パートナーシップにおける自立の心理とその対処法について~頼まれ事は「義務」なんだけど、好きな人のためには喜んで義務を果たそうとするのが自立です!~



自立系な男子とお付き合いすると彼がどうしても主導権を握りたいものですから、彼女としては振り回されて、相手に気を使い、顔色をうかがうことになりがちです。
しかし、その手は疲れたり、不満が溜まったりする一方であんまりうまく行かないものでして、そこはやはりどう接するか?よりも、いい女である自覚を持つってことが大事なのです。

いつも面白く楽しく、時に沈みながら学ばせていただいています。
お馬さんネタは無知なのでピンとこないのですが、特に根本先生の押忍!みたいなテンションはニヤッとしながら電車で読んでしまいます。

私のパートナーも、たぶん自立系です。
自立の依存のような、自立の自立のような、どちらも当てはまるような気がしています。

そこでご質問させてください!先生のブログネタとなれば嬉しいのですが・・・

自立系男子に私が甘えたいときや、お願いごとをしたいとき、頼りたいときは、どういう言動をとっていくと成功しやすいというか、ロックマン的義務感や負担感をもちにくいのでしょうか?

私なりに気を付けて、私は~で始まる文章で甘えて、うまくいくときと、うまくいかないときがあります。

ただシンプルに「会いたいな」はOKでした。
彼のタイミングで誘ってきました。

「会いたい!いつ会える?」は数日経ってから候補日が届きました。

「会いたい!来週の水曜日か木曜日は都合どうかな?」という具体的な日にちの提案は大体断られます。
即答で断られたのに、でも当日になって急に誘われたりもあります。

また、「電話したい」も難しいです。
気が向けばかけてくれたり、まったくスルーされたり、たまにスルー後に謝られることもあったりなかったり、「あえ!電話しろ!ちょっとでいいから顔見せろ!と貴女から言われると負担だ」と言われたこともあります。

え?付き合っているのに、じゃあどうやって近づけばいいの?とも思うし、
かと思うと私が行きたいお店を予約してくれることもあるので、甘え方がわかりません。

頼み事は自立男子にとって義務になりがち、とブログにありましたが、義務に感じない甘え方、頼み方がありましたらご助言いただけますと大変うれしいです!
(Yさん)

結論から言っちまうとポイントは2つありまして、

1)自分軸で伝えればまだマシ。
2)義務に感じるかどうかは向こうの問題だから気にしない。

というくらいあっさりさっぱりした方が「うまく行く」というよりもYさんが「自分らしく」振舞えるかと思います。

そもそも「うまく行くやり方を知りたい」という思いは誰もが持ちますし、確かにそう思うのも無理はないのですけれど、そう思った時点で「嫌われたくない」「失敗したくない」と怖れが出てきて、依存心がむくむくと湧き上がってきてしまうものです。

そうすると「彼軸」になっちまうものですから、主体性が失われ、相手の顔色を気にするようになります。

その結果、「彼と付き合っている」のだけど、どこか「付き合ってもらっている」という感覚になるんですよね。

それって「彼の下に入る」ということになると思うのです。

不自由ですよね。
気を使いますよね。
しんどいですよね。
彼の言動に振り回されますよね。
不満もたまりますよね。
どこかで爆発しちゃいますよね。
恋してるのに苦しくなりますよね。

ということで、あんまりよいことはないのです。

ということは、「彼に振り回されない=自分軸を確立する=自分らしく振舞える」というところを目指した方がよいと思いません?

そのために「女としての自信」とか「与える/受け取る=愛する」というところを強化した方がいいと思いません?

つまり「好き」という気持ちを人質に取られちゃうわけですね。

例えば、「会いたい」という気持ちを伝えるときに、今みたいにいちいち気を使って文章を考えるのって楽しいでしょうか?面白いでしょうか?

「ほー、そう来ますかー。日時指定はNGってことですか。なら『この日時に会いたい』じゃなく『来週はこの日とこの日が空いてるよ』というアナウンスだったら彼はどう出るんやろ?」

みたいにゲーム感覚で楽しめるなら全然OKですが、まさに、「来週水曜日の夜7時はどうでしょうか?」なんてお伺いを立てるような気の使い方だと疲れちゃいません?

そのやり方はYさんらしいんでしょうか?

「来週水曜の夜7時な、空けとけよ!」というのは大げさにしても、Yさんはどういう風にお誘いするのが自分らしいと思いますか?

「来週の水曜7時から暇なんだけど、会いたいなー!」って感じの方がいい?
友達と約束するときはどういう風にしてる?

だとするとね、やっぱり「もっと女として自信を持ちたい!彼をメロメロにできるような女子力を身に着けたい!!」という方向性で頑張った方がやる気も出るし、変化も現れやすいと思うんですけどどうでしょうか?

という風に根本のカウンセリングはよく主訴をぶっ飛ばして全然違う方向に話が進むことがよくあるものです。

でも、そっちの方がYさんのためになるんじゃないかなあ、と思っているんですけど。
そして、もちろん主訴を無視したり、否定したりはしないんですけど。

さて、テクニックのお話をすれば「彼のツボを押さえる」のが大事でして、「こういう風に言われると彼は弱い」とか「ああいう風にされると彼はすぐにご機嫌になる」という法則を知りたいところですよね。

例えば、Yさんはとても良い実験をされておりまして、

>ただシンプルに「会いたいな」はOKでした。彼のタイミングで誘ってきました。

>「会いたい!いつ会える?」は数日経ってから候補日が届きました。

>「会いたい!来週の水曜日か木曜日は都合どうかな?」という具体的な日にちの提案は大体断られます。

例えば、このYさんの実験データを見て「あ、うちの彼と同じだ!」と思う方もいらっしゃれば、「えー、うちの彼とは全然違うよー」と思われた方もいらっしゃると思います。

むしろ「YesかNoのクローズドクエスチョンならOKだけど、いつ空いてるかのオープンクエスチョンは既読スルーだよ」という方も多いと思います。

中には「候補日が送られてくるってことは、Yさん、とっても彼に愛されてるよ!いいなー!」という方だって珍しくないはず。

だから、そんな調子でいろいろと試しながら「彼を掌中に収める」というプロジェクトを着々と進めていただければ良いと思われます。

とりあえず、「会いたいな」で誘ってくれるなら全然イケると思うんですよね。

まあ、少なくとも「少し天邪鬼なところがある、支配欲強めの彼」ということが分かりますから、それを前提に戦略を考えていくと良いかと思われます。

つまり、Yさんとしては「支配させてあげる」という意識を持てばよいのかな、と思うのです。

「沖縄に行きたいなあ」「ラーメン食べたいなあ」「今日はひとりになりたくないなあ」みたいなYさんの願望をあれこれランダムに伝えておけば、「来月、沖縄にラーメンを食いに1泊2日で行こう!」という提案が向こうから来るかもしれません。

さて、

>頼み事は自立男子にとって義務になりがち、とブログにありましたが、義務に感じない甘え方、頼み方がありましたらご助言いただけますと大変うれしいです!

義務に感じるかどうかは向こうの問題で、かつ、自立系な方々は「頼まれごとは義務である」と思い込んでいるので、基本的には難しいです。

しかし、「好きな女、いい女には義務を果たすことが喜びである」という法則が自立系男子には当てはまるものですから、むしろ、喜んで義務を遂行させてあげればいいんです。

つまり、Yさんがもっと自分に自信を持つ(要するに自己肯定感ね)ということですね。
それで彼をもっと惚れさせちゃうプロジェクトを稼働させればいいのです。

彼に対して何かをする、というテクニックはあまり推奨してないものでして、どっちかというと「いい女でしょ?」と言えるくらい自信を持つことを目指した方が結果的に目的は達成されます。

すでに取り組んでらっしゃるかもしれませんが「女磨き」はとっても大切ですね。

さて、改めて「自立な人々」の心理について考えてみたいと思います。
つまりは男女関係なく、自立ってのはそういうことなんだよ、というわけです。

例えば、Yさんの彼の言動からうかがい知れる特徴を並べてみましょう。

・自分の思い通りにしたい
・自分のペースで物事を進めたい
・相手は自分に合わせるべきだ
・自分が優位に立っておきたい

まあ、どれも似てるっちゃ似てますけどね。

よく彼女に対してこういう態度を取る男性は仕事ではたいへん窮屈な思いをされてることが多いもので、「せめてプライベートは自分のペースで過ごしたい」とか「プライベートでまで相手に気を使いたくない」という思いを持つことも多いものです。

また、ここが肝心なんですけど、どうしてそこまで支配的かと言えば、やはり支配されてしんどい思いを散々してきたのでは?という推測が立つのですね。

それは元カノがそうだったかもしれないし、育った家庭環境なのかもしれない、学校でも職場でも不自由だったのかもしれません。

要するに「支配されて苦しい思いをしてきたので、もうそんな目には遭いたくない!」という強い思いがある、つまりは、どうもひどく傷ついてきちゃったみたいですね。

>「会いたい!来週の水曜日か木曜日は都合どうかな?」という具体的な日にちの提案は大体断られます。
>即答で断られたのに、でも当日になって急に誘われたりもあります。

という風な天邪鬼なことをするわけですけど、結局、当日誘ってくるわけですから、彼はYさんが「水曜、木曜は空いている」ということをちゃんと覚えているわけですし、Yさんに会いたい気持ちを彼も持っているわけです。

なら、それを素直に言えばいいのですけれど、そこで「じゃあ、来週の水曜日に会いましょう」なんて返したら、自分がYさんに支配される!!と思っちゃうみたいです。

「は?なんでやねん!なんでそれで支配されると思うねん!」と思うのはこっちの都合に過ぎず、彼にとってはそう感じてしまうことらしいのです。

電話のくだりなんてまさにそうですよねー。
とにかく、Yさんのペースで物事が進むことが許せないみたいですね。

自立すると自分を守るための「安全なルール」を作ります。

「相手に気を許してはならない」
「うかつに人に自分のことを話してはならない」
「相手の誘いに安易に乗ってはいけない」
「相手からの提案はとりあえずNoと返しておく」
「女性は怖いものだから信じてはいけない」
「自分が優位に立てる状況を常に取らねばならない」
「女は油断すると裏切られるから信用してはならない」

みたいな感じのもので、はっきりと意識しているものもあれば、無自覚なものもあります。

これらは全部、心の傷から来ているもので、要するに人を信じて傷つき、相手の言葉に騙されて傷つき、相手に振り回されて傷ついてきた過去があるってことを表しています。

これを何かの折に話してくれたらこちらもデータとして蓄積できるのですけれど、なかなか口を割ってくれない方もいらっしゃいます。(それくらい未だに傷が不快と言うことでしょう)

だから、頑固で、融通の利かない態度を取るわけです。

しかし、とは言いつつも感情は別なのですよね。

頭では「相手の誘いに乗ってはならぬ」と考えていても、感情が「会いたい、一緒にいたい。ひとりはいやだ。」と思っていたら、彼女からの誘いはうれしいわけです。

そうすると「貴女に勝手に予定を決められたくない」と口では言いながらも、当日になって誘ってくるって行動になるわけです。

言動の不一致ってこういうところから生まれます。

もちろん、いつもお伝えしているように感情を切っているのが自立ですので、分かりやすく「感情的つながり」を得ることは難しいです。

手をつなごうとするとさっと手を引いたり、「好き」って伝えても目をそらすし、「会えてうれしかった」と言っても「ふーん」って反応だし、つれないものです。

でも、言動の不一致にあるように、そうは言っていても態度は別ってこともよくあるわけでして、「なんだかんだ言いながら会いに来るってことはそういうことやんな」とその行動から愛情を抽出する必要があるわけです。

こうした自立の彼とお付き合いすれば、何もしなければ振り回されるのは必然ですので、やはり「自分軸」と「自己肯定感」の二大巨頭を強化することが何よりも大切になります。

Yさんも「私は~」というコミュニケーションを取られているようで、それはとても素晴らしいってことです。

だから、なおさら自分軸&自己肯定感で「余裕」を作っていきたいですよね。

そうすると「彼に選ばせてあげる」とか「主導権を握らせてあげる」と「素直じゃない彼だから手がかかるんだけど、まあしょうがねえなあ」というくらいの気持ちになっていけると思います。

文面から察するにけっこう彼のことを観察してデータ収集に努められていらっしゃるようですので、これを続けていけば彼の方から手のひらに乗ってくる日もやってくるでしょう。

そのためにも「こんないい女と付き合ってるのに、そんな素直じゃない態度を取るなんてかわいいわねえ」という境地を目指していただければと思う次第です。

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