[22]浮気のなぜ?パート2



男女関係のなぜ?の22回目は「浮気パート2」です。
・・・。
2が並んでますね~(笑)

1回目のネタはこちら

浮気の問題については、カウンセリングでも非常によく扱うテーマでして、パートナーシップ、特に夫婦間の問題としては、セックスレスと二大双璧をなすテーマなのかもしれません。

どうして浮気するの?などのメジャーなテーマは前回取り上げましたので、今回はまた別角度からお話させていただこうと思います。


浮気問題の本質的な部分を見ていくと、お互いに向き合えない理由が浮かび上がってきます。
相手が、ではなく、お互いに、というところが解決のためには重要なプロセスです。

現実的なお話をしましょう。
パートナーが浮気をした場合、あなたの選択肢は大きく二つあります。
ひとつは、そのパートナーを許し、もう一度ロマンスをスタートさせること。
もうひとつは、そのパートナーを手放し、別の相手とロマンスをスタートさせること。

もちろん、
浮気されたことを我慢して、お金や社会的立場など、別の目的をもって夫婦生活を続けること
自分も他に相手を作ること
など、他の選択肢もありますけど・・・、あんまり幸せそうじゃないですよね?
でも、もちろん、どれを選ぶかは自分次第です。
そう、自分自身にも選択肢はちゃんとあるんです。

浮気された事実があれば、どうしたってそれを消すことはできませんし、そのことであなたが傷ついたとしたら、その痛みは隠すことはできませんね。

そうした事実を受け入れるのは、ショックが大きければ大きいほど難しいものです。
でも、現実を受け入れることが、前に進むためには大切なポイントになるんです。
もちろん、すぐに前向きになる必要はありません。
現実を受け入れるということは、痛みや怒り、悲しみや寂しさといった感情を受け入れていくことでもあります。

相手が悪いことをしたんだから、と社会的、法律的に相手に間違いを認めさせることは、証拠さえ掴めばそれほど難しいことではありません。
でも、相手に間違いを認めさせたとしても、その後、良い関係が築けるかというと甚だ疑問です。

自分の正しさ(相手の過ち)は証明されたとしても、あなたの幸せまでは補償されないないんですよね。

また、浮気した相手と別れ、他の人とお付き合いしたとすれば、もう一度関係はゼロから始まります。
そして、関係が深まっていくにつれて、「また、浮気されるんじゃないか?」と不安になったり、あるいは、その別れが本意で無かったとしたら、今度はあなたが浮気する側に回ってしまうことも想像に難くないでしょう。

だから、あなたがもしパートナーシップで幸せを掴みたいと望むのならば、どちらを選んでも茨の道に見えるかもしれません。

やはり、前向きに「自分を成長させる糧」として、この現実を受け入れられるようになることが、最初の課題になるのではないでしょうか?

大いに泣き、怒り、嘆くことが悪いわけではありません。
TPOにもよりますが、感情を解放してあげることはとても大切なことです。
傷ついているのに、それを認めないのは、まるで足の骨を折っているのに、それを無視して生活しようとするようなものかもしれません。

でも、プライドや意地、競争意識があると、自分が傷ついたことを受け入れることに抵抗を感じるようになります。

謙虚にその事実を受け入れていく姿勢が必要です。
そう、場合によってはプライドを捨てること、競争意識を手放すことが求められているんです。

早速自分自身と向き合うことが求められるんですね。
そこでは屈辱的な気持ちや、不安、自信の無さなどの様々な「嫌な感情」がてんこ盛りです。

この意識を持つにはとても大きな決意が必要です。
どうしたって相手が悪いと思ってしまうものですから。

でも、相手を責めても何一つ自分にとってプラスに働くものがないと思うんです。
正しさが証明された優越感は、長い目で見れば虚しいものではないでしょうか。
腹いせに浮気し返したとしても、やはり虚しいものではないでしょうか。

これはどんな問題にも言えることですが、起きたことを謙虚に受け入れていくことはポジティブな方向に持って行くためにはとても大切なものだと思います。

自分自身の問題と捉え、自分を見つめ、自分を変えていく方向に腹が括れると、状況は悪化しているように見えても、心には平安がやってきます。
これは不思議なことのように感じるかもしれませんが、そんな状況の中でも楽しみや喜び、開放感を味わうことができるようになります。

浮気したパートナーを許すにせよ、手放すにせよ、こうしたポジティブな感情が自分の中に芽生えてきて初めて関係性を変えていくことができます。
その時、相手が自分に「惚れ直す」こともできるし、他の異性があなたを「魅力的に感じる」こともできるようになるんです。

そうすると、前向きに選択することもできるようになっていきますね。

* * *

なお、今回は「浮気をされた側」に立ったお話をさせていただきました。
(ご相談もそちら側が圧倒的に多いものですから)

逆に自分が浮気をしてしまった・・・としても、実はお話の大半はそのまま読み替えることができます。

浮気をしてしまった方の多くが、その事実にショックを覚え、強い罪悪感に陥ることも確かです。
何度も繰り返すと、その感覚は麻痺こそすれ、無くなるものではありません。

だから、事実を受け入れること、感情と向き合うこと、そして、選択すること、というのは、同じような流れで進んでいくんです。
ただ、浮気をした側は、社会的に見ればタブーを犯した側ですので、社会から攻撃されるような怖れを抱き、罪悪感とともに大きく自分自身を苦しめます。

そこでは、自己破壊的な行動に出る場合も多く、後々後悔する選択をしてしまうことも少なくありません。
だから、謙虚に自分を見つめられるためにも、信頼できる誰かに相談するなどして、一人で、または浮気相手と二人の世界に閉じこもってしまわないことが大切だと思います。


あわせて読みたい