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ストレスを抱えてるのかもしれないし、甘えているのかもしれないし、昭和の夫をやってるのかもしれないし、家庭環境で何かあったのかもしれないし、競争心が強いのかもしれません、
夫婦のコミュニケーションを深めるためには自分のストレスをまず何とかした方がいいのかもしれません。
「夫に優しくしてあげたくなるレベル」を目指して手を抜きまくるのがいいかもしれないのです。
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仕事も始まり、1人の時間もできるようになってリフレッシュにもなってますが、新たな(?)問題が発生しました。
旦那は、家事と育児もできて、周りからも信頼されるような人です。モラハラをするようなタイプの人ではありません。
私は妊娠中も出産してからも、家事も育児も頑張ってきました。基本帰ったらご飯ができてるというレベルまでやっていたつもりです。
でも、ありがとうと言われることがほとんどありません。
一緒に暮らす前は言ってくれていましたが、最近は全くです。(このあたりが私が彼をサンドバックにしてしまう原因でもあります。)
理由を聞いてみると、私に「ありがとう」と言おうとすると、喉が詰まる感じがする。吐きそうになる。(他の人には言えるけど、私にだけのようです。)
彼が私を同一視?彼の一部のように感じるため言えないとのことでした。
彼の一部ってどういうことでしょうか?
ありがとうを言うって夫婦のコミュニケーションとしては基本だと思っているので、なんだかモヤモヤしています。
(Nさん)
なるほどーリビングに吊るしてサンドバッグにする程度で済んでて良かったですー。
みぞおちのあたりが正拳突きするにはちょうどいい高さですし、お尻はキックのいい的になりますねー。いい音、立てたいっすよねー!
さて、さすがというか、「帰ったらご飯ができてる」というレベルはものすごいですなー。そのためには「今から帰るLINE」も入るわけですよね?なかなかの連携が取れてるってことですが、しかし、そこまでするのはNさん的にはどうなの?負担になんないの?そういうのが好きで楽しくてやってるの?
で、「ありがとう」と言おうとすると喉が詰まるし、彼がNさんを同一視してるから言えないってことは、彼は相当自分に厳しいというか、自己嫌悪が激しいというか、自己否定が趣味な方なのでしょうか?
同一化するくらい親密なのはある意味いいことなんですけれどね。
結婚して心理的距離がぐーんと縮まると「自分と相手の区別がつきにくくなること」がよくありまして、要するにそれって癒着なんですけれど、そうすると自分に対して接しているように相手に対しても接してしまうようになるんです。
自分に厳しい人は配偶者にも厳しくしてしまうわけです。
「ありがとう」以外の言葉はどうでしょう?「ごめん」とか「おはよう」とか「おいしい」とかは言えますか?
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また、距離が近づくにつれて「実家」を投影し始めることもよくあります。
おかんに甘えていた人が奥さんにも甘えるようになる。
おかんにきつい言葉を使う人が奥さんにもきつい言葉を使うようになる。
実家で何もしない人だから、家でも何もしなくなる。
それまでは甘えさせてくれて、優しく穏やかな言葉遣いをして、あれこれ世話を焼いてくれた人が結婚してしばらくすると真逆になっちゃうこともあるんです。
もちろんこれは夫に限ったことではなく、妻にも言えることですけどね。
だから結婚前のクライアントさんには「実家でどんな風に彼が振舞ってるか見ておいで。いずれそうなる可能性があるし、そうならないにしてもそうなりたい欲求を隠し持っているはずだから」とこっそり提案することもあるものです。
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Nさんに「ありがとう」が言えなくて、それが「喉が詰まる。吐きそう。」になるということは、よほど強い抑圧が働いていると思うんですよね。
そこではどんな感情が動いているんでしょうか?
さっきは「自己嫌悪強いの?」と言いましたけど、他にも「恥ずかしすぎる」のかもしれないし、「そんなの当たり前だろ?」と思ってるのかもしれないし、「息が詰まるってどんな気持ちを感じてんの?」というところに着目してみるといいでしょう。
同時にこれを「夫のことをもっとよく知るチャンス」という風に捉えて、あれこれ“事情聴取”することをお勧めしたいものです。
特に両親の関係はどうだったのか?
父が母に対してしていた態度が彼にとってはベースになりますから、父が母に接するように自分も妻に接してしまう可能性があるわけです。
例えば、男尊女卑が強い家庭で父は家では何も言わず、母がせっせと父の世話をしていた昭和な家庭だった場合、「男は何もしない」「メシ、風呂、寝る、の3言だけ話せばよい」「外で仕事してくればそれで十分」みたいな価値観を持っていることも珍しくありません。
だから、イクメンっぷりは発揮しつつも妻に対しては父が母にしていたような態度になってしまうのです。
また、両親の仲が不仲で喧嘩ばっかりしている家庭で育てば、自分が夫婦になったときにどう振舞っていいのか分からなくなりますね。
両親のコミュニケーションがほとんどなかったわけですから、妻にどのように接していいのか分かんないんです。
さらに、両親が仲が良くても、そんな両親に彼が反発していた場合、それを反面教師にしてしまうケースも想定できます。
そんな風に彼の家庭環境について理解を深め、なぜ彼が「ありがとう」を言えないのかが分かってくると「まあ、それもしょうがないよね」と思えるようになります。
もちろんそれで夫がありがとうを言ってくれるようになるわけではないのですが、「そういう事情ならまあしゃあないか」と一旦は受け入れられるようになります。
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夫婦関係に限らず、職場などでもそうですが「ありがとう」が言えないと「なぜ、ありがとうが言えないの?」と疑問不満に思い、詰めてしまうことがあるわけですが、そこには何等かの事情が必ずあるわけで、それを理解していくことが人間関係を良好にしていく秘訣です。
「ありがとう」を言うのが当たり前。
「ありがとう」が言えないのはおかしい。
なんとか「ありがとう」を言わせたい。
確かに大事なコミュニケーションなんですけど「ありがとうと言うのが正しい」という立場から見ると、夫をどんどん追いつめることになっちまうわけですね。そもそも相手をとことん追い込む能力に長けてる武闘派女子がそれをやったら夫はほんと「窮鼠」になっちまって関係にヒビが入ります。
だから、まずは「理解」というのが大切で、場合によっては事情聴取の範囲を彼の家族にまで広げることも必要だったりします。(例えば、彼のお母さんに相談してみるとかね)
付き合っている間は言えてたわけですから、結婚を機に心理的な変化があったわけで、それが何か?どうしてそうなるのか?を深掘りしてみるとまた夫のことがよく理解できるようになるでしょう。
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さて、最近の夫婦あるあるですけれど、結婚しても始めは共働きで家事は共同でこなしていて「対等な良い関係」なのですが、子どもが生まれて奥さんが産休・育休に入ると自然と「働くのは夫、家事育児は妻」という役割分担が生まれます。
最近は子育てに積極的に関わってくれる夫も増えていますが、それまで社会に出て働いていた奥さんが家事全般を仕切るようになるものです。
そうすると「役割分担」が暗黙の了解になり、ここで少し分離が生まれます。
家のことは妻がやる、仕事は夫がする、という分担から距離ができるんです。
そうすると「孤軍戦闘状態」みたいな感じとなり、住んでる世界が違うようになるので会話のネタが尽きてくるようになります。
それまでは会社のこと、仕事のこと、経済のこと、社会情勢のことなどいろいろと話ができたとしても、夫は会社の話をしたいけど妻はそれにもう付いていけないし、興味も薄れます。子どもの話題は共通語なのでそこは盛り上がりますが、妻は妻で家のこととかご近所さんとかママ友とかの話をしたくても今度は夫がそれについていけないし、興味が薄かったりします。
そうすると気が付けば二人の間に溝が生まれているんです。
子どもという架け橋はかかっているのでつながりはありますし、レスじゃなければ肉体的なつながりもたまにはあるのですが、コミュニケーションが希薄になった分だけ心のつながりが感じられなくなっていきます。
そうなるとお互いがお互いの“仕事”をするのは当たり前となり、それを褒めたり、感謝したりすることがなくなっていくんです。
しかも、家事育児で膨大なるストレスを抱える妻と、共働きでなくなった分、収入が減って何とか稼がねばならなくなってやはり膨大なストレスを抱える夫とで、「依存の競争」というものも生まれます。
そうすると「お前は一日家でゴロゴロできていいよな」「子育ての過酷さなんて分かんないでしょ?」とお互いをけん制するようになり、同時に「もっとあたしのことを大事にしてよ」「もっと俺の気持ちを分かってくれよ」となり、険悪なムードが漂うようになります。
そうして「相手に自分の気持ちを分からせよう、自分の面倒を見させよう」という争いが勃発するのですが、これがお互いに依存のポジションを取り合う泥沼の抗争になるので「依存の競争」と呼ぶのです。
要するにお互い孤軍奮闘状態からストレスが溜まり、ニーズがいっぱいになって起こる現象なんですね。
で、それがお互いに感謝の気持ちが示せない理由になるのです。
Nさんご夫婦がこれに当てはまるかは分かりませんが、一般的によくありがちな現象です。
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そうなってくると形式だけの夫婦になり、それぞれ別の方向を向き始めます。
依存の競争が起きているときは「相手が悪い。自分は悪くない。」という立場をお互いに取るので、ののしり合ったり、冷戦になったりして家の空気は最悪になっていくものです。
となると夫婦関係を何とかするより先に自分のことを何とかしなきゃいけないわけでして、だからやっぱりNさんのストレス度がどの程度か気になるところなのですね。
>私は妊娠中も出産してからも、家事も育児も頑張ってきました。基本帰ったらご飯ができてるというレベルまでやっていたつもりです。
というレベルに到達させるのがNさんにとってどれくらいストレスなのか?というところが気になるものです。
で、家事や育児を頑張ってる奥様にひとつ基準を示すことがあります。
「夫に感謝でき、優しくしてあげられるレベルで留めること」
おそらくこの記事をお読みの87%の奥様は「あ、とっくにそんなレベルは越えてるわ」ということにお気づきになったかと思いますが(残りのうち11%は、夫?誰だっけ?そんなやついたっけ?という状態かと思いますが)、要するに頑張りすぎなんです。
頑張りすぎる理由は様々あります。
自分は稼いでないからその分、家のことを完璧にしなければ!
自分の母親がスーパーおかんだったからそのレベルに少しでも達しなければ!
周りの人たちは家のこともちゃんとしてるから同じくらいできてないと恥ずかしい!
妻(母)ってこうするものだと思ってるから無理してでも頑張らなければ!
夫が外で頑張ってくれているんだから、その分、自分も頑張らなきゃ!
特に元々ビジネスウーマンとしてバリバリやってきた人ほど、主婦業もバリバリやってしまうのですが、ビジネスと家事育児の最大の違いは「ゴール」が見えないところです。
契約を取る、期限までに仕上げる、次の会議までに資料を用意する、営業先でプレゼンする、等々、次の目標が定められますし、何よりもビジネスというのは「利益を出すこと」という明確なゴールが設定されています。
しかし、家事育児ってのはそうした明確な目標があいまいで、何をもって結果になるのかも分からないものです。
「完璧なるおむつ替え」とか「一分の狂いもないソファの設置」とか「チリ一つ落ちていないリビング」とか「料亭レベルの出汁」とかが目標になるわけじゃないですからね。
そして、何よりも家事育児は会社の年度目標なんてクソ喰らえな超長期プロジェクトなんですよね。四半期ごとに上司との面接があるわけでもなく、査定によって収入が変わるわけでもなく、この辺はバリキャリ出身の奥様ほど戸惑われることが多いと思います。
ということで、「夫に優しくしてあげたくなる程度の負担」を自分にかけるのが望ましいのです。
いったいどの程度の頑張りだったら「夫に優しくしてあげられる程度」なのでしょうね?
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そういうわけで家事育児というのは完全なる女性性の世界であり、最近イクメンが多いのも女性性が豊かな男性が増えてきた証でもあるのですが、男性性的なビジネス脳を駆使していると主婦業もまた激務になってしまうものです。
子どもが生まれてお互いの役割が明確に分担されるようになってきたら、自分がより女性性を開いて「男性性を癒す」という新たな架け橋を作っていきたいものです。
それは夫の仕事に感謝することであり、疲れているならば腰をほぐしてあげることだったり、体にいい食事を用意してあげることであったりします。
それを義務でやったらストレスが溜まる一方ですので、「やりたくなるくらい」の心の状態を作っていくんです。
もちろん、そうなるには「競争」を手放す必要もあります。
子どもたちと過ごす時間は平和で穏やかかもしれませんが、バリキャリだった人ほど社会から分離されてる孤独感を覚えるし、また、ヒールを履いて廊下をダッシュしていた頃が懐かしく思えるものでしょう。
だから、まだ現役で頑張ってる夫や元同僚に対して嫉妬して「男はいいよな」なんて思ったりすることもあるんですけど、それもまた「競争心」であり、男性性の問題です。
お互いに役割を担いながらお互いを尊敬、尊重できる関係になって初めて夫婦になるわけですから、今のNさんご夫婦もいよいよ夫婦らしい夫婦になっていく段階なのかな、とも思えます。
「ありがとう」を言ってもらえないときは、夫を責める前に自分を振り返ります。
「あたしが夫に与えていないことは何だろう?」
言葉かもしれません、態度かもしれません。
サンドバックにはしてるけど、抱き枕にはなってあげてないのかもしれません。
たくさん話はしているけど、話を聴いてあげてはないのかもしれません。
夫にあれこれ命令を下しているけど、夫がしてほしいことは全無視かもしれません。
もしかするとそれをやれないくらい自分がストレスフルなのかもしれないんですよね。
ストレスのない育児なんて「西から上る太陽」くらい現実感のないものかもしれませんが、だからこそ、ご自身のストレスケアは大切にしてあげたいものです。
「夫に優しくしてあげられるくらいのレベル」をまずは目指してみるといいでしょう。難解ですけど、明確な目標ができたほうが武闘派女子は頑張れると思うので!笑
●この記事を読んで「ああ、自分の場合はどうだろう?」と思われた皆さん。そのネタ、聞かせてください!もしかしたらブログ上で回答させていただけるかもしれません!(不採用になっちゃったらごめんなさい!何度でもチャレンジ可!です)
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