誰かにマウントされたときに知っておくべき心理と対処法~誰がほんとうに強いの?~



マウントされるってめちゃくちゃ嫌な気分がするんですけど、なぜ、そんなことが起きるのでしょう?
自分自身の心理、そして、相手の心理を考えながらどういう風に対処するのが良いかをご紹介しています。

いつもblogやvoicyを聞いています。
根本先生にお聞きしたいことがあります。
よく職場で揚げ足を取られたりして会議の場などで馬鹿にされるようなことがあります。
相手はよく僕に対してマウントしてくる人です(超元気、超強い、超男気がある女性です。なんだか根本先生がよく話される自○女さんみたいです。超怖いです)
ある時、他の職員から『Aさんは優しいから、あたられてもニコニコニコニコしてますよね。弱いですよねー』『言い返せばいいじゃないですかー』と言われました。
『弱い』とは本当によく言われます。
自分としてもあたられた時はイラッとはするのですが、『言い返してもなぁ。火に油だしなぁ』『なんであたってくる人に対して自分を変えなきゃいけないの?それ他人軸ってのでは?』とか考えて結局何も言わずスルーするか笑ってその場をやり過ごしています。ただやっぱりストレスは感じるんです。
『弱い』と言われて傷付く自分がいるということは自分自身を弱いと思っているからですよね。自覚しています。
以前相手に『その言い方はやめてね』と伝えたところ、マウントがひどくなりました。
なのでもう相手にはしたくないのですが、その態度が気に障ったのかいっそう激しくなりました。
こうゆう人にはどう対応したらいいですか?対応なんてしないで弱いと思う自分に向き合った方が建設的というのは頭ではわかるのですが、目の前のストレスをなんとかしたいです。
(Aさん)

「根本さんは男の人の採用率が高い」
「根本さんは男の人の相談にはことのほか優しい」
という声を自○女の方々からたまに頂くんですけど、ほんまですか?いやー、無意識って怖いっすねー。つい自○女の被害に遭ってるいたいけな男子の話を聴くと他人事じゃないような気がしちゃうんですかねー。(今、つい手元の武器に手を掛けてしまった自立系武闘派女子(自○女)の皆さん、お、落ち着いてください・・・。)

例えば、Aさんのような悩みを抱えている方って男子のみならず、女子の方にも多いと思うのです。
そりゃあ、虎(自○女)vs獅子(自○女)のような争いなら放っておけばいいんですけど(へたに間に入るとこっちが危険だから)、そうじゃない場合、一方的にマウントされるし、バカにされるのって嫌だし、めっちゃムカつきますよね?へたに言い返すと100倍返しだし、我慢するしかない・・・と思っちゃいますよね。

この話題に関してはかつても何度か触れてきていると思うんですけど、過去記事を漁るのはめんどくさいので「ブログ内検索」で密かに検索していただけますでしょうか。

さて、そんなときAさんはそのマウントしてくる人とどういう関係になりたいんでしょうか?

マウントするのをやめてほしい、というのは分かるんですけど、その先、どんな関係性を築きたいのでしょう?

そうお聞きすると、例えばこんな答えが返ってくることが多いです。

「いや、どうなりたいっていうよりも、ふつうに仕事ができればいいんです。マウントされると気分も悪いですし、仕事するのが嫌になるので。仲良くなりたいとかそういう気持ちはなくて、僕のことは放っておいてほしい、という気持ちです。」

Aさんも似たような感じでしょうか?

そうすると意地悪な私はこんな風に思うんです。

「その目標ってワクワクします?ぜひとも成し遂げたい!て思いが出てきます?」

もちろん、その答えは、

「いや、そんなワクワクなんてしないですよ。もう逃げたいですよ」

だったりするわけです。

そもそも私たちは「ワクワクする目標」については俄然やる気が湧くシステムになっているのですが、「全然ワクワクしない目標」については圧倒的にやる気を失うシステムにもなっています。

だから、何の因果かそういうめんどくさい人を相手にすることになった場合、即座に「自分の意識を切り替えて」ワクワクするような目標を見つける必要があるんです。

・こういうタイプの人をこなせるようになったらどんなメリットがあるんだろうか?
・今後こういう人に出会ったときのための対策を研究しておくと色々と美味しいことがあるに違いない。
・今起きてることは正しいことで、自分が望んだことなんだから(すべての問題は自作自演)、どんな意味があるのか自分の内面を掘り下げてみよう。

そういうマウントしてくるのは人間的・道義的・倫理的におかしい!と批判するのは簡単で、相手を悪者にして態度を改めてもらうのを望むのは、それこそ他人軸なのでなかなか解決しないものです。
(場合によっては上司や会社に掛け合って異動を願い出てもいいですが)

そういう意味で、

>『弱い』と言われて傷付く自分がいるということは自分自身を弱いと思っているからですよね。自覚しています。

とちゃんと自分を認識されているのはすごく良いことだと思います。

つまり、この状況を「ピンチ」ではなく、どうしたら「チャンス」として捉えられるか?ということを、頭を振り絞って考えることをまずはお勧めしたいのです。

じゃないと、ずっと嫌な思いを抱えて相手が変わるのを待つしかなくなりますし、ストレスが溜まりまくって自分が余計にしんどくなるのも嫌ですし、それで会社を辞めなきゃいけなくなるなんて最悪だし、トラウマになりますよね。

だから、そうした「意識の切り替え」のために「前向きな目標や意味」を見出すことが、まずはAさんに求められていることではないかと思います。

例えば、そんな強い女子の出現はAさんの人生においてはじめてのことでしょうか?
おかんがそんなタイプだったとか、お姉ちゃんがそうだったとか、クラブの先輩に似たタイプの人がいたとか、そんな記憶はありませんか?

もし、思い当たるフシがあるならば、その人の投影が起きている(問題の再現)可能性があります。

となると、その女の人よりも、そのルーツになっている人との関係性を見つめ直すことが効果的です。

御恨み帳を書く、とか、手放し、許しのプロセスをやってみる、とか。

さて、人間関係のドラマについてちょっと触れておきたいと思います。

Aさんは優しいからその人に当たられちゃうんですよね。
しかも、当たられてもニコニコしちゃうんですよね。
言い返すとめんどくさいから何も言わないんですよね。

そうすると、そういう弱い人はAさんのその態度により調子にのってさらなるマウントに繰り出してきます。

つまり、その人にとっては「そういう風に扱っても良い人」としてAさんを認識されているわけです。

今、ちらっと「弱い人」と紹介しましたけど、ほんとに強い人はマウントなんてしません。

「ほんとうの強さ」と「見せかけの強さ(=強がり)」は全然違うんです。

だから、ほんとうのところは「自分のことを弱いと自覚しているAさんは強い」わけで、「マウントしてくるその人は弱い」という心理的図式が成り立っています。

弱いその人は強いAさんに頼ります、自分の弱さを受け止めてくれるAさんに、甘えます、受け入れて欲しくて近寄ってきます。

そして、その競争心や嫉妬心から、Aさんよりも自分の方が強いことを何とかして証明しようと振る舞ってくるわけです。

分かりやすく言えば、4歳の甥っ子が「ライダーキーック」とか言って蹴りを繰り出してくるようなもんです(例えが昭和ですいません)。「やめてよー」と言っても何度も繰り返すガキっているでしょ?
でも、4歳のガキに怒るのも大人げないし、と思って「おいおい、やめろよー」なんて適当な返しをするでしょう?

そういうことが起きていると解釈してください。

ほんとうの強さとは自分の弱さを認め、向き合えるくらいの強さを言います。
誰でも弱さって嫌います。
自立している人ならなおさら弱さを嫌悪します。

だから、素直に自分が弱いことを認められる人は、ほんとうは強い人なのです。

逆に言えば、超強気で相手が嫌がることをやってくる人はそんな4歳児と変わらない「弱い人」なのです。

この認識を間違えると、その関係性が理解できなくなるので注意が必要です。

「あ、そうか。強いのは僕の方だったんだ。」と思って見てください。
そうして、彼女の行動をもう一度見てあげてください。

すると、そうやっていつも背伸びして、頑張って、何とか自分を認めてもらおうとする姿に「ちょっと切なさ、悲しさ、虚しさ」などを感じ始めます。

「そんなに自分を強く見せようとしなくてもいいのになあ」
「あんな風に自分を認めさせようとするほど、自分のことを認めてないんだなあ」
「そんなに気を張って、強気で生きてたらしんどいだろうなあ」

なんて風にね。そんな風に見ていたら、

「そんなに頑張らなくても、今でも十分いいところあるのになあ」
「あんなとげとげしなかったらもっとかわいいのになあ」

なんて価値が見えて来たりすることもあります。

そうするとだんだんその人が「手の内に入ってくる」ようになるんです。

手の内に入る、ということは、扱い方が分かる、ということになります。

扱い方が分かるととても楽になるのはもちろん、相手の態度も変わり始めます。
これが不思議なんですけれど、この方法で、そんなマウント女子を手なずけたり、パワハラ上司を陥落させた方もたくさんいらっしゃいます。

とはいえ、いきなりそんな風に言われてもすぐには意識を変えられないと思います。

それはAさんが「弱い自分はダメだ」と責めているからですね。

Aさんもお気付きのように、自分のことを弱いと思い込み、そんな自分のことを否定しているとするならば、「彼女よりも僕の方が強いって言われても・・・」と思ってしまいます。

つまり、Aさん自身が自分のことを認めていない(=自己肯定感が低い)わけですね。

だから、Aさんは自己肯定感をあげるべく、自分の価値や魅力を再確認したり、自分をもっと褒めたり、自分のことをもっと好きになれるように好きなことをやったりしていく必要があるわけです。

自分にできることは何だろう?
自分がほんとにしたいことは何だろう?
自分の価値、長所はどんなところだろう?
自分なりに頑張ってきたことってどんなことだろう?

そんな風に「自分の価値や魅力」を徹底的に見つめ直すわけですね。

そうして自分が自分のことを認め、弱さを受け入れていくと、ほんとうの強さを活かせるようになります。

もちろん、その時は「自分軸」も確立できてるわけですから、相手の態度に影響されない自分になっています。(だからその人に対して自分軸で在ろうとする意識はすごく大事!)

そうすると、ほんとにその人に対する態度がガラッと変わります。

マウントされても「はいはい、そうでちゅねー」みたいに受け入れられるようになったり、「そんなこと言わないで下さいよ~♪」って明るく言えたりします。

そうすると相手はマウントを取りたいのに、Aさんがその手に乗らないもんですから、だんだんその方法を使えなくなります。

これが相手のマウントを封じ込める一番おすすめな方法です。

ちなみに距離感の話をすると、その人とどう付き合いたいか?によって関わり方が変わります。
今日紹介したのは、毎日顔を合わせざるを得ない距離感の近い同僚に対する態度ですが、もっとドライで生きたい人、もっとがっつり関わりたい人など、その意識によって方法は変わります。

他の方法を知りたいときはこの本に詳しく書かれてますので、良かったらご一読ください。

「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

そして、自己肯定感をあげよう!ってならこの本ですね。

>「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

さらに、がっつり自己肯定感をあげたいぜ!という方はセミナー動画で実習するのがお勧めです。自己肯定感をあげるメソッドを余すところなく紹介しています。

動画配信/DVD「自己肯定感をあげる3daysプログラム」
https://nemotohiroyuki.jp/podcast/33750

そして、Aさんのような「いい人」をついついやっちゃう人にお勧めのセミナーはこちらですー!

ワークショップ「『いい人』をやめて自分らしく生きる方法~いい加減、その生き方変えてみたいと思いませんか?~」

東京/オンライン:4/11(土)13:00-16:00
大阪/オンライン:4/19(日)13:00-16:00
名古屋/オンライン:4/25(土)13:00-16:00
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/34352

今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!
 
「マウンティングする心理、される心理、対処法」
https://voicy.jp/channel/962/74129
 

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