どの職場でも目の敵にしてしまう同僚が現れるのですが、これは何ですか?どうしたらいいですか?



どこに行っても現れる人。いつも繰り返されること。これらは「パターン(心の癖)」と言って、自分の内面にある問題が外の世界に投影されているとみていきます。
そこから掘り下げていくことで過去の人間関係(トラウマ)にフォーカスが当たったり、自己嫌悪している部分が気づいて才能を開花させるきっかけにできたり、と意外とおいしい結果が待っているものです。

根本さん、こんにちは。ボイシーとYouTube楽しみに聴いてます。今日は職場の人間関係について質問があります。
私は転職をし、どの職場で働こうと必ず1人、目の敵にする同僚を作ってしまいます。必ずです。それはいつも同じチームの同じ役職レベルの女性で、その人の一句一同に勝手にイライラしてしまいます。
1人マウント、私が上、貴女が下をしてしまうのは、私が自分を卑下しているからでしょうか。私よりダメなバカな奴を見つけて安心したいのでしょうか。
現在の職場のターゲット女は、顔は下の中ですが、八方美人、世渡り上手で腹が立ちます。
勿論、事件は現場じゃなく私の頭の中で起きているので、相手はケロッとし、ストレスを溜めているのは私だけです。
もうこんなのは卒業し、脳ミソ穏やかに仕事がしたいですが、アドバイス頂けたら幸いです。
(Sさん)

昔、こんな記事を書いたことがあります。

「嫌いな人って実は・・・。」

たぶん、内容的にだいぶかぶってしまうと思うんですけど、改めてお話していこうと思います。他にも似た記事を書いたことはあると思いますが、検索するのがめんどくさいので皆さん、頑張って!応援してる!(他人事笑)

さて、目の敵にしてしまう同僚とか、合わない上司とか、デキの悪い部下とか、気に食わないお客様とか、仕事をしていると様々な嫌な奴、嫌いな奴に出会うと思うんです。

武闘派として鳴らす皆様なら、「家から1歩でたら7人の敵がおってな」などと武勇伝をつい語りたくなってしまうかもしれません。

さて、そうした嫌な奴ってのが「たまたま出てきましたー。今までは遭遇しなかったのに、なんでー」という初物であるならば、「まあ、偶然かもねー。あんまり気にしなくてもいいんちゃう?たまたまちゃう?」などと言えるのですが、これが「どこに行ってもでてくるんですよぉ。」という状態であるならば、「おいおい、ちょいと待て」という話になります。

心理学では「パターン(心の癖)」と言います。

「いつも○○になる/ならない」
「どこへ行っても○○になる/ならない」
「また○○になった/ならなかった」

という風に、同じことが繰り返されるわけですね。

Sさんの場合は「どこの職場に行っても目の敵にしちまう奴と出会う」ですが、ほかにも、

「うまく行きそうになるといつもダメになる」
「はじめはヘラクレス君だったのに気が付けばみんな野良猫になっちまう」
「いつもお金の問題で喧嘩になる」
「だいたい上司と揉めて会社を辞めることになる」

みたいに出てきます。

皆さんはそんな人生のパターン、ありませんか?

Sさんは今の職場、前職、前々職、前々々職・・・と渡り歩いていらっしゃるのですが、どこにも必ず嫌な奴が1人現れるんですよね?

みんな、別の人ですよね?
Sさんと一緒に嫌な奴が同じ会社に転職してきた、なんてことはないですよね?笑

そうしていろんな職場を転々としている中で、変わらない登場人物が一人だけいるんですけど、誰か分かりますか?

ええ、質問するほどでもないんですけど、それはSさん自身ですね。

「どこに行っても同じ問題が起こる」ということは、それは「外側」に何か問題があるのではなく、「内側」に何かあると思った方がよいと思うのです。

「いつも彼に浮気されちゃうんです。」という問題だって、一見彼に問題がありそうですけれど、そういう問題のある彼を好きになっちゃう私、もしくは、付き合っているうちに浮気させるように仕向けちゃう私の問題として見ていく方が早いんです。

ってことで、いつも職場の同僚を目の敵にしちゃってるSさんの中に何かあるとみていくことにしましょう。

こういう時にやっていたきたいのはスマホでメモ帳なんぞを開いてもらって、過去のことを思い出していきます。

「目の敵にしちゃう同僚の共通点って何だろう?」とか「目の敵にしてきた同僚たちのどこが嫌だったんだろう?」とかを書き出していくんですね。

同じ役職レベルの人で、、、、外見は、、、仕事っぷりは、、、キャラは、、、周りの人との関係性は、、、なんて風に共通点を探してみたり、どこが嫌になるのかを一人ずつ思い出して書き出してみたり。

そうすると「何となく共通点が出てくる」場合が多いのですが、じゃあ、その共通点を持っている人ってほかに誰かいないか?を考えてみます。

母、とか、ママ、とか、おかん、とか。
もちろん、姉、とか、妹、とか、祖母、とか、叔母ってケースもあります。

そして、もう一人、忘れちゃいけない人物が「私」ですね。

つまり、いつも現れる目の上のタンコブとか目の敵とか要するに嫌な奴っていうのは「投影」として解釈するわけです。

何を「投影」しているか?とみるときに、大きく2つありまして、

(1)過去に出会った嫌な奴を投影している
(2)自己嫌悪している部分を投影している

ということになります。因みにもう少し深いレベルで見ていくと(1)=(2)なんですが、それは横に置いといても構いません。

で、この(1)でよくあるのがラスボスとして名を馳せる母でして、その次が姉妹、あるいは祖母などになります。

分かりやすく言えば「姉との葛藤で抱いた嫌な思いが心の中に残っていて、その嫌な思いを思い出させてくれる人と各地で出会っている」というわけです。

「何のために?」と思うでしょう?

それは「自分を癒すため」です。

そうして繰り返し嫌な奴を目の前に登場させて「ほら、あなたの心の中にはそんなわだかまりがまだ残っているんですよ。その関係をきちんと解消したほうがいいですよ」と教えてくれているのです。

なので、Sさんにとって目の敵になるような嫌な奴ってのは、自分が向き合うべき問題を見せてくれる恩人と言えるんです。

また、(2)の見方をしていくならば「自分をもっと愛しなさいよ。もっと自分を許しなさいよ。もっと自分らしく生きなさいよ」というわけで、その同僚に見る嫌な部分は「シャドウ」と呼ばれる要素になります。

シャドウ~生きられなかったもう一人の自分と共に歩む方法~

「いい人」をやめるにはどうしたらいいのか?~シャドウとの統合について~

その同僚の八方美人、世渡り上手なところにハラが立つとするならば、Sさんは自分のことを不器用で、世渡りが下手だと思い込んでいるのかもしれないし、あるいは、本来は世渡り上手なところがあるのにそれを出せなくて苦しんでいるのかもしれないわけです。
それを彼女は教えてくれているんですよね。

つまり、もっとSさんがSさんらしく幸せな人生を送るためにその嫌な奴がボランティアをしてくれているんですな。まことにありがたい話ですじゃ。

ゆえに、時折「イヤな奴を師匠と呼べ!」なんてことを提案したりもしています。
自分が禁止している要素を教えてくれるありがたい師匠なのですね。

なので、どっちに当てはまるかは分かりませんが、外側に原因があるのではなく、内側に原因があり、それは自分が前に進むために必要なことなんだよね、という風に解釈なさるとよいと思います。

なので、先ほど書き出してくださった「共通点」あるいは「どこが嫌なのか?」を改めて眺めていただいて、「ほほー、これが自分の中にもあるのか。なるほどなあ」と感心していただければと思います。

ちなみに「短所長所変換」ってご存知でしょうか?
よく研修などで使われる短所を長所に変える見方なのですが、Sさんが他人に対して嫌っている要素というのは、裏を返せば長所になるので、他人の中に見る嫌いな部分を「自分の長所」として受け取ることも可能です。

つまり、「あいつのここが嫌い」と思う要素が短所に感じられるならば、それをひっくり返して長所に変えるわけですね。それが今の自分が禁止している長所として解釈するわけです。

例えば、「八方美人」というのはあんまり長所としては使われないと思います。
じゃあ、「八方美人」を長所に変換したらどうなるでしょう?

要領がいい、とか、人当たりが良い、とか、みんなに好かれる、とかそういう長所になりますかね?

となると、Sさんも本当は人当たりが良くて要領の良い部分を持っていらっしゃるのかもしれませんが、何かがあったせいで、それが封印されているのかも?というわけです。

そしたら「ほんとのあたしは容量が良くて人当たりもよい人なんだよなー」などと思っておくだけでOKです。

そんな風に思えなくても全然いいわけです。

こういう場合の向き合い方についてはこの本にも詳しいので良かったら読み込んでみてください。

「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

『人間関係がスーッとラクになる 心の地雷を踏まないコツ・踏んだときのコツ』(日本実業出版)


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いつも職場に嫌なやつが現れるのだけどどんな意味があるの?
 


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