コロナの感染対策をしない人にどう対処したらいいんでしょう?~正しさと価値観の押し付け合いとその影に隠れた本当の問題とは?~



私たちは自分の思いに基づいた価値観を持ち、その価値観をベースに考えを構築していきます。なので、その考えは「正しい」はずですし、それを否定されると怒りが出てきます。
コロナちゃんのようにまだよく分からないものに対しては、その考えが人それぞれなので、他人軸でいると正しさの争いやコントロール合戦になってしまうのです。

東京都心で働くOLです。
コロナの感染対策をしない人にどう対処したらいいんでしょう?
フェイクニュース的な認識で、従ったら負け!!みたいな価値観を押し付けてくる、上役複数への怒りがおさまりません。

40人近くいるフロアで、ある部署がマスクをしなくなりました。パーテーションもありません。リモートも出来ず。

私自身、コロナ自体にも慣れてきて、満員電車にも相変わらず乗って、パンデミック当初よりは、感染への不安は薄れているのは確かです。

しかし、感染した時の影響や、心配に思う人への配慮が一切ないという部分に強い憤りを感じます。
コロナに限らず、病気にかかりやすいのは、本人の心の問題だと言われます。

私はコロナをきっかけに、その思いやりのなさに失望しているみたいです。

もともと大好きだった人たちなので、嫌いになっていくことが悲しい。
伝えてもあしらわれて、それだけで終わることが悔しい。

自分が気にしすぎなのかもわかりません。
もうここは私に相応しくない場所だということなのかもしれません。
仕事自体は好きだったのに、みんなのことも大好きだったのに、残念でなりません。
このご時世、簡単に転職もしづらいし、こんな生活をしていて、高齢、持病持ちの親のところにも行かれません。

コロナについては、わかりませんが、風邪と大差ないかもしれない、と私も思っているんです。

でも、高齢や持病のあるご家族、取引先など、少なくとも今の時点では、誰かの生命に関わる事案だと思うんです。
「そんな中でも楽しみたいよね。だから必要な対策しながら生活しようよ」ってことじゃないんですかね?
どうしてこうも無神経でいられるんでしょう?
情報を得ようとしないことにも腹がたちます。

会社で特に顕著ですが、世の中全体でこういう人多いですよね?
思いやりのなさ、想像力のなさ、陰謀論に逃げる人、、、なんか馬鹿ばっかり!!!!!
そんな怒りがおさまらない自分にも嫌気がさします。

この状況での心の持ち方、行動、人間関係の保ち方、ネタとして、教えていただけないでしょうか。
(Yさん)

確かにそれはムカつきますよねー。
しかし、ある部署でマスクをしなくなったとか初めて聞きましたー。どんな企業なのかめちゃくちゃ興味ありますねー。

ただ、なんでそれがイヤなのか、なんでYさんが怒るのかっていうと、自分の意見や考えを会社から否定されているように感じるからですねー。

自分が「これがいいと思う!これが正しいと思う!自分はこういう考えだぞ!」と思っているところに、それを否定されるようなことを上役(会社)がやってくるんでしょう?

そりゃあ、腹も立つし、嫌な思いもするし、Yさんとしてもその上役たちの考え方に対抗すべくさまざまなソースから情報戦に挑もうとしちゃいますよね。

さすがは武闘派です(笑)

とはいえ、立場は向こうの方が強いわけですから、ゲリラ戦はできてもなかなか決め手を打つことなんてできないので、会社の意向によってYさんの考えとは違うことをし始める周りの人たちに失望したり、ムカついたりするんだろうと思うんです。

ここまで「コロナ」の一言も使わずに内面的な世界を軽く解説してみたのですが、こういう状態を「正しさの争い」と言います。(パワーストラグル、交戦状態とも言います)
そして、正しさの争いは「コントロール」をしあってお互いの間に溝を掘り、時にはそれが修復不可能なくらいの深さに達します。

どちらも折れたら負けだと思ってるので、意地でも自分の主張を繰り返します。

こうして会社内では「社長派vs副社長派」、家庭内では「妻vs夫」などの論議になります。

もちろん、社会的にも様々なテーマが投げかけられます。
今はコロナちゃんがテーマですが、少し前は「原発」でも同じことが起きてましたし、「仮想通貨」についてもそこまでは大きくないけど話題になりました。

自粛警察とかマスク警察とか言われる人たちがいましたが(今もいる?)、彼らはきっと「自分は正しいことをしている」と思いながら、自分の価値観や考えを他者に押し付けることをしてしまうのです。

価値観を押し付けられて気持ちがいいと思う人はいないので、そういう方々を別角度から批判する意見が出るので、やっぱり対立関係になっちゃうんですね。

そうして対立関係にある場合、強引な手を使って一方が他方をねじ伏せるか、もしくは、物別れに終わって「大量退職→別会社設立→誹謗中傷合戦」みたいな流れになることも多いですね。(例えば、元々きょうだいで始めた会社で、方針が対立して弟が独立して似た名前の別ブランドを作る、とか、そんな例はめちゃくありますね。)

夫婦の場合はもちろん離婚問題になります。
Yさんのような立場だと、辞めざるを得ないことが多いかもしれないですね。

だって、仮にコロナが収まっても会社への不信感はぬぐえないでしょう?
自分と会社の価値観がずれてることを目の当たりにしたわけですしー。

以前も書いた気がするんですけど、コロナちゃんの出現はその人が内在していた様々な思考・感情・行動パターンを明らかにしたんだろうと思っています。

元々怖れや不安が強い人はそれを強化してますし、自由人の癖に束縛されてた人は声高に自由を求めるようになり、行動し始めていますし、都会の生活に疲れていた人はこれを機に地方に移住をしていたり、マイペースな人は今日も元気にマイペースです。

陰謀論もこれを幸い数々出回っていまして、フェイクニュースだって山ほどあって、何がほんとで何が嘘かで分からない中で私たちは「自分なりの考え」を元々ある価値観の上に創り上げるんですね。

もともと自由な人は、自分の自由を守りたいと思って、そうしたニュースを集めてきて、自分が自由に行動するための理由にします。

もともと怖れが強い人は、怖れを強める情報を集めちゃってパニックになっちゃって、みんなにその怖れをばらまいたり、引きこもってしまったりします。

もともと会社や既存の体制に反抗的なタイプは、とにかく政府や会社や社会の動向に否定的な見解を集めてきます。

もともと事なかれ主義な方は、周りや会社がマスクをしているから自分もマスクをするようになるでしょう。

だから、コロナちゃんに対する態度を見ると、ある意味、その人が今まで隠していた素顔が見えてくることも多いですね。

なので、コロナちゃんのおかげで表面的にいい付き合いをしてきた関係性はけっこう壊れていくかもしれません。表面的に仲が良かった夫婦や家族が今、けっこう揉めてたり、それまでいい感じで仕事をしていた社員同士がちょっといがみ合っていたり、みんなストレスも溜まってきていますから、よりそんなトラブルが出てきやすいでしょう。

だから、Yさんのように感じていらっしゃる方は多いと思います。

なかでも「みんな仲良くしようよ!みんなおんなじでいいじゃない!」という輪を大事にしてきた方は悲しく、寂しい思いをされているかもしれませんね。

でも、それで気づいたと思うんです。みんな、ほんと違う個性を持ち、違う価値観の元で生きているんだな、と。

それが表面化して「私が正しい!お前ら間違ってる!」と叫んでるんですね。

ちなみにこうした「自分の正しさを主張して相手を否定し、自分の思う通りにコントロールしたい」という話はちょくちょく私のブログには登場しておりまして、夫婦問題、子育て、そして、職場の人間関係などでよくみられることです。

そこには「正しさ」とか「常識」とか「ふつう」などの言葉を使って、「私は間違ってない。間違ってるのは相手よ」と論じるのですが、よくよく見れば、相手の同じような主張をしているわけで、外から見ればどっちもどっちということに気付く必要があります。

Yさんにとっては屈辱的なことかもしれませんが、Yさんがおっしゃってるとこと、会社の上役がやっていることは、まったく同じことなんです。それにまずは気づかなければいけません。

そして、相手が上役ですから、そうしたやり方をしている以上、溝を掘り続けて、この場所にいられなくなっていき、その怒りとやるせなさと惨めさと哀しみと虚しさをたんまり抱えて会社を去ることになるでしょう。

その先に何が待っているか?というと、様々な不信感だったり、喪失感だったり、悔しさだったりもあるわけですから、次の職場を決めるときにけっこうハードルが高くなるのは想像できるでしょう?

なので、「どっちもどっちか。同じことしてんだな。結局は。確かにそうだな」と思ったら、正しさを主張することを辞めて、「会社はそういうスタンスなんだね」という風にとりあえず受け入れて、戦うことを辞めることをお勧めしたいのですね。

それを私のブログで良く出てくる言葉で言えば「自分軸」って言うわけです。

「私は私、会社は会社」です。

意外でしょうか?「自分軸」なのか「他人軸」なのかを見分けるコツは本文中にある主語を眺めてみると分かってきます。

その上で「じゃあ、どうする?」って話になってくるんです。

会社はそういう態度だ、と。みんなもそれに従っていて、私はそれが悲しい。じゃあ、私はどうしようか?ここに残るのか?それとも外に出るのか?あるいは徹底抗戦を試みるのか?

自分軸に立った上で選択すれば覚悟を決められますし、戦略も立てられます。

なので、Yさんのお話の本質って、ここにあるのかな、と思うんです。

>このご時世、簡単に転職もしづらいし

もし、自分が営業成績がバツグンだったり、独立志向が強かったり、自分のスキルに自信を持っていたり、社外に人脈を豊富に持っていたり、実は自分は社長の愛人で、彼は自分の言うことならなんでも聞いてくれる状況だったり、資産が100億くらいあってこの会社を買収できるだけの力があったら、今、自分はどうしているかを想像してみてください。

今の会社に居続けるでしょうか?
それともさっさと見切りをつけて次の会社に向かうでしょうか?

で、ここでもう一つの毎度おなじみワードである「自己肯定感」が必要になってくるわけですが、「今まで会社に甘えていてスキルを磨いてこなかった自分がいけない」とか「人脈なんて全然ない。そういうの苦手だし。」とか「自分なりに仕事は頑張ってきたけど他社に通じるスキルなんて持ってない」とか「うわ。社長の愛人になっておくべきだった・・・」などと自己嫌悪に陥らないように注意してください。

そんな自己嫌悪したって今あるもので勝負するしかないですし、今できることしかできないわけですから、その罠に引っ掛からないでくださいね。

今できることをする、です。

でも、私が聞く限り、好調な業界も意外と多くあって人手不足で、採用活動を活発にしている企業も多いんですよね。

先日お会いした社長さんも「こういう不況になるといい人材が市場に出るから、こういうときこそ、採用に力を入れてるんだよ」とおっしゃってまして、「さすがだなあ。すげーなー、と思いました。」(ちなみにその社長さんは飲食業です)

それもまた「コロナ不況で会社はどこもしんどいから転職活動は厳しい」という“考え”を持っていると一歩が踏み出せなくなりますよね。

つまり、そこにもたくさん自分の「考え」や「価値観」が見えてきちゃってるわけです。

ということで、毎度おなじみワードが連発するので恐縮なんですけど、Yさんにお聞きしたいのは、「じゃあ、Yさんはどうするの?どうしたいの?」という話です。

好きだった会社や人間関係がこんなことになっちゃってひたすら悲しくて寂しいとは思うんですけど、それが現実だとしたら、じゃあ、Yさんはどう行動しましょうか?

前からやってみたかったこととかないの?仕事絡みじゃなくてもさ。
密かに狙っていた資格とかスキルとかはないの?
どうせならこんなことをしてみてー!という夢や目標はないの?
あ、そういえば男関係とかはどうなの?

的な感じで、Yさんのライフワークについて話を進めていくのがいいかな、と思います。

皆さんも同じですよね。

こういう社会の中で自分はどう生きていくの?

自己否定とかしている暇があったら、自分らしく生きられることを目指した方がいいと思うんですよねー。

※ちなみに今日の私の話も、私なりの価値観に基づく考えをお伝えしているわけですが、それをどう受け取るかは皆さん次第ということです。

★ライフワーク本&セミナー動画

「つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法」(あさ出版)

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価値観の違いを受け入れられないと正しさの争いが勃発する
 


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