凶暴化する可愛い息子について。



東日本大震災の4日後に産声を上げたため、震災から2年経とうという昨今、我が息子もまもなく2歳を迎えるのである。

1歳11か月という月齢にしては、そして、小さく生まれた割にはでっかい体をしている息子は、その凶暴性にも拍車がかかり、日々、家族に生傷を付けることに余念がない。

ちなみに今も息子に引っかかれた口元がヒリヒリしている。

心理を学ぶものであるから、息子が家族の頭をべしべし叩くのが「なでなで」等の愛情表現、親密さを表す表現であることくらいは知っている。


しかし、なかなかパワフルなボディを持つ息子ゆえ、とても痛いのである。

家族団らんの時間などでは「痛い。ハルキ、やめてよ。痛い、痛い。やめて」というお姉ちゃんの声がよく響いている。
7歳差もあるというのに、娘は息子に歯が立たないらしい。(もっとも、娘も本気を出すわけもないのだが)

そういえば、姉は弟に歯が立たないのだが、弟は姉に歯を立てていて昨日は肩にくっきり跡が残っていた。
犬か?というように「甘噛み」「本気噛み」をしてくるのである。

そして、噂には聞いていたが、男の子は物を投げたり、物で叩いたりすることが多い。
我が息子、なかなか優秀なコントロールをしており、将来はダルビッシュかマー君くらいになってくれないか?と淡い期待を抱いてしまうのであるが、時々ボールではなく、積み木やミニカーなどが飛んでくるから油断がならない。

もちろん、それだけのパワーを維持するわえであるから、相も変わらず「まんま小僧」である。
誰よりも食事の気配を早く察知し、最近は自分の椅子を持ってきて自らよじ登り、まだ食卓にご飯が並ぶ前からスタンバイを完了している。
そして、目の前に自分のお皿やお茶碗が並ぶや否や、即スプーンを突っ込み、フォークをかき回して食事に勤しむ。
その隣であまり食べ物に興味がなさそうにだらだら食べる娘とは見事なコントラストを成しており、二人を足して2で割った娘と息子が欲しくなる。

その食べ方は強引であり、テーブルの上は見事にこぼした食べ物が積み重なり、時には味噌汁の3分の1がスタイの受け皿に溜まっていたりする。
一時はスプーンを器用に使って食べていたのだけど、最近では道具ではまどろっこしいと見えて、直接手づかみで食べるスタイルに退行した。
よって食事の後は、そのまま抱き抱えて洗面台に直行し、両手と口周りを洗うのがパパの任務の一つとなった。

とはいえ、なかなか「食事の終わり」が来ないのも事実で、「ごちそうさま」の挨拶をした後も、普通にお姉ちゃんのお皿に手を伸ばしている。

さて、そんな凶暴化する我が息子であるが、かわいい仕草も満載で、日々、笑いと癒しの天使であることも疑いはない。

我が家はたいてい朝、神棚に挨拶をするのだが、そんな姿を見た息子もいつしか、パンパン手を叩いて頭を下げている。

舌っ足らずだけど、言葉も少しずつしゃべるようになっている。洗濯物を指さして「たいそうふく」と突然言い出した。

きゃっきゃ声をあげて大笑いし、家中を走り回る。体当たりは痛いが、つい、その笑顔に許してしまう。

お風呂に入れば、気が向いたときに背中をなでなでしてくれる(洗う仕草)。

パパには滅多にしてくれないが、ママにはよくチューをしている。

朝起きてきて、パパや娘が家を出た後ならば「パパは?ねえねは?」「パパー」「ねえねー」と叫んでいるらしい。

帰ってくれば一目散に笑顔で走ってきて迎えてくれる。

傷つけられるけど癒されるって、そりゃあ、ハマるわな。

あと1年で幼稚園なので、べったり過ごせる1年を楽しみたいと思う。(決意)(覚悟)(願望)


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