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表面的にはとても自立しているので、内側に隠れている依存心も、そのまま素直に出せずに、強がった表現になってしまうんですね。
だから、自分の素直な気持ちに素直になれることが課題なのですが、そこでは自立と依存が葛藤するんですよね。
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今まで色々と男性関係で辛い思いをした自営の30代後半です。私は男性を詰めてしまう癖があるのですが、(「この先どうするの?」等関係をすぐ聞いておきたくなる)
それは心の中に「自分だけちゃんとやってもらえなかったらどうしよう」という不安があるからだ、と気がつきました。
20代前半に中絶の経験があり、相手に喜んでもらえず傷つき、普通に産めた人を見て「なぜあの人たちは守ってもらえたのかな」と思っていました。
30代前半からの6年の不倫では、周りの友達が続々結婚していく中、彼は私の状況や気持ちなどを思ったほど考えていてはくれず(彼は一回り以上上)その時も「なぜ自分はちゃんと守ってもらえないのか」という気持ちが強くなり今に至ります。
強くいるしかなかったので、そうなってしまいました。
新しく言い寄ってくれる人がいても最初は警戒心も働き、「自分はやってもらえる」とイマイチ信頼できず話を詰めようとして関係が壊れることも‥。この心配とどう向き合ったらいいでしょうか。
ちなみに、仕事などでは完全に女性から好かれるリーダータイプです。(長女) 何かヒントを頂けたら嬉しいです。
(Aさん)
女子から好かれるリーダータイプってことは、まさに姐さん派武闘派女子ということですね。ってことは、戦闘力も高めなので、「男を詰める癖」というのは、まさに「指を詰めさせる勢い」という理解でよろしいでしょうか?
中絶の経験って思った以上にダメージを残しているケースも少なくないのですが、「守ってもらえない」と感じるってことは、自分としては産みたかったけど色々考えて中絶を選んだということでしょうか。
しかも、その後の不倫も6年続いているということで、そしたら男に対して相当怒りを溜め込みやすくなるよね?という気がするものです。
「男は敵!」という思いがあったりするのかな?と。
そういうわけでお父さんから始まって、色々と男性関係について根掘り葉掘りネチネチ聞いてみたいところです。
自分でお仕事をされているようですし、まあ、そりゃ強くなるしかないよね?という一方で、それは「強がり」でもあり、「警戒心の表れ」でもあるので、そこを緩和して行こうと思ったら、両手に持ってる武器を手放すことが肝心です。
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さて、不倫に限らずついつい相手を詰めてしまうことってよくあるものでして、
「あたしはあなたの何なの?」
「どういうつもり?」
「これからどうしてくれるの?」
「ちゃんとしてくれるよね?」
などの「聞いても決して明快な答えが返ってこない質問」にハマってしまうものですね。
で、Aさんの発言をピックアップしてみても(要するに揚げ足を取るということです。)、「守ってもらえる」「自分はやってもらえる」という表現がありますね。
で、お気づきかと思いますが、これは依存心の表れで、自分のことを相手に何とかしてもらおうという心理です。
ということは、Aさんは表面的には男性に対して敵対心を大いに燃やしているのですが、その一方で、男性に対する依存や期待がけっこうあるんだな、ということが分かります。
これだけでも十分苦しいですよね?
「あたしって何なの?」等の発言が出るときって、なぜか自分には自分のことを決める決定権がないように感じちゃってるんですよね?
相手から明快かつ簡潔なお言葉を頂戴して安心したいのかもしれませんが、現実的にそれは叶わず不安になることの方が多いと思うのです。
つまり、不安からはっきりした答えが欲しくて彼に聞くのだけど、残念ながらはっきりした答えは得られず、余計に不安になる、というサイクルが誕生するわけです。
でも、それは「その不安を自分で解消することができないので、彼に決めてもらいたい」という依存心の表れですから、もう辛いですよね。
おそらく仕事などではバリバリ自立し、女子たちの憧れでもあるAさんが、なぜ男性に対してはそこまで強い依存心を示すのでしょう?
やはりお父ちゃんとの関係でしょうか?
あるいは恋愛するとなぜかいつも依存してしまうのでしょうか?
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自武女あるあるの一つなんですけれど、仕事では超絶自立しているのに恋愛となるとからきしだめで、ものすごく彼に執着してしまう、という人は珍しくありません。
バリバリ自立して自分で何でもできるのに、恋をした途端、自信を失い、不安になり、彼に依存し、重たい女になっちまうわけですね。
「もう恋愛すんのやだ~」とか言いながらも「嫌いになれない。ぐすん。」とかかわいい女子になる自武女も珍しくないものです。
で、おそらくAさんにも当てはまるかと思いますが、そういう方は幼少期より親や家族を背負ったり、調整役をこなしたりして、子ども時代に子どもがちゃんとできなかったケースが多いのですね。
早く大人にならなきゃいけない状況にあったわけです。
その際、外向けには大人になるのですが、内側には子どもが取り残される状態になるんですね。
だから、学校ではクラス委員を務めたり、部活ではキャプテンをやり、みんなをまとめる力があったり、成績優秀で進学校に進んだりしながらも、心の中には親に甘えたい子どもがいる状態になるのです。
で、その子どもの自分は「親に甘えたい」わけですから、心理的に親と近い恋人に対してその思いが出てきちゃうわけです。
それで、彼に対してのみ依存的になってしまうのです。
そういう意味で一回りも上の彼は「パパ」としてふさわしい人として6年も続いちゃってるのかもしれませんね。
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さて、そんな依存心ですが、別にそれが悪いわけではなく、素直に出せたら良いことも多いんです。相手も「かわいいなあ」って受け止めやすくなりますから。
「あたしはあなたの何なの?」
「どういうつもり?」
「これからどうしてくれるの?」
「ちゃんとしてくれるよね?」
という彼を華麗に追い詰めるセリフたちも、自分をお姫様だと信じて疑わない4歳の少女だったらどんな風に言うと思いますか?
「あたしはあなたの可愛いプリンセスでしょう?」
「あたしをそんな風に扱っちゃダメでしょ!」
「あたしをお后様にしてくれるんでしょう?」
「いつまでもあたしを守ってね!」
あたりですかね?
でも、そこに大いに自立してこじれた武闘派女子魂が注入されるので、そんな素直に表現することなどできずに、またすごく恥ずかしいので照れ隠しもあって、強がったり、追い詰めたりするような表現をしちゃうわけです。
つまり、すぐに彼を詰めたくなっちゃうAさんの心の中には不安や依存心があり、それはまるで4,5歳の女の子のようなマインドなのですが、それを素直に出すことができないので、きつい言い方になってしまうのでしょう。
よく「自立の依存」の話が出ますが、自分の素直な気持ちを表現できなくて、そこにプライドやら競争心やら意地などの自立的要素をハメ込んで、本心とかけ離れた言葉が出ちゃうことってよくあるものです。
「寂しい」と素直に言えないから「あたしのことなんてどうでもいいんだよね?」と言ってみたり、
「もっと一緒にいたい」と素直に言えないから「そんな態度取るんだったら近づかないでよ」と言ってみたり、
「結婚したい」と素直に言えないから「あたしをどうするつもり?責任とってくれるんだよね?」と言ってみたり。
で、そんな強がって素直になれない自分のことをひどく嫌って、そうして彼と喧嘩したり、音信不通になって「自分のせいだ」と思うんですけど、素直に謝れないんですよね。
さらにはただいちゃいちゃいたいだけなのに彼を困らせたりして、自分こそ、何してんだろ?と思うんだけど、当然ながら、そんな気持ちも素直に表せません。
そうした葛藤から逃げたくて彼と別れることを真剣に考えもするでしょう。
でも、長らくそうした生活をしてきてしまったので、自分に素直になれと言われてもそうやすやすとできません。
言うは易し、行うは難し、という奴ですね。
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カウンセリングでこういうお話を進めていくときって「自分の素直な気持ちって何なんだろうね?」とか「彼にほんとうに言いたいことって何なんだろうね?」ということを考えたりします。
で、それを実際に言葉にしてみる練習をしたりします。
「はい。リピートアフターミー!『寂しい』。はい、どうぞ!」って風に。(マジで)
まあ、もちろん、その一方で、子ども時代の自分を育てて行ったり、親に対して我慢したことを解放していったり、そのために封印されてるセクシャリティを解放してみたり、いろいろとできることは山ほどあるものです。(つまり、カウンセリング受けたらいいじゃん、ということです。)
また、学ぶことが好きな人は心理学を勉強するのもアリですね。
ということで何をすればよいかはだいたい分かりました?
あとは武闘派女子らしく、その方面にダッシュしていけば思ったよりも早く変化が出るんじゃないかなあ?と思う次第です。
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