夫にイライラしてしまう心理とその対策について~それ夫の問題なのかなあ?~



夫に苛立ちを覚える妻は日本だけでも数億人はいそうな勢いでございますけれど、まあ、そりゃ仕方ないよね~♪という一方で、見過ごせない要因もあるものです。
夫のせいにしてしまうとこの問題は拡大する一方なので、そこから自分に目を向けることでむしろ自分が元気になれるヒントを見つけられるものなのです。

根本さん
いつも気づきと癒しをありがとうございます!リクエストは初めて送ります。36歳女です。
根本さんとの出会いはいつだったか?と遡ると、2015年に「恩着せがましさ」についてのブログをノートに書き写していたのが始まりでした。9年も年食ったんか!と驚くとともに、ぶち当たっている問題が同じ気がして心がざわつきました。笑

ご相談したいのは夫に苛立つことです。
現在4歳年下の夫がおり、2年半の交際を経て昨年結婚しました。
何気ない日常も笑い合え大好きなのですが、気遣いのなさ・片付けの遅さ・言ったことを覚えていない・家事への意識の低さ、などに私が厳しくなってしまいます。
自分としては数年前より随分厳しさを手離せ、「やらない」「ほっとく」を実践することで心を緩めてきました。

それでも「私はやってるのに」「生活費も折半じゃん」「さっさとやって」と嫌な自分が出てくるんです。
(昔と比べると掃除や家事を頑張ってくれていることはわかっています。)

家庭内の強者で完璧主義だった母親との関係とも向き合いました。
おかげで他の人であれば軽く流せるようになったのに…相手が夫だとイラっが頻発するのです。
これは依存の現れですよね?夫のことを自分のもののように、思い通りにしようとしていますよね。。

夫は先日脳の検査に引っかかり、自律神経の乱れではないかと指摘されました。
ストレスを軽くしたい、という上で「怒らないでほしい」ということも改めて言われました。彼の健康を私も心底願っています。

どうしたらいいか?どう向き合えばいいか?ご意見や分析のほどお願いいたします!
(Fさん)

9年前とか考えちゃいけませんよねー。2015年は2015年なんです。何年か前なんて考えちゃいけませんし、ましてやその時の年齢とか考えちゃいけないわけですよ。おぉ!と思っちゃいますから。何なら私も当時はアラサー、いや、すいません、ウソを付きました。アラフォーでしたな。おほほほほ。

さて、「夫に苛立つ」というのは妻という生き物のうち98%が共感するネタかと思いますので、これはもう太陽が東から上ってくるのと同じくらい当たり前のことだとして享受すべきではないか?と夫を代表して思うのですけれどそういうわけにはいきませんよね。すいません。

ということで「夫に苛立つ」というご相談については耳にしておりまして、まあまあと奥様を宥めつつ、どういうこと?と詳細をお聞きするようにしております。

おそらくこの記事をお読みの奥様の中には「共感しかない」という方もいらっしゃれば、けっこう多くの奥様が「えー、うちの夫の方がはるかにひどい」とマウントを取りたくなっている奥様もいらっしゃるかと思います。

この辺を語り始めましたら延々としゃべれますものね、奥様。

で、Fさんはあれこれと学んでいらっしゃるようでして、

>これは依存の現れですよね?夫のことを自分のもののように、思い通りにしようとしていますよね。。

という意識をお持ちなことはとても素晴らしいことだと思います。

依存かというとちょいと微妙ですけれどね。

で、そんなときに夫が脳の検査に引っ掛かって「怒らないでほしい」とか言われてしまうと、夫の健康を願う妻としてはますます何も言えなくなっちゃいますよね。

当面の問題としては「ますますFさんがストレスを溜め込んでしまうのでは?」という点を危惧するわけです。

夫氏の性格にもよりますけれど、自律神経の乱れを理由にますます家事をやらなかったり、気遣いがなくなったりしちゃいますしねー。

「おれは病気なんだからしなくてもいいだろ?」という態度を取られたらいやでしょ?

そもそも

>おかげで他の人であれば軽く流せるようになったのに…相手が夫だとイラっが頻発するのです。

これまた世の奥様にとっては飯を食えばウンコが出るくらい当たり前のことでございまして、他人には寛容になれても、夫には厳しくなっちゃうものなのです。

それを「甘え」とか「依存」とか見る向きもありますけれど、人ってのは心理的距離が近い人ほどニーズがあふれ出るものですから無理もないことなのです。

むしろ、夫に対して文句がでなくなってしまうのは夫に対して興味がなくなり、期待も何もしなくなったって証ですからかえって夫婦の危機と言えちゃうんですね。

だから、すっごく変な話ですけれど、夫に対してイライラするってことはそれだけ夫に期待しているし、夫のことを愛している証拠とも言えるのです。

ここ、試験に出るポイントですのでぜひともアンダーラインして頭にぶち込んでおいてください。

夫にイライラする=夫を愛している。

一部の奥様にとってはイヤなことかと思いますが真実として受け入れていただければ幸いでございます。

さて、そのイライラを少し細かく見ていくことにしましょう。

>何気ない日常も笑い合え大好きなのですが、気遣いのなさ・片付けの遅さ・言ったことを覚えていない・家事への意識の低さ、などに私が厳しくなってしまいます。

なぜ、こういうイライラが生まれるかというと

「自分はできているのにあなたはできていない」

ってことなんです。

つまり、Fさんの中では夫婦は対等だと思っており、だから等しく同じ義務を背負うべきという思いがあるのかもしれません。

ただ、ここでポイントになるのは

「自分ができることを、夫はできるのだろうか?」

というそもそも論です。

これが実はものすごく重要なポイントであり、かつ、意識しなければ考え付かないポイントであり、かつ、無価値感があるとさらにヤバいポイントなのです。

デキる人からすれば「そんなのデキて当たり前でしょ?」と思うのですが、デキない人からすれば「なんでそんなこともできるないの?」と思ってしまうのです。

さらにそこに「他の人はできてるでしょ?」「友達の夫氏は全然やってるよ?」と比較してみたり、「あたしにもできるのに?」と自分を卑下(←無価値感)してしまうとなおさらイライラはかさばります。

そうすると「デキるのにやらないってことはサボってるだけだ!」と判断するばかりか、「デキるのにやらないのはあたしのことを舐めてるからだ!」と決め付けてしまうこともあります。

つまり、Fさんは“無意識的に”夫氏に対して「あたしと同等の気遣いをすべきだし、さっさと片付けるべきだし、言ったことは1回で覚えるべきだし、夫もちゃんと家事をやるべき」と思っているわけです。

自分ができることを夫もできるはず、という期待があるのですけれど、果たしてそれは本当なのでしょうか?

私はよくカウンセリングなどで「それって夫氏にできることなの?」と聞きます。

これは別に夫婦関係だけでなく、仕事でもそう。

「あなたの部下はその能力があるの?」と聞きます。

そうすると「え?できるんじゃないですか?え?できないの?そんなこと考えたこともなかった」と反応される方が多いのですね。

心理的に近い夫に対しては特にこの現象が起こりやすいのです。

誰でもそうですが、対等であることと、同一であることを混在してしまうのですね。

「私と夫は別人なんだ」という当たり前のことを忘れちゃうのです。

そして、気が付けば「夫軸」になってしまうのです。

また、デキる/デキないってことだけじゃなく、知ってる/知らないってことも夫婦間ではよくあることだと思います。

昭和な家庭で育ち、家事などやったことない人にとっては「大事な衣類はネットに入れて洗濯する」ということを知らないものです。

でも、自分が知ってることは相手も知ってると思い込んでいるので「えー、なんでネットに入れて洗ってくれなかったの?」と不満が出てしまうのです。

そこで一旦立ち止まって「大切な衣類はネットに入れて洗うって知ってた?」と確認することを“怠って”いるわけですね。

自分の常識を相手に押し付ける図はこうして生まれていきます。

それもまあ無理はないですから、気づいたときに修正すりゃいいんです。

でも、そこで「あたしが正しい!」に固執してしまうと当然修正が効かなくなってますます自分を押し付けて自ら夫婦関係を壊しに行ってしまうこともまたよくあることです。

そして、もうひとつ苛立つ理由は「いやー、ほんまはうちもしたないねん、それ。でも、せなあかんからやってんねん」という“犠牲”がはびこっているからです。

さきほど夫氏に対して

>「あたしと同等の気遣いをすべきだし、さっさと片付けるべきだし、言ったことは1回で覚えるべきだし、夫もちゃんと家事をやるべき」

と思っていると言いましたが、何よりもこれはFさんがFさん自身にかけた呪いでもあるのですね。

それは「家庭内の強者で完璧主義だった母親」が基準になっていることは言うまでもありません。

「スーパーおかんを持つ悲劇」という話をたまにブログに書いておりますが、母が完璧だと娘は苦労するんです。母が基準になってしまうから。

そうすると母がやっていたことを自分もすべきだと無意識に思い込んでいるために、自分に対する期待が非常に高くなってしまうのですね。

さきほど夫氏に対して「その能力があるんだろうか?」と問いましたけれど、今度はそれを自分に問う番が来たのですね。

その上で、Fさん自身があまりやりたくないこと、さらには向いてないこと、さらには無理してやっていることに対してはそもそもイライラが募りやすいのです。

「家事やりたくないのにやらなきゃいけないからやってるし、やったとしても母みたいに完璧にできないし」という気持ちがあるのであれば、まず自分自身にイライラします。

そして、そのイライラを旦那にぶつけてしまうんです。

仮にFさんが「気遣いするのって楽しいよね!さっさと片付けした方が気持ちいいよね!あたし記憶力には自信あるし、家事もすっごく大好きなの」であれば、おそらく夫氏に対してそんなイライラしないのです。

それどころか「家事てこんなにも素敵なことなのになんで夫は興味を持たないのかしら?不思議だわ」なんて思っちゃったりします。

Fさんにとってはどうもやりたくないことを無理やりやってるところがあるみたいです。

妻なんだからこうすべき、これくらいはやるべきってルールでがんじがらめになってしませんか?そんなMなの?

つまり、夫になんでイライラしてしまうのか?と言えば、夫に対する期待がふんだんにあり、自分に対しても期待があり、さらに犠牲がふんだんにあることを示しているのです。

そういう意味では自己肯定感をあげるためにも「イヤなことをやってるあたしって偉いわ。めっちゃ偉いわ。」とご自身を褒め称えることは必須です。

妻なんだから当たり前!なんて思っちゃいけないわけです。
そもそもその思いが非常に危険なのです。

苦手なのに、イヤなのに、やりたくないのにやってるあたしってめちゃくちゃ偉い!と声を大にして自分を褒め称えるのです。

アホみたいなんですけど、アホになるほど自己肯定感があがる仕組みになってるので仕方ないのです。

さらに、ヤリたいことをちゃんとヤル!ってのが必須です。

Fさんは何を我慢しているのでしょう?
何をしないようにしてるのでしょう?

例えば、Fさんが推しのライブチケットに当選し、しかも推しの立ち位置のすぐ近くで「おそらく何度も目が合うはず」とコーフンのるつぼにいるときに夫にイライラできるでしょうか?

究極のところ、Fさんが自分自身を生きていない分だけ夫にイライラする、と捉えても構いません。

自分が好きなことをやりたいようにやってるときってたいていのことは気にならなくなるものです。

むしろ、ソファに寝っ転がってスマホゲームをしてる夫に対してですら感謝の気持ちがあふれ出てきます。

そうならないってことは、Fさんがまだまだ我慢してることがあるのです。

それを思い切りやる、あるいは、そこに向けて一歩一歩確実に歩を進める、ということが今求められていることなのです。

だから、夫にイラっとしたときには「あ、あたしヤリたいことをやってないんだわ!」と解釈し、まず最初にヤリたいことをヤル!という心がけが必要です。

そこで我慢しなーい!ということです。

また、夫にイラつくのは「別のイライラを転化している」というケースもあります。

例えば「夫の給料が安いのは別に夫のせいじゃないから言っちゃいけないし、言ったら夫が可哀想だし、傷つくと思う。でも、ほんとはもっと稼いでくれたらいいのに」と不満を持っていたとします。

それで、給料のことを言う代わりに家事のことを指摘する、ということが起こりやすくなります。

ここでは自分の本音を探っていくことが必要で、自分がほんとうはどう思っているのか?が分かり、それを解消していくこと(=人に話したり、御恨み帳を書いたり)をするとイライラも減らせます。

そして、距離の近い関係においてやっぱり一番抱えているのはセックスやセクシャリティの問題です。要するにそのイライラは欲求不満の表れじゃね?というものです。

これもまた1本記事が書けるほど深いものなのですけれど、夫とのセックスを思い切り楽しめない、そもそもセックスで自分を出せない、セクシャリティのブロックがある、なんて場合は自分が思う以上にイライラが募るものです。

しかし、そこを秘めたものにしてしまっていると、セックスの不満が家事への不満へと転化されたりするのです。

ということで、やっぱり自分自身の問題なんだよねー、だから自分の心を見つめ直していくことがこの問題を解決する筋道なんだよねー、イヤだけどやっぱり自分の心と向き合っていこうねー!そしたらますます元気になって楽になって幸せになれるよ~♪というお話でした。

◎8/10(土)大阪、9/14(土)オンライン:1DAYリトリートセミナー~ライフワークやパートナーシップと向き合い、自分を深く知る1日を~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/50757

◎ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

お弟子を検索する!
根本のセッション

●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)

問い合わせフォームから「根本裕幸へのリクエスト(ネタ提供)」をお選びください。

また、お弟子さんたちのオンラインカウンセリング無料相談「ココロノマルシェ」でも随時ご相談を募集しています。


無料で読める根本のメールマガジン「予約の取れないカウンセラーが送る“毎日使えるココロの講座”」
より深く学びたい方のためのオンラインスクール「根本裕幸のメルマガ&動画で学ぶ、めっちゃ使えるココロの法則」


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

『(準備中)』


★Youtubeの公式チャンネルでも同じ内容を公開してます!(チャンネル登録よろしくお願いしますー!)

(準備中)


★voicy/youtubeで配信した話を文字起こしして公開してます!テキストで読みたい方はこちらからどうぞ!

『(準備中)』

★自宅で、カフェで、移動中に、どこでも学べる根本の心理学。
根本の著作一覧
根本裕幸のサイン本屋さん
セミナーセミナー動画・DVD販売・音声配信サービス販売サイト

あわせて読みたい