元々好きでなく、サンドバッグとしてしか見てこなかった夫氏とうまくやっていける方法はあるのでしょうか?



まずは「理解」から始めることが多いものです。
なぜそんな夫氏とずっと一緒に居られるのか?なぜそんなサンドバッグとして扱ってきたのか?一方、なぜそういう扱いをされても夫氏は離れていかなかったのか?
そうするとより本質的な問題が見えてくるので、そこと向き合っていくのです。

根本先生こんにちは。
夫との関係が上手くいかないことで悩んでいます。

元々好きではない相手と、癒着と執着だけで結婚・出産までやってきました。
夫とは十代の頃からの付き合いで、最初は向こうから好き好き言われ軽い気持ちで付き合ったら、付き合って二ヶ月の頃にホテルで尋常ではない大出血を経験しました。
一晩中大量の血が流れ続けるという状態で、スタッフのおばさんに「流産じゃないの?」と真顔で言われました。
その後一人で病院にも行ったのですが、検査はしたものの怖くて結果を聞きに行けず。

当時の夫はそのことを元カノに相談し、軽く笑い飛ばされたと電話で報告されました。私はショックで不信感しかなくなり、その時から夫には心を閉ざしました。
すぐに別れればよかったのですが、怒りと恨みで癒着してしまったのか、その後どうしても別れられませんでした。
別れようとするたびにその出血のことが頭を過ぎり、一人で抱えていく勇気が出せませんでした。
私の母は宗教にハマっている人だったので、性的なことには大変厳しく、当時は私は怖くて誰にも相談できず、流産ということにも知識がなかったため、自分は人殺しなのではないかという思いに何年も悩まされました。
そのことでも夫を散々責め、私自身の家庭環境の悪さからのストレスも全て夫にぶつけていました。

私は四人兄弟の三番目で、両親ともに無関心/放置の情緒的ネグレクト、親との会話はなく、物心ついた時から消えてなくなりたいと感じていました。親を親とも思ったことがなくずっと一人で生きてきたような気がしています。(もちろん物理的にはそんなことはないのですが)

今の夫との関係は会話をする時間もなく、お互い話すのが下手でコミュニケーションが取れません。
実家の両親との関係の再現なのでしょうか。
過去のことにはもうそれほどこだわっているわけではないのですが、今は子供がいるのでちゃんとやっていきたいという思いがある一方で、関係の上手くいかない夫と一緒にいることが苦しいです。
幸せな家族を作りたいという思いがありながら、家族というものに絶望があります。全てを捨てて一人になりたいとも思います。
おそらく自分の心に人を受け入れたことがなく、一人でいるしか自分の精神を保つ方法が分かりません。底なしの孤独感で常に寂しいのですが、夫と距離が近づくと怒りをぶつけたくなります。

サンドバッグとしてしか見て来なかった夫と上手くやっていける方法はあるのでしょうか。そもそも自分勝手すぎて無理な話でしょうか。
矛盾だらけですがご助言頂けたら嬉しいです。
(Mさん)

そんな夫でも「ひとりでいるよりはずっとマシ」って感じていたのでしょうか?
また、そんな夫でも「実家よりは全然マシ」と感じていたのでしょうか?

4人きょうだいの第三子ってのは一番親から遠い存在になりやすいのですよね。
あまり目をかけられず、放置プレイがメインでしょうから、「自分なんていてもいなくてもいい」という思いを持ちやすいものです。

その孤独感はとてもつらいものですからね、消えてなくなりたいと思うのも無理はないでしょう。

「兄弟姉妹の心理学 弟がいる姉はなぜ幸せになれないのか」(WAVE出版)

そんなときに自分のことを好き好き言うてくれる人が現れたらねえ・・・
その人にどっぷり浸かってしまうのは必然と言えると思いませんか?

しかも、その人とは例の事件を共有している唯一の人でもありますから。

それで「別れてひとりになるよりは・・・」という思いが出てきて、それが習慣化しちゃってるんじゃないかと思うのです。

孤独感や寂しさってのは人を狂わすものとよく言われています。

それくらい感じたくない感情であり、それくらい私たちを苦しめるものです。

孤独感からワーカホリックになったり、アルコールにハマったり、セックスでごまかしたり、モノに囲まれることで安心感を得ようとしたり、人を極端な方向に走らせるものです。

「好きでもない人と一緒に居続ける」という行動もきっとそのひとつ。

逆に言えば、「夫と別れられないくらい、自分は孤独感を抱えてきた」とも言えるでしょう。

ただ、それに関して言えばその後出産されたわけですよね?
お子さんが産まれてからはその孤独感はどうなったと思われます?

「ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本」(清流出版)
*セミナー動画:「つながりと自己充足で寂しさと孤独感を癒す3時間ワークショップ」

でも、逆から見れば、サンドバッグになり続けている夫氏にも何らかの事情があるのかもしれないですよね。

彼からMさんに別れを切り出しても良さそうなものの、それをしない理由って何なのでしょう?

で、じゃあ、夫婦関係をよくするために何ができるかなあ?ということをカウンセラーは考えるわけですが、Mさんの場合、「どう見てもやっぱ実家の問題に触れないわけにはいかないなあ」という風に感じるわけです。

>私は四人兄弟の三番目で、両親ともに無関心/放置の情緒的ネグレクト、親との会話はなく、

>私の母は宗教にハマっている人だったので、性的なことには大変厳しく

という環境ですよね?

きょうだいの仲はどうだったんでしょうか?
そこも疎遠だったんでしょうか?

例えば、親がネグレクト気味だったときに第一子が親代わりをしてくれることもありますし、また、子どもが多いものですから親戚やご近所さんが面倒を見てくれることもあります。

そういうこともなく、ほんと「ひとりで勝手に育った」という感じなのでしょうか?

子ども時代に何かしら慰みになる存在っていましたか?
学校の先生とか友達の家とかでもいいんですけど。

救いになる人とか場所。

4人きょうだいの3番目あるあるとしては「さっさと自立して家ではなく外に居場所を作る」という傾向があったり、「自立心が旺盛で、自分の道を突き進む」というケースもあるものですが、その点、Mさんはどうだったのでしょう?

また、小中高と学校でのMさんってどんな子でしたか?
大人しくて目立たない感じだったのか、それなりにグレていたのか、あるいは、我が道を進む宇宙人的ポジションだったのか。

ちなみに夫氏は初めての彼氏でしたか?

まあ、そんな風にお聞きしたいことは山ほどあるわけでして。

そうして「なぜ夫氏とずっと一緒にいられるのか?」を解き明かしていきたいわけですね。

もちろん、同時に、夫氏の人生についてもお聞きすると思います。
その家族であったり、学生時代の様子であったり、仕事に関して、子育てや家事に関して。

夫氏をずっとサンドバッグにしてきたってことは、そこでいろんな感情を吐き出して来られたわけですし、また、そういう形で夫氏に甘えて来られたわけですから、いないよりはずっとマシな存在ですよね。

孤独感を埋めるだけでなく、子ども時代にできなかったことをさせてくれる存在でもあるのでしょう。

もちろん、その結果、癒着しちゃったのかもしれませんけど。

「砂漠を何日も放浪していたら泥水でもおいしく感じる」というたとえ話があるように、ずーっと孤独でひとりぼっちで消えてなくなりたいと思っていたなら、どんな相手でも自分を求めてくれた時点で合格点を付けちゃうものです。

そして、その相手とうまくいかなかったとしても、あの孤独な時代に戻るのが嫌だから、何とか歯を食いしばって、その相手と一緒にいようとします。

仮にその相手からひどいモラハラやDVを受けていたとしても「ひとりぼっちになるよりはマシ」と感じてしまうのです。

「だって、モラハラは辛いけど、無関心よりはいいでしょ?」という心理です。

それくらい私たちは孤独感が辛く、痛いものであり、他人から無関心に扱われることを恐怖するものなんです。

でも、その一方で、「相手に求める条件があまりにも低い」とも言えます。

つまり「自分を求めてくれる人であればだれでもいい!」と思っちゃうってことです。

年収が低くても、浮気性でも、お金にだらしなくても、嘘つきでも、「自分を求めてくれる」という一点で合格なのです。

例えばかつて、とても孤独な環境で育った方がいましてね。

彼女は15歳で付き合った彼氏にどっぷり依存していました。
でも、その彼はあんまり素行の良くない人で、日々パチンコ屋さんに寄付をし続け、堂々と浮気をするような男だったんですよね。

でも、彼女のことをすごく求めてくれてたわけです。(少なくとも体は)

それで彼女は彼から離れられず、彼の借金を返すために風俗店で働くようになるんです。

お客さんって彼女を求めてくるんですよね。特に指名してくる人は。
それで彼女は風俗の仕事を天職のように感じるようになっていました。

ちゃんと居場所があって、必要とされて、強く求められるわけですから。

それで彼の借金を返し終えた後も風俗で仕事を続けていて、お客さんの中に非常に強く彼女を求めてくれる人がいて、それでその彼氏と別れることができました。

でも、その後も次の彼ができてから別れる、時には複数の人と付き合う、ということを繰り返していたんです。

「自分を求めてくれる」という一点が必要でしたから。

そうするとどうしたってダメンズコレクターになっていくものでして、ヒモのような人とか、体だけが目当ての男ばかり付き合うんです。

だって、ふつうに仕事してる人よりも、定職に就いてない人の方が彼女をより必要としてくれるでしょ?

セックスしてる最中って自分に夢中になってくれてるから孤独感を感じずに済むでしょう?

でも、とあるお客様との出会いによってそんな人生を変えたいと思うようになり、その方から勧められて私のカウンセリングに来られるようになりました。

それでとにかくその孤独感を手放すことばかりをずっとやっていきました。

そして、彼女の才能を開いていくことにエネルギーを向けていきました。

で、自分の存在価値を受け取れるようになっていったんですよね。

そしたら、その仕事もダメンズも必要なくなったんです。

でも、不思議なことに、彼女のその変化に合わせるように当時のダメダメな彼氏が変わって行ったんですよね。

定職に就くようになり、そこでめきめきと頭角を現していったんです。
初めてのボーナスで彼女に初めてプレゼントを買ってくれたんです。

当時「え?彼ってあの彼?マジで?変な薬やってるとかじゃないよね?」と彼女と笑っていました。

その孤独感を癒していくとその人が本質的に持っている才能が開く。

彼女の体験はそのことを教えてくれました。

Mさんにはそこに集中していただきたいな、と思うんですね。

家族に対して心を閉ざしてしまっていたら、他人に対して心を開くのは難しいです。

表面的には感じなくても、閉ざしてしまった心の内には相当な感情が溜まっていることでしょう。

その感情を解放しつつ、「つながり」を探していきましょう。

繰り返しになりますが、Mさんにお子さんがいるのは強みだと思います。

「夫との関係」にフォーカスするために、まずは家族へ、そして、自分の心の内に意識を向けていきましょう。

そうするとたぶん何らかの才能が開いていくと思うんですよねー。

当然、ずいぶんと生きやすくなると思います。

その結果として、夫氏に対する意識や感じ方が変わって行くでしょう。

そこでどうするか?という選択があります。

つまり、離婚という選択肢も出てくるし、このまま一緒にいるという選択もできるようになるってことです。

そしたら改めてMさんらしい人生が始まると思うんです。

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