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怒りはとてもパワフルな感情ゆえに、それを抑圧してしまうと無気力さが訪れます。
いい人や優しい人ほど怒りを嫌い、封印してしまう傾向にある一方で、どんどん怒りを溜め込んでしんどくなってしまいます。
そんな自分に許可を出す、という提案です。
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他人に対して怒りを感じることがあまりなく、でも帰って一人になるとモヤモヤして、「ナメられてるのでは」などと考えては、「次は、嫌って言わなきゃ」と思うのですが結局は毎回胸の内に封印していました。
が、
いつもの暇潰しに根本さんのブログを読んでいたら、ふと、
「怒りを抑圧してんのかなー、私。自分大事にできてないのかなー」
と思って、頑張って意識するようにしていたのです。
そしたら、この前彼氏が遅刻してきたときに、
「いつまで待たせるの!! 30分経っても来ないで!」
と、その場で言えたんです!
ほんのちょっとのことなのですが気持ちがスッと楽でした。
そこで、「怒りがわかない人」あるいは「怒りを表現できない人」ってどういう心の仕組みなのかなって思って投稿した次第です。
母が育児ストレスでヒステリックだった時期が少しあって、子供心に「ああはなりたくない」と思った記憶が…その辺も絡んでるのかなーと思いますが…良かったらネタに使ってください!笑
(Aさん)
あー、これ、思い当たる方も多いんじゃないでしょうか?
「ごめん」て言われると、反射的に「いいよ。大丈夫」って言ってしまう。
さあ、皆さん、ありませんか?
その時、怒りを感じていて、それを我慢してる自覚がある場合はまだマシで、怒りに気付いていないと後々「思い出し怒り」がやってきて、ちくしょー!!!ということになるものです。
それはしんどいですよね。
だから、
>「いつまで待たせるの!! 30分経っても来ないで!」と、その場で言えたんです!
というAさんは素晴らしい!ほんとうに大きな一歩を踏み出しましたよね~。
おめでとうございます~!
>そこで、「怒りがわかない人」あるいは「怒りを表現できない人」ってどういう心の仕組みなのかなって思って投稿した次第です。
日本人の怒りの表現というのは、ほとんどの人が
「引きこもり系」
と言われます。
「あ、キャンセル?いいよ、いいよ。別に。大丈夫だから。」という怒りの表現です。
一方、よく武闘派女子の方々があちこちでぶっ放してる、
「は?キャンセル?お前何様や思うてんねん!ちょっと表出ろや!おら!」
という分かりやすい表現ができる人は希少種と言われます。
だから、どちらにしても怒りの表現なんですね。
これ、大事です。
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怒りというのはとても嫌な感情で、しかし、パワフルかつエネルギッシュな感情でもあります。
怒りっぽい人って嫌だけど、一方で、バイタリティがあったり、元気にあちこち飛び回っていたりしてるイメージもありませんか?
あるいは、めちゃくちゃむかついてるときに家事をするとものすごくはかどったりしませんか?
怒りはやる気と同じ、なんて言いまして、怒りをガンガン出せる人は、やる気もガンガン出して突き進める力があるのです。
それはそれでめでたいことです。
だから、怒りを封印してしまうと、やる気も出なくなってしまい、無気力になります。
これが私が「しんどいで、それ。問題やで、それ」と思っているやつなんです。
だって、何もやる気がなくなってしまうんですもの。つまんないでしょう?
だから、最近無気力だなあ、とか、何もやる気がでないなあ、とか、なんだか重たいなあ、みたいな時は「怒り」を疑ってみるといいです。
誰かに怒ってないかな?
何かに怒りを感じてないかな?
という風に。
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私たちが怒りを抑えてしまったり、引きこもってしまったりするのは、
「怒りを怖れる」
という心理からです。
怒りという感情に対して強い怖れを持っているのです。
皆さんにはどんな怖れがあるのでしょう?
誰かに怒りを向けられたら、どんな恐怖心が出てきますか?
「攻撃される怖れ」
「傷つけられる怖れ」
「暴力を振るわれるような怖れ」
「自分を否定される怖れ」
「嫌われてしまう怖れ」
「期待に応えられない怖れ」
「相手を失望させてしまう怖れ」
「必要とされなくなる怖れ」
「関係性が悪くなってしまう怖れ」
「その怒りに誘発されて自分の中からも怒りが出てきてしまう怖れ」
ほかにもいろいろとあると思います。
誰かからの怒りに怯える一方で、自分自身の怒りにもビビっています。
特に無意識に怒りを溜め込んでいる人は
「私が怒りを出したらとんでもないことになってしまう!!!」
と思っています。(ただし、一部武闘派女子は前科があるためにそう思うケースがあり、このお話では、それを除きます。)
そして、余計に怒りに怖れを持つことになるのです。
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怒りを抑えたり、それに怖れを持つ原因というのは、やはり過去にそういう体験をしているからってことが多いです。
>母が育児ストレスでヒステリックだった時期が少しあって、子供心に「ああはなりたくない」と思った記憶が…
というAさんのケースは典型的ですね。
お母さんやお父さん、あるいはきょうだいや親戚たちなどの他人の怒りを見て、「それはあかんよなー。つらいしなー。」って怒りを封印することを覚えるのです。
だから、怒りをあまり出せない人というのは優しい人に多いのです。(ほんとうの優しさかどうかは別として)
もちろん、子ども時代にヒステリックなお母さんに怒られるという体験はものすごいトラウマになります。
例えば、身長が80cmくらいの時に、160cmのお母さんから怒られるとするでしょう?
そうすると、その体験は今のあなたに置き換えれば、自分の身長の倍もある存在から怒られることになるのです。
ものすごい恐怖だと思いません?
※だから、育児書などでは子供を叱るときは目線を合わせましょう、という提案がなされるのです。
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そういう意味でかつてのAさんや、その他、怒りを表現できな方はまず自分自身に対して、
「怒ってもええねんで」
と繰り返し教えてあげる必要があります。
「怒っても嫌われないで」
「怒っても大丈夫やで」
そして、「もしかして、今も怒ってる?」ということに目を向けるといいのです。
そうして、自分の怒りに「許可」を出していくと、他人の怒りにも怖れを感じにくくなります。
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カウンセラーというのはよく「怒り」と向き合うことが多い仕事でもあります。
直接こちらに怒りを向けられるというよりも、誰かに対して怒りを持っている人とお話しすることが多いという意味で。
その時、その怒りをじっと見つめていくと、その人に対して怖れを感じなくなるだけでなく、その怒りの向こう側にある感情に気付くことができるようになります。
本当は寂しいんだな。
すごく自己嫌悪しているんだな。
葛藤がものすごいんだな。
辛いんだよね、ほんとうは。
分かってもらえないことに怒ってるんだ。
どうしていいのか分からない自分に一番怒ってるんだね。
罪悪感がとても強いんだよね。
素直になれないだけなんだよね。
好きって言えないのか。
自分のふがいなさに一番むかついているんだね。
怒りの向こう側にある感情に目を向けてあげると、不思議と表情も変わって行きます。
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自分の怒りを許せるようになると、ますます自分の気持ちに素直になれます。
だから、楽になります。
意地を張ったり、無理をしたり、頑張ったりすることが「選択」できるようになります。
そして、そんな自分のことも好きになって行きます。
つまり、自己肯定感もあがっていくのです。
怒りを許可することは日本人の大人である私たちにとっては大切なことです。
まずは、自分の怒りを認めること。
そこから始めてみると自分との付き合い方がもっと楽になって元気になっていくと思います。
怒りと上手に付き合えるようになることはほんと大切な課題ですね。私も日々、学び中です。
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