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カウンセラーという立場で言えば「好きになった」という現象から、その理由を見つけていくことはある程度可能だと思っています。
でも、その一方で、その理由から逆算して好きになる人を選ぶのは難しいようにも思います。それだけ様々なパターンがありますし、やはり心は揺れ動くものですから。
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よく、お父さんを助けたいから似た人を好きになる、お父さんが嫌いな裏ファザコンだから逆のタイプにいく、などいろんなタイプがあると思いますが、例えば「私はサル顔が好き」とか、「ダメンズを育てるのが好きだからときめいたら必ずダメンズ」などとダメンズセンサーを磨いている友達もいます。
心理学の投影だと自己肯定感があがると、自分に似た人を好きになるということなのかな?と思ったりもします。
ダメンズ好きでも、それは趣味みたいなもの、好きなもんはしゃーないというのもブログから学習しました。笑
女の子は最初に接する異性がお父さんなので父親とか家族の影響を受けやすいと聞いたこともあります。
私の場合は、優しくマイルドでまめに世話をしてくれる祖父(素敵)、荒々しい気性で阪神タイガースが負けるとちゃぶ台ひっくり返す浮気性な父(肉労系)、長年ひきこもりめんどくさがりな弟(働かない)を見てきました。
父親と正反対な毎日スーツを着ているまじめなタイプと結婚しましたがうまくいきませんでした。(なにも通じるものがない、ルーツがちがうから?)
そして今5年付き合ってるバツイチ彼氏がいます。祖父のようにまめでありながら父親のような肉労系の作業着にときめいてしまいますが、親密感にブロックありそうで解明できずに5年経っています。
恋愛って解明したくなるからときめくんでしょうか。修行なんでしょうか。恋はするもんじゃない、落ちるものだからしゃーないんでしょうか。
一般的にイケメンと言われる人に寄ってこられても、特に興味が湧かないのです。変な趣味と言われます。
先生は人を好きになるってどういう理屈なのだと思われますか?
(Jさん)
「人を好きになるのなんて理屈はねえぜ」という結論も美しいのですが、ある程度は傾向があるようで、例えば皆さんも武闘派仲間3人でお茶しながら道行く男たちをよだれを垂らしながら値踏みしてると思ってくださいね。
そうするとAちゃんが「あの男、おいしそう」と言っても、Bちゃんは「ちょっと脂っこいかな。あたしはもう少しあっさり派」とツッコミ、その隣の男を見たCちゃんが「ねえ、あの子どうかな?あたし、ああいう肉肉しぃのが好きなの」と言っていたりしますね。
よくお話ししますが、以前、杜の都と称される街でランチ会をしたときに「ねえ、ここに10人男並べてさ、一人だけダメンズを入れといたらさ、秒で見分け付くでしょ?」って話を振ったら、「わかるわかるー、そんなの一瞬だよね?」「うんうん、そうだよねー。間違えることなんてないもんね!」と異常に盛り上がりました。
「好きになるタイプ」というのはやはり人それぞれあるようで、また、それは何となく雰囲気で察するものみたいですね。
>心理学の投影だと自己肯定感があがると、自分に似た人を好きになるということなのかな?と思ったりもします。
むしろ、自己肯定感が高くなると「誰でもよくなる」と思うんですよね(笑)
「誰とでもうまくできる」と言ってもいいですけど。
自己肯定感が高い
=自分のいいところも悪いところもOKが出せる!
=他人のいいところも悪いところもOKが出せる!
ってことですからね。どんな人でも受け入れられます。
けれど、その中でもやっぱり「こういう感じの人がいいなあ」という人も現れると思うんですよねー。
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とはいえ、好きになる人のパターンはめちゃくちゃ種類があると思います。
その辺はどこかの学者が研究して、Daigo先生あたりがYoutubeかニコニコで解説してくれねーかなあ、と淡い期待を抱いているんですけど(実際そんな動画が公開されていたりして)。
まず、大原則として「異性の親」がベースになることは言うまでもありません。
※じゃあ、同性愛者の場合は同性の親がベースになるのか?というと、正直、そこまでサンプル数がないので私は何とも言えないです。すいませーん!
女性ならばお父ちゃんですね。
良くも悪くもお父ちゃんが異性の基準となります。
で、お父ちゃんが大好きだったら、お父ちゃんみたいな人がいい!!となりそうなんですけど、必ずしもそうは問屋は卸さねえってことで、お父ちゃんの真逆のタイプに恋をする人も多いです。
なぜかというと「お父ちゃんから欲しいものはお父ちゃんからもらっているから、お父ちゃんからもらってないものをもらいたいの」という感じです。
逆に、お父ちゃんのことが大嫌いだったら、お父ちゃんみたいな人は絶対選ばないのか?というと、これまたそうとも限らなくて、「一見、お父ちゃんと全然違うタイプの人だと思ったら、付き合っていくうちにお父ちゃんとそっくりなことに気付いた」なんて話も珍しくありません。
そういう場合、根本先生からは即「裏ファザコン認定」されますね。
で、じゃあ、女性の場合、お母ちゃんは関係ないのか?というと、これまた大いに関係ありでして。最近は優しい男性が増えたからなのか、「お母ちゃんがしてくれなかったことをしてくれる男性に恋をする」なんてパターンもよくあるんです。
ブログでもよく出てくる「俺はお前のお母ちゃんじゃねー!と彼にキレられました。」という話ですね。
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ということで、すでにお気づきの方も多いかもしれませんが、恋愛の基本は
「親が与えてくれなかったものを与えてくれる人を好きになる」
なんです。親が優しくなかったから優しい人がいい、家が貧乏だったからお金持ちがいい、という風に。
もちろん、これは様々に応用ができまして、
「親に対してできなかったことをさせてくれる人を好きになる」
というケースもあります。親を助けられなかったから、助けが必要な傷ついた人を好きになる、なんてうちの読者がよくやってるパターンじゃないですかー!!(笑)
もちろん、「親が与えてくれたものを同じように与えてくれる人がいい!」というパターンも存在します。けど、それって「要するに親代わりを求めてるんだよね?」となるので、うまく行くかどうかは分かりません。
ファザコン/裏ファザコンがなぜなかなか幸せな恋愛ができないか?というと、お父ちゃんが良くも悪くもいろいろと与えてくれちゃってるので、ほかの男に求めるものがあまりないわけですね。
さらに言えば、お父ちゃんを恋人の席に座らせてしまっているので、好きになる異性、というか、付き合う異性はみんな「愛人ポジション」に入ることになるわけです。
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で、親だけでなく、兄・姉・弟・妹などのきょうだいも影響してくるのはみなさんも体験的にお分かりだろうと思います。
お兄ちゃんがいる女子は何となくお兄ちゃんタイプを求めることが多くなりますね。まあ、それは習慣的なものかもしれません。
とはいえ、兄のことが大っ嫌いだったから、兄とは違うタイプを選ぶ・・・からの実は兄とそっくりだったー!!という「ブラコン/裏ブラコン問題」はファザコン同様存在します。
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また、バランスの法則よろしく「自分にないものを持っている人、自分にあるものを持っていない人」に惚れるってケースもよくあります。
「私の家族はみんな仲良しなんですが、彼の家はほんとバラバラなんです」とか「つい学歴が高い人に惹かれちゃうみたいなんです」とか「私、背が低いんですが、めっちゃ背の高い人から好かれるんです。」とか。
だから、この理論で言うと「別にあたし、イケメンには惹かれないのよね~」という方は、少なくても自分の外見を受容しているってことが言えますよね。
外見を否定していないから、別に外見にこだわらないんです。
でも、人からは「きれい!美人だよね!」と言われていても、自分ではそう思っていない人は「付き合うならイケメンだよね!」と思うものです。
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それから、自分を投影するって話ですが、これも様々な角度からお話できそうです。
>恋愛って解明したくなるからときめくんでしょうか。修行なんでしょうか。
なんてパターンもよくありますね。
元々「男性」は探検したり、開拓したりってのが好きな人種ですよね。
だから、自分にはないおっぱいに惹かれたり、洞窟探検を好んだりするわけです。
それで、そんな男性は巨乳信仰を持つ、って言えるんですけど、実際、巨乳を求めるのは母親との関係の方が影響が大きそうです。(母に愛されてないと思っている分だけ、巨乳を求めやすい、みたいな)
で、「解明したくなる」というのは、元々研究心旺盛なタイプの人はいいですけど、ほとんどの人はむしろ「彼のことをもっと知りたい。もっと彼を自分のものにしたい。」という欲求からじゃねーかな、と思います。
実はそもそもときめきや恋心って「違い」が生み出すものなんです。
違うものに刺激を受け、その人に興味を惹かれ、好きになります。
だから、一般的に男子は自分と全然違う女子に恋をするわけです。
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ちなみに遺伝子的には自分の持っている遺伝子配列と全然違うタイプの人を好きになるそうですよ。その方が“種(しゅ)”としては強くなるからですね。
ちなみにそうした遺伝子配列が全然違うタイプは「いい匂い」がするそうですよ。(だから、逆に遺伝子配列が近い親の匂いは嫌いになるんです。「お父ちゃん、クサい!」の理由です。)
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とはいえ、自分と全然違うタイプの人に惚れることばかりではなく、逆に、自分そっくりな人を好きになることもありますよね。
それはシンプルに「自分が自分のことが一番好きだから、自分と似た人を好きになるの」と解釈してもいいでしょう。
じゃあ、自分と違うタイプの人は自分のことが一番好きなんじゃないの?というわけではありませんので、そこがややこしいところですね。
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・・なんてことをつらつらと書き綴ってきましたが、要するにさまざまなケースがあり、しかもいくつかの要素が当然絡み合っているので、一概に「こういうタイプを好きになる」とか「こういうタイプと付き合ったらいいよ」なんてことは言えねえ、ということです。
あ、少なくても私レベルでは、ということですね。
でも、けっこうはじめの方に出てきた「自己肯定感」はやはりすごく大事で、まあ、何もきれいごとばかりじゃございやせんのはどんな世界でも共通でございますが、ちょっとダークな話を最後にさせていただきやしょう。
例えば、罪悪感が強い人は自分を罰するために、自分を傷つけてくれるような人を好きになります。
無価値感が強い人は、自分が無価値であることを証明するために、自分を否定してくる人を好きになります。
つまり、自分を傷つけることが目的で人を好きになることだって私たちにはあるんです。
いやあ、怖いですねえ・・・嫌ですねえ・・。
だから、自己肯定感であり、自分を愛することであり、自分に自信を持つことってすごく大事だということです。
そして、「投影」という角度で見れば、自分のことをどう扱っているか?がパートナーシップに現れてきます。
だから、私の場合、こうした傾向を分析するよりも、実際起きた出来事から原因を探っていく方が好きだし、得意だし、カウンセラーとしては意味があることだと思っています。
なので、やっぱり皆様にお伝えしたいことはこの一文に集約されてるんですよね。
>ダメンズ好きでも、それは趣味みたいなもの、好きなもんはしゃーないというのもブログから学習しました。笑
ということで、今日の記事は参考になったのかどうかわかりませんが、「へえ、なるほどー」などと面白がっていただけたら幸いです。
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