みんなに好かれたい、うまくやっていきたい、という思いが逆に孤立を招く悲劇。



そういう思いを持つのは自然なことかもしれませんが、それは他人軸で、かつ、自己肯定感が低いからこそ生まれる発想です。
そこに「取引」が生まれ、「犠牲」が生まれるので、とても疲れやすくなるだけでなく、肝心の相手からは慕われず孤立を招いてしまう悲劇が生まれるのです。

根本先生
いつもブログや書籍にて勉強させていただいております。
どうもざわざわすることがあるのでご意見お願いします。
わたしは皆んなに好かれたいし、うまくやっていきたいという欲が強いです。こと、子供に関わることであれば更に強気ではいけずにママ友には八方美人になったり、張り切ったり頑張ったりするタイプです。
親しいママ友が数人いたらいいと思う反面、みんなに好かれたいしうまくやりたいと思っていて、そんなに失態をしでかしていない(自分の見解)と思っているのに、幼稚園で三年目になるとかなり避けられたり、仲間に入れてもらえなくなっています。
数人は仲間がいるし、それでも別にいいわと強気でいようとするのですが、なぜハブられているのかモヤモヤします。
もうすぐ卒園なのですが、今のところ卒園式後の謝恩会も話を聞いていなくて、今日数人の仲良しの友達の一人から「謝恩会のこと聞いてる?」と言われたため、まさか!と内心思いつつ、冷静を装い話を聞きました。
その友達も誘われただけなので、わたしを誘うという権限はなさそうです。

子供もきっと最後だし、行きたいだろうなぁと思うと心が痛みますし、そこまでの失態もしていないと思っているのに何故うまくやれなかったのか。自分で掘り下げるにも思いつきません。
子供が関わることはやっぱりうまくやっていきたいし、友達はほしいです。一匹オオカミではなく群れるのを好むタイプなのだと最近気づきました。
少しヒントを頂けたら幸いです。
(Yさん)

少しでいいんすか???(笑)
なかなか「少し」って私のブログでは難しいんですけど・・・。

※男子のみなさま、女子の言う「ちょっと」や「少し」は信じてはいけません。
例)「ちょっとだけイラッと来ちゃった」→(意訳)「お前を殺したいほどムカついてるし、一生恨むつもり」

要するに、

>わたしは皆んなに好かれたいし、うまくやっていきたいという欲が強いです。

ここにポイントがあるわけですね。

そういう思いがあると、どうしても自分よりも他人を優先する「他人軸」になって、自分の本音を押し殺し、場の雰囲気を読んで周りの人に合わせざるを得なくなります。
すなわち「自己喪失」という状態になって、疲れますし、しんどいし、苦しくなります。

だから、相手に「期待」するようになりますね。

「これだけあんたに合わせてるんだから、それ相応の見返りはあってもいいはずよね?」
「こんだけ頑張ってるんだから、ちゃんと評価してよね!」

すなわち、表面的には「うん。いいよ。分かった!そうしよう!!」と前向きな発言をしているわけですけれど、心の内はそんな「期待」に渦巻いているので、周りの人にはそんな雰囲気が醸し出されてしまいます。
「あの人、すごく頑張ってくれてるんだけど、なんか、、、重いんだよね」みたいな風に。

「期待」は「欲求」を内包しているので「重い」のです。

そして、人間関係は表面的な言動というよりも、その人の醸し出す雰囲気によって形成されるものです。

ほら、お店とかで「愛想はとてもいいし、ニコニコしてくれるんだけど、なんか心がこもってないのよねー」って感じたこと、ありませんか?

「あの人、顔は笑ってるけど、目は笑ってないからなんか怖い」なんて思う人、あなたの周りにいませんか?

だから、好かれようと思ったり、うまくやろうとして、張り切ったり、八方美人になって周りに合わせていたりすると、そうした内側の「欲求」が醸し出されてしまうので、「いい人なんだけど、なんか付き合い辛い人」になってしまうわけです。

それで飲み会とか謝恩会とかパーティとかに誘ってもらえない現実を作り出します。

「あんだけ気を使って頑張ってるのになんで私が!!」と思うわけですけれど、そういう背景があるわけです。

心理学で「取引」という言葉があります。
「コレするから、アレしてよね」
「愛するから、愛してね」
という奴です。

「好かれたいから、相手に合わせる」というのも、そうした「取引」を生み出すマインドになります。

言われる側は嬉しくないですよね。
だって、その裏側に「アレしてよね」が隠れてるわけですから。

だから、表面上の付き合いであれば「取引」は通じますけれど、内面的なつながりが生まれる関係性では逆効果になりやすいものなのです。

人はその言動というよりも、やはりその雰囲気で判断されることになってしまうんですよね。

「なんか一緒にいるだけで気分が軽くなる人」
「会うとなんか安心する人」
「悪い人ではないんだけど、一緒にいるとなんか疲れる人」
「なんか一緒にいるとイライラしちゃう人」

みなさん、そんな体験ありませんか?

自己肯定感をあげるといいよ!と繰り返し私のブログでお伝えしているのは、

自己肯定感があがる

自己攻撃がなくなる

他者攻撃をしなくなる

そばにいる人が安心する

人が集まってくる

という図式があるからです。

また、「自分軸」でいることが重要なのは、

・干渉されない(尊重してもらえる)
・欲求を押し付けられない
・期待されない(信頼してくれる)
・自分を振り回さない
・自分らしくいられる

などのメリットを相手に与えるからです。

なので、Yさんからすると、良かれと思って振る舞っているんだけど、裏に隠れた様々な欲求が漏れ出てしまってるのかもしれません。

しかも、それが「子どものこと」となると、ママとしてはより頑張ってしまいますから、なんとか「うまくやろう」としてしまいますよね。

だから、その実、Yさんはママ友付き合いでめっちゃ疲れてしまうと思うんですけど、いかがっすか?

そんなときはこの本を読もう!(華麗なるステマです)

『人のために頑張りすぎて疲れたときに読む本』(大和書房)

でも、私が興味を持つのは「なんでそんな欲を強く持つようになったんだろう?」ということです。

さらに揚げ足を取るならば、

>わたしは皆んなに好かれたいし、うまくやっていきたいという欲が強いです。

という言葉から伺えるのは、

・わたしはわたしのことが嫌いである。だから、ふつうにしていたら周りの人に嫌われると思っている。

・わたしは自分のことをとても不器用な人間であることを知っている。だから、そのままだと人間関係をうまく構築できないと思っている。

という心理です。

じゃあ、なんでそんなに好かれたいんだろう?なんでそんなうまくやっていきたいんだろう?と思うのです。

>一匹オオカミではなく群れるのを好むタイプなのだと最近気づきました。

という発言を見る限り、以前は「あたしは一匹オオカミじゃけぇ」と肩で風を切っていた時代があるんでしょうか?

※自立系武闘派女子のみなさまは一般的に一匹オオカミであることが多いように思います。なので、一般的に「友達」と言われる関係を「同志」と呼んだりするんですよね。

だから、もしかすると本質的には一匹オオカミなんだけど、子どものことが絡んでいたり、寂しかったりするので、群れを好むと思うようになったのかなあ?と推測するわけです。

「我が道を行く」でいいんですけどねー、ほんとうは。

そんな自分ではダメだ!と思うことが増えたんでしょうか?

ちなみに、子どもはすぐに群れるのですが、気分屋であるあいつらは、昨日まで仲良くしていても「今日はあいつと遊ばない!」なんて様子を見せたりします。

その場で楽しい方を選ぶ癖がついてるわけですね。それはそれで素晴らしいことっす。

しかし、大人になると「うまくやる」ということに意識を向けてしまうので、そんな気分屋な人は激しく自己嫌悪することになります。

また、視野が広がって周りの人間関係が見えるようになるので、群れている方が正しくて、我が道を行く一匹オオカミの自分は間違っているのではないか?と疑心暗鬼になって、自分を見失ってしまうものです。

だから、そこでは「私は○○である」と正直に、素直に自分を認めてあげることが大事なんですよねー。

そうすると「同志」との出会いが増えるようになります。

だから、やっぱり「私らしさ」がものすごく重要なわけですね。

そんなこんなでYさんにとってはぶっちゃけトークがものすごく必要だと思うんですけどいかがでしょうか?

あたしの本音て何よ?
あたしはほんまはどないしたいのよ?
あたしらしさって何なのよ?

そんな問いかけを日々自分自身にしてみてはいかがでしょうか?

ちなみに、私自身もあまり友達がいないタイプなんですけれど、「ああ、僕は好き勝手に動きたいタイプやからなあ、その時々で合う人がいればいいんやわ」と気付いてからは、逆に友達が増えました。

そして、その友達は揃って自分勝手でワガママな自由人ばかりでして、私としても付き合うのがとても楽な人たちなんです。

ということで、改めて「自分軸」と「自己肯定感」。ここに着目してみてはいかがでしょうか?

そうすることで、もっと自分らしくママ友や周りの人と付き合えるようになり、素の自分を出しても大丈夫!と思えるので、ずっと人間関係が楽になり、謝恩会やその他イベントにも気軽に声をかけやすくなりますね!

それはお子さんに自分と同じ轍を踏ませないためにもね!(←ママたちにとっては痛い言葉でしょ!?)

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『自己肯定感をあげる3daysプログラム』

東京:2/9(日)、3/8(日)、4/12(日)

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★自己肯定感をあげる書き込み式ワークブック

ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」(宝島社)

★根本の子育て本!

「子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる」(実務教育出版)

今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!
 
「人に好かれようと思って行動すると逆に好かれない法則」
https://voicy.jp/channel/962/69395
 

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