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いい職場を離れるときは悲しいものですし、頑張った人ほどやり残したことがあるように思えるものです。
「今できることしかできない」の発展版として「自分はベストを尽くした」と自己承認してあげることではないでしょうか。
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私は一年お世話になったバイト先を辞めます。
今27歳で、きちんと働いたことがない私ですが、少しでも働こうと見つけた今のバイトは、そのときの私にとって好条件でした。
そしてイヤな人がひとりもいません。みんな親切で優しくて大人です。
おかげで私は変わりました。体調もよくなり、考え方、人との接し方の点で成長しました。今まで全部マイナスだったのがやっとゼロになった程度ですが。
たぶん職員さん達は私のことなんとも思っていなく、私が一方的に愛着を抱いています(笑)
ですが、これからのことを考えて、ここを来月で辞めることにしました。
辞めると決めたし、それでいいのですが、これでよかったのかな、もっとできることあったんじゃないかな、もっと役に立ちたかった、って思うと涙が出ます。
1つ年上の男性職員さんに特にお世話になったと一方的に感じていて、恋愛感情なのか人として尊敬しているのか、特別な気持ちを持て余してもいます。
その人の手放しをしてみたので、苦しくて辛い気持ちはほぼなくなりました。
でも、ちょっと、悲しいです。
なんでこんなに悲しくなるのか、どうすれば気持ちよく辞められるのか、教えていただけると助かります。
そしてその内容が他の読者の皆さんのためにもなったら嬉しいです。
(Yさん)
悲しくなるということは、それだけいい職場にいたということですよね。
嫌な職場だったら、悲しくなるどころか、せいせいしてスッキリするでしょう。
また、罪悪感を抱えて辞めるとなると、振り返らずに早く立ち去りたい気持ちになります。
それだけいい職場といい職員さんたちに出会えたから、悲しいし、寂しいんじゃないでしょうか。
そして、だからこそ、もっとできることがあったんじゃ???とか、役に立ちたかった!と思えるんです。
そして、Yさんがそれだけの気持ちを持っているということは、職場の方々が何とも思ってないってことはないと思います。
きっと彼らも寂しいはず。
もうこれを読むのは辞めた後だと思いますが、周りの皆さんの気持ちも感じられたらいいなあ、と思います。
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仕事を気持ちよく辞めるにはどうしたらいいのか?
「自分ができることにベストを尽くす」
これだけだと思っています。
しかし、私たちは例えベストを尽くしていたとしても、それを承認できなければ自分を責めようとします。
「もっとできたんじゃないか?」
「もっと貢献できたんじゃないか?」
「もっと役に立ったんじゃないか?」
「もっとできることがあったんじゃないか?」
そんなことはないんです。
自分なりのベストを尽くしたんです。
・・・というか、そういうことにしちゃいましょう(笑)
完璧主義になって自己否定が強くなると「できたこと」よりも「できないこと」の方に目が向かいます。
どれだけ素晴らしい貢献をしたとしても、やり残したことやできなかったことばかりを気にしてしまうのです。
人からの評価も同じように受け取りますね。
褒めてくれる人の言葉をスルーしてしまうんです。
だから、「今の自分ができることをやった!」という風に自分を認めてあげましょう。
そりゃあ、もっとできることも役に立つこともできたかもしれないけれど、それは「積み残された課題」ということにして、次の場面で生かすことにしましょう。
いい人たちに恵まれたと思うと、もっと貢献したい、もっと役に立ちたいと頑張りすぎてしまうこともありますよね。
でも、本当はそんな必要はないのかもしれません。
ただ、「ありがとう」って言っていればいいんです。
「この職場で働けて、私、幸せ~!!皆さんのおかげで私、すごく変わりました~!!ありがとう!!」て。
だから、今、改めてこの職場の皆さんに御礼状を書いてみてください。
(もし可能ならば送っちゃいましょう!喜ばれますよ!)
そして、同時に自分のことも褒めてあげましょう。
今までの人生を変える職場と出会えたことに、そして、そこで頑張った自分に。
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