競争を手放すことと、私の好きなことができる、は両立し得るのか?両立できるとしたら、どんなプロセスをたどればたどり着けるのか?



両立もなにも、競争してたら好きなことはできませんので、「競争を手放す=自由になれる=好きなことができる」と思っていただけたら幸いです。
様々なケースがあるわけですが、今回は、

・自分の中の競争心を手放す
・自分軸を確立する
・彼を理解する

というお話をしております。

根本先生、こんにちは。
根本先生ビギナーですが、ワーカホリックで九州男児な彼氏を持つが故に、こちらのブログへとうちよせられ、日々ブログを遡って拝読しております。

「なぜ、パートナーはあたしと競争したがるのか?」
を拝見しまして、最近ワーカホリックの彼がさらにハードワークに突き進んだのは、競争のせいだったのかしらん?と思い至ったところです。
記事での先生からのご回答では、こちら側も競争を手放す必要があるとのこと。
私は「彼のモノ」になることに大きな抵抗はないのですが、好きなことを制限される(私が飲み歩くのを嫌がるのです)のはご容赦願いたく…。
彼からは「従え」と言われ、私は「従えない」とずっと平行線をたどっております。
私が「従わない」のが競争になっているとは思うのですが、私とて好きなことはしたいし、自由も謳歌したいです。

さて、リクエスト内容ですが、「競争を手放すことと、私の好きなことができる、は両立し得るのか?」。それと、「両立できるとしたら、どんなプロセスをたどればたどり着けるのか?」です。

数多のリクエストが届かれているかと存じますが、もし目にとまられましたら取り上げていただければ幸いです。
(Mさん)

さて、基本的には

「競争を手放す」=「好きなことができる」

という風に解釈していただきたいところでして、つまり、Mさんが好きなことができるようになればなるほど、競争を手放してきてる!!と確信していただけたらと思います。

>最近ワーカホリックの彼がさらにハードワークに突き進んだのは、競争のせいだったのかしらん?

という可能性は大いにあるものですが、じゃあ、彼はMさんにどんな競争を仕掛けてきているのか?という点についてはきちんと理解しておきたいところなんですよね。

一般論をいくつか紹介したいと思います!

●彼が最近、さらにハードワークに走っている!の原因が彼女との競争である場合。

・能力で彼女に劣っていると感じているため、頑張ることでその差を埋め、できれば、彼女より優位に立ちたい。

・収入で彼女に圧倒的差をつけて自らの力を誇示したい!

・俺ってこんだけすごいんだぞ!ということを彼女に示して、彼女をもっと自分のモノにしたい。

まあ、そもそも「パートナーとの競争」というのは、「自分を優位な立場に置いて彼女を支配したい」という欲求にあるものです。

つまり、

>彼からは「従え」と言われ、私は「従えない」とずっと平行線をたどっております。

というのは確かに競争と言えるんですけど、だからと言って「従う」が正解かというと、むしろ大間違いですね。

そもそも彼の「従え」がどうかと思うわけでして、それはMさんをコントロールしたいだけなんですよね。

当然それは支配欲であり、自分の思い通りにしたいだけなわけですから、「愛」ではないんです。

だから、そもそもこの議論になってしまう時点でお互いが競争状態にあるわけですから、今後を考えれば手放していきたいものです。

で、競争というのは一方通行で成り立つものではなく、彼が競争を仕掛けてくるということは、自分の中にも彼と競争している何かがあるってことなんです。

とはいえ、それを見極めるのはけっこう難しいところがあります。

一見したところでは分からないことも多い上に、Mさん自身が競争をしているとは気づいていないこともたくさんあるからです。

逆に、自分は彼とここで競争している、というのが分からないから「競争を仕掛けてくる彼の問題」と思ってしまうことも多いものでして。

例えば、自分の中で常識になっていることってよくあります。
それが競争の火種になっているとしたら自分ではそれが原因だとは気づかないわけです。

具体的にはこういうケースがあるんです。

〇何気に男を下に見ている自分がいる。

「男って結局、弱いよね。いざってとき逃げるしね。ご機嫌取ってりゃいい気になるしね。」みたいに。

〇男性不信、人間不信等から心を開いていない。

彼に本音を見せない。従順そうに見えて、でも、心は開いていない。
親密感への怖れもあって、心と心のつながりを無意識に拒否している。

〇いつでも一人で生きて行けるように準備している。

結婚しても仕事を辞めないのは離婚したあとの生活に困らないようにするため。
彼に依存することを怖れ、一定の距離を保つようにしている。

〇実家との距離が近い。

彼を選びきれていない状況で、実家(両親)と心理的距離が近い。
そうすると彼は彼女をもっと自分の方に近づけたくて競争を仕掛けてくる。

〇元カレ、元夫への執着が残っている。

今の彼を見ているつもりで、実は元カレを見ている。
そうすると彼は彼女の心をもっと自分のものにしたくて競争してくる。

〇その他、彼よりも優先してしまっていることがある。

趣味、推し活、きょうだい、友人、そして、仕事。
彼よりも明らかに優先していることがある。ただ、多くは無意識的なもの。

〇弁が立ち、口では彼の敵ではない。

口では敵わないので何かしらで彼女に勝とうと彼が頑張っちゃうケース。
彼自身をバカにしていたり、何かと張り合ったりしているもの。

〇「負けたくない」とか「下に見られたくない」「舐められたくない」という思いが強い。

これは競争心そのもの。何かと張り合ってしまう、など。

〇自分の方が社会的に上と見られている。

年収。勤め先。職歴。学歴。実家の家柄。元カレのスペック。など。

〇正しさとかルールに縛られている。

自分が縛られているから、彼のことも縛ろうとして競争が起こる。

これらが「競争の火種になりうるもの」であり、これらがあるからといって競争になるとは限りません。

でも、たいていこういうのって無意識じゃないですか。
自分ではそのつもりはないと思っていることも多いじゃないですか。

だから、余計に分かりにくいんですよね。

なのでカウンセラーに相談するなどして、内なる競争心をあぶりだし、それを手放していくと、彼の方からの競争も感じなくなるんです。

そもそも相手が競争を仕掛けてきても、それに乗らなければ問題にはなりません。

さて、「競争を手放す」=「自由になること」というのは、一見、ピンと来ない方も多いと思います。

そもそも競争というのは相手ありきでして、相手に勝つために動くものですから、要するに「他人軸」の状態なのです。

「ちくしょー、あいつが右に行くってんなら、俺は左に行く!」という風に。

>好きなことを制限される(私が飲み歩くのを嫌がるのです)のはご容赦願いたく…。

という部分を例にとるのであれば、

Mさん=飲み歩くのが好き
彼=飲み歩いてほしくない

という主張があるわけですが、そこでお互いが競争状態ですと、Mさんは飲みに行っても行かなくても気分が悪いわけです。

飲みに行けば「ああ、彼が嫌がるだろうなー!」と思うでしょうし、飲みに行かなければ「彼のせいで楽しみを奪われた!」と思うでしょう。

つまり、飲みに行く、行かないってのは問題ではなくて、その内側にある競争心が問題ってことなのです。

自分軸を確立して競争を手放せれば、飲み行っても飲みに行かなくてもハッピー!という状態になるわけですから、自由、ですよね?

ということで、「あたしはあたし、彼は彼」という意識をもっと強く持つ必要があるようです。

ここでよくあるのが「好き」という気持ちを人質に取られることです。

彼の言うとおりにしなければ「嫌われる」「うまく行かなくなる」「ぎこちない関係になる」「別れを切り出される」という怖れが出てくるんです。

好きな人から嫌われたくないですから、好きな人の愛情を確保するために、好きなことをやらなくなる(=自由を捨てる)という“犠牲”を払うことを私たちはよくやってしまいますね。

そうすると「彼を好きな自分が嫌い」なんて状態にもなりますし、「飲みに行くことを許してくれない彼なんて大嫌い!」と好きだった人を嫌いになろうとしたりもします。

それじゃあ、全然ハッピーじゃないわけです。

でも、好きという気持ちを人質に取られてしまうとやっぱり不自由です。

だから、「彼のことは大好きだけど、あたしはあたしだもん」という自分軸を確立していく必要があるのです。

でも、この好きって気持ちを人質に取られてるときって、実は相手からの愛情を受け取れてないことも多いんですよね。

相手も自分のことが好きなはずです。

そこに自信がないから自ら進んで自分の気持ちを人質として捧げてしまうのです。

ということで、ここで「理解」をより深めてみましょう。

Q.彼はなぜ、Mさんが飲み歩くことを嫌がるのでしょう?彼は何を怖れているのでしょう?

これは本人に聞いてみなきゃ分からないことでもありますが、本人も気づいていないことがありますから厄介ですね。

彼の心理を理解していかないと、表面上の争いになって、本音じゃないところで不仲になってしまいます。

ただの嫌がらせで言っているのか。
Mさんの浮気を心配しているのか。
ほんとは自分も一緒に行きたいのか。
お酒を忌み嫌い理由が何かあるのか。

少し難しい話をすれば、

彼って癒着体質なの?
支配欲がすごく強いの?
そんなに彼って自分に自信がないの?
なんで?

という話をカウンセリングではよくしています。

表面的には自信ありげな彼の裏に、実は全然自信がない彼がいることはものすごくたくさんあるものです。

そうして彼を理解していくと、「まあ、彼の言うことも分からんでもない」という風に思えるようになりますから、「飲みに行く!」「行くな!」という争いはなくなっていきます。

「まあ、あんたがそういう気持ちになるのも分かるんやけど、あたしは飲みに行きたいから行くんや。そんな心配せんとき。あたしはあんたのことが大好きやで」と受け入れつつも、自分の主張を通すことができます。

そうして「自分軸」を確立していくと、彼の言動に振り回されたり、自分の言動で彼を振り回したりすることがなくなるので、お互い自由でいられるようになります。

いわゆる「信頼関係ができた」とか「お互いを尊重できている」という状態です。

まあ、そこまで行くにはほんと腹を割って話し合うことがすごく大事なんですけど、そうなるためにも、まずは自分が自分に対して腹を割らなきゃいけないわけです。

ということで、仕掛けられた競争にハマらないためには、

・自分の中の競争心を手放す
・自分軸を確立する
・彼を理解する

というステップが有効なんじゃないかと思うのです。

あとは個別論ですね。
必ずしもそのルートをたどらなきゃいけないわけでもないですし、今日はあまり触れてないけど「罪悪感」「親密感への怖れ」「過去のトラウマ」などを扱った方が早いこともありますので。

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