自分の人生を主体的に生きるための、日々できる簡単なレッスン集。



カウンセリング的にはどうして他者依存になってしまったのかを探っていきます。
深呼吸、主語に明確にすること、地に足を着けていくこと、ポジティブ反省会等、自分に意識を向ける日常的方法をお伝えします。

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 いつもお世話になっております。
先日の許しについてのセミナー、とても良かったです。
学んだことをぜひ実践していきたいと思います。
ところで、私は今、仕事でも人間関係でもいろいろ問題だらけで、いつも心をかき乱されています。
イライラしてしまうことも多くて、それはきっと「原因を人や環境のせいにしている」からであり、「被害者意識が強い」とも思っています。
でも元々、自己否定感が強く、責められるのが怖いのです。
しかし他人のせいにばかりしていたら幸せと感じられないし、自分の人生を主体的に生きるには、どのように思考を変えていけばいいんですか?
(わかったように書いていますが、本やブログから知識を得ました。)

もし機会があれば、教えてください。
(Yさん)
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Yさん以外の皆さん。今からとても大事なことなので、3回言います。ちゃんと聞いてくださいね。

>先日の許しについてのセミナー、とても良かったです。

>先日の許しについてのセミナー、とても良かったです。

>先日の許しについてのセミナー、とても良かったです。

ありがとうございます~(^^)

リクエストの文を読ませて頂くと、Yさんが私のブログをよく読んで下さってることがよく分かりますね。
私がよく使う言葉ばかりが並んでますもの。
有難いですね(^^)

さて、「自己否定感が強く、責められるのが怖い」と意識は周りの人(他人)に向きますよね?
責められないように、否定されないように。
自己否定感もある種の防衛という見方もできるんです。

「私はちゃんと自分で自分のこと一生懸命否定しますから、どうか皆さんは私を否定しないでくださいね!」

という風に。

Yさんだけじゃないと思います、同じ思いを持っている方。
どうしても人からの評価を気にしてしまいませんか?
人の目を、どう思われてるのかを気にしませんか?
そして、よく思われるように「いい人」を演じてしまいませんか?
そんな自分に嫌気がさして、ますます自己否定感が強くなりませんか?

そうして、意識が他の人たちに向く分だけ、やっぱり他人のせいにしたくなります。
Yさんも書いてらっしゃるように、自分が主体ではなく、他人が主体の生き方になるからです。
それが被害者意識だったり、環境や人のせいにしたり、ということに繋がります。

心がいつもかき乱れてしまうのもこうした「他人主体の生活」が元になっているのではないでしょうか。

人生の主人公は自分自身。ってよく言われますね。
分かっていてもなかなか難しいものですが、今日はどうしたらそんな考え方ができるようになるかをお伝えできればと思います。

そもそも他人主体に生きてしまう裏には、Yさんの優しい思いが隠れています。
自分よりも他人に配慮できるのは、思いやりだったり、与える姿勢だったり、も表しています。
だから、それ自体が決して悪いことではない、ということだけはまずご理解ください。
そこからちゃんと長所が見えて来るんですよ、という風に。

でも、これは地に足が着いていないと犠牲や補償行為(愛されるための行為)になってしまうんですよね。

なぜ、そんな生き方になってしまったんでしょう?
Yさんも考えたことがあろうかと思いますが、多くは子ども時代からの親子関係が要因です。
例えば、お母さんが自分中心な性格だったり、あるいはお父さんが感情的に家族を振り回す存在だったりすると、どうしたって意識は自分よりも両親に意識が向くようになります。
また、学校でいじめがあったり、先生や周りの生徒とうまくいかなくて孤立したりしても、やはり同じように周りの目を気にするようになるでしょう。

こうした「自分の癖を作ってしまった原因」を掘り当てて、そこを癒していきましょう、というのが王道の道となります。

宿題的に言えば「辛かった子ども時代の自分にお手紙を書いてあげましょう。」という形になりますね。

さて、そうした本格的な癒しとは別に日常的な意識の持ち方もあります。
周りの人たちに意識を奪われる状況は、いわば「幽体離脱」してるのと同じ状態なんですね。
Yさん、人と会うと極端に疲れたりすることありませんか?
あれはね、自分の意識が自分を抜け出して相手にピタッと貼り付いてしまって(幽体離脱)、自分がない状態になってしまってるからなんですね。
それで、その人と別れた後に自分に意識が戻って来るのでドッと疲れが出るんです。

それで「私は私、人は人」という意識をとても強く持つことをお勧めしてるんです。
実際に、日々、この言葉をぶつぶつつぶやくようにしてください。
「私は私、○○さんは○○さん。私とは関係ない」って風に。

また、グラウンディングと言って地に足を着けるとこの幽体離脱は防げるようになります。
そのために「深呼吸」してみましょう。
呼吸に意識を向けてみるんです。
3~5回深呼吸すると、意外なほどに落ち着いたりします。

さらには、足の裏やお腹に意識を向けることもまた、自分の意識を他人から自分へ取り戻させてくれます。
仕事中、ランチ中、通勤中、いつでもいいので、足の裏の感触に意識を向けるようにしてみてください。

そして、普段から「私は」という主語を意識してみるのもいいでしょう。
例えば喉が渇いたとき、ふつうなら「水が飲みたいなあ」って思うでしょう?
でも、それを敢えて「私は水が飲みたい」って思い直す(言い直す)んですね。
人と話をするときも、胸に手を当てるような素振りを付けて「私は・・・」って主語を明確に発言するように意識するのも大事です。
「私は・・・」だけでなく、「あなたは・・・」「○○さんは・・・」と他人のことを話す際にもその主語を意識的に明示してみましょう。

「私は」という意識がしっかり持てるようになるだけで、自分主体の考え方ができるようになっていきます。

そして、1日の最後(寝る前とか、会社帰りなどがお勧め)に「ポジティブ反省会」を開くことをお伝えしたいと思います。
「私が今日頑張ったこと。良くやったこと。嬉しいって感じたこと。幸せを感じた瞬間」を探してみるんです。できればスマホ等にメモして残しておきましょう。

これは「私が感じたこと。しかも前向きに」を意識するもので、自己承認、自信、自己愛等に繋がります。

いくつか書いてみましたが、こういうことを日々、思い出すたびにやってみるとだんだん自分に目が向くようになっていくと思います。

ただ、Yさんにとって大切なことは、これらのことを完璧にやろうとしないこと。
つい、ちゃんとやろうとしてしませんか?

思い出した時に、気付いたときにやり始めたらいいでしょう。
そうして、だんだん自分自身が毎日の主人公になっていくことに気付けるでしょう。

そうすると人に対する気配りや配慮が苦ではなく、自然になるんです。
やってることは同じでも、感じ方が全然違うんです。

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