昔から直属の上司には可愛がられるのですが、所属長(男女問わず)や担任の教師には嫌われます。
人事課などには重宝されるので出世はします。
母や姉を投影しているのか?権威の問題か?はたまた、被害者ストーリーを楽しんでいるのか?全部?
父とは関係良好です。母や姉は疎遠です。

片っ端から、関係するワークや鏡の法則を試しましたが、中々変わらないまま、問題に気付いて早5年です。
取り組む順番などもあるのでしょうか‥焦っています。
過去にカウンセリングに2年取り組み、心理学も学び、はてこれ以上何が・・という感じです。
アドバイスいただければ幸いです。
(Nさん)

5年も葛藤されてるなんてー、しかもカウンセリングも受け、心理学も学んでいらっしゃるのになんでやろ?と思うのですが、確かにこれ以上何が・・・という気持ちになりますわねえ。

何か引っかかりがあるのか、それともまだ見ぬ世界があるのか。
どんなことを学び、気づき、変化があったのかが分からないので、推測の域で話を進めることになりますので、その点ご了承いただけたらと思います。(つまり、そんなこと知ってるよ!それはもう解決してるよ!という話もふんだんに出てくるってことです。)

直属の上司+人事課に可愛がられる=関係良好な父
所属長+担任に嫌われる=疎遠な母・姉

という風に見ることができるので、じゃあ、母・姉との関係がポイントなんだろうな、と見るわけですけど、カウンセリングや心理学を学ぶことで、以前とはどんな変化が表れているでしょうか?

もちろん、仲良くなる、ということが目的でなく、自分の心の中で母・姉に対するわだかまりが解消されていたり、「まあ、あいつらも悪いやつじゃねーしな」と許せていたり、「特に害はないわな」と手放せていたりしてるのかな?というところです。

もし、「ええ、その辺は問題がなくなりましたー。解消されましたー。」ということになるなら、ちょっと別角度で問題を見ていく必要があるかな、と思っております。

よくカウンセリングや心理学では親子関係を扱い、特に母との関係を重視することが多いのですが(私のブログでもラスボスおかん物語が多数登場します)、実践で見ていくと、意外と最後まで残るのが「姉」であることも多いものです。

つまり、きょうだいの問題っすね(なので姉に限らず、妹・兄・弟も含みます)。

親に比べれば年は近く、親の愛を奪い合う競争相手であるきょうだいというのは、なかなか葛藤を残しやすく、その後の人間関係にけっこう影響を与えているところです。

なので「ラスボスはおかんだと思ってたら、姉だった!」なんて事件はあちこちで頻発しておりまして、しかも、そこに出てくる感情がなかなかややこしいことも多いものです。

なんせ、親は年を取って弱っていくし、それと共に丸くなっていくところもあるし、なんだかんだ「面倒見なきゃ」なんて思いもあったりするので、過去を許すことについてはまだ抵抗が少ないのですが、姉と言えば、相変わらず同じペースで年を取っていくし(当たり前だ!)、一向に弱る気配はないし、むしろ年と共にややこしさを増していたりするので葛藤が残りやすいのです。

なので、こういうケースでは「姉との関係」に着目することも多いものです。

子どもの頃の姉との関係はどうだったのか?
姉に対するわだかまりはどれくらいあるのか?
今と過去の姉との関係で変わったところはあるのか?
ぶっちゃけ、姉の存在が目の上のタンコブになっていないか?

というところです。しかも、姉との葛藤を持つ場合、かなり相手にやり込められた過去があるので、どうしたって「年の近い目上の存在=所属長とか先生」に対して、無意識のうちに構えたり、防衛的態度だったり、素直に慣れなかったりしてしまうんですね。
それで、結果的に彼らから見たら「かわいくない部下・生徒」になってしまうんだろうと思われます。

こういう流れというのはお互いに意識しているものではなく、それぞれが今まで培ってきたパターンが出てしまうので、気が付けばそうなってるってことが多いわけです。

Nさんもお気づきの通り、投影の法則という奴ですね。

所属長に母・姉を投影し、まるで母・姉に接するときのような態度を無意識に取ってしまい、相手もその態度を見てネガティブな反応を起こす、という流れです。

なので、そのルーツである母・姉との関係を見つめ直して、彼女たちに感じている抵抗やらネガティブな感情やらを解消していくことを目指すのがカウンセリングの主な流れです。

そこではもちろん被害者的な意識もあるでしょうし、無価値感もあるでしょうし、怒りもあったり、不満もあったり、あるいは罪悪感も眠っているかもしれません。

そうした感情を取り除いていくことで態度が変わるので、今の人間関係も変わっていくわけです。

とはいえ、2年もカウンセリングを受けられてるってことは、当然そのあたりを扱って来られてると思うので、はてさて他に原因があるのかな?と考えてしまうわけですが、どうなのでしょうねー。

父との関係が良好で、母・姉と疎遠ということで考えられるのが、母・姉からの嫉妬というのもあります。

それが、「人事や部長に可愛がられているあいつは俺からしたらかわいくない」という思いを引き出すことになっているかもしれません。

そうした「嫉妬される」的な体験てのはありますか?

そうした身近な人から嫉妬されるというのは案外気付かなかったりしますし、大人の世界では露骨に嫉妬を表現するのは恥ずかしさからできないので、とても気付きにくいものです。

自分に嫉妬している相手に対して、無意識でも不遜な態度を取っているとしたら、倍嫌われることになりますよねー。

なので、その嫉妬から自分の価値や魅力などをちゃんと受け取ることが大事だったりします。

そこで、ポイントになるのが内なる「競争心」というものですねー。
なので、それを手放していくのも大事なテーマになりますが、特にきょうだいに対する競争心ってのはこれまたややこしいものがあります。

特に姉・兄に対しては「あんたらが年上なんだから、あんたらがちゃんとしなさいよ!」というコントロール・競争心が働きますよね。
「なんで妹のあたしが先に動かなきゃならないのよ!」という思いだって出てくると思うんです。

つまり、「ああ、自分はまだまだ妹なんだなあ。姉も自分を妹扱いするからなあ」ということです。

よく親との関係で「いつまでも子ども扱いする親(子離れできてない親)」vs「いつまでも親の前で子どもになってしまう(親離れできてない子ども)」という図式を紹介していますが、これはきょうだいの中でももちろんありまして、「いつまでも妹を妹扱いする姉」vs「いつまでも姉に姉を期待する妹」という図式が成り立ちます。

つまり、姉vs妹が「対等」ではないわけですね。

で、ここではいつもながら「気付いたほうがリーダー」なわけで、自分からまずはその枠を飛び出して大人同士の関係性に意識を持って行くことが大事なんですね。

そこは母や父に対して「その辺のおばちゃん、おじちゃんと同じだって目線を持つ」というのと同様に姉に対してもそういう意識を持つことを目指すわけです。

いわば、姉との競争を手放して、一足先に大人になっちゃうの(はあと)というわけですね。

で、これもまた先ほどの話じゃないですが、年老いていく親に対してこれをやるのと、年の近い姉に対してやるのでは全然気持ちが変わってくるので「ラスボス姉貴問題」というのが浮上するのです。

※ただここでは姉の話題を取り上げてますけど、Nさんのケースにおいてそれが当てはまるかどうかは分かりません。

さて、そういう前提を元にそもそも論を展開するのですが、そもそも所属長に嫌われることで生まれる被害ってどんなものがあるのでしょうか?

嫌われたらマズい?どんな風にマズい?
人事や上司に可愛がられているんだったら、それでよくね?

という見方もあるのですが、いかがでしょうか。

だったら、せっかく気に入ってくれる人がいるのだから、そっちに目を向けていれば大丈夫な気もするんですが・・・出世だってしているわけですしー。

・・・という見方もあるよ!ってことをお伝えしておきたいと思います。

で、あれこれ取り組んでもなかなか解決しない問題があるとき、根本先生はサクッと「立場変えてみたほうが早いかもしれないっすよ」という提案をよくします。

カウンセリングを受ける側、心理学を学ぶ場、から、カウンセリングをする側、心理学を教える側に回ってみるんですね。

受け身でできることには限界があるので、どこかで「与える側」に回る必要があります。
与える側に回ることで今まで分からなかったことが理解できたり、意識が広がったりして問題を違う角度からとらえることができます。
そうすることで慢性的にあった問題がクリアになっていくこともたくさんあります。

先ほどの「娘・妹を卒業する」という目的を果たすにもそれは役立ちますね。

そうすることで問題の見方捉え方も変わり、案外サクッと解決していくことも多いので、2年もカウンセリングを受け、心理学を学んでこられたわけですから、もしかすると「与える側」に回る時期なのかもしれません。

そのあたりを参考にしていただければと思っております。

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ラスボスは姉!?~きょうだいの問題はなかなか尾を引くという話
 


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