「挿入を受け入れられない」に見る心理とそのいくつかの対策について



「好きな人が相手なのに挿入を受け入れられない」という問題には「ああ、やっぱりそうだよね」という原因もあれば、ちょっと意外に感じられる要因もあったりします。
そのあたりの心理について対処法も含めて少し広めに展開してみました。

こんにちは。
いつも根本先生のブログを拝読しております。
他の方のように面白い文章は書けないのですが、ネタとして取り上げてくださると嬉しいです。

私は男性とのセックスにおいて、挿入を受け入れられません。前戯までは大丈夫ですし嬉しいです。
自分から男性に触ることは出来るのですが、私に対して「真剣な眼差し」で迫られると居心地の悪さに目を逸らしてしまいます。また、「真剣な眼差し」にイライラしてしまうのです。

最近3ヶ月で振られた彼氏には、なんとか3ヶ月、私が彼に触れる形で誤魔化していましたが、もったいぶっていると思われたのか冷められました。
最後に自分からホテルに誘いましたが、挿入のときにしたくない自分を抑えることができず、挿入なしで終わらせました。

「入らないとか、これから先大変だよ」という言葉に傷ついて、大人のおもちゃを買ってみたところ、それはすんなりと入りました。

過去の経験人数は1人、その後に入らなかったのは2人です。初体験はとても嫌でした。
でも、ローションを用意してくれたり、「初めてをくれてありがとう」と言って新しいワンピースを朝プレゼントしてくれるなど、優しい人で7年付き合いました。(でも性的魅力を感じない異性で、浮気されて未練なしで別れました)

初体験前に、知らない若い男性に襲われたことがあります。未遂でしたが、脱がされそうになったのと口を塞がれました。目が合ってしまいました。

…どうすればいいのでしょうか。
正直モテるかなと思います…。(色気があると言われるのでみんなギャップにがっかりしてそう)異性として好きな男性が怖くならない方法があればネタとして取り上げてほしいです。
今回、私も3ヶ月付き合った彼氏とのセックスを楽しみにしていたので、やっぱりイライラしたり挿入を拒む自分に納得がいかないです…(;_;)
(Mさん)

なるほどー。なかなか人には理解してもらい辛い問題なのかもしれないですよねー。言いにくいですしー。

ただ「挿入が怖い」という気持ちってあるあるな話だと思いまして、ある人は衛生面を気にしてましたし、別の人は避妊してても妊娠を怖れてましたし、別の人は痛いのを怖がってましたし、また別の人は「親密感への怖れ」が満載でしたし、様々なお話を聴いてきました。
男に征服されてる感じがして嫌だ!と言う方もいたかなあ?ほんま武闘派ですよねえ。笑

さて、Mさんの場合はなんでイヤなんでしょう?
どうなることが怖い?あるいは、どうなることが気持ち悪い?のでしょう。

大人のおもちゃは全然入るわけですから機能的な問題ではなく、心の問題ってことは明らかですよね?

何らかの感情的理由があるんだろうと思うので、そこをまずは見ていきます。
で、その感情がいくつか出てきたら、それがどんな体験や関係性から出てきたのかをさらに掘り下げてみます。

そうすると「ああ、こういう理由で挿入されんのがイヤなんやなあ」というのが見えてくるもんです。

ここまでが心理分析という奴ですね。

で、じゃあ、それをどうしていきましょうか?どうしたい?という風に持って行くのが私のスタンスなわけですけれど、そうするとやっぱり知らない若い男に襲われたことと関係があるんじゃねえかなあ?と思わざるを得ないのですな・・・。

似たような体験をされた方ってこのブログの読者にも多いと思いますが、カウンセリングに行ったらその話を詳しく聞かれるとかは思わなくて大丈夫です。
もちろん、聴いてもらいたければ全然聴きますけどね。

変な話、その話をすることでそのときの気持ちがよみがえってきて再び傷ついちゃうこともありますよね。(もちろん、男に襲われた話だけじゃなく、あらゆる話に共通しますけど)

とはいえ、Mさんの場合も、そのときの体験やその男の目が後々に影響を残してることは間違いないようです。

色っぽいし、モテるってことですから、そこまでじゃなくても男にじーっと見られて嫌な思いをした体験はほかにもありません?

男に襲われて未遂に終わったとしても、そこで受ける心理的影響ってやはり大きなものがあって、それが男を拒む原因になるんだろうと思います。

だって、そのとき「絶対に嫌だ」と強く思ったでしょう?
恐怖心や嫌悪感だって相当のものだったと思います。

その「嫌だ!」という思いが潜在意識に深く突き刺さっていて、彼氏とのセックスにおいても思わずそれが出ちゃうのかもしれないのです。

強いショックを受けてそれがトラウマになると反射的に「ダメ!嫌だ!」と思うことってほかにもたくさんあると思います。

牡蠣に当たってどえらい目に遭った人が「大丈夫と分かっててもカキフライは食べられない」とか、大事なプレゼンを失敗したことが原因で人前で話すときに震えて冷や汗が止まらなくなった、とか、50cmのパットを外してしまったことからそれ以降、パッティングがすごく苦手になった、とか、、、、まあ、ほんといろんな話があります。

実はMさんと同じような話を私も何度かお伺いしたことがありました(挿入だけでなく、前戯も全くダメ、という人もいました)。

意識的には「ウェルカ~~ム(はあと)」と思っていても、体(潜在意識)が全力で拒否する感覚です。

それに加えて初体験で7年付き合った彼の影響もあるかなあ、と思ってます。
その人がすごく優しい人だったけど、性的魅力を感じなかった・・・というところが引っ掛かるんですよね。しかも、初体験は「嫌だった」わけですし、無理に頑張ったんでしょう?

「好きな人とするんだから」と自分を納得させてセックスする人もいると思うんですけど、心は全然喜んでないし、たぶん、全然気持ちいいものでもないですから、それってけっこうトラウマになりやすいんですよ。

さらに、性的な興味のない相手と7年付き合ってセックスしていたの?ということになりまして、これもセックスそのものに対するネガティブなイメージを刷り込むのに役立ってしまいます。

性的に魅力を感じない人とセックスするのって・・・どうでしょ?うれしいですかね?違和感ありまくりじゃね?と思うのですが・・・。

そういう人と7年付き合ってきて、どれくらいセックスしたいのかは分からないのですが、そこでMさんの中にその違和感が定着しちゃっているのかもなあ、と思うんです。

性的魅力を感じない人とのセックスって・・・いわば「お仕事」みたいになっちゃいませんか?

※こういう話は風俗のお姉さんとか、愛人やってる方からよく耳にする話でもあります。

つまり、これら2つの要因が重なり合うと、大好きな彼ができても最後まではできないのも自然なのことかもしれません。

じゃあ、どういう手立てがあるのか?というと、専門的に見ればその潜在意識に突き刺さった感覚を抜いていきましょう!という展開がまず一番考えられます。

これには様々なアプローチが考えられまして、Mさんの心理的な状態からあれこれ選んでもらえればいいかと思ってます。

その中にはその襲われた経験に触れることなく、自分の感情と向き合って解放していくようなアプローチもあります。

「彼氏とキスして、前戯して、いざ挿入ってシーンを想像してみてよ。そこで何感じる?どんな気分になる?何がイヤ?その気持ちを感じてみようよ」的な感じ。(もちろん現場ではもっと丁寧に時間かけてやりますけどー)

ちょっとその経験に触れちゃうんですけど、その当時の自分を救い出しに行くアプローチもあります。だって、今のMさんよりも当時のMさんの方がずっと怖くて嫌な思いをしているでしょう?だから、イメージの中でその子を救ってあげて、癒してあげるんです。

「助けて!」て言えないなら、その当時の私に「助けて!!」と叫ばせてあげます。
「ぶっ殺すぞ、てめぇ!」と啖呵を切れなかったんなら、それをさせてあげます。
そして、その当時の自分を今の自分が抱きしめて愛してあげて、きれいにしてあげます。

・・・文字にするとちょっと怪しい感じがしますけど、けっこう効果的ですよ。それに、潜在意識には「時間」という観念がないのでできる方法なんです。

こうして感覚的にその当時の痛みや体験や影響を取り除いていくこともできます。

で、もう少し深い心理に触れていくとですね、実はそうした体験は「罪悪感」を作り出すことがよくあります。

襲われてるのに罪悪感!?と疑問に思われるかもしれないのですが、ひとつは「襲われたのは自分のせい。だからむしろ襲わせたんじゃないか?」という思いが作り出すもの。
もう一つはその経験によって「自分は穢れてしまった」と思い込むこと。

しかも、Mさんは性的魅力を感じない人と初体験をして、7年も付き合ってきたわけですから、セックス=愛し合う行為、という思いよりも、「相手の欲求を満たしてあげるもの」みたいな思いが根付いている可能性もあるんですね。

いわゆる娼婦マインドと言ってもいいような。

つまりセックスに罪悪感が付いてきて、さらにそこにお仕事的な意味が付いてくると、大好きな人、愛する人としたいと思えるでしょうか?

前戯まではいいとしても、いざ本番!となったら「あんたのことは大好きやからそんなことはしたないねん!」と思っちゃっても仕方ないかもしれません。
(もちろん、意識的にはそういう思いはないと思いますけど)

ということで、このレベルならば、その穢れを洗い流しましょう、その罪を手放しましょう、女神さまに委ねましょう的なアプローチがありますね。

ただ、この娼婦マインドを持つ人は、この人生のミッションとして「男を癒す才能」を持っていることが多く、そこに着目すると問題が転じてライフワークになっていきます。

潜在意識の世界で見れば、「挿入」という行為は「男性をあるがままに受け入れる」という意味を持ちます。

それは「委ねる(サレンダー)」という意味を持っていて、足も開くけど、女性性も花開く瞬間です。

女性が女性である喜びを感じる瞬間なのですね。(そこで男性は女性の女性性に癒されます。)

でも、一方で、その行為は「ナイフのようなもので刺される」というネガティブな意味も持ちます。(なので刺す側の男性はセックスに対して罪悪感を持ちます。)

体の中に異物を受け入れるわけですから、そこに不信感だの嫌悪感だの罪悪感だのがあったら嫌ですよねえ?

それらのネガティブな感情によって挿入されることに強い抵抗を感じたり、あるいは、入るけれど全然濡れなくてただ痛いだけだったり、入れた瞬間に気持ちが冷めて「早く終わってくんないかなあ」と思ったりすることが起こります。

ただ、ここで不思議なのはセックスの喜びを知ってしまっているがゆえに、そのネガティブな感情があっても、それをスルーして性的快感の方に意識を向けちゃっている女性も少なからずいらっしゃいます。

いわば、その快楽のジャンキーになってしまってる状態で、そうなると不特定多数の人と体を交えることに抵抗がなくなったり、むしろ、好きな人よりそうでない人とのセックスの方が燃え上がったりすることになります。

で、思い切り話が逸れましたが、Mさんの中に男性不信・男性嫌悪が強く根付いているならば、挿入がNGってのも自然なことなのですね。

そして、このレベルになってくると、父親とか同級生とかの影響だって出てくることがあります。

つまり、襲われたことだけが原因ではなく、それまでの異性との絡みの中で男性不信になる要素が十分あったことが推測されるのですね。

で、その場合もまたその背景をいろいろ掘り下げて解消していきましょう、という展開を迎えます。

ということで、ふだんよりも少し深いレベルの話をしてしまった気がしますけど、セックスには様々な深い意味があって、ときにスピリチュアルな世界ともつながるので、様々なレベルでそこを扱うことが可能です。

ただちょっと専門的な話に終始しましたので、日常の中でできることを最後にお伝えしたいと思います。

それはすっごくシンプルですが、それは今度いたしてみたい彼ができたら、自分の性やセックスの話を素直にストレートに伝えることです。

「こういう見てくれだから意外に思われるかもしれんけどさー、実はそれがめっちゃ怖いっていうか、嫌なんだよね。前戯まではいいんだけどさー、挿入がダメで。何とかしたいんだけど、いつもそこでダメになっちゃうんよね。」

セックスって一人ではできないように、その問題の解決も一人では難しいと思った方がいいです(うまいこと言ってる!)。

なので、そこを彼氏にオープンにしまくってみることで、信頼関係も築けるし、いろいろといいことがたくさん起こります!

ということで、この問題は解決できるし、そのセクシャリティの才能も含めてMさんがこの問題を乗り越えた時は大きな恩恵が降ってくると思うので、ぜひ向き合い続けていただけたらなあ、と思うのです。


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