恵まれている環境を「罪悪感」ではなく「感謝」で受け取るとリーダーシップが取れるようになる。



自分ばかり愛されたり、贔屓されたり、褒められたりすると、人間関係を重視する優しい人たちは「罪悪感」でそれを受け取ってしまいます。
でも、それは自分が持っている価値がもたらす恩恵なんです。
だから、感謝と共に受け取ることで、それをみんなにシェア(分かち合う)したくなるようになるのです。

根本さん、こんにちは。以前、メンタルにいらっしゃった頃にお世話になりました。

以前からずっと誰かに相談したかったのですが、誰にも言うことができず、取り上げてもらえたら嬉しいです。

私は昔から女性に対して罪悪感を抱いてしまいます。
思春期の頃から友達の好きになった人は皆、私のことを好きになってしまい、自分は引き立て役だと泣かれたこともあります。
ひとりやふたりではないので、友達の好きな人に好かれることが恐怖で、楽しかった思い出よりも辛かった思い出のほうが多い思春期だったので、もう二度と戻りたくありません。

社会に出てからも自分だけが褒められることが多く、先輩より評価されることに恐怖を感じたり、他の誰かが褒められていると、ホッとします。

父は私のことを溺愛を通り越してまるで女神のような扱いをしていて、私に対する評価の10分の1でもいいから母に対して与えてあげてほしい、とずっと思ってきました。

母も私を溺愛していて、母との関係も悪くありません。

こんなことを人に話すと自慢のようになってしまい、頭がおかしいと思われてしまうので、誰にも相談ができないのですが、選ばれることに対して恐怖と、わずらわしさを感じて、ひとりになると、ものすごくホッとします。

私と親しくなる男性は不思議なことに、いつもみんな同じようになるのです。
夫は誰にも甘えない人ですが、私にはベッタリですし、父や職場の上司、仕事上のお客さんも仲良くなると、みんな、私のために動いてくれるようになるのです。

それゆえに女性に対して、罪悪感を感じることがあります。

夫に関しては誰も巻き込まないので、思いっきり愛情を注げるので、私が唯一ホッとできる存在です。

父だと母に悪いなと感じますし、上司だと先輩の目が気になったりしてしまい、遠慮があるのですが、それでも何故か過大評価をされて、罪悪感を感じてしまいます。

母が泣いている姿や、思春期の頃に友達が好きな人から選ばれず悲しい顔をしているイメージが頭にあって、女性に対して罪悪感を抱いてしまうのです。

どうしたら手放せますか?
(Yさん)

そういう状況になるとまあ、人間関係の中では常に人目を気にしちゃうようになってしんどいですわねー。

でも、意外とあるあるなお話だと思うんですよ。よく耳にします。

でも、見方によっちゃ、とてもありがたい環境にいるってことですよねー?
いろんな人が味方になってくれるし、女神さまのように扱ってくれるしねー。
ただ問題は、みんながYさんをそう扱ってくれるのに、Yさんが決して女神さまの席に座らないってことですよね~。

そういう罪悪感っていわゆる「恵まれていることへの罪悪感」という風に名付けられております。

例の本なら「罪悪感タイプ4」という形でご紹介申し上げております。

「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)

こういう例え話をすることがあります。

ある国のお姫様が「国民の暮らしを体験してみたい」と思い、城を出て街で生活することにしました。
みんなと同じ服を着て、同じような家に住んで、生活します。

もちろん、身分は明かしていないのですが、みんな何となく気付くんです。

「こいつはなんかちょっと違う」

見た目はふつうの町人に見えるんですけど、なんか違う気がするんです。

まあ、そりゃそうですよね。雰囲気だったり、言葉遣いだったり、経済観念だったり、ちょっとした所作にその違いが出て来ちゃうものですから。

でも、お姫様はみんなと仲良くなりたいので、話を合わせたり、一緒に行動したり、頑張って付き合おうとします。

でも、なんか、違うんですよね。

それで周りの人たちは「なんだか付き合い辛い」「なんとなく気持ち悪い」とだんだん離れて行き、孤立してしまいます。

お姫様は「ああ、私は人間関係がうまく築けない!ダメなんだ!」とえらく凹むわけです。

でも、それを知ったお城の人たちは「そら、そうなるやろー」と総ツッコミを入れるわけです。

これは自分を偽って周りの人に合わせたって無理やで~、バレるで~、自分に合う場所で、自分らしい振る舞いをしていった方がええで~、というお話なんですけれど、もう一つ意味があるんです。

「自分の価値をちゃんと受け取りなさいよ」ということです。

周りに比べて恵まれている環境にいると、そうでない人に対してなぜか罪悪感を覚えてしまうことがあります。

Yさんはまさにそんな状況ですよね。

そういう方は、性格的に、

・人の気持ちがよく分かる人
・思いやりがある優しい人
・平和主義者
・愛情深い人
・寂しがりや

などの特徴を持つ人に多いんですよね。

そうすると、自分ばかり贔屓されたり、可愛がられたり、愛情を示されたりすることに対して、猛烈な罪悪感を持ってしまうことになります。

何が言いたいか?というと、「Yさんはとても優しくて思いやりのある方なんですね」ということです。知ってました?(笑)

でも、こうした恵まれてることへの罪悪感を強く抱える人は、当然ながら「みんなとうまくやる」「周りから孤立しない」「人に嫌われない」「嫉妬されないようにする」等々の目的により、自分を隠そうとしてしまいます。

目立たないようにしたり、自分のダメなところをひけらかしたり、褒められても受け取らなかったり。

それはそうすることにより、それだけの魅力や価値のある自分も全否定する如く嫌ってしまうことにもなります。

「過大評価されてる」という風に思うのも、そうして自分の価値を否定することになりますよね?

なぜ、自己評価が正しいと思い込んでしまうのでしょう???
すなわち、周りの人の評価が間違っていて、自分が自分に対してしている評価が正しいと、なぜ、思い込んでいるのでしょう???

自分のことは自分が一番分からないもんなんで、一番アテになんないのが自己評価だったりするんですよね。

父に愛されたこと。
母にも愛されたこと。
誰かに好きになってもらうこと。
褒められること。
自分のために周りの人があれこれしてくれること。

こういうことって「ありがたいことだなあ」としみじみ思えたりしませんか?

いろんな人たちがいる中で、これだけ愛情を惜しみなく示されるのはありがたいなあ、と。

恵まれてることへの罪悪感を手放すには、まず、その価値を受け取ることから始めます。

「申し訳ない」ではなく「ありがたいなあ」とその価値を受け取るのです。

そして、ここが肝心なんですけど、「自分にはそれだけの価値があるんだな」という風に、自己価値に転換していきます。

「自分ではそうは思えない」と思うんですけど、自分がそう思えないだけなんで、そのエゴの声はスルーしましょう。

先ほどちょっと書いた「自分のことは自分が一番分からない」わけですからねー。

要するに「なんでか分からんけど、私にはそういう風にしたくなる魅力があるらしい」と思ってみるわけです。

そう思ってニヤニヤできたり、幸せな気分になったり、感謝したい気持ちが出てきたら、受け取れた、と思ってみてください。

つまり、「罪悪感」で受け取るのではなく、「感謝」で受け取れるようになりたいねえ、という話です。

お姫様が自分が姫であることを認める瞬間です。
それは平民とは違う、ということを受け入れることを意味します。

感謝で受け取れるようになると、その価値や魅力を今度は「与えたい」という思いが出てくるようになるんです。

否定して隠すのではなく、役に立つように、みんなのために使おうと思うのです。

これを「リーダーシップ」と言います。

自分が持っている価値、魅力、才能を、「罪悪感」を使って「隠す」のではなく、「感謝」でもって「シェアする(分かち合う)」のです。

そうするとどうなるか?

先輩を差し置いて自分が褒められたとき、態度はどう変わると思いますか?
申し訳ない、と思うのではなく、素直に、ありがとう、と思えるとどう変わると思いますか?

ひとつは、その先輩もYさんのことを褒めてくれるようになります。

そして、Yさんは、上司に感謝しつつ、その先輩のすばらしさを語ることができます。

後輩が先輩を褒めるってのは一見、嫌味な行為に見えますけれど、周りから価値や魅力を認められているYさんがそれをやると、その先輩の株を上げてあげることができるのです。

周りから価値があると認められている人が価値を認めた人も価値があるように見える、わけです。

禅問答みたいですけど。

でも、それを公然とやってるのが「広告」ですよね。

好感度が高いタレントさんを使ってCMを作ってるでしょう?
みんなが「好き」と思っているタレントさんが、CMの中で「この商品が好き!」って言ったら、みんなも「ああ、その商品はいいものなんだ」と思っちゃうでしょ?
(まあ、実際の広告はそんな単純なもんではないですけれど)

つまり、自分の価値を受け取ったYさんが、職場で周りの人たちの価値を認めていくと、その職場の雰囲気はどんどん好転していくでしょう。

みんながお互いの価値を認め合う職場って素敵だと思いませんか?

もちろん、職場に限りません。

Yさんが持つ、その魅力や価値をいろんなところで発揮して行けば、そこには愛と感謝が溢れる空間に変わって行くんです。

それってほんと素晴らしい才能だと思いませんか?

「姫は姫らしく、姫の仕事をしましょうね~」と言うんです。

城に戻ったお姫様は、姫としてできることをあれこれやっていくことが、国民にとっては嬉しいことです。

ということで、Yさんや、Yさんと同じような経験をされている「自立系武闘派姫部隊」のみなさまは、ぜひ、次の質問についてウンウン唸りながら考えてみてください。

「私が持っているその価値は、どんな風に人を幸せにすることができるのだろう?」

え?お姫様なのに武闘派なの?違うと思ってた!

え?じゃ、なんで根本さんのブログ読んでるの?武闘派女子にしか表示されないように設定されてるのに?

でも、ほんと、意外と武闘派なんですよ。一声で軍を動かせるし。

あ、なるほど・・・。確かに。

★自分の価値をありのままに認めるならば、やはり自己肯定感がカギでしょう!

『自己肯定感をあげる3daysプログラム』

東京:8/25(日)、9/15(日)、9/28(土)
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大阪:10/20(日)、11/17(日)、12/14(土)

https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/31475

★根本のお弟子さんたち。意外といいカウンセリングしてるみたいです。
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