自分軸だと思ってたけど、実は他人軸だった問題



好きなことややりたいことをやっているのは「自分軸」じゃないとできないのですが、それが成功すると、気が付けば「他人軸」になってしまうことがライフワークに関するテーマを扱っているとよくあるんです。

「好きなことをやってるのに、なぜか最近面白くない」
「やりたいことをやって楽しいはずなのに、なんだかやる気が出ない」
「ライフワークを生きているつもりだけれど、どうも腑に落ちない」
「好きなことだと思っていたけど、これって違うのかもしれない」

そんな感覚を覚えたことはありませんか???

これって意外と仕事ができる人に多い傾向で、「自分軸だと思ってたけど、他人軸だった問題」と個人的に呼んでおります。

HくんはBBQが好きで、ちょいちょい家族や友達を誘って近所の公園で焚き火をして肉を焼いて楽しんでいたとします。

それを聞いた別の友人が「今度、僕たちもBBQやりたいんだけど、よく分からないから一緒にやらない?」と声をかけてくれました。

自分としてはBBQもできるし、友人と語らうこともできるし、彼らを喜ばせたい気持ちも強いので二つ返事でOKを出します。

そして、その日はとても楽しい時間を過ごすことができました。

その噂を聞き付けた別の友人や、友人の友人もHくんとBBQをしたいと声をかけてくれるようになっていきました。

もちろん、嬉しいです。しかし、気が付けば毎週、公園で火を起こして、肉を焼いて、語らいの時間を過ごすようになってきました。

みんなめちゃくちゃ喜んでくれます。
しかし、自分は少しずつ疲れて来てしまいました。

朝早くから場所取りに行ったり、買い出しに行ったり、火を起こしたり。
そのもの自体は嬉しいし、喜んでもらえることも幸せなんだけど、なんだか気が重くなってきたのです。

「なんか、俺、ほんとうはBBQあんまり好きじゃないのかなあ」なんて風に思うようになってきたのです。

始めのうちは自分がやりたいこと、好きなことをやっていて、それでビジネスになったり、趣味としてすごくハマって楽しんでいたりします。

もちろん、ここでは「自分軸」です。

そうすると当然ながら「周りからの要求や期待」が出てきます。

好きなことで、やりたいことだから、その要求や期待に応えることも喜びです。

だから、自分が求められることが嬉しくてどんどんその要求や期待に応えます。
そして、相手が喜んでくれる姿を見て、自分もすごく幸せな気分になります。

ここはまだ「自分軸」です。

しかし、要求や期待というのはだんだん自分のなかで「やるべきこと(=義務)」と化すようになります。

その義務感はやりたいことや好きなことに「束縛感」を与えますから、だんだん自由じゃなくなります。
そうすると少しずつ「こなし仕事」になっていくようになるんです。

この辺から「他人軸」が顔をのぞかせてきますね。

それでも成果があがり、周りの人たちもお客さまも喜んでくれて、イイ感じに業績が伸びていたり、実力が上がったりしていると、その感覚に気付きません。

ところがその裏では「自分がやりたいからやっている」というよりも「人の期待に応えるためにやっている」ということになり、だんだん「人からの評価のためにやっている」という風に他人軸に変わっているわけです。

これが「はじめは自分軸だったけれど、気が付くと他人軸になっている」ということで、ライフワークを考える上で問題になってくる点です。

そうすると、当然ながら「枯れていく」ことになります。

他人を潤わすことばかりに気を取られて、自分の心が潤わなくなるんです。

でも、元々好きなことをやっているし、周りの人が喜んでくれているし、という2つの思い込みが邪魔して、そのことに気付きません。

それである時に「なぜか満たされないなあ」「なんだろう。やりたいことやってるのになあ・・・」なんて風に感じられるようになるのです。

そう、この時点ではすっかり「他人軸」が大勢を占めるようになっているのです。

好きなことややりたいことをやっているのに、それがしんどくなったり、面白くなくなったり、苦しくなったりするのでは、本末転倒なんですよね。

なぜ、そんなことが起こるのか?というと、「他人からの期待や要求に応える」という点がポイントになってくるのです。

それ自体は喜びです。

しかし、それはあくまで「自分自身の許可」があってこそのことなんです。

自分軸と他人軸の違いで表現すると、

「他人からの期待や要求が来たときに、そのこと自体に喜びを感じてしまい、そのまま引き受けてしまう状態」が他人軸です。

一方、「他人からの期待や要求が来たときに、それは嬉しいことなんだけど、『まてよ、それって今、やりたいことなんか?』と自分の気持ちを確認してから選択する」という態度が自分軸です。

つまり、一度自分の気持ちを確かめているか、そこをスルーしちまうかによって、自分軸なのか他人軸なのかが別れるわけです。

先のBBQの話は分かりやすくするために簡略化していますが、ビジネスでも趣味でも、自分軸から他人軸への移行は非常にゆっくりと変化することが多いものです。

だから「気が付けば他人軸」という状態になりやすいのです。

だから、「楽しかったはずの仕事がつまらなくなった」などの場合、改めて、自分軸!自分軸!自分軸!と連呼して「自分はどうしたいんだ?今、何がやりたいんだ?」ということを自分自身に問いかける必要があるのです。

BBQが嫌いになったわけではなく、毎週のようにBBQをするのが好きじゃない、ということに気付けば、「月に2回しかやらないことにしてるんだ」と宣言して、その誘いを断ることもできます。

また、BBQが嫌いになったわけではなく、たとえ友人と言えども毎週のように会うのがしんどい、という気付きもあれば、同様に回数を制限したり、一人だったり、家族だけでBBQをする時間を増やすことができます。

それから、BBQが嫌いになったわけではなく、場所取りや買い出しがしんどいってことに気付いたならば、友人たちにそれを依頼することができます。

つまり、改めて、自分軸に意識を向け直す機会なんですよね。

そして、大事なことは「No!」をはっきり言うことです。

「ごめん、ちょっと予定が詰まってて、今週はBBQ無理なんだわー。また声かけてー」という風に断る勇気ですね。

「好きなことだから」「やりたいことだから」と言っても、やりすぎてしまったら疲れるし、嫌いにもなります。

好きなことを嫌いにならないためにも、Noを言う勇気はとっても大切です。

そこでは「自分軸」に加えて、「自己肯定感」が重要なのは言うまでもありません。

Noを言う自分を許す。
しんどくなってきた自分を許す。
他人の期待に応えられない自分を許す。

そのためには「そんな自分でもOKやで!」という自己肯定感も欠かせません。

そして、その自己肯定感を高める上でも、「自分を潤す」ということがここでのチャレンジになります。

「自分がほんとうにワクワクするBBQとはなんだろうか?」という点について、改めてグラスを傾けながら考えるわけです。

これは自分との対話です。

自分軸だと思っていたものが他人軸に移行しちゃうのは、よくあることなので、気付いたときに自分軸に戻ればいいわけです。

だから、肝心なのは「他人軸に移行しちゃった」ということに気付くことだと思うんです。

そのためにもふだんから「これ、好きだよなあ。幸せだよなあ」と自分の気持ちをチェックすることが必要ではないでしょうか。

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※ちなみにここではBBQについての話題ですが、私自身はまったくBBQに対する情熱は衰えておらず、息子のリクエストもあってこの夏休み中にどこかでできないかを画策している最中でございます。夕方とか、蚊取り線香を炊いて焚き火するのも悪くないですよね。うふふ。

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