仕事をサボる(休む)と罪悪感を覚える心理とその対策



仕事をきちんとしなきゃいけない、サボっちゃいけない、という思いがあるとすぐに罪悪感が顔をのぞかせるわけですけれど、そもそも何でサボっちゃいけないの?それってサボってることなの?という風に考えてみると世界がいきなり広がるんじゃないかと思います。

根本先生お疲れ様です。

今回はサボる(休む)と罪悪感を感じてしまう件についてお聞きしたいと思います。

私は今営業をしていますが、会社のオフィスがなくなり得意先に行く時だけ家から出る生活をしています。
そのため午前中は家でゆっくりできます。
最初は家でゆっくり出来て嬉しかったのですが、最近はなんかゆっくりしてると罪悪感からか心がソワソワします。
結局朝早くから仕事してしまったり、朝ゆっくりした分夜遅くまで仕事しなくちゃと思ってしまったり。時間を自由に使えるから自由になるかと思っていましたがなんだかイメージと違いました。笑

もっとサボってしまう人間かと思ったのに、楽になるどころか自分で自分の首を絞めているような感覚です。
仕事も「したい!」ではなく「しなくちゃなー。」という気持ちが強いです。
そもそもやりたい仕事であったとは思っていましたが周りから「お前には出来ない」って言われてきた仕事だったので、出来ることを証明するためにチャレンジしたという動機も関係してるのかなとも思います。

本当は午前中とか自由な時間に自分の好きなことをしたり好きなことって何か考えたり、そんな風に過ごしたいのです。
何かアドバイスあればよろしくお願いします。
(Nさん)

まあ、午前中はゆっくりできても午後からは仕事、とかなるとプレッシャーを感じながら午前中を過ごすようになるわけでして、私も基本的にアポは昼以降しかとらないので、朝起きた瞬間から「ジムに行くか?ふつうにジョギングするか?ブログはいつ書くか?」などを若干計算しながら過ごしています。

また、最近はリモートワークも増えてきていますし、来る東京オリンピックの期間などは「出社するな!」とのお達しがすでに出ている企業もあるそうで、その間は在宅で仕事をする、という人も出てきますね。

それであるお客様などは「きっと私、ものすごくだらだらしてしまって仕事なんてあまりしないかもしれない」などとおっしゃっているわけです。

・・・でも、それでもいいんじゃないの?と私は思うんですけどねー。なぜ、いけないの??

とはいえ、私たちは長年の習慣によって「オフィスに行って仕事をする」と思い込んでいるので、「オフィスがなくなる」と「仕事をする場がなくなる」=「仕事をする気がなくなる」とお感じの方も珍しくないと思います。

だから、いきなりオフィスがなくなったり、オフィスのない職場に転じるとどうしていいのか分からなくなることもあるでしょう。

そうすると、仕事をしていない時間=サボってる=ダメなこと、と思い込んでしまうのも無理からぬことかもしれませんねー。

ということで、皆さん、ちょっと真剣に考えてみてください。

(1)なぜ、サボるのはいけないことなのか?

(2)なぜ、そう思うのか?

(3)その理由は本当なのだろうか?

幼少期より学業に勤しんできた方、特に「受験」という巨大なる敵と日々戦ってきた皆さんは「何もしていない」=「サボる」=「いけないこと」=「お母さんに怒られる」=「受験に失敗する」などの思考の連鎖が習慣化されていると思うんですね。

大学生時代は多少それが緩んだかもしれませんが、その体勢を保ったまま就職しちゃう人も珍しくないと思うんです。

そうすると、仕事をしていない=サボってる、という概念にとらわれるようになります。

それが「この日は休んでいいよ」という大義名分を会社から与えられてる日はまだよいとして、そうでない日は「なんか、仕事してないって、罪よね」なんて思うものです。

そういえば、昔々、私もサラリーマンだった時代がありました。
ふだん会社を出るときは外が暗くなっているのが当たり前だったのですが、夏になって日が長くなったときにたまに早く仕事が終わって外に出るとまだ明るいんですね。
先輩や同僚と「なんか、悪いことしてるみたいだね」なんて話をしながら帰ったことを思い出します。

きちんとした、まじめな、誠実な、人の期待に応えたい、いい人、であればあるほど、そんな自由な時間を楽しめなくなって、かわりに罪悪感が出てきてしまうんです。

・・・まあ、Nさんがそんなまじめな人なのかどうかは一考の余地があるとして(笑)

例えば、要領のいい奴なんかは、営業中に「ちょっと次のアポまで時間があるから」と言ってマンガ喫茶に入ってみたり、「なんか疲れが溜まってるんだよね」と言ってマッサージに寄ってみたり、車の中で寝てたりしますよね。

もしかすると、Nさんはその「要領の良さ」という武器をどこかに捨てて来てしまったのかもしれません(仕事に関しては)。

一般的に男性は「結果主義」なので、成果さえ上げていれば問題ないだろう、という考え方ができます。だから、営業ならノルマを達成できそうな場合、あるいは、不達でも問題になりそうもない場合は、適当に仕事をサボってたりします。

しかし、女性は「プロセス思考」なので、結果だけではなく、その結果に至るプロセスも大事にしようとします。だから、成果を上げたとしても、それが罪悪感を刺激するような要素があるならば、満足はできません。

・・・ということは、もしかするとNさんはちゃんとした女なんですね!!

そして、そもそも論として、

(4)サボるって何?それってサボるってことなの?

という疑問も出てくるのです。

サボることが良いのか悪いのかの議論もあれば、これってサボってるの?という風にそもそも論で対抗することもできるんですけれど、Nさんが午前中ゆっくりしてるのをサボってるように感じてしまうのはなぜなんでしょう?そして、それってほんとうにサボってることになるんでしょうか?

私は良く「休むのも仕事のうちだぜ!」という話をしています。
休んだり、遊んだりしないとリフレッシュできないので、仕事のパフォーマンスが落ちてしまいますよね?
そうしたら、十分なサービスができなくなるわけで、それは本望ではないわけです。

となると、休むときはしっかり休んで疲れを取り、「おいおい、早く仕事がしたいぜ!」と思えるくらいに心身を快復させる必要があるんです。

となれば、休むのもちゃんとした仕事です。
むしろ、とても重要な仕事になります。
契約を取るのと同じくらい大事な仕事なんですね。

その意識をまずは持って見ることが大事だと思うんです。

よいパフォーマンスを発揮するために、ちゃんと休む、ということ。

午前中ゆっくりできるなら、10時から開いてるスーパー銭湯に行けそうだし、9時から美容室を予約してセットしてもらうこともできるし、パーソナルトレーナーとのセッションを入れることもできるし、何なら朝、ベッドの中でごろごろしまくって前日の酒を抜くこともできますね!
もちろん、買い物だって人が少ない時間帯にできるし、朝早く起きられたら海を見に行くことだってできるかもしれません。

それが許せるようになる自分になるために、まずは「朝、したいことリスト」なんざを作ってみるのも良いかもしれません。

本来は朝起きて「さあ、今日は何しようかな~♪」と思えたらいいんですけど、その手始めにリストを眺めながら「今日はコレ!」と選ぶことから始めましょうか。

朝の時間を「サボる」のではなく「仕込み」や「リフレッシュ」という風に捉えられたらいいんじゃないかなあ、と思います。

さて、さらなるそもそも論としては「仕事はちゃんとしなきゃいけない」という思い込みを取らなきゃいけないと思うんです。

ライフワーク的な観点からすると、仕事は中心的な役割を示すものの、あくまでライフワークの一部です。

パートナーシップ、友達、趣味、家族、健康などの要素の中のひとつに仕事があるわけです。

仕事をちゃんとしなきゃ!と思っている人は、どうしても、仕事にかけるエネルギーが高くなります。
極端に言えば、仕事人間となり、無趣味で、パートナーシップは遠い向こう、という体制を整えてしまうようになります。

Nさんにとって大事なものってなんでしょう?
この人生で、大切にしたいものってどんなものでしょう?

そこを改めて見てみることが大事なんじゃないかと思うんです。

Nさんの場合は特に、

>そもそもやりたい仕事であったとは思っていましたが周りから「お前には出来ない」って言われてきた仕事だったので、出来ることを証明するためにチャレンジしたという動機も関係してるのかなとも思います。

という、まさに武闘派魂溢れる根拠によって今の仕事に就いてるんですよね。

となると「競争心」なんですよ。

「お前にはできない」と言った奴に抜群の成果をあげて「おい、手前ぇ、あっしにはできねえってほざいてたな!覚えてるか?成敗してやる!」と啖呵を切らなきゃいけないでしょ?

そうしてできることを証明しなきゃいけないわけですけれど、今はまだそれだけの結果を残してないってことなんですよね???

となるとねえ、そりゃあ、常に仕事してなきゃいけないですよねえ???
早く結果を出して見返してやらなきゃいけないですよねえ???

でも、これってNさんだけじゃないかもしれませんよねー。

仕事を休めない、サボれない、休むと罪悪感を覚える、そんな方々の場合、誰かに対抗心、競争心を燃やしてるってこともあると思うんですよ。

武闘派女子たちの集会につい間違って顔を出すと「男に負けてはいられねぇ」「男に認められるためには奴らの3倍は頑張らなきゃいけねえ」「あの女は仕事してねえのにちやほやされやがって」などの怨念が渦巻いていることが多いんですけれど、そうするとなおさら我が身に鞭を打って頑張らなきゃいけなくなりますよね?

競争心があると「他人軸」になりやすいんです。

自分の気持ちがどうか、自分の状態がどうか、ということよりも、相手に負けないために、相手を打ち負かすために、ということが動機になりますから。

だから、競争を続けていくとやがて燃え尽きてしまうのはお約束なんですよね。

Nさんはせっかくやりたい仕事に就けたのだから、次はそれを「楽しむ」ということが求められているんです。
「お前にはできない」という失礼千万なことを言う奴を結果で見返す必要はないんです。(ほんと、Nさんにそんなことを言うなんて怖れ知らずですね。ちなみにその人はまだ生きてるの?)

「楽しむ」ということは「どう遊ぶか?」です。

だからこそ、せっかくのゆっくりできる時間は遊べばいいんです。
それも仕事のうちですから。

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