ほんとうは私たちってもっと自由なんです。
でも、それを不自由にしているのは、パートナーでも、親でも、お金でも、仕事でもなく、「自分」。
特に「自分の思考」。
あれしちゃいけない。
こうしなきゃいけない。
この方がいい。
そうしない方がいい。
その思考は「怖れ」をベースにしてることが多いと思います。
私たちには防衛本能があって、怖れという感情には敏感です。
それを回避する方が心穏やかに暮らせるような気がするからです。
しかし、それがゆえに、自分で自分を縛ることにもなりかねません。
自分らしく、好きなことをやって生きることもできまるんです。今すぐに。
それをあなたの思考が邪魔しているのです。
「どうやって生活するの?」
「失敗したらどうするの?」
「他人に迷惑かけちゃうでしょ?」
そういう理由をでっちあげて、自分の意志で、そうしないことを選択しているのです。
ほんとは大丈夫なんです。
それをしたい!って思ったってことは。
それをしない選択を自分がしているだけなのです。
だから、それを飛び越えるには「勇気」が必要だとされます。
えいっ!て飛び込む勇気。
確かに勇気も大切なのだけど、その思考が強いままだと、それが足かせとなってしまいますね。
だから、その思考に気付き、それを手放して緩和させてあげることが必要。
*
昔、名古屋の男性が精神的に行き詰り、とある意地悪なカウンセラーのカウンセリングを運悪く受けることになりました。
「もし、もっと自由になったら何をしたい?」って質問されたので、「どこかの温泉に行って何も考えずにひたすらぼーっとしていたい」と答えました。
即座に「それ、いつします?来週?再来週?」って畳みかけられて答えに詰まりました。
当然、彼もふつうのサラリーマンですから「いや、会社が・・・家族が・・・お金が・・・」なんて言い訳をしていました。
「思考」が出てくるわけです。
で、その意地悪なカウンセラーさんは「言ってみたの?ほんとにダメなの?お金ないの?」ってさらに追いつめてきたのです。
彼はその後、一人で考えたそうです。そして、思い切って奥さんに相談してみました。
「いいんじゃない?最近のあなたしんどそうだし。」
あっさり解決しました。拍子抜けしたそうです。そして、会社に言ってみました。すると上司である社長が「有休も溜まってるんだし、思い切って行って来いよ」と言ってくれました。
そして、彼は意地悪なカウンセラーさんの提案に素直に従い、無期限で秋田の温泉に浸かることにしました。
色々なことを考えました。
でも、だんだんどうでもよくなってきました。
そして、自分が自由であることを思い知ることになります。
別に妻や会社の許可を取らなくてもよかったんじゃないか?だって、俺は自由なんだし、と。
ものすごく興奮しました。
子ども時代に新しいおもちゃを買ってもらったときのような感動を思い出したようです。
体が羽のように軽くなり、早く行動したくなりました。
まず、帰って家族に感謝を伝えよう。
社長にたくさん御礼を伝えよう。
その後は、もっと仕事を頑張ろう。
やっぱり、俺はこの仕事が好きだし、社長のことも、部下のことも好きなんだ。
行きは重たかった秋田までのドライブが、帰り道は悪天候にもかかわらず、ものすごく快適だったそうです。
家に帰った時、奥さんが「えー、なんかすごく変わったね。何があったの?別人みたい」と驚いていました。
感謝を伝えると、始めは気持ち悪がっていた奥さんが喜んでくれたのが伝わってきました。
出社して社長を始め、自分と関わってくれた人たちに感謝を伝えました。
心が羽のように軽く、表情も言葉も態度も変わっていたので、周りの人は「あいつヤバい薬に手を出したんじゃ?」と冗談を言うほどでした。
そして、彼は仕事を好きなように頑張って、休暇を好きなようにとって、思い切り自由を感じるようになりました。
離婚もしてないし、会社を辞めたわけでもありません。
でも、「思考」を手放しただけで、人生が明らかに変わりました。
*
先日、名古屋に行ったとき、ふと彼のことを思い出したのでネタにしてみました。
そんな彼から私が教えられたことも大きいです。
私たちは自由なんですよね。ほんとうは。
それを色々な理由を使って縛っているだけなんですよね。
そんなことを改めて実感しました。
そして、また今からその意識を大切にしていこうと思いました。
もっと好きに自由に生きてええねんで。
その言葉をもっともっと自分にかけてあげようと思います。